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第54話 当たり前のこと
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お母さんがクズホストの洸紀にハマリだしてからは家事や片づけをだんだんしなくなってはいったけど、小さい頃から手伝っていたこともあって家事全般まぁまぁできる。
家事なんかができるのは当たり前のことだと思っていたけれど。
「言ったすぐからさっそく掃除してくれるとか、みんなやさしいなぁ。しかも、すご…。銀色の部分って本当はこんなふうにピカピカに光るのか!」
キッチンにある銀色のシンク部分を床に転がっていた洗剤と茶色っぽく変色したボロボロの食器用スポンジで磨いたら伊吹に感動されて逆に驚いた。
「里奈ってすげぇな!クソオヤジが店のオープンかなんかでもらってきた洗剤がまだ使えたとか、それにも感動したわ」
そんなに感動されると、なんだかちょっと嬉しい。
最近はお母さんの代わりにずっと家事をやっていたけど、感謝されたのは最初だけ。
だんだん「ありがとう」とかも言ってくれなくなって、私が家事をするのが当たり前みたいになって、そのうちやっていないと怒られるようになった。
やばい。
なんか嬉しくて、涙が出そう。
こんなこと言ったら「それくらいで?」って、きっと笑われる。
だけど、たったこれだけのことが無性に嬉しくて仕方ない。
「これくらいなら、いつでもやるよ!」
なんだか嬉しくなってつい言うと
「じゃあ頼むわ~」
ずっとピカピカになったシンクを見つめながら伊吹。
「学校とか坂東さんとこのゲーセンの給湯室にある銀色の部分は、俺のウチにある銀色のとは種類が違うやつなのかと思ってたわ!」
「確かにそう思うよね~。伊吹のシンクは銀って言うより、月白とか生牡蠣色って感じだったもんね」
プププと嗤った秋穂を睨みながら
「生牡蠣色ってなんだよ!聞いたこともねぇ!」
伊吹が突っかかり
「あの~、レースのカーテン洗いたいのでハイターお借りできますか?」
恐る恐る太郎が口を挟んだ。
家事なんかができるのは当たり前のことだと思っていたけれど。
「言ったすぐからさっそく掃除してくれるとか、みんなやさしいなぁ。しかも、すご…。銀色の部分って本当はこんなふうにピカピカに光るのか!」
キッチンにある銀色のシンク部分を床に転がっていた洗剤と茶色っぽく変色したボロボロの食器用スポンジで磨いたら伊吹に感動されて逆に驚いた。
「里奈ってすげぇな!クソオヤジが店のオープンかなんかでもらってきた洗剤がまだ使えたとか、それにも感動したわ」
そんなに感動されると、なんだかちょっと嬉しい。
最近はお母さんの代わりにずっと家事をやっていたけど、感謝されたのは最初だけ。
だんだん「ありがとう」とかも言ってくれなくなって、私が家事をするのが当たり前みたいになって、そのうちやっていないと怒られるようになった。
やばい。
なんか嬉しくて、涙が出そう。
こんなこと言ったら「それくらいで?」って、きっと笑われる。
だけど、たったこれだけのことが無性に嬉しくて仕方ない。
「これくらいなら、いつでもやるよ!」
なんだか嬉しくなってつい言うと
「じゃあ頼むわ~」
ずっとピカピカになったシンクを見つめながら伊吹。
「学校とか坂東さんとこのゲーセンの給湯室にある銀色の部分は、俺のウチにある銀色のとは種類が違うやつなのかと思ってたわ!」
「確かにそう思うよね~。伊吹のシンクは銀って言うより、月白とか生牡蠣色って感じだったもんね」
プププと嗤った秋穂を睨みながら
「生牡蠣色ってなんだよ!聞いたこともねぇ!」
伊吹が突っかかり
「あの~、レースのカーテン洗いたいのでハイターお借りできますか?」
恐る恐る太郎が口を挟んだ。
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