上 下
150 / 160
第二部 エリミア編

90 エリミア決戦

しおりを挟む
 
「おいおい、幻術ではなく本人どこだよ」

 ガルクはシュリオンを殴り倒した瞬間に、これが幻術であることに気づいた

「ガルク。お前には判別できまい。現実と幻が・・・」

 どこからか、シュリオンの声が聞こえた

「いや、判断できるね。誰を相手にしてると思ってんだ?お前の居場所なんかお見通しなんだよ!実像は幻で隠せても、負の感情は隠せまい。感じるぞ!お前の不安や怒りが・・・」

 ガルクは壁に向かって、蹴りを入れた。すると、壁だったところが崩れ、奥に部屋が現れた



 スミは、順調にシュリオンに味方する大陸に攻撃していた。すると、空一帯に映像が出現した

「あれは・・・。シュリオンとガルク!」
 
 映像には、シュリオンとガルクが部屋の中で対峙している光景が映っていた

「シュリオン。大人しく死んでもらおう!」

「ガルク。どうして、反乱なんか起こしたんだ?!」

「フェーナの敵を取るためだ!お前が殺した!」

「何を言ってるんだ?・・・お前が俺を恨むのは勝手だ。だがな、周りを巻き込むな!」

「お前に味方する奴も同罪だ」

「そんな理由で、スミやリッゾル達に各地を襲わせたのか?」

「スミやリッゾルは俺様の駒だ!どうなろうと知ったことか。あいつらが、勝手に味方してるだけだ」

「周りを見ろ!お前と俺だけの兄弟喧嘩なのに、エリミア全体で死者が出てる!」

「どうでもいい命が死のうと関係ない!」

 スミは呆然としていた

「ガルク・・・。私達は、あなたが世界を救ってくれると思ってたのに・・・」

 そう思ってたのはスミだけじゃなかった。ガルクに味方している全ての人間も同じことを思ってた。そして、士気が下がっていった

「ガルク。罪は償ってもらうぞ」

「その言葉、そのまま返そう」

 そこで、空一帯に映し出されていた映像が終わった。その後、スミ達は敗北した



 この映像はエリミア全体で映されていた。もちろん、宮殿内でも。フェルムス隊員達は映像を見たが、特に変化はなく、戦いを続けていた

「唯一王直属の兵士もこんなものか・・・。フェルムスに敵うわけないよな」

 宮殿内ではフェルムス隊員達が勝利した。しかし、唯一王直属の軍隊を倒したが、思わぬ人達が敵として現れた

「こんにちは。フェルムス!」

 フェルムス隊員達は全員驚いてる。そして、生き残ってるフェルムス隊員は笑顔になった

「これは光栄ですね!どうしてここに居ることが出来るのか理解できませんが・・・。まぁ、あなた達なら楽しませてくれるでしょう!」

「教え子達だからと手加減しませんよ」

 リンドルズ学校の教師達が加勢に現れた
しおりを挟む

処理中です...