トリプルクラッシュ ~3つの星の時空を越えた運命~

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第一部 地球編

43 前進

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「始末した?」

 女が部屋に入ってきた。倒れた男と、地球人を見た

「だから、調子に乗るなと言ったんだ!」

 部屋の中に女が入った瞬間に、また扉が閉まった

「また、何か来たよ。今度は女性か」

「俺のことを女性と言うな。俺は男だ」

 明らかに、見た目は女だが、心は男らしい

「喋り方からこいつより立場が上の人ね?」

「立場が上?対等だ!」

「ちょっと待ってよ。この船のリーダーは誰?」

「リーダー?そんなのいないぞ。強いて言うなら、九人のリーダーがいるけどな」

「九人!?」

「そいつは、その九人の一人だった」

「リーダーって九人も必要か?」

「この船はでかいからな、一人じゃ治められん」

「そうですか。では、あなたもリーダーなら死んでもらいますね!」

 トリックスターが、落とした日本刀を拾い上げて、突っ込んだ。エイリアンを袈裟斬りにすると、血が出るどころか、エイリアンの体が二体になった

「分裂した!?」

 分裂して二体になったエイリアンはサイズが半分だが、トリックスターに連携して打撃をあたえた。トリックスターが退くと、二体の体がくっつき。元の大きさで一体になった

「肉体分離能力か。悪いな、対策は考えてきてるんだよ!」

「『解』」

 トリックスターはビーストソウルの日本刀を取り出して、投げて渡した。ビーストソウルは日本刀で斬った

「『雷落とし』」

 ビーストソウルは首から脇まで袈裟斬りにし。そこから右薙で脇から心臓を通り反対の脇まで斬り。またそこから腰まで袈裟斬りにした。刀の動きが稲妻の形に似ている。エイリアンの体が四つに別れた。四つに分裂した体はビーストソウルに襲いかかった。しかし、ビーストソウルの体を押し退けレッドマジシャンとトリックスターが出てきた

「『解』」

「『カーナの能力』」

 トリックスターはブラスターを取り出し、一体に向けて撃ち。レッドマジシャンは違う一体に一秒触れた。ブラスターで撃たれた方はさらに小さい二体に分離したが、触られた方は動かなくなった。エイリアンの五体の体が、一つになり、元のサイズより小さくなっていた

「なるほど。体内から壊したのか。赤い奴は脅威だな。お前ら二人は陽動。もう同じ手は通用しない」

「あのさ!僕らは宇宙船からそろそろ出たいんだけど。別に三対一では、そちらも不利でしょ?戦わないから扉開けてくれない?」

 エイリアンは少し考えてから、扉を解錠させた

「『封』」

 トリックスターは武器をしまって、扉の近くにいった

「ありがとう。お人好しの馬鹿で」

 エイリアンの後ろから、ビーストソウルとレッドマジシャンが斬りつけた。しかし、体は四つに分離した

「分かってんだよ!だが、効かない攻撃をしてくるとは、地球人は学習しないのか」 

 四つに別れた体の全員が同じことを喋ってる。しかし、ビーストソウルとレッドマジシャンは分離した体の一体をそれぞれ抱き抱えた。扉が閉まりそうになっているが、トリックスターが無理矢理、隙間を作ってる。レッドマジシャンとビーストソウルはその間から外にすり抜けた。トリックスターが隙間を作るのをやめ扉を閉めた

「『幻獣への誘い』」

 ビーストソウルは抱き抱えてたエイリアンをトリックスターに渡してから、白虎になった。トリックスターとレッドマジシャンは背中に飛び乗った。白虎は宇宙船内を走り出した

「分離した時に、一体が死んだら、合成した時の体が小さくなった」

「ということは、分離して小さくなったときに体を持ち逃げすればいい」

 トリックスターとレッドマジシャンが会話してるのを、抱き抱えて拘束されてるエイリアンは口を揃え怒鳴りだした

「おい!俺の体をどうすんだ!」

「黙りなさい!『カーナの能力』」

 レッドマジシャンが、連れてきた二体に触った。二体は血色を失った。死んだ、二体を二人は後ろに放り投げた

「あいつはまだ部屋の中で生きてる」

「えぇ。けど最初のサイズの、四割も無いはず。幼児並みの大きさ。弱いわ」

「対策考えといて良かったな。けど、部屋の中で殺せば良かったんじゃない?」

「一秒触るって、結構難しいのよ。相手もそれなりに強いから、触れない。テュールが例」

 走ってるビーストソウルが喋りだした

「まずいな。宇宙船内が封鎖し始めてる。急ぐぞ!掴まれ!」

「出口分かるの?」

「いや、知らん。だが、外の匂いが強い方に走ってる」

 すると、三人の背後からエイリアンと警備の球体が無数に出てきた

「撃て!三人を逃がすな!」

 銃器から弾が飛んできてるが、それ以外も能力により、全身の筋肉が増えて走るのが速くなってる奴。腕や足を伸縮して攻撃してくる奴。空中に絵を描いて、描いた絵が動き出して襲いかかったりといろいろだ。二人でビーストソウルに当たらないように頑張って動いた

「私達、人気者ね。そういえば地球に来てくれたことへの歓迎の言葉を言ってなかったわ」

「じゃあ、今言おう!」

 トリックスターとレッドマジシャンが攻撃を避けながら、口を揃えた

「死地へようこそ!」

 トリックスターの体を攻撃がかすった

「嫌われたみたい」

「みんなにプレゼントがあるんじゃない?」

「そうか。プレゼントを渡したら、機嫌直してくれるかな?『解』」

 トリックスターは無数のまきびしを地面に投げた。しかし、数秒後。エイリアンの一人がまきびしを引き寄せ腕に纏った

「磁気能力者が気に入ってくれたみたい!」

「一人占めは良くないよ~!それは、彼から全員へのプレゼントなの!仕方ないな~。違うプレゼントをあげないと」

 二人で背中の上からブラスターを撃ち始めた。しかし、ブラスターが跳ね返ってきて、トリックスターに被弾した

「悲しい。プレゼントを返却された。もう少しで、ハートブレイクしちゃうよ!」

「ビーストソウル!後、どれくらい?」

「見えた!扉が閉まりかけてるけど」

 前方に見えた出口は半分ほど閉まっていた

「能力どれくらい残ってる?」

「半分ほど」

「僕も変身は余裕」

「私も、フル再生は一回できるくらい」

「出口だ!トリックスターを先に投げろ!」

「分かった!」

「えっ!投げるって何!?」
 
 出口の二メートル手前くらいで、人が一人通れるほどに閉まりかけてる出口に向かって、レッドマジシャンがトリックスターを投げた

「置き土産だ!『解』」

 トリックスターが出口を通りながら、小型爆弾を走ってくる敵に投げた

「『ビーストソウルの能力』」

「『フォルムチェンジ』」

 トリックスターが出口を通ったら、二人は小鳥になって、扉の隙間を通った。二人が通ったら扉が完全に閉じた。二人とも、小鳥になって外に出たとき、羽を扉にぶつけてバランスを失い、氷の地面に激突して人間に戻った。トリックスターが二人の側に駆け寄った

「立て!二人とも!外にいるが、敵のど真ん中だ!」

 周りには、宇宙船から出ていた敵だらけだ

「ウケる。結局、どこにいってもモテるのね」

「モテモテだ。宇宙船内の扉も、すぐに解錠されて、追っかけが来る」

「トリックスター。外に出たから空間移動できるわ。本陣に帰っていいよ。私達はどうにか逃げるから」

 敵が三人の存在が、地球人だと気付き、構え始めた

「この人数から逃げられないさ。二人を見殺しにはしない」

「馬鹿ね」

「あぁ。だが、好きだ」

「まぁ。二人ともこの世から消えたら、自殺するから、生きててほしいと思ってる」

 敵の一人が動いたが、突風が吹いた。そして、その敵の体が丸焦げになった

「やぁ。三人!」

「マスターウェザー!」

 マスターウェザーが一人で敵の中心に乗り込んできた。あまりに突然現れたので、敵は全員驚いてる

「トリックスター。本陣に報告しろ。二人は連れて帰える!」

「了解。『チェンジ』」

 トリックスターは消えた。マスターウェザーは二人に指示した

「一分稼ぐ。上空でハンドジェットに守ってもらえ」

「了解」

 マスターウェザーは二人を上空に投げた

「『幻獣への誘い』」

 ビーストソウルは朱雀に変身した。レッドマジシャンはビーストソウルの能力を使っていない。レッドマジシャンが下に落ち始めたら、朱雀になったビーストソウルが背中に乗せた

「変身するかと思った」

「それだと、敵の攻撃からあなたを守れないじゃない」

 下では、マスターウェザーがエイリアン達とやりあってる最中だ。しかも、二人に攻撃しようとしてるエイリアンに攻撃させないようにしてる

「『風神演舞』『雷神の審判』『雹風刀』」

「あの人ヤバイな。技を連発してる」

「あの人数を一人でやっているのが凄いよ」

 朱雀になった二人が、一分間飛んでると、マスターウェザーが飛んできた。また、前からハンドジェットと戦闘機も来てるのが見える

「二人とも!戦闘機がどうにか敵を引き付けるから、本陣に飛べ!」

「あなたは?」

「私は、雷を好きな所へ落とす敵がいるらしいから、対処してくる。その敵だけに、数千は殺された!」

 マスターウェザーはそれだけ言い残すと、方向転換して飛んでった。マスターウェザーが消えるとハンドジェットが合流した

「お二人さん。戦闘機が宇宙船近くの敵を攻めるから、一緒に来い!」

 二人の近くを十機の戦闘機が通りすぎた。戦闘機が飛んでいく方とは逆方向に三人で飛んでいる。三人の後方から、爆発音が聞こえてくる

「振り返るな!前だけ見てろ!」

 ハンドジェットは振り返ろうとする二人に叫んだ。二人とも振り返るのをやめた

「戦闘機があの人数のエイリアンに勝てるわけがないと思った。けど、秘策があるのかと」

「無い。秘策なんて。戦闘機はお前らが逃げる時間稼ぎの為に、壊れていく」

「パイロット達は?遠距離操縦だよね?」
 
「ドローン部隊はやられ、コンピューターは使えない」

「最悪だ!」

「あのパイロット達には悪いが、戦争とはそういうものだ」

 その時、後ろから空飛ぶスクーターが数台来た

「そして、お前らを絶対に本陣に返す。このまま真っ直ぐ飛ぶんだ!」

 ハンドジェットは後方に消えていった

「行け!」

 と言い残して



 ハンドジェットは二人の後輩のために犠牲になった
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