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第1章
第14話『ほどく誤解、つむぐ不安』
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ちなみに柚芽は憧れのフクロウだった。木葉梟という、猛禽類とは思えぬ小さな愛らしい鳥。
本当に、いつもコイツはあっさりと俺を負かしてくる。そもそも、なんで当たり前に合格してるんだ。………それは柚芽だからだな。
俺がブツブツと恨めし気に「適性があったって天渡衆になる義務はないんだぞ、危ないからやめておけ──…」と八つ当たり気味に絡むと、
「うう、ごめんねえ。だって、紅とお揃いがいいなって、子供の頃から思ってたから。小物もたくさん作ってきたし、
……それにしてもこの子も、あのキジの子も。とってもキレイな金色の眼……。紅みたいで嬉しいな」
と彼女らしい回答が返ってきた。つまり俺のせいじゃん……?
そして「一緒に働きたいから、私も署名しちゃうねっ」と。
俺が止める間もなく、そそくさと汚すぎる字で用紙を提出する。
大山津さんから申し訳なさそうに「柚芽ちゃん、ほんのちょっとだけ読みにくいので、悪いけど書き直してくれませんかね?」と頼まれた彼女を横目に、俺は思った。
(白梅姉さんの言ってた、「願えば適合率が上がる」って、現実だったな……)
◆◆◆◆
こうして、俺はようやくベルフェゴールに伝えられた。
「だからあの時、俺がニワトリだったっていうのは誤解」
「そ、ソコって大事かなぁ!?」
無論である。猛禽類じゃなかったのは痛恨だけど、家畜代表だと思われるのは心外だ。
「そういえば、ぼくの喜びそうな話ってコレじゃないよね? いや、割と楽しめたけどぉ」
「………まあ、違う」
「良かったぁ。時間を稼ぎたいからって、つまんない話はしないでね?
ん~……それにしても、きみの仕事……なーんか違和感……」
金髪をクイクイといじりながら、悪魔は考え込んでいる。
コイツは無駄なことをしない。………その確信が、妙に俺の心をザワつかせて。
朔摩義兄さんがずっと言ってたことを思い出した。
「天渡衆は憧れるほどの仕事じゃない」。
それはきっと持っている人間特有の、少し傲慢な余裕に思えてたけど。あの人がそんな理由で、俺の夢を遠ざけるワケなかったのに。
ベルフェゴールは「完璧な世界……人工知能……」とブツブツ言った後。紫の瞳を軽く見開いた。
「あ、動物ってとこがヒントかなぁ? 飛躍してるかもだけど……。
当たってたら、反吐がでるほど誰かに似てる」
意味が分からなかったけど。尋ねる気も起きないくらい、考え事で忙しい。
本当に、いつもコイツはあっさりと俺を負かしてくる。そもそも、なんで当たり前に合格してるんだ。………それは柚芽だからだな。
俺がブツブツと恨めし気に「適性があったって天渡衆になる義務はないんだぞ、危ないからやめておけ──…」と八つ当たり気味に絡むと、
「うう、ごめんねえ。だって、紅とお揃いがいいなって、子供の頃から思ってたから。小物もたくさん作ってきたし、
……それにしてもこの子も、あのキジの子も。とってもキレイな金色の眼……。紅みたいで嬉しいな」
と彼女らしい回答が返ってきた。つまり俺のせいじゃん……?
そして「一緒に働きたいから、私も署名しちゃうねっ」と。
俺が止める間もなく、そそくさと汚すぎる字で用紙を提出する。
大山津さんから申し訳なさそうに「柚芽ちゃん、ほんのちょっとだけ読みにくいので、悪いけど書き直してくれませんかね?」と頼まれた彼女を横目に、俺は思った。
(白梅姉さんの言ってた、「願えば適合率が上がる」って、現実だったな……)
◆◆◆◆
こうして、俺はようやくベルフェゴールに伝えられた。
「だからあの時、俺がニワトリだったっていうのは誤解」
「そ、ソコって大事かなぁ!?」
無論である。猛禽類じゃなかったのは痛恨だけど、家畜代表だと思われるのは心外だ。
「そういえば、ぼくの喜びそうな話ってコレじゃないよね? いや、割と楽しめたけどぉ」
「………まあ、違う」
「良かったぁ。時間を稼ぎたいからって、つまんない話はしないでね?
ん~……それにしても、きみの仕事……なーんか違和感……」
金髪をクイクイといじりながら、悪魔は考え込んでいる。
コイツは無駄なことをしない。………その確信が、妙に俺の心をザワつかせて。
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「天渡衆は憧れるほどの仕事じゃない」。
それはきっと持っている人間特有の、少し傲慢な余裕に思えてたけど。あの人がそんな理由で、俺の夢を遠ざけるワケなかったのに。
ベルフェゴールは「完璧な世界……人工知能……」とブツブツ言った後。紫の瞳を軽く見開いた。
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