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第二部 エリミア編

24 テマニー

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 上級生女子達は、フェーナを見て驚いてる。そして

「そうなの。フェーナさんがパートナーだったのね。誰も相手がいないのかと思っていたわ。ごめんなさい!」

 女子達は、逃げるようにその場を後にした

「ありがとう。フェーナ」

 フィオルがお礼を言ってる

「踊ってる時に、二人が絡まれてるのが見えたのよ」

 すると、シュリオンがやって来た

「フェーナ!何で逃げるんだ?!」

「あなたと躍るの飽きたの。やっぱり、シュリオンはガルクと踊らないと」
 
 シュリオンには、このことをなかったことにする気だ



 結局、今年のパーティーはシュリオンとガルクが二人で踊り笑われ。フェーナとフィオルは、端でひっそりとその光景を見てるというのだった



 しかし、パーティーが終わってもフェーナの能力は使えていなかった

「ガルク。残るはお前だ!」

 シュリオンとフィオルは、ガルクに望みを託してるが、ガルクは何をすればいいか分からなかった

「何で僕?」

「フェーナとの勝負で、ご褒美は任せるんだろ?」

「あぁ。その時が、チャンスだ!」

「押し付けんなよ!」

「ガルク。頑張って!」

「目をキラキラさせるな!まぁ、やっては見るよ」



 ご褒美って、何してくれるんだろう。そんな事を考えながら、1日をいつも過ごしてた。そんな、ある日

「ガルク。ついてきて」

 フェーナに、そう言われた。ガルクは楽しみにしながら、フェーナの後を歩いてた。やがて、猛獣狩猟授業などで来る、猛獣が住み着くエリアに来てしまった

「ねぇ。大丈夫なの?」

「分かんない!けど、いいものよ」

 フェーナとガルクは、巨大生物や猛毒を持った虫を避けながら深々と歩いていく

「生徒だけで、こんな所に来るのは、危ないよ!引き返そっ!」

「もう、すぐよ。もう、すぐだから!」

 フェーナはガルクを無理矢理、歩かせた。やがて、一本の大樹がある丘に来た

「綺麗だな。学年の敷地にこんな所があったんだ~」

「最近、ここら辺に来てるわ」

「どうして?」

「一人になりたいから。人間が多いと、また・・・」

 怖いことを思い出してしまう。そう、言いたげだった。だから、話を変えようとした

「それで、ここには景色を見せに?」

「それもあるけど、この子よ」

 フェーナは大樹の樹洞から、翼がついた小さな人型の動物を捕った

「これは?」

「絶滅したと言われてる動物。テマニーよ。育て方によって、成長した姿が変わる動物。また、忠誠心が高く利口な動物よ」

「へぇ~。可愛いね。フェーナに懐いてる」

「この子をあなたにあげるわ」

「え?」

 フェーナは、手のひらに乗ったテマニーをガルクの肩に乗せた。テマニーはガルクの匂いを嗅いで、肩の上でピョンピョンと跳び跳ねていてる

「人懐っこいね。こいつ」

「いえ、警戒心が強い動物よ。毎日、あなたの匂いを持っていき、覚えさせたの」

 持ち物。どうやって?!

「これが、勝負のやつでいい?」

「もちろんだ!」

 シュリオンより、いいご褒美だった

「こいつは、学校に連れて帰っていいのかな?」

「テマニー次第でしょ」

「どうしたい?学校行くか?」

 テマニーは、また跳び跳ねた
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