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さらなる陰謀
④
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盗賊団の拠点と目される森の奥へ向かう一行は、慎重に足を進めていた。
周囲は静まり返り、風が木々を揺らす音だけが響いている。
「このあたりです」
騎士団員の一人が低い声で報告する。
彼らの目の前には、小さな山小屋のような建物が見えていた。
「盗賊の規模にしては拠点が小さすぎる気がします」
アイリスが小声で呟くと、レオナードも同意するように頷いた。
「偽装かもしれない。だが、まずは内部を確認する」
一行は建物の周囲を調べた後、静かに中へと足を踏み入れた。
そこには、武器や盗品と思われる品々が無造作に置かれていた。
「これは……」
アイリスが品物を手に取ると、それは王宮から流出した品だと判明した。
「やはり、内部に通じる者がいるな」
レオナードが険しい表情で呟いた。
その時、背後から気配を感じ、一行は即座に武器を構えた。
「動くな!」
声と共に現れたのは複数の盗賊たちだった。
彼らは山小屋の裏から現れ、一行を取り囲む。
「随分と肝が据わった連中だな。俺たちのアジトに乗り込むとは」
盗賊のリーダー格と思われる男が不敵に笑いながら近づいてくる。
彼の背後にはさらに多くの盗賊が姿を現し、状況は圧倒的不利だった。
「全員、大人しく武器を捨てろ。さもないと――」
盗賊が言い終わる前に、レオナードが冷静に口を開いた。
「私が誰かわかっているのか?」
その威厳ある声に、盗賊たちは一瞬動揺する。
「王太子だ。私を敵に回したことを、貴様らは後悔することになるだろう」
その一言で盗賊たちがさらにざわつく中、アイリスは隙を見て小声で騎士団員たちに指示を出した。
「皆さん、裏口に向かってください。私は、殿下と共にこちらで時間を稼ぎます」
「しかし……!」
「私たちに任せてください」
アイリスの毅然とした声に、騎士団員たちは頷き、静かに裏口へ向かった。
レオナードとアイリスは盗賊たちの注意を引きつけながら、巧妙に立ち回った。
だが、リーダー格の男が突然鋭い声を上げる。
「貴族の小娘がでしゃばるな!」
アイリスに向かって剣を振りかざしたその瞬間、レオナードが間に入り、男の剣を受け止めた。
「……貴女に手を出すことは許さない」
その低い声に、アイリスは一瞬驚き、そして胸が温かくなるのを感じた。
(殿下……)
レオナードはすぐさま反撃に転じ、盗賊たちを圧倒していく。
彼の冷静で的確な動きに、アイリスも少しずつ勇気を取り戻し、近くの物品を利用して混乱を引き起こした。
「今です!」
アイリスの合図で、一行は建物から脱出し、森の奥へと逃げ込んだ。
追ってきた盗賊たちをうまく巻きながら、安全な場所へと辿り着いた。
夜になり、森の中で休息を取る一行。
盗賊団の拠点は抑えたが、彼らが背後に持つ勢力の全貌を掴むには至っていない。
アイリスは焚き火のそばで考え込んでいた。
その様子を見て、レオナードが彼女の隣に座る。
「……怖かったか?」
「いいえ。殿下がいてくださったから、安心して動けました」
アイリスの答えに、レオナードは少しだけ微笑んだ。
「貴女は本当に強いな。私が守るつもりでいたのに、逆に助けられてばかりだ」
「そんなことはありませんわ」
アイリスは静かに答えたが、その胸には先ほどの言葉が響いていた。
(『貴女に手を出すことは許さない』――あの時、殿下が本当に私を守ろうとしてくれていたことが伝わった)
「殿下、私は……」
言いかけた言葉を飲み込み、アイリスは少し微笑んだ。
「これからも、おそばでお力になりたいと思っています」
「……それで十分だ」
レオナードの穏やかな声に、二人の間に静かな時間が流れた。
その夜、彼女の心には、これまで以上に大きな決意が芽生えていた。
周囲は静まり返り、風が木々を揺らす音だけが響いている。
「このあたりです」
騎士団員の一人が低い声で報告する。
彼らの目の前には、小さな山小屋のような建物が見えていた。
「盗賊の規模にしては拠点が小さすぎる気がします」
アイリスが小声で呟くと、レオナードも同意するように頷いた。
「偽装かもしれない。だが、まずは内部を確認する」
一行は建物の周囲を調べた後、静かに中へと足を踏み入れた。
そこには、武器や盗品と思われる品々が無造作に置かれていた。
「これは……」
アイリスが品物を手に取ると、それは王宮から流出した品だと判明した。
「やはり、内部に通じる者がいるな」
レオナードが険しい表情で呟いた。
その時、背後から気配を感じ、一行は即座に武器を構えた。
「動くな!」
声と共に現れたのは複数の盗賊たちだった。
彼らは山小屋の裏から現れ、一行を取り囲む。
「随分と肝が据わった連中だな。俺たちのアジトに乗り込むとは」
盗賊のリーダー格と思われる男が不敵に笑いながら近づいてくる。
彼の背後にはさらに多くの盗賊が姿を現し、状況は圧倒的不利だった。
「全員、大人しく武器を捨てろ。さもないと――」
盗賊が言い終わる前に、レオナードが冷静に口を開いた。
「私が誰かわかっているのか?」
その威厳ある声に、盗賊たちは一瞬動揺する。
「王太子だ。私を敵に回したことを、貴様らは後悔することになるだろう」
その一言で盗賊たちがさらにざわつく中、アイリスは隙を見て小声で騎士団員たちに指示を出した。
「皆さん、裏口に向かってください。私は、殿下と共にこちらで時間を稼ぎます」
「しかし……!」
「私たちに任せてください」
アイリスの毅然とした声に、騎士団員たちは頷き、静かに裏口へ向かった。
レオナードとアイリスは盗賊たちの注意を引きつけながら、巧妙に立ち回った。
だが、リーダー格の男が突然鋭い声を上げる。
「貴族の小娘がでしゃばるな!」
アイリスに向かって剣を振りかざしたその瞬間、レオナードが間に入り、男の剣を受け止めた。
「……貴女に手を出すことは許さない」
その低い声に、アイリスは一瞬驚き、そして胸が温かくなるのを感じた。
(殿下……)
レオナードはすぐさま反撃に転じ、盗賊たちを圧倒していく。
彼の冷静で的確な動きに、アイリスも少しずつ勇気を取り戻し、近くの物品を利用して混乱を引き起こした。
「今です!」
アイリスの合図で、一行は建物から脱出し、森の奥へと逃げ込んだ。
追ってきた盗賊たちをうまく巻きながら、安全な場所へと辿り着いた。
夜になり、森の中で休息を取る一行。
盗賊団の拠点は抑えたが、彼らが背後に持つ勢力の全貌を掴むには至っていない。
アイリスは焚き火のそばで考え込んでいた。
その様子を見て、レオナードが彼女の隣に座る。
「……怖かったか?」
「いいえ。殿下がいてくださったから、安心して動けました」
アイリスの答えに、レオナードは少しだけ微笑んだ。
「貴女は本当に強いな。私が守るつもりでいたのに、逆に助けられてばかりだ」
「そんなことはありませんわ」
アイリスは静かに答えたが、その胸には先ほどの言葉が響いていた。
(『貴女に手を出すことは許さない』――あの時、殿下が本当に私を守ろうとしてくれていたことが伝わった)
「殿下、私は……」
言いかけた言葉を飲み込み、アイリスは少し微笑んだ。
「これからも、おそばでお力になりたいと思っています」
「……それで十分だ」
レオナードの穏やかな声に、二人の間に静かな時間が流れた。
その夜、彼女の心には、これまで以上に大きな決意が芽生えていた。
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