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サバゲーに行こう!
05
しおりを挟むそれからはあれよあれよと装備を着せられていき、
「OK! かんせいデスネー! とーっても、カワイーネー!」
じゃーんと言って尋がにっこりと笑みを作る。しかし音羽からは見えないから、どうなったかはわからない。
「いちお、予備のマガジン入れとくマスネー。たぶん、使わないと思うケドネー」
言いながら音羽の腰のベルトに取り付けられたポーチに、予備の弾装を押し込んだ。
「これでOKねー。あとは、弾速チェック!」
最後に肩掛けベルトで、エアソフトを首にかけてもらった。
「弾速チェック、ですか?」
「Oh yes.使うエアソフトの弾の速さをチェックするんデスヨー。早すぎると、威力が高い。そうなると違法になっちゃうカラー、チェックするデスヨー」
はあと曖昧に頷いて、歩き出した尋とフーに続いた。
人の列があり、そこに並ぶと、周囲からは少しだけ奇異の目で見られている気がした。
「な、なんか、見られてませんか?」
「おとチャンみたいなかわいーコいタラ、視線集まるの当然ネー」
「ヒーロがうるさいからだろう」
「Is not such」
「そういえば、センパイのお父さんは?」
「Aha……oh! 順番きたヨー!」
なぜか言いよどんで、音羽を自分の前に押しやった。
「はい。えーと、どうすれば?」
戸惑う音羽に、スタッフの男性がニッコリと笑みを浮かべた。
「おはようございます。今日は、そのMP5だけですか?」
「は、はい」
「それじゃ、ちょっと貸してもらえますか」
「はい」
ぶら下げたエアソフトを外して、スタッフに渡す。彼は音羽より慣れた手つきで、弾速計で弾の速度を計った。
「これ、カスタムしてますか?」
「よ、よくわからないです。どうかしました?」
「いや。ものすごく良い撃ち味で、しかも五回撃って全部91ぴったり」
「ウチの天才ガンスミスが調子とったからネー」
「そうだとも」
隣の列で先にチェックを終えたふたりが口を出してきた。
「あー、フーさんが作ったんですか」
「そうだとも」
納得したという顔のスタッフ。どうやらフーの実力は広く認められているらしい。
「スペック高すぎるの以外はOKです。今日は、よろしくおねがいします」
「おねがいシマスー。それじゃイこー」
そして元のベンチに戻り、装備を一度確認した。
「ミーティングはじめまーす。定例会参加者の皆さんは集まってくださーい」
「Oh! ミーティング始まるネー。イこー」
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