10 / 28
10
しおりを挟む
「お嬢様! 大変です! 昨日の件が新聞に載っています!」
翌朝。
私が優雅に紅茶を飲んでいると、マリーがまたしても新聞を片手に飛び込んできた。
「落ち着いてマリー。どうせ『公衆の面前で男を侍らせる悪女』とか書かれているんでしょ?」
私はカップを置き、諦め半分で新聞を受け取った。
昨日の商店街での大立ち回り。
騎士団長、宮廷魔導師、隣国皇太子が揃って暴れたのだ。
悪評が立たないはずがない。
しかし、紙面を見た私は、紅茶を吹き出しそうになった。
『王都に聖女降臨!? 凶悪な賊を一瞬で改心させる!』
『美しき猛獣使いリーフィー嬢! 国の三大巨頭を手玉に取るカリスマ性!』
『彼女こそ次代の国母か? 街の声「あの方になら踏まれたい」』
「……何これ」
「絶賛の嵐です!」
マリーが目をキラキラさせている。
「記事によりますと、『暴れていたチンピラたちに対し、リーフィー嬢は慈悲深い眼差しを向けただけで、彼らを戦意喪失させた』と書かれています!」
「嘘よ。あいつらが殺気で威圧しただけじゃない」
「さらに、『三人の英雄たちが彼女に跪く姿は、まさに女神の再来。彼女こそが真の王妃に相応しいのではないか』という世論が高まっています!」
「過大評価もいいところだわ……」
私は頭を抱えた。
呪いが解けた反動なのか、世間の評価が「嫌われ者」から「崇拝対象」へと極端に振れている。
中間はないのか、中間は。
「とにかく、街の様子を見てくるわ。誤解を解かないと」
「えっ、お忍びですか? でしたら変装を……」
「いいえ。コソコソするのは性に合わないわ。堂々と行く」
私はあえて、バーベナ侯爵家の紋章が入ったドレスを身に纏い、馬車ではなく徒歩で街へ向かった。
護衛には、父が厳選した強面の私兵を二人連れて。
商店街に足を踏み入れると、すぐにザワザワと人が集まってきた。
「あっ、あの方は……!」
「昨日の美女だ!」
「リーフィー様だ! 本物だ!」
人々が道を開ける。
まるでモーゼの海割りのようだ。
私は背筋を伸ばし、毅然とした態度で歩を進める。
「皆様、ごきげんよう」
私が軽く会釈をすると、
「きゃあああっ! こっち見た!」
「目が潰れるほど眩しい!」
「リーフィー様万歳!」
黄色い声援が飛んでくる。
昨日の今日で、完全にファンクラブができている。
その時だった。
「騙されないで! その女は猫を被っているだけよ!」
群衆をかき分けて、一人の女性が現れた。
派手なピンク色のドレスに、不釣り合いなほど濃い化粧。
ミナだ。
彼女の後ろには、数人の取り巻き(アラン殿下の腰巾着たち)がいる。
「あら、ミナ様。奇遇ですわね」
私が涼しい顔で言うと、ミナは憎々しげに私を睨みつけた。
「ふん! いい気にならないでよ! ちょっと顔が変わったからって、中身はあの意地悪なリーフィーのままじゃない!」
ミナは群衆に向かって叫んだ。
「皆さん聞いて! この女はね、学園で私をいじめていたのよ! 私の教科書を破いたり、靴に画鋲を入れたりしたの! 本当は性格が歪んだ悪女なのよ!」
ミナが得意げに演説する。
以前なら、これで周囲の人々は「なんて酷い」「可哀想なミナ様」と同調していただろう。
しかし、今日の反応は違った。
シーン……。
群衆は冷ややかな目でミナを見ている。
「えっ……? な、なによその目……」
ミナが狼狽える。
そこへ、魚屋のおじさんが声を上げた。
「いじめ? そんなわけねぇだろ」
「え?」
「だって見ろよ、あんなに綺麗で気品のある方が、お前みたいな小娘をいじめるか? 時間の無駄だろ」
「ぶっ」
私は吹き出すのを堪えた。
ド直球すぎる。
「そ、そうよ!」
八百屋のおばさんも続く。
「リーフィー様は昨日、あの怖い兄ちゃんたち(ジェラルドたち)をピシッと躾けていたんだよ! そんな強い方が、陰湿な嫌がらせなんてするもんか! やるなら堂々と正面から叩き潰すはずさ!」
「その通りだ!」
「リーフィー様はコソコソしない!」
「大体、お前の方が意地悪そうな顔してるぞ!」
民衆からの総ツッコミ。
ミナの顔がみるみる赤くなる。
「な、なによお前たち! 平民の分際で! 私は王子の婚約者よ!」
「王子の婚約者? あのバカ王子の?」
「婚約破棄騒動の元凶だろ?」
「略奪愛ってやつか。汚らわしい」
ヒソヒソと陰口が聞こえる。
呪いが解けた今、私に向けられていた「悪役令嬢補正」とも言うべきネガティブなバイアスは消え失せ、逆にミナの「腹黒さ」や「浅ましさ」が露呈してしまっていたのだ。
「う、ううっ……! 違う! 私はヒロインなのに! 私が主役なのにぃぃ!」
ミナが地団駄を踏む。
私は一歩前に進み出た。
「ミナ様。もうおやめなさい」
「うっ……!」
「貴女が私をどう言おうと構いませんが、民衆を巻き込んで騒ぎを起こすのは感心しません。アラン殿下の品位にも関わりますよ?」
「……っ! 偉そうに!」
ミナは涙目で私を睨み、そして懐から何かを取り出した。
黒い小瓶だ。
「こうなったら、これを使ってやるわ!」
ミナが小瓶の蓋を開けようとした、その瞬間。
バシュッ!
どこからともなく飛んできた小さな石礫が、ミナの手を弾いた。
「いたっ!?」
小瓶が地面に落ちて割れる。
中からドロリとした紫色の液体が広がり、鼻をつく悪臭が漂った。
「くさっ!」
「なんだこれ!」
人々が鼻をつまんで後退る。
「……あれは『汚臭ポーション』ですね。かかると一週間はお風呂に入っても臭いが取れないという、地味に嫌な代物です」
屋根の上から声がした。
見上げると、サイラスが優雅に座っていた。
「サイラス様!?」
「やあ、リーフィー嬢。散歩ですか? 奇遇ですね」
「ストーカーですね」
「護衛と言ってください。……さて、ミナ嬢。公衆の面前で危険物(主に臭い的な意味で)を撒き散らすとは、テロ行為とみなしますよ?」
サイラスが杖を向ける。
さらに、群衆の中から大男が現れた。
「街中での騒乱罪、現行犯だ!」
変装(全然できていない)をしたジェラルドだ。
「ジェラルド団長まで……」
「リーフィー嬢に悪臭をつけるなど、言語道断! この私が許さん!」
二人の登場に、ミナは完全にパニックになった。
「ひっ、ひいいっ! 覚えてなさいよ! アラン様に言いつけてやるんだから!」
ミナは捨て台詞を吐いて、ドレスの裾を捲り上げて逃げ出した。
取り巻きたちも慌てて後を追う。
後に残されたのは、悪臭と、呆れた空気だけ。
「……はぁ」
私は大きな溜息をついた。
「ジェラルド様、サイラス様。助けていただいたことには感謝します。……が、なぜここに?」
「君の匂いを辿ってきた」
「君の魔力反応を追ってきた」
「警察を呼びますよ」
私が冷たく言うと、二人は嬉しそうに笑った。
「照れ屋だなぁ」
「そこがいい」
「いいえ、本気で引いています」
しかし、周囲の人々は拍手喝采だ。
「さすがリーフィー様! 英雄たちを従えている!」
「悪を追い払ったぞ!」
「聖女リーフィー万歳!」
いつの間にか、私は「悪役令嬢」から「悪を挫く聖女」へとクラスチェンジしていたらしい。
(……汚名は返上できたけど、別の何かが付着した気がする)
私は複雑な心境で、歓声を浴び続けるのだった。
だが、逃げ去ったミナが落とした小瓶の破片。
それをサイラスが拾い上げ、真剣な眼差しで見つめていることに、私はまだ気づいていなかった。
「……ふむ。これはただのイタズラグッズじゃないですね。裏ルートの気配がする」
翌朝。
私が優雅に紅茶を飲んでいると、マリーがまたしても新聞を片手に飛び込んできた。
「落ち着いてマリー。どうせ『公衆の面前で男を侍らせる悪女』とか書かれているんでしょ?」
私はカップを置き、諦め半分で新聞を受け取った。
昨日の商店街での大立ち回り。
騎士団長、宮廷魔導師、隣国皇太子が揃って暴れたのだ。
悪評が立たないはずがない。
しかし、紙面を見た私は、紅茶を吹き出しそうになった。
『王都に聖女降臨!? 凶悪な賊を一瞬で改心させる!』
『美しき猛獣使いリーフィー嬢! 国の三大巨頭を手玉に取るカリスマ性!』
『彼女こそ次代の国母か? 街の声「あの方になら踏まれたい」』
「……何これ」
「絶賛の嵐です!」
マリーが目をキラキラさせている。
「記事によりますと、『暴れていたチンピラたちに対し、リーフィー嬢は慈悲深い眼差しを向けただけで、彼らを戦意喪失させた』と書かれています!」
「嘘よ。あいつらが殺気で威圧しただけじゃない」
「さらに、『三人の英雄たちが彼女に跪く姿は、まさに女神の再来。彼女こそが真の王妃に相応しいのではないか』という世論が高まっています!」
「過大評価もいいところだわ……」
私は頭を抱えた。
呪いが解けた反動なのか、世間の評価が「嫌われ者」から「崇拝対象」へと極端に振れている。
中間はないのか、中間は。
「とにかく、街の様子を見てくるわ。誤解を解かないと」
「えっ、お忍びですか? でしたら変装を……」
「いいえ。コソコソするのは性に合わないわ。堂々と行く」
私はあえて、バーベナ侯爵家の紋章が入ったドレスを身に纏い、馬車ではなく徒歩で街へ向かった。
護衛には、父が厳選した強面の私兵を二人連れて。
商店街に足を踏み入れると、すぐにザワザワと人が集まってきた。
「あっ、あの方は……!」
「昨日の美女だ!」
「リーフィー様だ! 本物だ!」
人々が道を開ける。
まるでモーゼの海割りのようだ。
私は背筋を伸ばし、毅然とした態度で歩を進める。
「皆様、ごきげんよう」
私が軽く会釈をすると、
「きゃあああっ! こっち見た!」
「目が潰れるほど眩しい!」
「リーフィー様万歳!」
黄色い声援が飛んでくる。
昨日の今日で、完全にファンクラブができている。
その時だった。
「騙されないで! その女は猫を被っているだけよ!」
群衆をかき分けて、一人の女性が現れた。
派手なピンク色のドレスに、不釣り合いなほど濃い化粧。
ミナだ。
彼女の後ろには、数人の取り巻き(アラン殿下の腰巾着たち)がいる。
「あら、ミナ様。奇遇ですわね」
私が涼しい顔で言うと、ミナは憎々しげに私を睨みつけた。
「ふん! いい気にならないでよ! ちょっと顔が変わったからって、中身はあの意地悪なリーフィーのままじゃない!」
ミナは群衆に向かって叫んだ。
「皆さん聞いて! この女はね、学園で私をいじめていたのよ! 私の教科書を破いたり、靴に画鋲を入れたりしたの! 本当は性格が歪んだ悪女なのよ!」
ミナが得意げに演説する。
以前なら、これで周囲の人々は「なんて酷い」「可哀想なミナ様」と同調していただろう。
しかし、今日の反応は違った。
シーン……。
群衆は冷ややかな目でミナを見ている。
「えっ……? な、なによその目……」
ミナが狼狽える。
そこへ、魚屋のおじさんが声を上げた。
「いじめ? そんなわけねぇだろ」
「え?」
「だって見ろよ、あんなに綺麗で気品のある方が、お前みたいな小娘をいじめるか? 時間の無駄だろ」
「ぶっ」
私は吹き出すのを堪えた。
ド直球すぎる。
「そ、そうよ!」
八百屋のおばさんも続く。
「リーフィー様は昨日、あの怖い兄ちゃんたち(ジェラルドたち)をピシッと躾けていたんだよ! そんな強い方が、陰湿な嫌がらせなんてするもんか! やるなら堂々と正面から叩き潰すはずさ!」
「その通りだ!」
「リーフィー様はコソコソしない!」
「大体、お前の方が意地悪そうな顔してるぞ!」
民衆からの総ツッコミ。
ミナの顔がみるみる赤くなる。
「な、なによお前たち! 平民の分際で! 私は王子の婚約者よ!」
「王子の婚約者? あのバカ王子の?」
「婚約破棄騒動の元凶だろ?」
「略奪愛ってやつか。汚らわしい」
ヒソヒソと陰口が聞こえる。
呪いが解けた今、私に向けられていた「悪役令嬢補正」とも言うべきネガティブなバイアスは消え失せ、逆にミナの「腹黒さ」や「浅ましさ」が露呈してしまっていたのだ。
「う、ううっ……! 違う! 私はヒロインなのに! 私が主役なのにぃぃ!」
ミナが地団駄を踏む。
私は一歩前に進み出た。
「ミナ様。もうおやめなさい」
「うっ……!」
「貴女が私をどう言おうと構いませんが、民衆を巻き込んで騒ぎを起こすのは感心しません。アラン殿下の品位にも関わりますよ?」
「……っ! 偉そうに!」
ミナは涙目で私を睨み、そして懐から何かを取り出した。
黒い小瓶だ。
「こうなったら、これを使ってやるわ!」
ミナが小瓶の蓋を開けようとした、その瞬間。
バシュッ!
どこからともなく飛んできた小さな石礫が、ミナの手を弾いた。
「いたっ!?」
小瓶が地面に落ちて割れる。
中からドロリとした紫色の液体が広がり、鼻をつく悪臭が漂った。
「くさっ!」
「なんだこれ!」
人々が鼻をつまんで後退る。
「……あれは『汚臭ポーション』ですね。かかると一週間はお風呂に入っても臭いが取れないという、地味に嫌な代物です」
屋根の上から声がした。
見上げると、サイラスが優雅に座っていた。
「サイラス様!?」
「やあ、リーフィー嬢。散歩ですか? 奇遇ですね」
「ストーカーですね」
「護衛と言ってください。……さて、ミナ嬢。公衆の面前で危険物(主に臭い的な意味で)を撒き散らすとは、テロ行為とみなしますよ?」
サイラスが杖を向ける。
さらに、群衆の中から大男が現れた。
「街中での騒乱罪、現行犯だ!」
変装(全然できていない)をしたジェラルドだ。
「ジェラルド団長まで……」
「リーフィー嬢に悪臭をつけるなど、言語道断! この私が許さん!」
二人の登場に、ミナは完全にパニックになった。
「ひっ、ひいいっ! 覚えてなさいよ! アラン様に言いつけてやるんだから!」
ミナは捨て台詞を吐いて、ドレスの裾を捲り上げて逃げ出した。
取り巻きたちも慌てて後を追う。
後に残されたのは、悪臭と、呆れた空気だけ。
「……はぁ」
私は大きな溜息をついた。
「ジェラルド様、サイラス様。助けていただいたことには感謝します。……が、なぜここに?」
「君の匂いを辿ってきた」
「君の魔力反応を追ってきた」
「警察を呼びますよ」
私が冷たく言うと、二人は嬉しそうに笑った。
「照れ屋だなぁ」
「そこがいい」
「いいえ、本気で引いています」
しかし、周囲の人々は拍手喝采だ。
「さすがリーフィー様! 英雄たちを従えている!」
「悪を追い払ったぞ!」
「聖女リーフィー万歳!」
いつの間にか、私は「悪役令嬢」から「悪を挫く聖女」へとクラスチェンジしていたらしい。
(……汚名は返上できたけど、別の何かが付着した気がする)
私は複雑な心境で、歓声を浴び続けるのだった。
だが、逃げ去ったミナが落とした小瓶の破片。
それをサイラスが拾い上げ、真剣な眼差しで見つめていることに、私はまだ気づいていなかった。
「……ふむ。これはただのイタズラグッズじゃないですね。裏ルートの気配がする」
0
あなたにおすすめの小説
大好きなあなたが「嫌い」と言うから「私もです」と微笑みました。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
私はずっと、貴方のことが好きなのです。
でも貴方は私を嫌っています。
だから、私は命を懸けて今日も嘘を吐くのです。
貴方が心置きなく私を嫌っていられるように。
貴方を「嫌い」なのだと告げるのです。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
【完結】旦那は堂々と不倫行為をするようになったのですが離婚もさせてくれないので、王子とお父様を味方につけました
よどら文鳥
恋愛
ルーンブレイス国の国家予算に匹敵するほどの資産を持つハイマーネ家のソフィア令嬢は、サーヴィン=アウトロ男爵と恋愛結婚をした。
ソフィアは幸せな人生を送っていけると思っていたのだが、とある日サーヴィンの不倫行為が発覚した。それも一度や二度ではなかった。
ソフィアの気持ちは既に冷めていたため離婚を切り出すも、サーヴィンは立場を理由に認めようとしない。
更にサーヴィンは第二夫妻候補としてラランカという愛人を連れてくる。
再度離婚を申し立てようとするが、ソフィアの財閥と金だけを理由にして一向に離婚を認めようとしなかった。
ソフィアは家から飛び出しピンチになるが、救世主が現れる。
後に全ての成り行きを話し、ロミオ=ルーンブレイス第一王子を味方につけ、更にソフィアの父をも味方につけた。
ソフィアが想定していなかったほどの制裁が始まる。
【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~
由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。
両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。
そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。
王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。
――彼が愛する女性を連れてくるまでは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる