堕天使様との恋は前途多難です!〜この恋は筋書きにありません!〜

明夏 向日葵

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愛の形

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王城での騒動が一段落した後、スカーレットとラファエルはセレスタイン城で静かな日常を取り戻していた。

スカーレットは庭園で花々に水をやりながら、時折ラファエルと視線を交わす。ラファエルはそんな彼女を見守るように、木陰で本を読みつつ、たまに彼女にそっと近づいて手を握る。

「…ラファエル様、また私の手を握るのですか?」
「…お前の手が恋しいからだ」
彼の言葉に、スカーレットは思わず頬を赤らめ、目をそらす。

そのまま二人は庭をゆっくり歩きながら、手をつないで軽くじゃれ合う。
ラファエルがスカーレットの髪を指でかき上げ、耳元に口づけを落とす。
「…あぁ、ラファエル様!そんなところに…!」
「触れずにはいられない」
スカーレットは恥ずかしさに抗議しながらも、心の奥ではその愛情を素直に喜んでいた。

ふと、ラファエルはからかうように微笑む。
「もっと甘やかしてほしいか?」
スカーレットは顔を真っ赤にし、言葉を詰まらせる。
「…そ、そんなこと…」
「ふふ、答えなくてもいい。その顔だけで十分だ」
ラファエルの言葉にスカーレットは少し拗ね、腕を組んでみせる。するとラファエルは優しく彼女を抱き寄せ、頬に口づけを落とす。

「…もう!ラファエル様、甘やかされすぎですわ!」
「お前を甘やかすのが俺の喜びだ」
二人の距離はますます近づき、スカーレットは彼の胸に顔をうずめ、温もりに包まれる。

庭のベンチに腰掛け、ラファエルはスカーレットの髪や耳に軽く口づけを落とす。スカーレットは照れながらも抗議を続ける。
「ラファエル様…もうやめてください、そんなことされたら…」
「やめられない」
ラファエルはそう言いながら、スカーレットの手を握り、肩を抱き寄せる。その眼差しは、堕天使と呼ばれた冷酷な彼の顔ではなく、ただひたすら彼女を溺愛する愛情で満ちていた。

スカーレットは心の中で思う。
《堕天使と言われた冷酷無慈悲な彼が、こんなにも私を愛してくれるなんて…思いもしなかったわ》

そして、二人はそっと唇を重ねる。最初は優しく、次第に互いの想いを確かめ合うように深く重なり合うキス。スカーレットは少し息を切らしながらも、ラファエルの腕にしがみついた。

「…私だって、ラファエル様を甘やかしたいですわ」
「ふふ、それなら思いっきり甘えさせてくれ」

その日、庭園には二人だけの穏やかで甘い時間が流れた。外の世界で起こる混乱や戦いは遠く、ただ愛と幸福だけが、この場所を満たしていた。
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