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お嬢様と僕
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あれから7年…
貴女は元気に過ごしておられますか?
必ず、貴女をそこから助け出しましょう。
そう決心したのだから。
僕は、華園家の使用人の息子だった。
昔は、華園家のお嬢様、アイリ様と仲良く遊んでいた。
だが、僕たちが成長するとともに、一緒に行動することがなくなっていった。
そんな僕達を変えたのは、僕達が高校2年生の時…
あの日は、天気が大荒れだった。
夜中になると、さらに天候はひどくなり、雷もなり始めた。
アイリ様は、とても雷が苦手だった。
また、布団の中で震えていらっしゃるのだろうと思っていた時、僕の部屋の窓が開いた。
そして、アイリ様が窓から入ってきた。
「雷が怖いから、一緒に寝ていい?朝には帰るから。」
昔は、よく一緒に寝ていたが、今は高校生だ。
さすがにダメだろう…
そう、追い返そうとした時、アイリ様は、僕の手を引っ張り、ベッドに連れていこうとした。
しかし、引っ張る力が強かったため僕はアイリ様のうえに倒れ込んでしまった。
その途端、部屋のライトが消えた。
アイリ様は、怖がって、僕に抱きついていた。
その時、懐中電灯を持った母が僕達を照らした。
ベッドの上で抱き合う2人。
母は、すぐに僕達に近づき、僕にビンタした。そして僕はどこかへ連れていかれた。
それは牢屋のようなところだった。そこに入れられ、アイリ様から離された。
僕は、一生ここにいなければならないのではと不安になった。
もう、出れないと思っていた。
すると、アイリ様が牢屋に来て鍵を開けてくださった。
そして、言った。
「早く、出て。お父様に私がお見合いをして、結婚する代わりにあなたを許してくださると言っているわ。」
僕は、アイリ様に感謝をしながら、部屋にもどった。
その数日後、アイリ様のお見合いの相手がお屋敷に来た。
その人を僕は知っている。
自分のものにした女は、みな怪我をし、精神的なダメージを受けるという噂のある男だった。
その人とお見合いをしたら、アイリ様は、不幸になる。
そう思い、僕はお見合いの邪魔をしようとした。
しかし、その邪魔はことごとく失敗に終わった。
そんなある日、アイリ様は僕に本心を打ち明けた。
「私はあなたが好きなの。結婚は、あなたとしたいの。お見合いなんてしたくない。」
僕と彼女の身分の差は激しい。
だったら、僕が彼女にふさわしい身分になればいいんだ。
そんな時だった。僕の留学が決まった。
彼女の父が僕を遠ざけるために留学を計画したのだ。
だが、僕にとって好都合だった。
帰るまでに、様々な知識を身につけ、彼女を迎えに行こう。
同じ身分になって。
こうして、イギリスで過ごして七年が経った。
今、僕は、使用人の息子という身分ではない。
イギリスで養子になり、彼女と同じくらい、いや、それよりも上の身分となったのだ。
そして今日、僕は日本へ帰り、彼女を迎えに行く。
貴女は元気に過ごしておられますか?
必ず、貴女をそこから助け出しましょう。
そう決心したのだから。
僕は、華園家の使用人の息子だった。
昔は、華園家のお嬢様、アイリ様と仲良く遊んでいた。
だが、僕たちが成長するとともに、一緒に行動することがなくなっていった。
そんな僕達を変えたのは、僕達が高校2年生の時…
あの日は、天気が大荒れだった。
夜中になると、さらに天候はひどくなり、雷もなり始めた。
アイリ様は、とても雷が苦手だった。
また、布団の中で震えていらっしゃるのだろうと思っていた時、僕の部屋の窓が開いた。
そして、アイリ様が窓から入ってきた。
「雷が怖いから、一緒に寝ていい?朝には帰るから。」
昔は、よく一緒に寝ていたが、今は高校生だ。
さすがにダメだろう…
そう、追い返そうとした時、アイリ様は、僕の手を引っ張り、ベッドに連れていこうとした。
しかし、引っ張る力が強かったため僕はアイリ様のうえに倒れ込んでしまった。
その途端、部屋のライトが消えた。
アイリ様は、怖がって、僕に抱きついていた。
その時、懐中電灯を持った母が僕達を照らした。
ベッドの上で抱き合う2人。
母は、すぐに僕達に近づき、僕にビンタした。そして僕はどこかへ連れていかれた。
それは牢屋のようなところだった。そこに入れられ、アイリ様から離された。
僕は、一生ここにいなければならないのではと不安になった。
もう、出れないと思っていた。
すると、アイリ様が牢屋に来て鍵を開けてくださった。
そして、言った。
「早く、出て。お父様に私がお見合いをして、結婚する代わりにあなたを許してくださると言っているわ。」
僕は、アイリ様に感謝をしながら、部屋にもどった。
その数日後、アイリ様のお見合いの相手がお屋敷に来た。
その人を僕は知っている。
自分のものにした女は、みな怪我をし、精神的なダメージを受けるという噂のある男だった。
その人とお見合いをしたら、アイリ様は、不幸になる。
そう思い、僕はお見合いの邪魔をしようとした。
しかし、その邪魔はことごとく失敗に終わった。
そんなある日、アイリ様は僕に本心を打ち明けた。
「私はあなたが好きなの。結婚は、あなたとしたいの。お見合いなんてしたくない。」
僕と彼女の身分の差は激しい。
だったら、僕が彼女にふさわしい身分になればいいんだ。
そんな時だった。僕の留学が決まった。
彼女の父が僕を遠ざけるために留学を計画したのだ。
だが、僕にとって好都合だった。
帰るまでに、様々な知識を身につけ、彼女を迎えに行こう。
同じ身分になって。
こうして、イギリスで過ごして七年が経った。
今、僕は、使用人の息子という身分ではない。
イギリスで養子になり、彼女と同じくらい、いや、それよりも上の身分となったのだ。
そして今日、僕は日本へ帰り、彼女を迎えに行く。
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