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本編
第二十三話
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トイレから戻ったあとも、早川は僕の隣に居座った。
貴久先輩と何を話したのだとしつこく聞かれるし、午前中の授業はまともに受けられなかった。
昼の休憩になると、早川はすぐに出て行ったのでホッとした。
貴久先輩に会うため、食堂に行ったのだろうか。
早川は貴久先輩が食堂にはいかないつもりだということを知らないはずだ。
別に教えてやるつもりはないけど……貴久先輩がいないからって、僕のところに戻ってこられたら困るな。
辟易しながら教科書を片付けていると、会長から「ホールの出口で待っている」とメッセージが入った。
「待っている、ということはもう来てくれているのかな?」
急いで片付けを終わらせ、ホールを飛び出す。
出口近くに着くと、壁に凭れて腕組みをしている会長を見つけた。
「すごく目立ってる……」
貴久先輩のように分かりやすく囲まれていないから、頭から抜け落ちていたが、会長も人気者だった。
スマホのカメラで、佇む会長をこっそり撮っている奴がいる……。
真横でもくもくとスモークを焚いて妨害してやりたいが、写真を撮りたい気持ちは分かる。
……というか、こんなに注目されている中、声を掛けるのは勇気がいる。
「木野宮?」
声を掛けるより早く、会長が僕に気づいた。
「えっと、お待たせしました」
早く声を掛けなかったことを誤魔化すように笑うと、会長がふわりと優しい笑顔を返してくれた。
「「「!!!!」」」
会長を盗み見ていた生徒達の頭の上にビックリマークが飛び出したように見えた。
いつも凛々しくキリッとしている会長の柔らかい微笑み――。
凄い破壊力だ。
会長の微笑み爆弾被弾者が多数いるようで、みんな俯いて赤い顔を隠している。
僕も被弾したが軽傷ですんだ。
だって、僕は何回かこの微笑みを見たことがあるからね!
「どうした?」
気がつけば会長が僕の前に立っていて、不思議そうに顔を覗き込んできた。
「何でもないです。お待たせしてすみません」
「いや、俺も今来たばかりだ。生徒会室に行く前に飯を食おう。他のメンバーにも食べてから集まるように伝えてある」
「分かりました」
僕には「食べてから来い」というのではなく、「一緒に食べよう」と迎えに来てくれたことが嬉しい。
「朝からカレーだったが腹は減ったか?」
「はい! お腹空きました!」
「お前はその小さな身体でよく食うな」
今「小さな身体」と言いました?
また、僕のプライドが傷つきました!
「沢山食べて、筋肉隆々になりますね」
「まだ言うか」
会長と笑い合いながらホールを出ようとしたところで、周りの空気がおかしいことに気がついた。
つい仲良く話してしまったが、注目されている中ではまずかったか……。
「どうした? 難しい顔をして」
「あ、いえ……何でもないです」
「眉間に皺が入っているぞ」
会長が僕の眉間を、人差し指でぐりぐりと押してきた。
あ、これ……僕が前に会長が寝ているときにやったなあ。
会長の眉間にはあの時の跡は残っていない。
男前が台無しにならなくてよかった。
「僕、跡がついたらダンディーな感じになれますかね」
「ならん」
「わあ、即答~」
そう言われるとやっぱり反抗したくなるわけで。
思いきりわざと眉間に皺を寄せていたらすぐに会長に見つかり、後頭部を掴んで頭を固定した上でぐりぐりされた。
「えっ、痛い」
「絶対つけるなよ」
「ぐりぐりが強い! 痛いからやめてください!」
そんなやり取りをしていたら二人きりが駄目かも、なんてことはまた忘れてしまった。
※
ホールを出たところで、会長の足が止まった。
どうしたのだろう。
てっきり前回の時のように食堂に向かうと思ったのだが。
「……今日は外で食うか?」
会長がやけに静かに聞いてきた。
食堂にはいつも貴久先輩がいるから、気を使ってくれたのかな。
「食堂でいいですよ」
大丈夫、今日は貴久先輩はいない……はず。
「……そうか」
「はい」
僕の返事を聞くと会長は食堂へ向かって歩き始めた。
食堂に続く廊下には人が沢山いる。
みんな楽しそうに話をしているのに、僕の世界は妙に静かに思えた。
会長も話し掛けてくることはない。
「…………」
たどり着いた食堂には、貴久先輩の姿がなかった。
いつもの場所に人集りがない。
貴久先輩を待っている様子の人が数人いたが、少しするとどこかへ行った。
「お前は何にする?」
「今日も会長と同じ物にします」
少し食欲が下がったが、食べたら元気も出てくるだろう。
「……木野宮?」
「?」
普通に答えただけなのに、メニューを見ていた会長がパッと僕の顔を見た。
何?
首を傾げると会長が顔を顰めた。
だから会長は跡が残らない方がいいんだってば。
「皺、駄目ですよ」
手を伸ばして人差し指でお返しのぐりぐりをした。
でも、会長の眉間の皺は取れない。
皺取りは諦めて普通に話を続ける。
「僕ってもうタダになるんですか? 補佐の仕事はまだしていないからまだですよね?」
「いや、今日から大丈夫だ」
「そうなんですか? じゃあ、昼休憩と午後の授業が終わった後にいっぱい働きますね!」
明るく話しているのに、会長はまだ難しい顔をしている。
「会長、ここでもカレーにします?」
「……いや、カレーはもういいだろ。生姜焼き定食でいいか?」
「はい」
すぐに用意された生姜焼き定食を受け取ると、空いている近くの席に座った。
いつもは貴久先輩と取り巻きがいる一帯が見える席で、少し気分が下がった。
貴久先輩がここにいないということは、本当にあの部屋で待っている……。
そう僕に突きつけてくるようだった。
食堂のあの場所は、僕にとっては戦場だったし、あまり好きではない。
他の場所に行きたい、二人で過ごしたいと何度も伝えているのに、ここに貴久先輩がいるということが、僕は愛されていないということの証明のようにも思えていた。
あんなにここから離れなかったのに、別れた今、ここを離れて他の場所で僕を待っているなんて……乾いた笑いがでそうになる。
貴久先輩に向かって、心の中で嫌味を言いそうな自分がいる。
そんな性格が悪い自分にうんざりしてきた……。
「木野宮」
「あ、はい?」
向かいに座っている会長が真っ直ぐ僕を見ていた。
「……なんですか?」
「大丈夫か?」
「何が?」
「顔色が悪い」
鏡がないから分からないけど、健康状態なら問題ないはずだ。
「気分が悪いなら無理して食うな」
心配、してくれているのだろうか……。
余裕がないこと、見透かされているようだ。
気づかれたくなかったのになあ。
「会長……ひとつお願いしてもいいですか」
「なんだ?」
「握手してください」
ジッと見つめてお願いすると、わけが分からないと言いたげな顔をされてしまった。
握手です、握手。
「手、ください」
両手を出して握手を求めると、首を傾げながらも片手を出してくれた。
遠慮なく捕まえて会長の手を両手でギュッと握る。
「……会長。手、冷たいですね」
「そうか?」
「はい」
手が冷たい人は心が暖かい、なんてことを聞いたことがあるけれど……あれは当たってそうだ。
会長の手を握っていると、一緒に寝たときの暖かさを思い出せた。
胸がいっぱいになる……あの感じ。
「学園のスターに握手して貰ったので、テンション上がりました。ありがとうございました」
ずっと握っていたのが恥ずかしいから、ファンのように握った手をブンブン振ってから離した。
僕オンリーという贅沢な握手会を開催して貰い、ありがとうございました!
「そうか」
『スター』を否定しないんですね、なんて笑ってしまった。
でも本当に会長は僕のスターです。
再び貴久先輩が座っていた席をちらりと見る。
あの部屋にはいかない。
でも……いつかは副会長に言われた通りに話し合えるように、連絡してもいいかもしれない。
僕の身体は素直なようで、元気が出てくると急にお腹がすき始めた。
生姜焼きのいい匂いがする。美味しそうだ。
「会長、生姜焼きは作れますか?」
「ああ。それなりに食える物は作ることができると思う」
「じゃあ今度食べた……」
「あ、いた! お前、クリス先輩をどこに隠した!!」
楽しく会話を始めた僕達に水を差す高い声――。
ああもう。早川……っ!!
貴久先輩と何を話したのだとしつこく聞かれるし、午前中の授業はまともに受けられなかった。
昼の休憩になると、早川はすぐに出て行ったのでホッとした。
貴久先輩に会うため、食堂に行ったのだろうか。
早川は貴久先輩が食堂にはいかないつもりだということを知らないはずだ。
別に教えてやるつもりはないけど……貴久先輩がいないからって、僕のところに戻ってこられたら困るな。
辟易しながら教科書を片付けていると、会長から「ホールの出口で待っている」とメッセージが入った。
「待っている、ということはもう来てくれているのかな?」
急いで片付けを終わらせ、ホールを飛び出す。
出口近くに着くと、壁に凭れて腕組みをしている会長を見つけた。
「すごく目立ってる……」
貴久先輩のように分かりやすく囲まれていないから、頭から抜け落ちていたが、会長も人気者だった。
スマホのカメラで、佇む会長をこっそり撮っている奴がいる……。
真横でもくもくとスモークを焚いて妨害してやりたいが、写真を撮りたい気持ちは分かる。
……というか、こんなに注目されている中、声を掛けるのは勇気がいる。
「木野宮?」
声を掛けるより早く、会長が僕に気づいた。
「えっと、お待たせしました」
早く声を掛けなかったことを誤魔化すように笑うと、会長がふわりと優しい笑顔を返してくれた。
「「「!!!!」」」
会長を盗み見ていた生徒達の頭の上にビックリマークが飛び出したように見えた。
いつも凛々しくキリッとしている会長の柔らかい微笑み――。
凄い破壊力だ。
会長の微笑み爆弾被弾者が多数いるようで、みんな俯いて赤い顔を隠している。
僕も被弾したが軽傷ですんだ。
だって、僕は何回かこの微笑みを見たことがあるからね!
「どうした?」
気がつけば会長が僕の前に立っていて、不思議そうに顔を覗き込んできた。
「何でもないです。お待たせしてすみません」
「いや、俺も今来たばかりだ。生徒会室に行く前に飯を食おう。他のメンバーにも食べてから集まるように伝えてある」
「分かりました」
僕には「食べてから来い」というのではなく、「一緒に食べよう」と迎えに来てくれたことが嬉しい。
「朝からカレーだったが腹は減ったか?」
「はい! お腹空きました!」
「お前はその小さな身体でよく食うな」
今「小さな身体」と言いました?
また、僕のプライドが傷つきました!
「沢山食べて、筋肉隆々になりますね」
「まだ言うか」
会長と笑い合いながらホールを出ようとしたところで、周りの空気がおかしいことに気がついた。
つい仲良く話してしまったが、注目されている中ではまずかったか……。
「どうした? 難しい顔をして」
「あ、いえ……何でもないです」
「眉間に皺が入っているぞ」
会長が僕の眉間を、人差し指でぐりぐりと押してきた。
あ、これ……僕が前に会長が寝ているときにやったなあ。
会長の眉間にはあの時の跡は残っていない。
男前が台無しにならなくてよかった。
「僕、跡がついたらダンディーな感じになれますかね」
「ならん」
「わあ、即答~」
そう言われるとやっぱり反抗したくなるわけで。
思いきりわざと眉間に皺を寄せていたらすぐに会長に見つかり、後頭部を掴んで頭を固定した上でぐりぐりされた。
「えっ、痛い」
「絶対つけるなよ」
「ぐりぐりが強い! 痛いからやめてください!」
そんなやり取りをしていたら二人きりが駄目かも、なんてことはまた忘れてしまった。
※
ホールを出たところで、会長の足が止まった。
どうしたのだろう。
てっきり前回の時のように食堂に向かうと思ったのだが。
「……今日は外で食うか?」
会長がやけに静かに聞いてきた。
食堂にはいつも貴久先輩がいるから、気を使ってくれたのかな。
「食堂でいいですよ」
大丈夫、今日は貴久先輩はいない……はず。
「……そうか」
「はい」
僕の返事を聞くと会長は食堂へ向かって歩き始めた。
食堂に続く廊下には人が沢山いる。
みんな楽しそうに話をしているのに、僕の世界は妙に静かに思えた。
会長も話し掛けてくることはない。
「…………」
たどり着いた食堂には、貴久先輩の姿がなかった。
いつもの場所に人集りがない。
貴久先輩を待っている様子の人が数人いたが、少しするとどこかへ行った。
「お前は何にする?」
「今日も会長と同じ物にします」
少し食欲が下がったが、食べたら元気も出てくるだろう。
「……木野宮?」
「?」
普通に答えただけなのに、メニューを見ていた会長がパッと僕の顔を見た。
何?
首を傾げると会長が顔を顰めた。
だから会長は跡が残らない方がいいんだってば。
「皺、駄目ですよ」
手を伸ばして人差し指でお返しのぐりぐりをした。
でも、会長の眉間の皺は取れない。
皺取りは諦めて普通に話を続ける。
「僕ってもうタダになるんですか? 補佐の仕事はまだしていないからまだですよね?」
「いや、今日から大丈夫だ」
「そうなんですか? じゃあ、昼休憩と午後の授業が終わった後にいっぱい働きますね!」
明るく話しているのに、会長はまだ難しい顔をしている。
「会長、ここでもカレーにします?」
「……いや、カレーはもういいだろ。生姜焼き定食でいいか?」
「はい」
すぐに用意された生姜焼き定食を受け取ると、空いている近くの席に座った。
いつもは貴久先輩と取り巻きがいる一帯が見える席で、少し気分が下がった。
貴久先輩がここにいないということは、本当にあの部屋で待っている……。
そう僕に突きつけてくるようだった。
食堂のあの場所は、僕にとっては戦場だったし、あまり好きではない。
他の場所に行きたい、二人で過ごしたいと何度も伝えているのに、ここに貴久先輩がいるということが、僕は愛されていないということの証明のようにも思えていた。
あんなにここから離れなかったのに、別れた今、ここを離れて他の場所で僕を待っているなんて……乾いた笑いがでそうになる。
貴久先輩に向かって、心の中で嫌味を言いそうな自分がいる。
そんな性格が悪い自分にうんざりしてきた……。
「木野宮」
「あ、はい?」
向かいに座っている会長が真っ直ぐ僕を見ていた。
「……なんですか?」
「大丈夫か?」
「何が?」
「顔色が悪い」
鏡がないから分からないけど、健康状態なら問題ないはずだ。
「気分が悪いなら無理して食うな」
心配、してくれているのだろうか……。
余裕がないこと、見透かされているようだ。
気づかれたくなかったのになあ。
「会長……ひとつお願いしてもいいですか」
「なんだ?」
「握手してください」
ジッと見つめてお願いすると、わけが分からないと言いたげな顔をされてしまった。
握手です、握手。
「手、ください」
両手を出して握手を求めると、首を傾げながらも片手を出してくれた。
遠慮なく捕まえて会長の手を両手でギュッと握る。
「……会長。手、冷たいですね」
「そうか?」
「はい」
手が冷たい人は心が暖かい、なんてことを聞いたことがあるけれど……あれは当たってそうだ。
会長の手を握っていると、一緒に寝たときの暖かさを思い出せた。
胸がいっぱいになる……あの感じ。
「学園のスターに握手して貰ったので、テンション上がりました。ありがとうございました」
ずっと握っていたのが恥ずかしいから、ファンのように握った手をブンブン振ってから離した。
僕オンリーという贅沢な握手会を開催して貰い、ありがとうございました!
「そうか」
『スター』を否定しないんですね、なんて笑ってしまった。
でも本当に会長は僕のスターです。
再び貴久先輩が座っていた席をちらりと見る。
あの部屋にはいかない。
でも……いつかは副会長に言われた通りに話し合えるように、連絡してもいいかもしれない。
僕の身体は素直なようで、元気が出てくると急にお腹がすき始めた。
生姜焼きのいい匂いがする。美味しそうだ。
「会長、生姜焼きは作れますか?」
「ああ。それなりに食える物は作ることができると思う」
「じゃあ今度食べた……」
「あ、いた! お前、クリス先輩をどこに隠した!!」
楽しく会話を始めた僕達に水を差す高い声――。
ああもう。早川……っ!!
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