嫌われ者の成金貴族に憑依したから、マッチポンプで成り上がることにした

チドリ正明@不労所得発売中!!

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とある行商人の話

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「数々の街を襲っているってヤベェ噂があった”ファイアブレストドラゴン”が討伐されたぞ!  しかも討伐したのは、あのヤミノ・アクニン伯爵だ! 詳しく知りたいやつは集まれ集まれぇー!」

 アクニン伯爵領の中でも最も大きな街——ヤナヤーツ。
 その中心部にある広大な噴水の周りには、人だかりができていた。

 皆が歓喜の声をあげてお祭り騒ぎである。
 

 しかし、たまたまそこに居合わせただけの行商人の男は、そんな人だかりを白けた目で見ていた。

「なあ、ありゃなんだ?」

「なんだあんた知らないのかい?」

 行商人の男の問いかけに答えたのは、偶然彼の目の前を通りがかった青年だった。

「さっきこの街に来たばかりなんだ、んまあ、妙に騒がしいなとは思ってたけどよ」

 行商人の男は、今しがたヤナヤーツに到着したばかりだった。
 
「実はな、3日前の昼ごろ、この街にファイアブレストドラゴンが現れたんだよ」

「はぁ? ファイアブレストドラゴンっつったら、A級相当のあの!? ここ数ヶ月の間に他領地の色んな街を襲ってたってヤベェやつか? マジかよ……にしては被害は出てなさそうだけどよ」

 ファイアブレストドラゴンは、口から強力な灼熱の息を吐くことで恐れられていた。
 灼熱の息を浴びたら最後。人間の全身は骨すら残らず消えて無くなり、建物は土地ごと再生不可能な状態にまで陥る。

 特にここ数ヶ月間は発情期を迎えていたのか動きが活発になっており、数多くの街が滅ぼされたのは有名な話だった。

 しかし、その凶暴な見た目の性格に反して、肉は絶品で牛や豚などとは比にならないレベルなのだという。
 超高級食材だから庶民が買うことはできない。

 グルメな行商人の男はごくりと息を呑んだ。
 あわよくばその肉を食べてみたくなっていた。

「で、ファイアブレストドラゴンはどうしたんだ?」

「討伐されたよ」

「は?」

「しかも、討伐したのは、ここアクニン伯爵領を治めるヤミノ・アクニン伯爵だぜ」

 なぜかドヤ顔の青年はすっきりとした顔立ちだった。

「そんな話信じられるかよ。アクニン伯爵っていったら、成金の性悪貴族だろ? 俺の知り合いも目が合っただけで鞭打ちされたって言ってたし、領民のために前線に立つ器じゃねぇだろうが」

「だから俺も最初は眉唾かと思ってたんだ。どうせアクニン伯爵本人が自分に都合の良い噂を流しただけだろーってな。この世の全員から嫌われてるくらいの人だし、そういう手口も使いかねないだろうからよ」
  
「その口ぶりだと、あんたの予想は違ったのか?」

「ああ。実際にアクニン伯爵の姿をその目で見たって人が何百人もいるんだよ。あの日、伯爵は混乱に陥る街の中にいきなり現れたと思ったら、あえてピッカピカの剣を持って最前線に立ち、大声を出してドラゴンを挑発し、自らを囮に使ってドラゴンを両断したんだ。怯える街の住民を逃すために、あえて大役を買って出たらしい」

「ほんとかよ……」

 興奮して語る青年が嘘をついているようには見えない。
 ただ、行商人の男が持つ固定観念はそうそう容易く崩れはしなかった。

「しかもだぜ、今回は誰にも悪態を吐かずに、むしろ申し訳なさそうに頭を下げたらしい。壊れた街の再建だってすぐに終わらせたみたいだし、いよいよ大人になったのかねぇ。いやぁ、それにしても美味え肉だったなぁ。無料であれを食えるなんてこの領地も捨てたもんじゃねぇな」

 満足そうにしている青年は、それだけ言い残すと人混みに紛れて消えた。
 青年以外の街の人々もそれらの話を信じきっているのか、あれほど嫌いだったはずの伯爵のことを少しは認めているような雰囲気が見受けられた。

「……魔法で洗脳でもされてんのか?」

 行商人の男は吐き気を催した。

 彼としては、今の話を何一つとして話を信じられなかったのだ。
 伯爵と実際に対面したことはないが、知り合いが痛い目にあったという話を何度も聞いている。
 商売では権力に幅を利かせてとことん足元を見てくるし、不都合があれば鞭打ちをされる。

 彼はそんな横暴を働く伯爵のことをあまり好ましく思っていなかった。

 いや、むしろ大嫌いだった。

 好きになれる理由は万に一つもない。

「俺は信じねぇぞ。この目で確かめてやる」

 行商人の男は街での商売を後回しにして、ファイアブレストドラゴンが討伐されたという場所に向かうことにした。



 ◇◆◇◆



 そこは正門からすぐそばの場所だった。

「……あれ?」

 件の場所に到着した行商人の男はポカンと口を開けた。

 なんとそこには美しい街並みが広がっているだけだったからだ。
 壊れた街はどこへやら……

「す、すまん」

 行商人の男は近くの初老に声をかけた。

「はい、なにか?」

 タキシードを身に纏う初老は美しい街並みを見て感動している様子だった。

「なぁ……ここにファイアブレストドラゴンが現れたって聞いたんだがよ、その死骸はどこにいったんだ?  街も完全に元通りみたいだし、それどころか綺麗になってるじゃねぇか。どうなってんだ」

「例のドラゴンは既に解体され、その肉は街の人々に振る舞われております。希少な羽や牙、鱗なども同様に冒険者ギルドへ無償で寄与済みです。それらは今後、他領地との取引に用いられ、いずれ高値で売り捌かれることでしょう。当然ギルドの利益になります。加えて、街については昨夜復旧が完了したところです」

 凛々しい顔立ちの初老の男は迷いなく語った。
 まとめると、たった3日で全部終わったということらしい。
 しかし、行商人の男はまるで信じられない。

「は? ドラゴンが襲来してからたった3日しか経ってないのにもう全て終わったのか?」

「ええ、伯爵の指示を受けた私が選りすぐりの魔法使いを大量にかき集めまして、最速で復旧に着手しました」

「……うぅ、嘘だ! じゃ、じゃあ、肉はどうなった? 領民に振舞ったっつっても、ドラゴンのデケェ肉を簡単に食い切れるもんか! どうせクソ伯爵が独り占めしたんだろ! 性悪貴族はやることが違うね! というか、あんたもそっち側の人間だろ!」

 大嫌いな伯爵がそんな善行に率先して取り組んだ事実を認めたくなかった。

「ええ、確かに私はアクニン伯爵に仕える立場にありますが、それとこれとは関係ありません。それより、そんなにドラゴンの肉を食したいのですか? 目が充血してますよ?」

 初老の男性は顎に手を当て考え込んだ。

「ったりめぇよ! 俺のグルメを舐めんじゃねぇ! 俺が行商人をしながら世界を回ってんのは、色んな食材を余すことなく食い尽くすためだ! もしもファイアブレストドラゴンの肉があるってんなら用意してほしいもんだ!」

「ほう、それほどの気概をお持ちなのですね。商品の品揃えにはさぞ自信がおありなのでしょう」

「当然!」

 行商人の男はグルメへの探究心を糧に、優れた商品を数々取り揃えている。

「……かしこまりました。そこまで言うのであれば、後ほど邸宅にお越しください。ただ、邸宅で貯蔵しているものは領民たちに提供するのを憚られるような劣悪な肉ばかりです。そこはがまんしてください」

「っしゃぁっ! んじゃぁ、馬車を持ってすぐそっちに向かうぜ! 待ってろよ、俺のドラゴン肉ぅ!」

 行商人の男は無礼を働いたことへの謝辞も述べず、素早い足取りで人混みをかき分けて行った。

 邸宅で思いもよらぬ出会いをすることも知らずに。



 ◇◆◇◆




「うめぇ……」

 アクニン伯爵家、邸宅の客室。
 行商人の男はファイアブレストドラゴンの肉に舌鼓を打っていた。
 振る舞われたのは手のひらサイズの分厚いステーキ肉のみであったが、それでもこの満足っぷりある。
 劣悪な部位とは聞いていた。それでも他の肉を凌ぐ美味さがあった。

 食べ切るのは容易い。あっという間の所業だ。

「美味かったぜ」

 行商人の男はナプキンで口元を拭って嘆息した。

 すると、見計らったかのように初老の男性が空の皿を下げた。
 どうやら彼はこの邸宅に仕える召使いだったらしい。

「……運が良かったぜ。まさかクソ生意気な伯爵に仕える召使いに会えるなんてな、しかも肉まで食えるとは……最高だ」

 行商人の男はニヤニヤを堪えることができない。

 しかし、そんな高揚した気分は、開かれた戸から入ってきたとある人物の顔を見て削がれてしまう。

「——どうも、満足いただけたかな」

 部屋に入ってきたのは、若くて端正な顔立ちをした細身の男だった。

「ん? あんた……まさか!」

「俺はヤミノ・アクニンだ。早速で悪いが、いくつか商品を見せてほしい。聞いたが、行商人なんだろう?」

 細身の男は、黒と茶が混じった髪色に鋭い目つき、スリムな体型に似合う正装姿の美男だった。

 ただ、その美男は、性悪貴族、成金貴族、極悪貴族、鞭打ちマニアの変態など、数々の異名を持つド畜生——ヤミノ・アクニン伯爵だ。

 彼の姿を捉えた瞬間、行商人の男は「やられた」と思った。
 ドラゴンの肉を食した対価に、色々と物をせびられるのだ。

 こうも易々と伯爵家の邸宅に入れたのには理由があったのだ。
 希少な肉に釣られてきたのが運の尽きだった。

「くそ」

 思わず悔しさを吐露した。

 しかし、伯爵は意に返さず笑みを浮かべているだけだった。気がつけば彼のすぐそばに腰を下ろしていた。

 
 行商人の男は負けを悟り、馬車から持ってきた数々の商品を見せていった。

「……これは?」

「毛繕い用のブラシだ。ブラシの毛の部分にはブラッドタイガーの髭を使っているから、人間の髪に使うには硬すぎるぜ。獣人の国に行った時に手に入れたもんだしな」

 人間の血液を好んで飲む凶悪な魔物ブラッドタイガー。
 其奴の髭を使用したブラシは高値で取引されている。毛の状態を整えてツヤツヤにする効果がある。

「ほう、こっちは?」

「そいつは『サーヴァント・ファッション』っていって、簡単に言うなら世界の召使いの衣服をまとめた本だな。世界のどの文献にも載ってねぇ衣服の情報や特殊な縫い方が書いているらしい。俺は不器用だし文字の読み書きが曖昧だからわからねぇが、裁縫が得意な器用な奴からすれば喉から手が出るほどほしいもんだ」

 行商人の男にとっては前者のブラシに続いて不要な物だった。
 しかし、これもまたマニアックな人々の間では人気を博している。コピー本もなく世界には数百冊しかないとされているので、かなりの高値で取引される。

「ふむ……あれは?」

「あれは中に着火石と魔力を内蔵した火付け道具だ。魔力を燃料にして簡単に火をつけられる優れもんだぜ。んまぁ、火の魔法があるご時世ではいらねぇもんだが、俺みたいに魔法が使えないやつは重宝するぜ」

 拳一つ分ほどの大きさだ。
 特殊な着火石と優れた魔法使いの魔力を内蔵していることもあり、これもまた高値で取引されている。さらに、内部の構造が入り組んでいるらしく、量産されていないのも一因だ。

「ほう、ライターか。サイズはそこそこだがよくできている」

「知ってるのか?」

「ん、まあな。他には?」

「……サディストで非情だと噂のあんたに必要かわからねぇが、こんなもんもある」

 行商人の男が懐から取り出したのは、透明なガラス容器だった。中には少量の粉末が入っている。

「これは……?」

「この粉薬は”媚薬”だ。飲んだら数十分足らずで体中が疼き始めるヤベェやつよ。快楽で死ぬんじゃねぇっかって噂もある」

 実は男にしか効果がない……という大事な説明はあえてしなかった。
 それは行商人の男ができる唯一の抵抗だったからだ。

「そうか。では、その4点を全てもらおう」

 伯爵はニヤリと笑った。

 同時に行商人の男は落胆した。全てかなり高値で取引されている代物だ。
 ファイアブレストドラゴンのステーキ肉を食べただけでは、全く釣り合いが取れない。

「……わかった。チッ、仕方ねぇ。今回は負けてやる」

「いくらだ?」

「へ?」

「いくらだと聞いている。俺が思うに、その中でもブラシは高価だろ? 今回は色をつけるから是非何本か用意してほしい」

「い、いいのか?」

 まさかの提案に行商人の男は間抜けな顔になってしまった。

「もちろん。商売なのだから対価は必要だ」

「……金額はこれでいい」

 息を呑んで適正価格よりも少し低い金額を提示する。本来、一見相手なら高値をふっかけるのだが、得体の知れない相手だとそうもいかなかった。

 アクニン伯爵が相手なら尚更だ。

「了解、それと、ドラゴンの肉を燻製して保存食にしたものがあるんだが持っていくか? 旅のお供にどうだ?」

「え……」

 またも思いもよらぬ提案だった。行商人の男は口の中がよだれで満たされたせいで言葉が出なかった。

「いらないならどうにかこちらで処理するつもりだが、みんな食事が肉ばかりだと嫌がりそうでな……」

「もらう! 食わせてくれ! 頼む!」

 行商人の男は前のめりになって食いついた。
 伯爵は苦笑いを浮かべているが、グルメな彼は気にしていられない。

「わかった。金の受け渡しは玄関先で待つキエル……じゃなくて、先ほどの男とやってくれ。今後も機会があれば立ち寄ってくれ。では、俺は失礼する」

「ま、待ってくれ!」
 
 立ち去ろうとする伯爵を呼び止めた。

 聞きたいことはたくさんあった。身を挺してファイアブレストドラゴンを討伐した理由や、街の復旧に着手した理由など……だが、それよりも一番気になることがあった。

「なんだ」

「あ、あんたは本当にあのアクニン伯爵なのか?」

「……何を馬鹿げたことを聞いてるんだ。俺はヤミノ・アクニンだ」

 伯爵は不敵な笑みを浮かべて退室した。
 
 取り残された行商人の男は驚嘆して固まってしまう。
 噂とは違い底の見えない伯爵に対して畏怖と尊敬の念を覚えていた。


 やがて、彼はそんな良い意味で変わり果てたアクニン伯爵の色々な話を方々でばら撒くと、知らず知らずのうちに徐々にアクニン伯爵の評判が上がっていくのだった。


 無論、アクニン伯爵自身はその事実を全く知らないのだが。

 
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