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「……ラシード様。視線が痛いのですが」
執務室にて。
私は赤ペンを走らせながら、横目で隣を見た。
そこには、書類仕事をするふりをして、三分に一回のペースで私の顔をチラチラ(というよりガン見)してくるラシード様がいた。
「すまない。……君が倒れた後だからな。また具合が悪くなっていないか、常時モニタリングしているのだ」
「モニタリングは結構ですが、その熱視線のせいで私の体温が上昇しています。逆効果です」
「む……それは困るな」
ラシード様は真面目な顔で悩み始めた。
私は小さく溜め息をつき、火照る頬を手で仰いだ。
(ああもう……意識しすぎて仕事にならないわ!)
先日の「お姫様抱っこ事件」以来、私たちの関係は微妙に変化していた。
ラシード様の過保護レベルが限界突破し、私は私で、彼と目が合うたびに心拍数がエラーを起こす。
これでは業務効率が低下する一方だ。
「何か、没頭できる『特大のトラブル』でも起きないかしら……」
私が現実逃避気味に呟いた、その時だった。
ドンドンドンドン!!
執務室のドアが、ノックというより連打された。
「旦那様! ミリュー様! 緊急事態です! 今度こそ本当に緊急事態です!」
トマスが飛び込んできた。
その顔色は、死人のように青白い。
「どうした、トマス。ジェラルドがまた来たのか? なら今度は爆破していいと言ったはずだが」
「違います! もっと……もっと上の方です!」
トマスは震える指で、玄関の方を指差した。
「こ、国王陛下が……お忍びで、裏口にいらしています!」
「……は?」
私とラシード様は顔を見合わせた。
「陛下が? 裏口から?」
「はい! やつれたお顔で、『ラシードはいるか……助けてくれ……』と、まるで借金取りに追われる平民のようなご様子で!」
まさかのトップダウン(物理)。
「……来ましたね」
私はニヤリと笑った。
「私の予測より二日早いですが、どうやら『経済制裁』が効きすぎたようです」
「ふん。自業自得だ」
ラシード様は冷たく鼻を鳴らした。
「行くぞ、ミリュー。国のトップが頭を下げに来たんだ。……高く売ってやろう」
◇
応接室に通された国王陛下は、見る影もなく憔悴していた。
かつては威厳に満ちていたその背中は丸まり、王冠の代わりに深々と帽子を被って身を隠している。
「ラシード……。おお、ラシードよ……」
私たちが部屋に入ると、国王陛下は涙目でラシード様に駆け寄ろうとした。
しかし。
「近寄らないでいただけますか、陛下」
ラシード様は氷のような声で制した。
「私は現在、『妻の看病休暇中』です。公務は一切受け付けません」
「そ、そんなことを言わないでくれ! 国が……国が止まってしまったのだ!」
国王陛下はテーブルに置かれた水にすがりつくように手を伸ばした。
「一昨日から、王都の物流が完全にストップした! 商会は『在庫がない』と言って店を閉め、港の船は一隻も動かん! 市場から食料が消え、民衆がパニックを起こしておる!」
「それは大変ですね」
ラシード様は他人事のように言った。
「原因は調査されましたか?」
「わ、わからん! だが、商会長たちが口を揃えてこう言うのだ。『クライシス公爵家からの信用保証がなくなったため、取引を停止する』と!」
陛下は悲痛な叫びを上げた。
「ラシード! お前、一体何をしたのだ!? 裏で糸を引いているのはお前だろう!」
「人聞きの悪い。私は何もしていませんよ」
ラシード様は優雅に脚を組んだ。
「ただ、『王家への出資を見直す』『ジェラルド殿下関連の事業から手を引く』と、各方面に通知しただけです。……合理的な資産防衛でしょう?」
「そ、それだけで国が傾くなど……!」
「それだけ、貴国の経済が私の財布に依存していたということです」
ラシード様の正論が、陛下の胸に突き刺さる。
陛下はガックリと項垂れた。
「た、頼む……元に戻してくれ。このままでは暴動が起きる。王家の権威は地に落ちる……」
「お断りします」
即答だった。
「なぜだ! 私はお前の叔父だぞ!?」
「貴方の息子が、私の最愛の婚約者(ミリュー)を侮辱し、傷つけようとしたからです」
ラシード様の目が、ギラリと光った。
「ジェラルドは言いました。『ミリューは道具だ』と。……私の大切なパートナーを道具扱いするような一族に、これ以上、金も知恵も貸す義理はありません」
「ジェラルドが……そんなことを……」
陛下は絶句した。
息子の愚行が、国の経済を止める引き金になったことを知ったのだ。
「も、申し訳ない! 息子の教育を間違えた! だから、どうか……!」
一国の王が、頭を下げようとしている。
プライドもかなぐり捨てて。
その時。
「……頭をお上げください、陛下」
私が、静かに声をかけた。
「ミ、ミリュー嬢……?」
「謝罪だけでは、腹は膨れませんし、物流も動きません」
私は一歩前に出た。
手には、一冊の分厚いファイルを持っている。
「ビジネスの話をしましょう、陛下」
「ビ、ビジネス?」
「はい。現在、王国の経済システムは心肺停止寸前です。これを蘇生させるには、緊急オペが必要です」
私はファイルをテーブルに叩き置いた。
ドンッ!
「私が執刀医(コンサルタント)となり、この国の危機を救って差し上げても構いません。……ただし」
私はニッコリと微笑んだ。
それは聖女の微笑みではなく、悪魔の契約を持ちかける微笑みだった。
「治療費は、高くつきますよ?」
陛下はゴクリと唾を飲み込んだ。
「……い、いくらだ? 金なら払う。なんとか工面する!」
「金銭だけの問題ではありません」
私は人差し指を立てた。
「私が提示する条件は三つ。これをすべて呑んでいただけるなら、三日以内に物流を復旧させ、一ヶ月以内に経済をV字回復させてみせます」
「み、三日で!? 本当か!?」
「私の計算に狂いはありません」
私はラシード様を見た。
彼は「やれ」と目で合図を送ってくれている。
全権委任。
最強の後ろ盾を得た私は、国王陛下に対して、国を揺るがす「最後通牒」を突きつける準備を整えた。
「さあ、陛下。ペンをお持ちください。……国の命運を買う契約の時間です」
執務室にて。
私は赤ペンを走らせながら、横目で隣を見た。
そこには、書類仕事をするふりをして、三分に一回のペースで私の顔をチラチラ(というよりガン見)してくるラシード様がいた。
「すまない。……君が倒れた後だからな。また具合が悪くなっていないか、常時モニタリングしているのだ」
「モニタリングは結構ですが、その熱視線のせいで私の体温が上昇しています。逆効果です」
「む……それは困るな」
ラシード様は真面目な顔で悩み始めた。
私は小さく溜め息をつき、火照る頬を手で仰いだ。
(ああもう……意識しすぎて仕事にならないわ!)
先日の「お姫様抱っこ事件」以来、私たちの関係は微妙に変化していた。
ラシード様の過保護レベルが限界突破し、私は私で、彼と目が合うたびに心拍数がエラーを起こす。
これでは業務効率が低下する一方だ。
「何か、没頭できる『特大のトラブル』でも起きないかしら……」
私が現実逃避気味に呟いた、その時だった。
ドンドンドンドン!!
執務室のドアが、ノックというより連打された。
「旦那様! ミリュー様! 緊急事態です! 今度こそ本当に緊急事態です!」
トマスが飛び込んできた。
その顔色は、死人のように青白い。
「どうした、トマス。ジェラルドがまた来たのか? なら今度は爆破していいと言ったはずだが」
「違います! もっと……もっと上の方です!」
トマスは震える指で、玄関の方を指差した。
「こ、国王陛下が……お忍びで、裏口にいらしています!」
「……は?」
私とラシード様は顔を見合わせた。
「陛下が? 裏口から?」
「はい! やつれたお顔で、『ラシードはいるか……助けてくれ……』と、まるで借金取りに追われる平民のようなご様子で!」
まさかのトップダウン(物理)。
「……来ましたね」
私はニヤリと笑った。
「私の予測より二日早いですが、どうやら『経済制裁』が効きすぎたようです」
「ふん。自業自得だ」
ラシード様は冷たく鼻を鳴らした。
「行くぞ、ミリュー。国のトップが頭を下げに来たんだ。……高く売ってやろう」
◇
応接室に通された国王陛下は、見る影もなく憔悴していた。
かつては威厳に満ちていたその背中は丸まり、王冠の代わりに深々と帽子を被って身を隠している。
「ラシード……。おお、ラシードよ……」
私たちが部屋に入ると、国王陛下は涙目でラシード様に駆け寄ろうとした。
しかし。
「近寄らないでいただけますか、陛下」
ラシード様は氷のような声で制した。
「私は現在、『妻の看病休暇中』です。公務は一切受け付けません」
「そ、そんなことを言わないでくれ! 国が……国が止まってしまったのだ!」
国王陛下はテーブルに置かれた水にすがりつくように手を伸ばした。
「一昨日から、王都の物流が完全にストップした! 商会は『在庫がない』と言って店を閉め、港の船は一隻も動かん! 市場から食料が消え、民衆がパニックを起こしておる!」
「それは大変ですね」
ラシード様は他人事のように言った。
「原因は調査されましたか?」
「わ、わからん! だが、商会長たちが口を揃えてこう言うのだ。『クライシス公爵家からの信用保証がなくなったため、取引を停止する』と!」
陛下は悲痛な叫びを上げた。
「ラシード! お前、一体何をしたのだ!? 裏で糸を引いているのはお前だろう!」
「人聞きの悪い。私は何もしていませんよ」
ラシード様は優雅に脚を組んだ。
「ただ、『王家への出資を見直す』『ジェラルド殿下関連の事業から手を引く』と、各方面に通知しただけです。……合理的な資産防衛でしょう?」
「そ、それだけで国が傾くなど……!」
「それだけ、貴国の経済が私の財布に依存していたということです」
ラシード様の正論が、陛下の胸に突き刺さる。
陛下はガックリと項垂れた。
「た、頼む……元に戻してくれ。このままでは暴動が起きる。王家の権威は地に落ちる……」
「お断りします」
即答だった。
「なぜだ! 私はお前の叔父だぞ!?」
「貴方の息子が、私の最愛の婚約者(ミリュー)を侮辱し、傷つけようとしたからです」
ラシード様の目が、ギラリと光った。
「ジェラルドは言いました。『ミリューは道具だ』と。……私の大切なパートナーを道具扱いするような一族に、これ以上、金も知恵も貸す義理はありません」
「ジェラルドが……そんなことを……」
陛下は絶句した。
息子の愚行が、国の経済を止める引き金になったことを知ったのだ。
「も、申し訳ない! 息子の教育を間違えた! だから、どうか……!」
一国の王が、頭を下げようとしている。
プライドもかなぐり捨てて。
その時。
「……頭をお上げください、陛下」
私が、静かに声をかけた。
「ミ、ミリュー嬢……?」
「謝罪だけでは、腹は膨れませんし、物流も動きません」
私は一歩前に出た。
手には、一冊の分厚いファイルを持っている。
「ビジネスの話をしましょう、陛下」
「ビ、ビジネス?」
「はい。現在、王国の経済システムは心肺停止寸前です。これを蘇生させるには、緊急オペが必要です」
私はファイルをテーブルに叩き置いた。
ドンッ!
「私が執刀医(コンサルタント)となり、この国の危機を救って差し上げても構いません。……ただし」
私はニッコリと微笑んだ。
それは聖女の微笑みではなく、悪魔の契約を持ちかける微笑みだった。
「治療費は、高くつきますよ?」
陛下はゴクリと唾を飲み込んだ。
「……い、いくらだ? 金なら払う。なんとか工面する!」
「金銭だけの問題ではありません」
私は人差し指を立てた。
「私が提示する条件は三つ。これをすべて呑んでいただけるなら、三日以内に物流を復旧させ、一ヶ月以内に経済をV字回復させてみせます」
「み、三日で!? 本当か!?」
「私の計算に狂いはありません」
私はラシード様を見た。
彼は「やれ」と目で合図を送ってくれている。
全権委任。
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