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第二部 エリミア編

89 対面

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 シュリオンは、各地で襲撃を受けている報告を聞いてから、大忙しだった

「宮殿の敵は私がどうにかする。スミさんを中心とした反乱軍の方が厄介だ。そっちに人員を回すんだ。応援要請は私がしとく。急げ!」

 部下に命令を出した後、各大陸の元老院メンバーに連絡を入れた

「スミ達が反乱を起こした。助けて欲しい」

「分かっております。ただ・・・」

「何だ?!」

「スミからも同じことを言われたもので・・・。彼女は盟友です。もちろん私は、唯一王の味方ですが・・・」

「どっちにもつかないつもりか?!」

「すいません。今回はあまりに急な為、対応ができません」

 シュリオンから連絡が来た、元老院メンバーの何人かは、どっちの味方にもならなかった

「チッ!」

 シュリオンは元老院メンバーだけではなく、リンドルズ学校にも連絡を入れた

「校長!校長!」

 シュリオンは校長に呼び掛けたが、応答がない

「ネオルノ先生!誰か!」

 リンドルズ学校内で、シュリオンからの連絡を受信する教師はいなかった

「どうなってる!?」

 シュリオンはイライラし始めた。そこに、部下がやって来た

「唯一王!宮殿内の味方は、フェルムス隊員達に劣勢です」

「分かった。私が向かおう」

 シュリオンは宮殿内の状況を映像で見ていた

「ガルク!」

 ガルクが、自分の軍隊の兵士達を余裕の表情で殺していた

「やめてくれ!殺さないでくれ!」

 ガルクにやられた、兵士が命乞いをしていた。それを見たガルクは笑って、腕を伸ばした。すると、命乞いをしていた兵士はガルクに吸収されていった

「何なんだよ!あいつ!」

 シュリオンは急いで部屋から出て、ガルクのいる方に向かった



 ガルクは敵を吸収する方法がなんとなく分かった

「俺様に対して、死を感じると吸収できるのか・・・。能力の上限も上がるし、敵も殺せる。そして、強くなると、さらに死を感じる敵が増え、俺様に吸収される。いいループだ」

 ガルクは自分が最強になれると分かった。そして、高々と笑った

「随分とご機嫌じゃないか!ガルク!」

 シュリオンがガルクの前に現れた

「これはこれは唯一王。わざわざ、そっちからやって来てくれるなんて」

「何が楽しい?家族で喧嘩するのはいい。だがな、世界を巻き込むな」

「世界を巻き込む?いかに、自分が嫌われているのか分からないのか?」

「終わらせる。お前さえ倒せば、全てが収まる」

「勝てると思ってんのか?」

 ガルクはシュリオンに目にも止まらぬ速さで殴りかかった。殴られたシュリオンは向こうの壁まで吹き飛んだ
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