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第一部 地球編
20 シーカー達 (トリックスター目線)
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テュールとやり合う少し前のこと。シドニーの事件の後、僕はレッドマジシャンが側に居てくれなかったら、心が壊れたままだった。本部に戻った後、問い詰めたい人物が一人いた。そして、その人物の部屋の扉を叩いていた
「誰だ?用件を言え!」
「トリックスター。話がしたいんですけど」
「長くなる話か?」
「タンクさん次第です」
「入れ!」
タンクがそういうと、扉が自動であいた。初めて入ったが、タンクの部屋はイメージしてた部屋と大きく違い驚いた。僕のイメージでは整理整頓がしっかりとできており、物もそんなに多くは持ってないイメージだった。しかし、部屋は山積みになった資料や本で埋め尽くされており、デスクや寝床も汚かった。そして、壁は数字や文字が書かれており、居るだけで頭がおかしくなりそうだった。僕が部屋中をジロシロ見ていると
「話とは何だ?」
「話というより質問なんですが、オーストラリアで何してたんですか?」
「お前には関係ない」
「あの時CAも来てたということは、あなたが内通者かな~と思ってしまって」
「CAのことは知らん。こっちこそ何で見張られてたか知りたいんだ」
「CAがなぜあなたを見つけられたんでしょうね」
「知るか。話は終わったな」
帰れという表情だった
「オーストラリアに行くことはどれくらいの人が知ってるんですか?」
「お前は知ってたか?」
「えぇ。A.C.T が分裂して、ガントン教官達が出てった後、マスターウェザーにオーストラリアに行くことを話し。そして、自分を見張る兵士隊たちにも一人にしてくれと話してた」
「その話誰から聞いた?」
「ビーストソウルが話してるところをたまたま聞こえたと、みんなに言ってた」
「たまたまね~」
「それで何してたんですか?」
タンクはため息をついた。そして、僕に話してくれた
「いいだろう話してやろう。ただし条件がある」
「条件?」
「話したら俺のことを手伝え。そして喋ってる間は口を挟むな」
「いいですよ」
「俺がオーストラリアにいた理由は、マスターウェザーが秘密にしたものを探してた。マスターウェザーは自分が知った秘密を解き明かすのも、秘密にし続けるのも自由にしろということで、俺とカーナ、ガントン、サンストーン、テュールに暗号として残した。それぞれの暗号は違い、暗号になっているものも違う。俺の場合は手帳と口頭でのヒントだった。手帳は様々な言語で書かれており、書かれてる内容も、解読が難しくコンピューターも制限をかけられた。自分で解けといいたいんだろう。そして分かる言語のところを解いたら、宇宙船ということがわかった。そして宇宙船を探して様々な所に行き、あの時は偶然オーストラリアに居ただけだ。これでいいか?」
「ごめん。理解できんかったわ」
タンクが頭を抱えた。そしてもう一度話してくれた
「他の人達は探してるの?」
「テュールとカーナは、秘密を守り続けたいと思い。サンストーンは興味がなく。ガントンは解いてると俺は考えてる」
「みんなそんなこと一回も話してくれなかった」
「話すわけないだろ。五人だけに託されたものだぞ」
「カーナやサンストーン達とは協力しなかったの?」
「どんな暗号を貰ったのかさえ知らん。協力しようとしても、決裂したら戦って奪うか保守するかになってしまうから。お互いの強さを互いに知ってるから、そんなことできない」
「宇宙船以外には何か分かったの?」
「今、解いてる所だった。他には、エイリアンの事に書かれてあるらしいというのが分かった。ていうかお前、日本人だろ?日本語の所、解いてくれ」
タンクが手帳を渡してきた。日本語で書かれてあるページを開くと、日本語がページの端から端までびっしりと書かれてあった。書いてある内容も文になっていない言葉だった。ひらがな、漢字、カタカナが三つ混ぜられて使われており。日本人の僕も読めなかった
「読めないよ?」
「手帳の他にもヒント貰ったと言ったろ。それが16番目という言葉で、これはギリシア文字の16番目のπだと解けた。πは円周率、三番目の文字を読んで、そこから一つ飛ばした文字、四つ飛ばした文字と読んでいけ」
もう一度手帳を見直した。そして20分で解けた
「やっと解けた!指輪・入り口。って言いたいんだと思う」
「指輪ね~。カーナの指輪か?」
「レッドマジシャンだったら他のページの言語も解けるよ」
「言語自体はどうにかなるが、読んだだけじゃ解けないからな。彼女も解けないかもしれん」
「今の日本語の文、雑学やひらめきも必要だったな」
「指輪はカーナに話をつけてみる。この調子だと、他の四人の物も必要になるのか。よし。お前はテュールが託された物を見つけてこい」
「それは奪えということ?それとも盗めということ?」
「あいつは恐らくどこかに隠してる。所在を聞き出せ」
「僕が死ぬ可能性高くない?」
「誰か連れていけばいいだろ。ただしこの事は話すなよ」
それから僕は、テュールの過去の行動パターンを調べた。人間誰しも無意識の内に行動パターンが決まってるとガントンさんに教えてもらった。例えば毎朝何時頃に家を出て、何時の電車に乗って、出勤するや。駅から家までの帰宅ルートなど少なからずみんな何かしらある。テュールは満月の日の正午に大西洋にあるA.C.T の古い施設を訪れてるとわかった。そんなとき、レッドマジシャンからバカンスに行こうと言われたのでそこの島を提案した。そしたらみんな同じ島を提案してきた
それからテュールを倒し、マスターウェザーから託された物の所在を聞き出し取りに行った。レッドマジシャンとビーストソウルからは
「何それ?」
と言われたが
「いずれ話すさ」
としか、言えなかった。テュールが預かってたのは、USBメモリだった。レッドマジシャンも同じもの物を探してるとばかり思ってたが、彼女はテュールに聞きたいことがあっただけだったようだ。陸に戻ると、マスターウェザーが来ていた。やがてA.C.T 本部の人達が来て、テュールを拘束して連れていった。隊長は僕たちに何か言ってくるかと思ってたが
「帰りましょう」
としか言わなかった
本部に帰ると、真っ先にタンクの所に向かった。レッドマジシャンとビーストソウルはコスチュームと武器を壊したから、アルレットに謝りに行こうと言ってたが、絶対嫌な顔されると思ったので二人に任せて逃げた。それに飛行機のことも言われると思うし。タンクさんは帰ってくるのを見るなり目を見開いた
「まじか!生きてるじゃねえかよ」
「死ぬと思ってたんですか?」
「そりゃテュールだぞ!お前らが倒せるわけないと思ってた。それであったのか?」
「ありましたよ。今は異空間にしまってます」
「見せてみろ」
「いや。これは僕が勝ち取った物だから、僕が持っとくよ。なんだったら手帳と交換してもいいよ」
「殺して奪ってもいいんだぞ」
「あなたはそんなことしない。それに殺したら永久に手に入りませんよ」
「そうだな。それで中身は確認したか?」
「いや」
「だったら交換しよう」
「乗った。『解』」
USBメモリを取り出し、手帳と交換した
「それでカーナさんはどうだった?」
「対立したさ。手は出さなかったけど。ていうか持っていなかった」
「彼女も隠したの?」
「彼女は多分隠したりはしないだろう。その物がどんな物かを教えず誰かに保管させてると思ってる」
「誰かにね~」
レッドマジシャンでないことを祈った
「他の奴らはどうするか?特にガントンは所在不明だ。お前は、ガントンに教育されたんだろ?師匠と殺し合いになったとしても倒せるのか?」
「その精神をあの人から教えられたさ」
「俺が鍛え治してあげようか?」
「それって」
「俺の弟子になれ!」
副隊長に鍛えてもらえるなんて、絶好の機会だ。強くなれば、二人にもっと近づける。そんなこと考えてから、にっこり笑った
「もちろん!」
タンクさんの鍛え方は、ガントンとは真逆だった。ガントンは能力によるスピードとトリッキーな動きを重視する戦いかたを教えてくれたが、タンクは相手の攻撃のダメージを最小限に抑えて隙を伺う、スタミナ勝負の戦いかたを教えてくれた。ガントンとタンクという真逆の戦法をとる二人の教えによって、速さと耐久力の両方の戦いかたをできるようになっていった
「誰だ?用件を言え!」
「トリックスター。話がしたいんですけど」
「長くなる話か?」
「タンクさん次第です」
「入れ!」
タンクがそういうと、扉が自動であいた。初めて入ったが、タンクの部屋はイメージしてた部屋と大きく違い驚いた。僕のイメージでは整理整頓がしっかりとできており、物もそんなに多くは持ってないイメージだった。しかし、部屋は山積みになった資料や本で埋め尽くされており、デスクや寝床も汚かった。そして、壁は数字や文字が書かれており、居るだけで頭がおかしくなりそうだった。僕が部屋中をジロシロ見ていると
「話とは何だ?」
「話というより質問なんですが、オーストラリアで何してたんですか?」
「お前には関係ない」
「あの時CAも来てたということは、あなたが内通者かな~と思ってしまって」
「CAのことは知らん。こっちこそ何で見張られてたか知りたいんだ」
「CAがなぜあなたを見つけられたんでしょうね」
「知るか。話は終わったな」
帰れという表情だった
「オーストラリアに行くことはどれくらいの人が知ってるんですか?」
「お前は知ってたか?」
「えぇ。A.C.T が分裂して、ガントン教官達が出てった後、マスターウェザーにオーストラリアに行くことを話し。そして、自分を見張る兵士隊たちにも一人にしてくれと話してた」
「その話誰から聞いた?」
「ビーストソウルが話してるところをたまたま聞こえたと、みんなに言ってた」
「たまたまね~」
「それで何してたんですか?」
タンクはため息をついた。そして、僕に話してくれた
「いいだろう話してやろう。ただし条件がある」
「条件?」
「話したら俺のことを手伝え。そして喋ってる間は口を挟むな」
「いいですよ」
「俺がオーストラリアにいた理由は、マスターウェザーが秘密にしたものを探してた。マスターウェザーは自分が知った秘密を解き明かすのも、秘密にし続けるのも自由にしろということで、俺とカーナ、ガントン、サンストーン、テュールに暗号として残した。それぞれの暗号は違い、暗号になっているものも違う。俺の場合は手帳と口頭でのヒントだった。手帳は様々な言語で書かれており、書かれてる内容も、解読が難しくコンピューターも制限をかけられた。自分で解けといいたいんだろう。そして分かる言語のところを解いたら、宇宙船ということがわかった。そして宇宙船を探して様々な所に行き、あの時は偶然オーストラリアに居ただけだ。これでいいか?」
「ごめん。理解できんかったわ」
タンクが頭を抱えた。そしてもう一度話してくれた
「他の人達は探してるの?」
「テュールとカーナは、秘密を守り続けたいと思い。サンストーンは興味がなく。ガントンは解いてると俺は考えてる」
「みんなそんなこと一回も話してくれなかった」
「話すわけないだろ。五人だけに託されたものだぞ」
「カーナやサンストーン達とは協力しなかったの?」
「どんな暗号を貰ったのかさえ知らん。協力しようとしても、決裂したら戦って奪うか保守するかになってしまうから。お互いの強さを互いに知ってるから、そんなことできない」
「宇宙船以外には何か分かったの?」
「今、解いてる所だった。他には、エイリアンの事に書かれてあるらしいというのが分かった。ていうかお前、日本人だろ?日本語の所、解いてくれ」
タンクが手帳を渡してきた。日本語で書かれてあるページを開くと、日本語がページの端から端までびっしりと書かれてあった。書いてある内容も文になっていない言葉だった。ひらがな、漢字、カタカナが三つ混ぜられて使われており。日本人の僕も読めなかった
「読めないよ?」
「手帳の他にもヒント貰ったと言ったろ。それが16番目という言葉で、これはギリシア文字の16番目のπだと解けた。πは円周率、三番目の文字を読んで、そこから一つ飛ばした文字、四つ飛ばした文字と読んでいけ」
もう一度手帳を見直した。そして20分で解けた
「やっと解けた!指輪・入り口。って言いたいんだと思う」
「指輪ね~。カーナの指輪か?」
「レッドマジシャンだったら他のページの言語も解けるよ」
「言語自体はどうにかなるが、読んだだけじゃ解けないからな。彼女も解けないかもしれん」
「今の日本語の文、雑学やひらめきも必要だったな」
「指輪はカーナに話をつけてみる。この調子だと、他の四人の物も必要になるのか。よし。お前はテュールが託された物を見つけてこい」
「それは奪えということ?それとも盗めということ?」
「あいつは恐らくどこかに隠してる。所在を聞き出せ」
「僕が死ぬ可能性高くない?」
「誰か連れていけばいいだろ。ただしこの事は話すなよ」
それから僕は、テュールの過去の行動パターンを調べた。人間誰しも無意識の内に行動パターンが決まってるとガントンさんに教えてもらった。例えば毎朝何時頃に家を出て、何時の電車に乗って、出勤するや。駅から家までの帰宅ルートなど少なからずみんな何かしらある。テュールは満月の日の正午に大西洋にあるA.C.T の古い施設を訪れてるとわかった。そんなとき、レッドマジシャンからバカンスに行こうと言われたのでそこの島を提案した。そしたらみんな同じ島を提案してきた
それからテュールを倒し、マスターウェザーから託された物の所在を聞き出し取りに行った。レッドマジシャンとビーストソウルからは
「何それ?」
と言われたが
「いずれ話すさ」
としか、言えなかった。テュールが預かってたのは、USBメモリだった。レッドマジシャンも同じもの物を探してるとばかり思ってたが、彼女はテュールに聞きたいことがあっただけだったようだ。陸に戻ると、マスターウェザーが来ていた。やがてA.C.T 本部の人達が来て、テュールを拘束して連れていった。隊長は僕たちに何か言ってくるかと思ってたが
「帰りましょう」
としか言わなかった
本部に帰ると、真っ先にタンクの所に向かった。レッドマジシャンとビーストソウルはコスチュームと武器を壊したから、アルレットに謝りに行こうと言ってたが、絶対嫌な顔されると思ったので二人に任せて逃げた。それに飛行機のことも言われると思うし。タンクさんは帰ってくるのを見るなり目を見開いた
「まじか!生きてるじゃねえかよ」
「死ぬと思ってたんですか?」
「そりゃテュールだぞ!お前らが倒せるわけないと思ってた。それであったのか?」
「ありましたよ。今は異空間にしまってます」
「見せてみろ」
「いや。これは僕が勝ち取った物だから、僕が持っとくよ。なんだったら手帳と交換してもいいよ」
「殺して奪ってもいいんだぞ」
「あなたはそんなことしない。それに殺したら永久に手に入りませんよ」
「そうだな。それで中身は確認したか?」
「いや」
「だったら交換しよう」
「乗った。『解』」
USBメモリを取り出し、手帳と交換した
「それでカーナさんはどうだった?」
「対立したさ。手は出さなかったけど。ていうか持っていなかった」
「彼女も隠したの?」
「彼女は多分隠したりはしないだろう。その物がどんな物かを教えず誰かに保管させてると思ってる」
「誰かにね~」
レッドマジシャンでないことを祈った
「他の奴らはどうするか?特にガントンは所在不明だ。お前は、ガントンに教育されたんだろ?師匠と殺し合いになったとしても倒せるのか?」
「その精神をあの人から教えられたさ」
「俺が鍛え治してあげようか?」
「それって」
「俺の弟子になれ!」
副隊長に鍛えてもらえるなんて、絶好の機会だ。強くなれば、二人にもっと近づける。そんなこと考えてから、にっこり笑った
「もちろん!」
タンクさんの鍛え方は、ガントンとは真逆だった。ガントンは能力によるスピードとトリッキーな動きを重視する戦いかたを教えてくれたが、タンクは相手の攻撃のダメージを最小限に抑えて隙を伺う、スタミナ勝負の戦いかたを教えてくれた。ガントンとタンクという真逆の戦法をとる二人の教えによって、速さと耐久力の両方の戦いかたをできるようになっていった
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