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第二章
24.面倒な依頼
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通された執務室で、当然のように上座のソファに腰掛けた無悪に文句一つ口にしない妖精姫は、狼狽えるエレーナを気にも留めず手ずから茶を淹れ始めた。
妖精姫が他人を迎い入れるなど異例中の異例だと、かつて騎士団団長を務めた経歴を持つガランドは隣で信じられなさそうに呟いていた。
「やつとは以前から知り合いなのか」
「まあ……昔な」
どうやら良い思い出ではないことだけは確かなようで、歯切れ悪く答える。終始借りてきた猫のように体を小さく丸めていた。
「しかしサカナシよ、あの殺気に当てられてよく耐えられたな」
「僕もびっくりしました。突然周りにいた人達がバタバタと泡を吹いて倒れて、三つ首竜のリーダーですら失禁したというのに微動だにしなかったサカナシさんは格好良かったです」
「ふん。馬鹿言うな」
先程の尋常ならざる殺気は、人間が放っていいような次元ではなかった。タチの悪い遅効性の毒のように今も体の深部を蝕み、爪痕を残している。
これまで他人を平気で崖下へと蹴落とし、築いてきた屍の山を平然と跨いできた無悪斬人を超える存在などいやしなかった。
ゆくゆくは裏社会の全てを牛耳ってやろうと画策していた自分が、あろうことか女相手に強烈すぎる〝死〟を連想させられたなど、到底認めるわけにはいかない。
過去に関わってきた雑魚共とは明らかに一線を画す存在――優雅に茶など淹れている女に対する忸怩たる思いが、冷えて固まることのない溶岩のように腹の底で暴れまわる。
「お茶など私がいくらでも淹れますから、ギルドマスターは座っててくださいよ~」
「いえいえ、たまには私も女子力を発揮しませんと。貴方の分も淹れて差し上げますから隅で待ってなさい」
何も知らない者が目にすれば、エレーナとそう歳の変わらない姉が他愛もないやり取りを交わしているとしか思えない。実際は数世紀分の年の差があるというのだから、世の女性は嫉妬に狂いかねない。
先程までエレーナを高級クラブでも通用すると評していたが、妖精姫と隣り合うと悲しいほどに武器である美貌が霞んでしまう。
外見は華奢な小娘のそれと同じであるのに、ふとした仕草や醸し出す空気は、熟練のママであっても太刀打ちできない婬靡さで溢れていた。一晩で百万――いや、二百万、三百万を出しても抱きたいとせがむ男が、殺到する画が容易に浮かぶ。職業柄脳裏で勝手に算盤を弾いていた。
大胆に背部が開いたドレスから、まともな男が直視すればたちまち目を奪われ虜になるに違いない柔肌が、扇情的な曲線を描いて覗いている。
無悪の視線も自然と釘付けとなっていた。ただし性欲ではない。純度の高い殺意がそうさせていただけだ。凄まじい修羅場を潜り抜けてきた者特有の匂いを感じ取っていた無悪は、終始警戒を解かずにいた。
妖精姫が透明のティーポットに移した茶葉は、お湯を注ぎ入れる前から芳醇な香りを室内に放ち、その場に同席していたアイリスとガランドはすっかり酔いしれていた。
日本にいた頃、一杯数万はくだらないという最高級の玉露を口にしたことがあったが、その数十倍は密度の濃い香りであることは間違いなかった。
「良い匂いですねぇ。さすがギルドマスター様はお茶一つとっても格が違います」
「こりゃなんと……まさか一市民でしかない我らにこのような大層な茶を淹れんでもよかろうに」
「なんだ、そんなに高い茶葉なのか」
お湯を注ぎ淹れると、みるみるうちに茶葉から抽出された成分で熱湯が黄金色に色付く。
「これは隣国のワルサール共和国名産の黄金茶なんですよ。公益も途絶えて久しく、今では価格が高騰していて手元に残っているのは皆さんに振る舞う分で最後でした」
「え、ギルドマスター……貴族相手に振る舞う黄金茶をわざわざ使い切ったんですか? 馬鹿なんですか?」
言葉をなくし、正気ではないと呟いて放心していたエレーナを他所に、妖精姫は指折り数えて口を開いた。
「ざっと計算すると、一杯当たり金貨二枚ってところでしょうか」
「ぶーっ!」
値段を聞いた瞬間、ガランドは吹き出してアイリスはお茶請けに出された菓子を喉に詰まらせた。爺が吐き出した唾液混じりの液体を華麗に避けた妖精姫は、エレーナにタオルを持ってこさせて口に手を添えながら、「まあ汚い」と目尻を細めてコロコロと笑ってみせた。
女など金を生む肉塊としか思っていない無悪であっても、ともすれば意識を支配されそうな蠱惑的な微笑みだったのが鼻につく。
「ちなみに、金貨一枚あれば僕のような質素な暮らしをしている平民であれば、一月分の生活費に相当するんです。それを人数分ですから、とんでもなくギルドマスター様は太っ腹ですよね」
なんとか詰まった菓子を飲み込んだアイリスは、呆れたような声色でそっと耳打ちをしてきた。豪気といえば聴こえはいいが、頼んでもいないのにそれだけの待遇で歓待されると、むしろ嫌な予感しかしない。
「いやですわ、この姫の名を冠する私を汚そうとするなんて。『弱虫ガランド』の癖に随分と失礼じゃありませんか」
「弱虫ガランド?」
「なっ、その名を口にするでないっ!」
値段を知り、残り僅かとなった黄金茶をちびちびと口にしていたアイリスは、妖精姫が告げた名前に首を傾げた。ガランドの顔色はみるみる青白く血の気をなくし、酸欠の金魚のように喘いでいた。
「おい止せ妖精姫、それ以上口を開くな」
ガランドの必死な叫びなど意に介さない妖精姫は、昔話を懐かしそうに語りだした。それは酷く間抜けな話で、アイリスもげんなりした顔で聞くしかなかった内容。確かに知り合いかと問い質せば、口籠るのも頷ける黒歴史の暴露に本人は頭を抱え俯くしかないようだった。
「今から数十年前、麗しき英雄と持て囃されていた私に二十歳そこそこの坊やだったガランドが、『一対一で勝ったら結婚してください』なんて健気にプロポーズをしてきたんですよ。それから何年間かしつこく付き纏ってきたりして――」
「やめろ……それ以上若気の至りをバラさないでくれ……」
終始両手で顔を抑え、耳を真っ赤にして悶る爺の姿など目も当てられないが、騎士団団長の座に就けたのは図らずも妖精姫が直々に稽古をつけてくれたことが大きく影響をしていたらしい。
数年間ストーカーもとい決闘を挑み続け、結局一度も妖精姫に参ったと言わせることが出来なかった代りに誰もが認める騎士へと成長を遂げたという。『泣き虫ガランド』という名は、稽古の際に悔しくてよく泣いていたことから名付けたらしい。人に歴史ありとはいうが、隣の老いさらばえたガランドにそのような過去があったとは到底思えなかった。
「でも良かったわよ。短命な人間種が竜に次いで長命な耳長族と結婚したところで、良いことなんて何一つないもの。たかだか寿命が数十年の人間と千年以上の悠久の時を生きる私とでは、時間の感覚があまりに違いますし」
ティーカップを空にし一息つくと、居住まいを正して頭を下げた。
「此度のサカナシ様に対する数々の暴走行為について、街を代表し深く謝罪を致します。以前から形骸化した取り調べと監守の度が過ぎた行為は問題となっていたのですが、何分私の管轄外で手が出せなかったのです」
「ふん。謝罪を聞く為だけにわざわざ赴いたわけではないんだがな」
はいそうですか、とただ謝罪を受け入れるつもりは毛頭ない。妖精姫も承知の上で顔をあげると、ようやく本題に入った。
妖精姫が他人を迎い入れるなど異例中の異例だと、かつて騎士団団長を務めた経歴を持つガランドは隣で信じられなさそうに呟いていた。
「やつとは以前から知り合いなのか」
「まあ……昔な」
どうやら良い思い出ではないことだけは確かなようで、歯切れ悪く答える。終始借りてきた猫のように体を小さく丸めていた。
「しかしサカナシよ、あの殺気に当てられてよく耐えられたな」
「僕もびっくりしました。突然周りにいた人達がバタバタと泡を吹いて倒れて、三つ首竜のリーダーですら失禁したというのに微動だにしなかったサカナシさんは格好良かったです」
「ふん。馬鹿言うな」
先程の尋常ならざる殺気は、人間が放っていいような次元ではなかった。タチの悪い遅効性の毒のように今も体の深部を蝕み、爪痕を残している。
これまで他人を平気で崖下へと蹴落とし、築いてきた屍の山を平然と跨いできた無悪斬人を超える存在などいやしなかった。
ゆくゆくは裏社会の全てを牛耳ってやろうと画策していた自分が、あろうことか女相手に強烈すぎる〝死〟を連想させられたなど、到底認めるわけにはいかない。
過去に関わってきた雑魚共とは明らかに一線を画す存在――優雅に茶など淹れている女に対する忸怩たる思いが、冷えて固まることのない溶岩のように腹の底で暴れまわる。
「お茶など私がいくらでも淹れますから、ギルドマスターは座っててくださいよ~」
「いえいえ、たまには私も女子力を発揮しませんと。貴方の分も淹れて差し上げますから隅で待ってなさい」
何も知らない者が目にすれば、エレーナとそう歳の変わらない姉が他愛もないやり取りを交わしているとしか思えない。実際は数世紀分の年の差があるというのだから、世の女性は嫉妬に狂いかねない。
先程までエレーナを高級クラブでも通用すると評していたが、妖精姫と隣り合うと悲しいほどに武器である美貌が霞んでしまう。
外見は華奢な小娘のそれと同じであるのに、ふとした仕草や醸し出す空気は、熟練のママであっても太刀打ちできない婬靡さで溢れていた。一晩で百万――いや、二百万、三百万を出しても抱きたいとせがむ男が、殺到する画が容易に浮かぶ。職業柄脳裏で勝手に算盤を弾いていた。
大胆に背部が開いたドレスから、まともな男が直視すればたちまち目を奪われ虜になるに違いない柔肌が、扇情的な曲線を描いて覗いている。
無悪の視線も自然と釘付けとなっていた。ただし性欲ではない。純度の高い殺意がそうさせていただけだ。凄まじい修羅場を潜り抜けてきた者特有の匂いを感じ取っていた無悪は、終始警戒を解かずにいた。
妖精姫が透明のティーポットに移した茶葉は、お湯を注ぎ入れる前から芳醇な香りを室内に放ち、その場に同席していたアイリスとガランドはすっかり酔いしれていた。
日本にいた頃、一杯数万はくだらないという最高級の玉露を口にしたことがあったが、その数十倍は密度の濃い香りであることは間違いなかった。
「良い匂いですねぇ。さすがギルドマスター様はお茶一つとっても格が違います」
「こりゃなんと……まさか一市民でしかない我らにこのような大層な茶を淹れんでもよかろうに」
「なんだ、そんなに高い茶葉なのか」
お湯を注ぎ淹れると、みるみるうちに茶葉から抽出された成分で熱湯が黄金色に色付く。
「これは隣国のワルサール共和国名産の黄金茶なんですよ。公益も途絶えて久しく、今では価格が高騰していて手元に残っているのは皆さんに振る舞う分で最後でした」
「え、ギルドマスター……貴族相手に振る舞う黄金茶をわざわざ使い切ったんですか? 馬鹿なんですか?」
言葉をなくし、正気ではないと呟いて放心していたエレーナを他所に、妖精姫は指折り数えて口を開いた。
「ざっと計算すると、一杯当たり金貨二枚ってところでしょうか」
「ぶーっ!」
値段を聞いた瞬間、ガランドは吹き出してアイリスはお茶請けに出された菓子を喉に詰まらせた。爺が吐き出した唾液混じりの液体を華麗に避けた妖精姫は、エレーナにタオルを持ってこさせて口に手を添えながら、「まあ汚い」と目尻を細めてコロコロと笑ってみせた。
女など金を生む肉塊としか思っていない無悪であっても、ともすれば意識を支配されそうな蠱惑的な微笑みだったのが鼻につく。
「ちなみに、金貨一枚あれば僕のような質素な暮らしをしている平民であれば、一月分の生活費に相当するんです。それを人数分ですから、とんでもなくギルドマスター様は太っ腹ですよね」
なんとか詰まった菓子を飲み込んだアイリスは、呆れたような声色でそっと耳打ちをしてきた。豪気といえば聴こえはいいが、頼んでもいないのにそれだけの待遇で歓待されると、むしろ嫌な予感しかしない。
「いやですわ、この姫の名を冠する私を汚そうとするなんて。『弱虫ガランド』の癖に随分と失礼じゃありませんか」
「弱虫ガランド?」
「なっ、その名を口にするでないっ!」
値段を知り、残り僅かとなった黄金茶をちびちびと口にしていたアイリスは、妖精姫が告げた名前に首を傾げた。ガランドの顔色はみるみる青白く血の気をなくし、酸欠の金魚のように喘いでいた。
「おい止せ妖精姫、それ以上口を開くな」
ガランドの必死な叫びなど意に介さない妖精姫は、昔話を懐かしそうに語りだした。それは酷く間抜けな話で、アイリスもげんなりした顔で聞くしかなかった内容。確かに知り合いかと問い質せば、口籠るのも頷ける黒歴史の暴露に本人は頭を抱え俯くしかないようだった。
「今から数十年前、麗しき英雄と持て囃されていた私に二十歳そこそこの坊やだったガランドが、『一対一で勝ったら結婚してください』なんて健気にプロポーズをしてきたんですよ。それから何年間かしつこく付き纏ってきたりして――」
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