運命とは強く儚くて

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番外編 テオとカレル

-3 🔞?

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「薬、飲む?…」

何度か唇を重ね、彼を抱いてベットへ下ろすと腰に下げていた袋からテオが小瓶を取り出す。

発情誘発剤。

「だが…」

少量なら一時的に仮発情のような症状が出る。
妊娠の確率は空から金が降ってくる位だ。よく分からないが。

妊娠はしないし、項を噛んでも番えない。ただ隠者のフェロモンを出して体内の一部が発情の状態になるだけだ。

「…数口だけ、折角久しぶりなんだ。俺も楽しみたい…お願い」

滅多にない彼のお願い。
聞くべきなのだろうか、それとも。薬を使った方が行為自体の体の負担は小さくなる。
が、薬を使うこと自体、罪悪感に浸るのは俺の偽善心だ。

「分かった、少しだけだからな」

「分かってる」

微笑んた彼が栓を抜いて縁に唇を付ける。
コク、と彼の喉が動いて瓶の中身が少し減る。

「飲めたか」

「…変な味。香水飲んでるみたい」

「飲んだことあるのか?」

「ない」

この薬は即効性だ。
少しそんなことを話しているとふわふわと彼から良い匂いが漂ってくる。

「…匂いする?」

「する…。久しぶりの香り、体は?」

「ちょっと熱くなってきた…腹も変な感じ」

ぼちぼち、始めるかと和らいできた彼の目尻に口付け、その唇を口へ、項へ、首へ…と丁寧に刺激していく。

どこもかしこも匂いが強く、下に行けば行くほど誘われる気持ちになる。

「汗かいてるかも」

「お互い様だ…なかなか唆る」

「変態だよ、ほんとに…っ」

まだ喋る余裕もあるのか。
興奮で少し手荒にはなったが、顕になった彼の体を見て息を着く。

「…また傷増えたな」

「いつもの事。…っほら、早く続きして。焦らすのは禁止」

「急かすな…俺が焦らされてる」

胸から腹にある大きな古傷を撫でて、その手でピンと立っている胸の頂を何度も指で撫でる。
その古傷に情事の度に舐めてキスするのが俺の中の約束だ。

「あ…は…っ早く…そこじゃないッ」

「分かってる」

お互い荒い息を交えながら既にトロトロとした体液が溢れ出す彼の秘部へ指を沈める。
体が薬で柔らかくなっているとはいえ久しぶりだから入念にしなければならない。

我慢できるか。

自分の指や口で悶え喘ぐ彼の姿を見下ろして自分自身が主張を強く繰り返す。
そちらに意識を持っていかれそうだ。下手らしたら乱暴してしまう。

それだけは死んでもしたくない。

グチグチとやらしい音と掠れた彼の声。

「も、いいっ…いいから!…っんあ…いいっ…か
ら来いよ…ぅ」

もういいだろう。
彼の声の押しと解れ具合に痺れを切らして自分も履いていた苦しい下着を脱ぎ捨てた。
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