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43.それぞれの装備
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「お、そっちは終わったのか?」
「ええ。これなら簡単に死ぬことはないと思う」
「死……」
少し離れたところでロイがリアムの装備を見て声をかけた。
そこであっさりと『死』という発言をしてミトラが少し震える。
これで怖がって来なくなってもいいという思いもあった。
「流石だな」
「ふん、そりゃあね?」
彼女もここぞとばかりにいい装備を手に入れており、ロイが口元に笑みを浮かべるとリアムは鼻を鳴らしてから、これくらいは当然よといった感じで肩を竦める。
彼女もここぞとばかりにいい装備を物色し、ルキオンと呼ばれる硬度と魔力の高い石を使ったロッドにリザードロードという小型のドラゴンかと思えるような魔物から採れる皮を使った皮鎧を装備していた。
硬度が高い杖を選んだ理由は近接戦闘が出来るようにというのもある。
「あ、いいわねリアム! 私もこれで良さそうだけど、どう?」
「ふうん、鋼で出来た細身の剣と鎧はブリガンダイン?」
フィーシアは鋼の細剣にブリガンダインという上半身はすっぽり覆う鎧を着こんでいた。肩には装備が無いので腕が動かしやすいものである。
「そうそう! 凄いわね、リアムもわかるんだ。素材はプラチナよ」
「高いやつじゃない……肩はマント?」
「そうだな。後付けの肩当てをつけてマントをつければ防御に不安はなくなるだろ」
リアムの質問にロイが答えた。
フィーシアはうんうんと満足げに頷き、リアムはそれを見て目を細めた。
「そうね」
「あら、そっけないわね」
「はっはっは、フィーシアにかかりきりだったからだろう」
「違います……!」
リアムがあっさりとした調子で言うと、フィーシアは目をパチパチして返す。
するおワットは嫉妬しているのだろうと笑いながら言い、リアムが口をへの字にして否定した。
「まあまあ、怒るなよリアム」
「……まったく」
「ロイ君はどうなの? 鎧は着込んでいるみたいだけど……」
まだ不機嫌な顔で腰に手を当てるリアムに苦笑しつつ、ミトラがロイへと話しかけた。
「俺はこいつだ。貰って大丈夫かなってくらい、良いやつだよ」
ロイは腰につけていた剣を抜くと、薄く青みがかった刃が出て来た。
「鋼の剣に魔法が付与された一品だってさ。今、俺が持っている銅剣よりかなり強くなる。防具はアーマーサイの素材に鋼を組み込んだやつにしたよ」
「おお、カッコいいじゃないですか」
「部長?」
「おう!? すごい圧が……!?」
ロイのいでたちを見たバスレーが色めき立つ。すると背後に立った笑顔のリアムから冷たい空気が流れて来ていた。
「よし、ではこれでいいか。みんな、助かったよ」
「代金は貰うけどな! でもまあ、お前の娘のことだしまけてやるよ」
「だなあ。世話になってるし。お前達、魔物を相手にするんだろうけど死ぬんじゃないぞ? で、フィーシア嬢ちゃんは死ぬ気で守れよ」
「ああ、もちろんだよ。装備、ありがとうございます!」
ワットの友人だという商人たちは気のいい者ばかりで、装備は気にするな。その代わりしっかりフィーシアを守ってやれと口を揃えて言っていた。
ロイが頭を下げてお礼というと、リアムやミトラ、バスレーもお礼を口にした。
「さて、私は彼等ともう少し話をするとしよう。君たちは屋敷へ戻っていていいぞ」
「ありがとうお父様! それじゃ、お茶でも飲みながら明日のことについて話し合いをしましょうか」
「オッケー」
ワットは微笑みながらフィーシアへ告げ、彼女は明日の予定を組むための話し合いをしようとロイ達をお茶に誘う。
装備をつけたまま屋敷に戻る途中、ザグレブが待っていた。
「終わりましたか」
「うん! ザグレブも来るのよね」
「はい。一応、冒険者の経験はありますのでお任せください。というか……旦那様、良い装備をとは言いましたが奮発しましたね……」
「はは、それが分かるってことは頼もしいですね」
ザグレブがロイ達の装備を見て、呆れた感じで言う。
ロイは装備の程度がわかるなら経験者ということなので、居てくれる大人としては助かるという。
「明日からの行動についての相談だからあなたにも居てもらった方がいいでしょうね」
「かしこまりました」
「あ、お茶を煎れてきてもらえる?」
「はい」
フィーシアはザグレブへそう告げると、彼は快くお辞儀をしてこの場を離れた。
残ったロイ達はその足を応接室へ向ける。
「ふう……フィーシアの親父さん、よくもまあこれだけのものを揃えたなあ」
「元々商人だったらしいし、今も交易はやっているみたいなのよね。お金はあるから気にしないで?」
「僕は後で支払うよ」
「俺はしばらく以来のお金はフィーシアにあげるかなあ」
「ふふ、いいって言ってるのに。お金を欲しがる人の方が多いのに」
ミトラとロイがそれぞれ装備の代金は払うと言う。そこへリアムも同じようにクリを開く。
「もちろん私も払うわよ? 貯金があるし、明日持ってくるわね」
「えー!? みんな凄いわね……」
「あ、すみません……わたしは貧乏学生なので……」
「あはは! いいですよ先輩! 無理やり付き合わせてしまったので、プレゼントします」
「フィーシア様……!」
再度、装備はプレゼントすると言われてバスレーは目を輝かせながら敬う態度を見せた。
それはいくらなんでもないだろうと全員が苦笑していた。
「明日の放課後からスタートだけど、ひとまず装備はここで外して預けさせてくれ。で、ギルドについてから着替えよう」
「あ、学院には持っていかない?」
「ザグレブさんが来てくれるなら馬車に装備を載せて現地で……ってのがいいと思うわ。かさばるし」
ロイの言葉に続けてリアムも理由について述べた。一番の理由は邪魔であるということ。そして、聞かれた時に面倒くさいというのが理由である。
するとバスレーがローブを脱ぎながら言う。
「確かに。わたしも本格的な装備を持って学院に行ったらクラスメイトになんて言えばいいかわかりませんし……」
「え、友達が居る……?」
「居ますよ!?」
「お茶をお持ちしました。それでは打ち合わせを始めましょう」
リアムが驚いた顔をバスレーに向けているとザグレブがお茶を持ってきた。
その後、細かいところを詰めていき、明日に備えるのだった――
「ええ。これなら簡単に死ぬことはないと思う」
「死……」
少し離れたところでロイがリアムの装備を見て声をかけた。
そこであっさりと『死』という発言をしてミトラが少し震える。
これで怖がって来なくなってもいいという思いもあった。
「流石だな」
「ふん、そりゃあね?」
彼女もここぞとばかりにいい装備を手に入れており、ロイが口元に笑みを浮かべるとリアムは鼻を鳴らしてから、これくらいは当然よといった感じで肩を竦める。
彼女もここぞとばかりにいい装備を物色し、ルキオンと呼ばれる硬度と魔力の高い石を使ったロッドにリザードロードという小型のドラゴンかと思えるような魔物から採れる皮を使った皮鎧を装備していた。
硬度が高い杖を選んだ理由は近接戦闘が出来るようにというのもある。
「あ、いいわねリアム! 私もこれで良さそうだけど、どう?」
「ふうん、鋼で出来た細身の剣と鎧はブリガンダイン?」
フィーシアは鋼の細剣にブリガンダインという上半身はすっぽり覆う鎧を着こんでいた。肩には装備が無いので腕が動かしやすいものである。
「そうそう! 凄いわね、リアムもわかるんだ。素材はプラチナよ」
「高いやつじゃない……肩はマント?」
「そうだな。後付けの肩当てをつけてマントをつければ防御に不安はなくなるだろ」
リアムの質問にロイが答えた。
フィーシアはうんうんと満足げに頷き、リアムはそれを見て目を細めた。
「そうね」
「あら、そっけないわね」
「はっはっは、フィーシアにかかりきりだったからだろう」
「違います……!」
リアムがあっさりとした調子で言うと、フィーシアは目をパチパチして返す。
するおワットは嫉妬しているのだろうと笑いながら言い、リアムが口をへの字にして否定した。
「まあまあ、怒るなよリアム」
「……まったく」
「ロイ君はどうなの? 鎧は着込んでいるみたいだけど……」
まだ不機嫌な顔で腰に手を当てるリアムに苦笑しつつ、ミトラがロイへと話しかけた。
「俺はこいつだ。貰って大丈夫かなってくらい、良いやつだよ」
ロイは腰につけていた剣を抜くと、薄く青みがかった刃が出て来た。
「鋼の剣に魔法が付与された一品だってさ。今、俺が持っている銅剣よりかなり強くなる。防具はアーマーサイの素材に鋼を組み込んだやつにしたよ」
「おお、カッコいいじゃないですか」
「部長?」
「おう!? すごい圧が……!?」
ロイのいでたちを見たバスレーが色めき立つ。すると背後に立った笑顔のリアムから冷たい空気が流れて来ていた。
「よし、ではこれでいいか。みんな、助かったよ」
「代金は貰うけどな! でもまあ、お前の娘のことだしまけてやるよ」
「だなあ。世話になってるし。お前達、魔物を相手にするんだろうけど死ぬんじゃないぞ? で、フィーシア嬢ちゃんは死ぬ気で守れよ」
「ああ、もちろんだよ。装備、ありがとうございます!」
ワットの友人だという商人たちは気のいい者ばかりで、装備は気にするな。その代わりしっかりフィーシアを守ってやれと口を揃えて言っていた。
ロイが頭を下げてお礼というと、リアムやミトラ、バスレーもお礼を口にした。
「さて、私は彼等ともう少し話をするとしよう。君たちは屋敷へ戻っていていいぞ」
「ありがとうお父様! それじゃ、お茶でも飲みながら明日のことについて話し合いをしましょうか」
「オッケー」
ワットは微笑みながらフィーシアへ告げ、彼女は明日の予定を組むための話し合いをしようとロイ達をお茶に誘う。
装備をつけたまま屋敷に戻る途中、ザグレブが待っていた。
「終わりましたか」
「うん! ザグレブも来るのよね」
「はい。一応、冒険者の経験はありますのでお任せください。というか……旦那様、良い装備をとは言いましたが奮発しましたね……」
「はは、それが分かるってことは頼もしいですね」
ザグレブがロイ達の装備を見て、呆れた感じで言う。
ロイは装備の程度がわかるなら経験者ということなので、居てくれる大人としては助かるという。
「明日からの行動についての相談だからあなたにも居てもらった方がいいでしょうね」
「かしこまりました」
「あ、お茶を煎れてきてもらえる?」
「はい」
フィーシアはザグレブへそう告げると、彼は快くお辞儀をしてこの場を離れた。
残ったロイ達はその足を応接室へ向ける。
「ふう……フィーシアの親父さん、よくもまあこれだけのものを揃えたなあ」
「元々商人だったらしいし、今も交易はやっているみたいなのよね。お金はあるから気にしないで?」
「僕は後で支払うよ」
「俺はしばらく以来のお金はフィーシアにあげるかなあ」
「ふふ、いいって言ってるのに。お金を欲しがる人の方が多いのに」
ミトラとロイがそれぞれ装備の代金は払うと言う。そこへリアムも同じようにクリを開く。
「もちろん私も払うわよ? 貯金があるし、明日持ってくるわね」
「えー!? みんな凄いわね……」
「あ、すみません……わたしは貧乏学生なので……」
「あはは! いいですよ先輩! 無理やり付き合わせてしまったので、プレゼントします」
「フィーシア様……!」
再度、装備はプレゼントすると言われてバスレーは目を輝かせながら敬う態度を見せた。
それはいくらなんでもないだろうと全員が苦笑していた。
「明日の放課後からスタートだけど、ひとまず装備はここで外して預けさせてくれ。で、ギルドについてから着替えよう」
「あ、学院には持っていかない?」
「ザグレブさんが来てくれるなら馬車に装備を載せて現地で……ってのがいいと思うわ。かさばるし」
ロイの言葉に続けてリアムも理由について述べた。一番の理由は邪魔であるということ。そして、聞かれた時に面倒くさいというのが理由である。
するとバスレーがローブを脱ぎながら言う。
「確かに。わたしも本格的な装備を持って学院に行ったらクラスメイトになんて言えばいいかわかりませんし……」
「え、友達が居る……?」
「居ますよ!?」
「お茶をお持ちしました。それでは打ち合わせを始めましょう」
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その後、細かいところを詰めていき、明日に備えるのだった――
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※小説家になろうにも掲載しています。
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