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第二部 エリミア編

25 アクト

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 学校にガルクとフェーナとテマニーは、帰ってきた。学年に入った瞬間に校長が二人を捕まえた。校長に捕まる直前にテマニーをガルクは裏ポケットに隠した

「ガルク君。フェーナさん。あのエリアに二人で行きましたね?」

「えぇ。一人でよく行ってて、綺麗な光景を、ガルクにも見せたくて」

「ガルク。服の裏に居るのを見せなさい」

 校長にはお見通しのようだった。ガルクは渋々、テマニーを取り出した

「これは、テマニーですね。珍しい!」

 校長は、老人の姿からガルク達と同じくらいの歳に変身した

「テマニーを見たのは、いつぶりでしょう!」

 校長は、すっかりはしゃいでる。テマニーは校長を怖がってるのか、ガルクの指にしがみついている

「テマニーは主人の為なら、身代わりになるし。殺しも行います。慎重に育てるように」

「はい」

「それと、成長スピードは育て方で変わり。稀に、成長後に特殊的な事が出来るかもしれません。だけど、テマニーは珍しいので、詳しくは分かっていません」

 校長は説教するどころか、二人にテマニーについて教えた



 部屋に戻る前に、ガルクはフェーナを湖畔に連れていった

「なぁ。まだ、能力は使えないのか?」

「分かんないわ。試してもいない」

「僕にもダメか?」

 ガルクはフェーナの目をまっすぐ見つめた

「辛いの・・・。能力を使って、私を周りはどう思ってるのかを知るのが」

「前は大丈夫だったろ?」

「事故の後、私は可哀想な子だと思われてるんじゃないかって。読心術は、閉ざした方が傷つかない」

「僕は、君が好きだよ。シュリオンもフィオルも君が好きだ。君の友達にそんな事を思う奴はいない!確かに、事故は不運だ。可哀想だと思う。しかし、フェーナの前でわざわざ考えたりするわけない!そんな奴は、殴れ!そして、違う事を考えさせろ」

「ガルク・・・」

「怖がらずに、能力を使ってみてよ」

「う、うん・・・」

「心がストッパーになってるだけ。君は誰よりも才能溢れる子なんだから」

 フェーナは、じっとガルクを見た

「どう?」

「ガルク・・・。私を励ましてるかと思ったら、晩御飯の事を考えてたでしょ!」

「バレた?!」

 その時、ガルクの裏ポケットからテマニーが出てきた

「そうだ。こいつの名前を決めよう!」

「いいわね」

「何かある?」

 フェーナは少し悩んでから

「アクトは?」

 と言った

「アクト?いいじゃん」

「お前はこれから、アクトだ!」

 アクトと名付けられたテマニーは、フェーナの肩まで翼で飛んでいった



 時は流れて、3年が経った。3年間何もなく、進級テストどころか、飛び級テストを落とさずに、ガルクとシュリオン。フィオル。フェーナは、生活を送っていた。飛び級テストでは、ガルクとフィオルは数年分を一気に飛び級し、29年生に。フェーナとシュリオンは28年生に、翌年からなろうとしていた

「二人とも、凄いわ!」

 四人とも、少し背が伸びただけで、見た目はほぼ変わっていない。フェーナが、自分より先輩になろうとしてる二人に言った

「今年は、ライクルスで優勝したいな」

「こないだの、校内大会はリッゾルが優勝したもんな」

「彼は、テスト全部赤点なのに、進級できてるなんて」

「けど、凄かったですよ。全員、能力を無効化されて、オールロードの運転技術での勝負に持ち込んだのですから」

「けど、四人ともいいところまで行ったよな?」

「そうね。ガルクが2位。シュリオンが3位。私が6位。フィオルが10位」

「上級生達をボコボコにしたの楽しかった~」

 四人はいつも通り、談笑してる
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