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小鳥のさえずりで目を覚ます。
そんな優雅な朝を迎えたのは、いつぶりだろうか。
王都の屋敷では、毎朝のようにロベルト殿下からの「呼び出し状(という名のワガママ要請)」を持った使いの者が鐘を鳴らしていたし、学院時代は取り巻き令嬢たちの甲高い笑い声で起こされていた。
それに比べて、この辺境のなんと静かなことか。
「……ふあぁ」
私は硬いベッドの上で大きく伸びをした。
昨日の大掃除のせいで、全身が悲鳴を上げている。
筋肉痛だ。
だが、この痛みさえも心地よい。
「労働の喜び」というやつだろうか。
いや、単に昨日拝んだレオニード様の筋肉の残像が、鎮痛剤代わりになっているだけかもしれない。
私はカーテン(昨日洗濯して干しておいたもの)を開け、窓の外を見た。
東の空が白み始めている。
冷たく澄んだ空気が、火照った頬を撫でる。
そして。
私の視界に、とんでもない『絶景』が飛び込んできた。
「…………ッ!!」
私は無言で窓枠を掴み、身を乗り出した。
庭の開けた場所で、レオニード様が剣を振っていたのだ。
上半身は裸である。
繰り返す。
上半身は、裸である。
「神よ……感謝します」
私は思わず胸の前で手を組んだ。
朝露に濡れた芝生の上。
朝日を浴びて輝く汗。
巨大な鉄塊のような大剣を、まるで指揮棒のように軽々と振り回す姿。
広背筋が動くたびに、背中に鬼の顔のような凹凸が浮かび上がる。
振り下ろす瞬間の、上腕三頭筋の鋭い収縮。
引き上げる時の、上腕二頭筋の盛り上がり。
そして何より、腹斜筋から腹直筋にかけての、完璧なシックスパック……いや、エイトパックか?
芸術だ。
ルーブル美術館に展示すべきだ。
いや、国宝に指定して、拝観料を取るべきだ。
「はっ……! いけない、涎が」
私は慌てて口元を拭った。
これはタダで見ている場合ではない。
特等席で見なければ。
私は寝間着の上にショールを羽織り、音を立てないように部屋を飛び出した。
◇
「……ふぅッ!」
レオニード様が、鋭い呼気と共に剣を振り下ろす。
ブンッ! という風切り音が、数メートル離れた私の場所まで届く。
私は庭の木の影から、その様子を観察していた。
(素晴らしい集中力……。私が近づいたことに気づいていない?)
いや、気づいていないフリをしているだけかもしれない。
彼の一挙手一投足が、教科書のように洗練されている。
無駄な力が入っていないのに、インパクトの瞬間に爆発的なパワーが生まれているのだ。
あれなら、ドラゴンだって一撃で叩き斬れるだろう。
一通りの素振りを終えたのか、レオニード様が動きを止め、深く息を吐いた。
そして、手近な布で汗を拭う。
その無防備な仕草に、私の心拍数が跳ね上がる。
「……そこにいるのは、誰だ」
不意に、低い声が飛んできた。
背中を向けたまま、彼は気づいていたのだ。
「申し訳ございません。覗き見するつもりはなかったのですが」
私は木の影から姿を現した。
レオニード様が振り返る。
私だと認識した瞬間、彼の顔が一瞬強張った。
そして、慌てて落ちていたシャツを拾い、隠すように体に当てた。
「……エ、エーミールか。……すまない、見苦しいものを」
「見苦しい!? とんでもない!」
私は食い気味に否定した。
一歩踏み出し、熱弁を振るう。
「先ほどの剣舞、感動いたしました! 大胸筋の動きと連動した肩甲骨の可動域! そして広背筋の美しい広がり! 朝から眼福でございます!」
「……眼福……?」
「はい! 拝観料をお支払いしたいくらいですわ!」
「…………」
レオニード様は、理解が追いつかないという顔でフリーズした。
そして、徐々に耳が赤くなっていく。
「……お前は、本当に……変わっているな」
「よく言われます」
「普通の令嬢なら、俺のような『呪われた男』が剣を振っているのを見たら、悲鳴を上げて逃げ出すだろう」
彼は自嘲気味に笑い、シャツに袖を通した。
(ああ、筋肉が隠れてしまう……残念)
私は心の中で舌打ちをしつつ、首を傾げた。
「呪われた男、ですか。……昨日も仰っていましたが、具体的にどのような呪いですの?」
「……俺に近づく者は、皆不幸になる」
彼は視線を落とした。
「俺と目が合っただけで、子供は泣き出し、女は卒倒し、男は逃げ出す。……言葉を交わせば、さらに酷い。俺の声を聞いた者は、恐怖で震え上がるんだ」
「ふむ」
私は顎に手を当てて考えた。
子供が泣く?
女が卒倒する?
それは呪いではない。
「レオニード様、少し笑ってみていただけますか?」
「え? わ、笑う……?」
「はい。ニコッと」
「……こうか?」
彼はぎこちなく口角を上げようとした。
その瞬間。
彼の顔面の筋肉が引き攣り、眉間に深い皺が刻まれ、目は鋭く細められ、口元からは白い歯がギラリと覗いた。
どう見ても、『獲物を前に舌なめずりをする捕食者』の顔である。
「ひっ……!」
たまたま通りかかった庭師(昨日雇ったばかりの老人)が、悲鳴を上げて尻餅をついた。
「だ、旦那様がお怒りじゃぁぁ! 命だけはお助けをぉぉ!」
庭師は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
レオニード様がショックを受けた顔で立ち尽くす。
「……ほらな。笑っただけで、これだ」
「なるほど。原因が分かりました」
私はポンと手を打った。
「呪いではありません。単に『顔面偏差値が高すぎて、笑顔の使い方が間違っている』だけです」
「……は?」
「あなたは顔立ちが整いすぎていて、威圧感が強いのです。その上、普段笑い慣れていないせいで、表情筋が硬直している。無理に笑おうとすると、威嚇しているように見えてしまうのです」
「……威嚇……」
「それに、その低音ボイス! 素敵ですが、ボソボソと喋ると、呪文を唱えているように聞こえなくもありません」
私は彼の前に立ち、ビシッと指を差した。
「つまり、誤解されているだけです! あなたは呪われてなどいません。ただの『コミュ障』で『強面』なだけです!」
「……コミュショウ……?」
聞き慣れない単語に、彼は首を傾げる。
「コミュニケーションに障害がある、という意味ではありませんわ。ただ少し、不器用なだけということです」
私は彼の腕(シャツの上からだが)に手を置いた。
「安心してください。私がその誤解、解いてみせますから」
「……お前が?」
「ええ。私には見えます。あなたが領民に愛され、笑顔で野菜を受け取る未来が!」
(そして、その横で私が帳簿を管理し、莫大な利益を上げる未来も!)
レオニード様は、呆気に取られたように私を見つめていた。
やがて、彼は小さく息を吐き、肩の力を抜いた。
「……お前には、敵わないな」
その時、彼がふと見せた表情は、無理に作った笑顔ではなく、自然と緩んだものだった。
それは破壊的なまでに優しく、そして甘い。
ドキンッ。
私の心臓が、変な音を立てた。
(……今の、反則じゃない?)
筋肉だけが目当てだったはずだ。
資産と、安定した老後が目的だったはずだ。
なのに、なぜか顔が熱い。
「……腹が減ったな。戻ろうか」
彼が歩き出す。
私は慌ててその後を追った。
「そ、そうですね! 朝食にしましょう! 今日は私がオムレツを作りますわ!」
「オムレツか。……楽しみだ」
その低音ボイスが、鼓膜をくすぐる。
私は自分の頬をパシッと叩いた。
しっかりしろ、エーミール。
絆されてどうする。
相手は『物件』だ。
超優良な『投資対象』だ。
ここで恋愛感情に流されては、交渉(これからの計画)において不利になる。
(そうよ、今日は大事な話があるの)
昨日の掃除中に見つけた、領地の帳簿。
あれを見て、私は確信したのだ。
この領地は宝の山だが、経営がズタボロであると。
レオニード様は武人としては最強だが、経営者としては素人だ。
ここを立て直すには、私が全権を握る必要がある。
そのためには、曖昧な「婚約者」という立場では弱い。
もっと強固な、ビジネスライクな契約が必要なのだ。
私はレオニード様の広い背中を見つめながら、決意を固めた。
食事が終わったら、切り出そう。
私の人生を賭けた、一大プレゼンテーションを。
そんな優雅な朝を迎えたのは、いつぶりだろうか。
王都の屋敷では、毎朝のようにロベルト殿下からの「呼び出し状(という名のワガママ要請)」を持った使いの者が鐘を鳴らしていたし、学院時代は取り巻き令嬢たちの甲高い笑い声で起こされていた。
それに比べて、この辺境のなんと静かなことか。
「……ふあぁ」
私は硬いベッドの上で大きく伸びをした。
昨日の大掃除のせいで、全身が悲鳴を上げている。
筋肉痛だ。
だが、この痛みさえも心地よい。
「労働の喜び」というやつだろうか。
いや、単に昨日拝んだレオニード様の筋肉の残像が、鎮痛剤代わりになっているだけかもしれない。
私はカーテン(昨日洗濯して干しておいたもの)を開け、窓の外を見た。
東の空が白み始めている。
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そして。
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「…………ッ!!」
私は無言で窓枠を掴み、身を乗り出した。
庭の開けた場所で、レオニード様が剣を振っていたのだ。
上半身は裸である。
繰り返す。
上半身は、裸である。
「神よ……感謝します」
私は思わず胸の前で手を組んだ。
朝露に濡れた芝生の上。
朝日を浴びて輝く汗。
巨大な鉄塊のような大剣を、まるで指揮棒のように軽々と振り回す姿。
広背筋が動くたびに、背中に鬼の顔のような凹凸が浮かび上がる。
振り下ろす瞬間の、上腕三頭筋の鋭い収縮。
引き上げる時の、上腕二頭筋の盛り上がり。
そして何より、腹斜筋から腹直筋にかけての、完璧なシックスパック……いや、エイトパックか?
芸術だ。
ルーブル美術館に展示すべきだ。
いや、国宝に指定して、拝観料を取るべきだ。
「はっ……! いけない、涎が」
私は慌てて口元を拭った。
これはタダで見ている場合ではない。
特等席で見なければ。
私は寝間着の上にショールを羽織り、音を立てないように部屋を飛び出した。
◇
「……ふぅッ!」
レオニード様が、鋭い呼気と共に剣を振り下ろす。
ブンッ! という風切り音が、数メートル離れた私の場所まで届く。
私は庭の木の影から、その様子を観察していた。
(素晴らしい集中力……。私が近づいたことに気づいていない?)
いや、気づいていないフリをしているだけかもしれない。
彼の一挙手一投足が、教科書のように洗練されている。
無駄な力が入っていないのに、インパクトの瞬間に爆発的なパワーが生まれているのだ。
あれなら、ドラゴンだって一撃で叩き斬れるだろう。
一通りの素振りを終えたのか、レオニード様が動きを止め、深く息を吐いた。
そして、手近な布で汗を拭う。
その無防備な仕草に、私の心拍数が跳ね上がる。
「……そこにいるのは、誰だ」
不意に、低い声が飛んできた。
背中を向けたまま、彼は気づいていたのだ。
「申し訳ございません。覗き見するつもりはなかったのですが」
私は木の影から姿を現した。
レオニード様が振り返る。
私だと認識した瞬間、彼の顔が一瞬強張った。
そして、慌てて落ちていたシャツを拾い、隠すように体に当てた。
「……エ、エーミールか。……すまない、見苦しいものを」
「見苦しい!? とんでもない!」
私は食い気味に否定した。
一歩踏み出し、熱弁を振るう。
「先ほどの剣舞、感動いたしました! 大胸筋の動きと連動した肩甲骨の可動域! そして広背筋の美しい広がり! 朝から眼福でございます!」
「……眼福……?」
「はい! 拝観料をお支払いしたいくらいですわ!」
「…………」
レオニード様は、理解が追いつかないという顔でフリーズした。
そして、徐々に耳が赤くなっていく。
「……お前は、本当に……変わっているな」
「よく言われます」
「普通の令嬢なら、俺のような『呪われた男』が剣を振っているのを見たら、悲鳴を上げて逃げ出すだろう」
彼は自嘲気味に笑い、シャツに袖を通した。
(ああ、筋肉が隠れてしまう……残念)
私は心の中で舌打ちをしつつ、首を傾げた。
「呪われた男、ですか。……昨日も仰っていましたが、具体的にどのような呪いですの?」
「……俺に近づく者は、皆不幸になる」
彼は視線を落とした。
「俺と目が合っただけで、子供は泣き出し、女は卒倒し、男は逃げ出す。……言葉を交わせば、さらに酷い。俺の声を聞いた者は、恐怖で震え上がるんだ」
「ふむ」
私は顎に手を当てて考えた。
子供が泣く?
女が卒倒する?
それは呪いではない。
「レオニード様、少し笑ってみていただけますか?」
「え? わ、笑う……?」
「はい。ニコッと」
「……こうか?」
彼はぎこちなく口角を上げようとした。
その瞬間。
彼の顔面の筋肉が引き攣り、眉間に深い皺が刻まれ、目は鋭く細められ、口元からは白い歯がギラリと覗いた。
どう見ても、『獲物を前に舌なめずりをする捕食者』の顔である。
「ひっ……!」
たまたま通りかかった庭師(昨日雇ったばかりの老人)が、悲鳴を上げて尻餅をついた。
「だ、旦那様がお怒りじゃぁぁ! 命だけはお助けをぉぉ!」
庭師は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
レオニード様がショックを受けた顔で立ち尽くす。
「……ほらな。笑っただけで、これだ」
「なるほど。原因が分かりました」
私はポンと手を打った。
「呪いではありません。単に『顔面偏差値が高すぎて、笑顔の使い方が間違っている』だけです」
「……は?」
「あなたは顔立ちが整いすぎていて、威圧感が強いのです。その上、普段笑い慣れていないせいで、表情筋が硬直している。無理に笑おうとすると、威嚇しているように見えてしまうのです」
「……威嚇……」
「それに、その低音ボイス! 素敵ですが、ボソボソと喋ると、呪文を唱えているように聞こえなくもありません」
私は彼の前に立ち、ビシッと指を差した。
「つまり、誤解されているだけです! あなたは呪われてなどいません。ただの『コミュ障』で『強面』なだけです!」
「……コミュショウ……?」
聞き慣れない単語に、彼は首を傾げる。
「コミュニケーションに障害がある、という意味ではありませんわ。ただ少し、不器用なだけということです」
私は彼の腕(シャツの上からだが)に手を置いた。
「安心してください。私がその誤解、解いてみせますから」
「……お前が?」
「ええ。私には見えます。あなたが領民に愛され、笑顔で野菜を受け取る未来が!」
(そして、その横で私が帳簿を管理し、莫大な利益を上げる未来も!)
レオニード様は、呆気に取られたように私を見つめていた。
やがて、彼は小さく息を吐き、肩の力を抜いた。
「……お前には、敵わないな」
その時、彼がふと見せた表情は、無理に作った笑顔ではなく、自然と緩んだものだった。
それは破壊的なまでに優しく、そして甘い。
ドキンッ。
私の心臓が、変な音を立てた。
(……今の、反則じゃない?)
筋肉だけが目当てだったはずだ。
資産と、安定した老後が目的だったはずだ。
なのに、なぜか顔が熱い。
「……腹が減ったな。戻ろうか」
彼が歩き出す。
私は慌ててその後を追った。
「そ、そうですね! 朝食にしましょう! 今日は私がオムレツを作りますわ!」
「オムレツか。……楽しみだ」
その低音ボイスが、鼓膜をくすぐる。
私は自分の頬をパシッと叩いた。
しっかりしろ、エーミール。
絆されてどうする。
相手は『物件』だ。
超優良な『投資対象』だ。
ここで恋愛感情に流されては、交渉(これからの計画)において不利になる。
(そうよ、今日は大事な話があるの)
昨日の掃除中に見つけた、領地の帳簿。
あれを見て、私は確信したのだ。
この領地は宝の山だが、経営がズタボロであると。
レオニード様は武人としては最強だが、経営者としては素人だ。
ここを立て直すには、私が全権を握る必要がある。
そのためには、曖昧な「婚約者」という立場では弱い。
もっと強固な、ビジネスライクな契約が必要なのだ。
私はレオニード様の広い背中を見つめながら、決意を固めた。
食事が終わったら、切り出そう。
私の人生を賭けた、一大プレゼンテーションを。
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