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王城
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翌日、宿屋を後にしたレイズ達3人は王城へと向かった。
トーマスと深夜まで淫らな行為を続けたレイズの身体には疲れが残っていた。
「レイズ?なんだか疲れているね。昨日はあんまり眠れなかったの?」
心配そうに聞いてくるルーアにドキッとするレイズ。
トーマスは防音の魔道具を使ったようだが、それでも隣の部屋のルーアに声を聞かれていたら・・・レイズはそんな不安に襲われる。
「ああ、王様に魔王の討伐を報告するって考えたら緊張しちゃってな」
咄嗟にそう答えた。
実際に少し緊張しているから、嘘ではない。疲れが残っているのは全く別の理由だが。
「そっか。そうだよね。僕も少し緊張してるよ」
「大丈夫だろ。余裕だってよゆー」
ルーアのそんな言葉を聞いたガインも笑いながら会話に入ってくる。
言葉ではそう口にしているが、一番あがり症なのは彼だ。
レイズもルーアもそのことはよく知っていたので、お互いに顔を見合わせて苦笑した。
・・・
「無事終わったな」
「うん。滞りなく終わってよかったね」
「だから言ったろ?よゆーだって!」
「ガインは直立不動のまま何も喋らなかったじゃない」
国王への報告も無事終わって、3人はメイドの案内で王城内を歩いていた。
明日、祝賀パーティーを開くから参加してほしい、と国王から言われ、3人は客人として王城内の部屋をあてがわれたのだった。
緊張が解けてリラックスして歩く3人だったが、そこに後ろから声をかけてくる人物がいた。
「やあ、英雄の御三方。今日はゆっくりと寛いでください」
「フィ、フィリップ王太子殿下!」
驚きの声をあげたのはガインだ。彼はすぐに直立不動の置物に変わった。
「ありがとうございます。殿下」
ガインとは対照的に、柔らかな笑みで返答するルーア。
「明日の祝賀パーティーが楽しみです」
レイズも合わせるようにフィリップに話しかける。
そんな彼らに、爽やかな笑顔を向けるフィリップ。
彼は王国の王太子で、理知的な雰囲気の若き美男子だ。
長身痩躯に整った容姿、温厚な性格、そして聡明な頭脳を持つ彼は国民からの人気も高い。
そして、気品あふれる佇まいに爽やかな笑顔を持つ彼は、まさに王子然とした人物だ。
「ぜひ、旅の疲れを癒してください。祝賀パーティーではご馳走もでますから、楽しんでいただきたいですね。あ、それと・・・」
そんな彼が、レイズに笑みを向けた。
「少し、勇者殿と2人だけでお話したいことがあるのですが・・・今よろしいですか?」
「はい、もちろんです」
王太子の言うことに断れるはずもなく、レイズは即答した。
「ありがとうございます。では少し勇者殿をお借りしますので、お2人はお部屋でお寛ぎください」
そして、2人と別れたレイズは、フィリップの後についていった。
(殿下の話とはなんだろう・・・まさか!淫呪か!?いや・・・だが・・・理知的な殿下が、まさか)
淫呪のことが頭に浮かぶが、強引に頭から振り払うレイズ。
「こちらです。どうぞ」
そんなことを考えていたレイズだったが、フィリップの私室へと辿りついてしまったのだった。
トーマスと深夜まで淫らな行為を続けたレイズの身体には疲れが残っていた。
「レイズ?なんだか疲れているね。昨日はあんまり眠れなかったの?」
心配そうに聞いてくるルーアにドキッとするレイズ。
トーマスは防音の魔道具を使ったようだが、それでも隣の部屋のルーアに声を聞かれていたら・・・レイズはそんな不安に襲われる。
「ああ、王様に魔王の討伐を報告するって考えたら緊張しちゃってな」
咄嗟にそう答えた。
実際に少し緊張しているから、嘘ではない。疲れが残っているのは全く別の理由だが。
「そっか。そうだよね。僕も少し緊張してるよ」
「大丈夫だろ。余裕だってよゆー」
ルーアのそんな言葉を聞いたガインも笑いながら会話に入ってくる。
言葉ではそう口にしているが、一番あがり症なのは彼だ。
レイズもルーアもそのことはよく知っていたので、お互いに顔を見合わせて苦笑した。
・・・
「無事終わったな」
「うん。滞りなく終わってよかったね」
「だから言ったろ?よゆーだって!」
「ガインは直立不動のまま何も喋らなかったじゃない」
国王への報告も無事終わって、3人はメイドの案内で王城内を歩いていた。
明日、祝賀パーティーを開くから参加してほしい、と国王から言われ、3人は客人として王城内の部屋をあてがわれたのだった。
緊張が解けてリラックスして歩く3人だったが、そこに後ろから声をかけてくる人物がいた。
「やあ、英雄の御三方。今日はゆっくりと寛いでください」
「フィ、フィリップ王太子殿下!」
驚きの声をあげたのはガインだ。彼はすぐに直立不動の置物に変わった。
「ありがとうございます。殿下」
ガインとは対照的に、柔らかな笑みで返答するルーア。
「明日の祝賀パーティーが楽しみです」
レイズも合わせるようにフィリップに話しかける。
そんな彼らに、爽やかな笑顔を向けるフィリップ。
彼は王国の王太子で、理知的な雰囲気の若き美男子だ。
長身痩躯に整った容姿、温厚な性格、そして聡明な頭脳を持つ彼は国民からの人気も高い。
そして、気品あふれる佇まいに爽やかな笑顔を持つ彼は、まさに王子然とした人物だ。
「ぜひ、旅の疲れを癒してください。祝賀パーティーではご馳走もでますから、楽しんでいただきたいですね。あ、それと・・・」
そんな彼が、レイズに笑みを向けた。
「少し、勇者殿と2人だけでお話したいことがあるのですが・・・今よろしいですか?」
「はい、もちろんです」
王太子の言うことに断れるはずもなく、レイズは即答した。
「ありがとうございます。では少し勇者殿をお借りしますので、お2人はお部屋でお寛ぎください」
そして、2人と別れたレイズは、フィリップの後についていった。
(殿下の話とはなんだろう・・・まさか!淫呪か!?いや・・・だが・・・理知的な殿下が、まさか)
淫呪のことが頭に浮かぶが、強引に頭から振り払うレイズ。
「こちらです。どうぞ」
そんなことを考えていたレイズだったが、フィリップの私室へと辿りついてしまったのだった。
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