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第二部 エリミア編

75 変なガルク

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「ガルク。フェーナが怒ってたぞ。それに心配もしてた」 

 フィオルがガルクに言った

「あぁ・・・」

「お前、最近変だぞ・・・」

「ガルクが変なのは前からだろ」

 ドードルがやって来た

「ドードル。フェーナとシュリオンが結婚するの聞いたか?」

「あぁ。お似合いの二人だよな。それより、父さんが引退するそうだ」

「は?アイリンが?」

「急には引退しないけど。そろそろ、次世代にフェルムスを託そうかなと言っていた」

「そう考えると、次の隊長はドードルか・・・。世界が終わったな」

「いや、俺は終わらせないけど。それが他にも候補がいるそうだ。そっちの方が終わる。フィオルやガルクも候補の一人だ」

「僕らも?!」



 シュリオンはガルクに会いにいった

「ガルク!フェーナを傷つけたな!泣いてたぞ!」

 シュリオンはガルクに会うなり殴った

「悪い。フェーナに謝っといてくれ・・・。お前にも悪いことをした・・・」

「ガルク?お前、そんなキャラじゃないだろ!」

「・・・。フェーナを頼んだぞ!シュリオン」

 ガルクはそう言い、空間移動で消えた



 シュリオンは、唯一王になり。フェーナとも結ばれた。一方、ガルクはフェルムスで、溜め込んだストレスを発散するかのように、犯罪者を見つけ出しては、逮捕を繰り返していた。そして、ガルクは異例な事をしようとしていた

「は?」

「だから!フェルムスの仕事をしつつ、シュリオンが唯一王になったことで空いた、元老院メンバーに立候補しようと思ってる!」

「いや、意味が分からない」

 フェルムスの全員がガルクの考えについていけていなかった

「フェルムスは独立した機関だ。規則に反していることにならないか?」

「規則に反しているなら、フェルムス辞めます」

 誰もガルクを止められなかった



 結局、ガルクは勝手に立候補し、元老院メンバーに当選した。しかし、それを喜ぶ者はシュリオンの時ほど多くはなかった

「ガルク。よろしくね!」

「えぇ、スミさん。あなたが側に居てくれて良かった」

「ガルク。ガルーダさんが亡くなって、シュリオンが後を継いだけど。分かってはいたんだけど、星の崩壊が進みだしているわ」

「だから、僕が元老院になったんですよ」

「少しずつ、唯一王シュリオンに対しての、支持率が落ち始めてるわ」

「あいつは、フェーナの言いなりだ。・・・フェーナが仕事をしていないのか?」

「うーん。そんなことはないと思うけど」



 その数日後に、アイリンはフェルムス隊員の全員を集めた。もちろん、ガルクも
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