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第一章 黒猫の夢?
二十八話
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[ほほ、お主達が、揃って見とった夢か。一体、どんな理由があったんじゃい]
「瑞樹、話したのか?」
[うん、いろいろ話しているうちにね]
「じゃ、ももんぐ…さんは、どう思います?」
俺達の夢に、興味を持っているようなももんぐさんに、正兄が、問いかけたけど、何故?
[詳しくは分からんが、こやつらに、未知や遠見の力は無いように感じる。他のモノの力にでも感化されて、変質したのかのう?]
「えっ、そんな事分かるんですか?」
えっ、正兄…自分で聞いておいて、そんな風に驚くってどういう事?
[むむ、お主、ワシをみくびっておるの。ワシは、これでも顔が広いんじゃ。いろいろな、気を見とるから、ある程度は分かるんじゃ。妖力は少ないが、相手の考えを読むのにも長けとるしの]
「いや、失礼しました。でも、それを聞いて、親父や俺の考えが合っていたんだと思えます。ありがとうございます」
[ん?どういう事じゃ]
「光輝には少し話したけど、父方の血族で代々受け継がれた力があります。それが、精霊召喚で、俺は風の子達が呼べます。親父は…日本だと、地の妖怪の力を借りれました」
[えっ?何それ?]
瑞樹が、驚いてまん丸目で、正兄を見上げた。
……癒しだな。可愛すぎる。
「くっ、かわいいな。お前達が、小さい時、まとわりついてきたの思い出すなぁ」
[むー、そんな昔話いいから、精霊召喚って、どういう事?]
「そのままさ、お前達の方が詳しいんじゃないか?俺達の血の中に、精霊召喚出来る血が受け継がれているんだ。それが、表に出る者もいれば出ない者 もいる。どうやら、お前達も力が表に出てきたみたいだ」
[じゃあ、さっき言っていたサラマンドラって、光輝が召喚したの?光輝が召喚出来るのが、火の精霊って事?おっ、俺は?]
「それがな、光輝が召喚したとは言えないんだ。これから、召喚出来る事に、なるかもしれない火の精霊って、ところかな」
[もう、なにそれ?]
って、今度は、俺を見つめて来るけど、自分でも、分からないんだ。何も言えません。
眉間にシワを寄せて、首を横にふる。
「その辺は、サラマンドラが説明してくれるらしいんだが、その前に、お前達の事について整理してから、話を聞こうと思ってな」
…なんとなく分かった。俺達の夢に大きな影響を与えたのは…
「…母さんの事?」
「…そう、お前達の母親…姉さんについてだ。姉さんの力は少し違っていた。そもそも、力と言っていいのか分からないが…体質と言った方が良いのかな?とにかく、姉さんは水の精霊に愛されていた。姉さんの言動で動くのではなく、感情面に触れて動くので小さい時は、相当、困らされていたらしい」
[それは…あっ、いや、今は、止めておこう。水神の眷族は嫉妬深いと聞くぞ、もしや、こやつらの父君は…]
[あっ、うん、それは…何となく、分かってた。あの時は、毎日のように泣いてる母さんを見て、不思議だったけど…今は…なっ]
って、そこで、俺にふるなよ。
「うん、今なら分かるよ。父さんが、浮気してたんでしょ。……俺達が見てた夢は、母さんの力に反応して見てたのかな?」
「いや、姉さんと言うより、周りの精霊たちの動きに反応して、見ていたのだと思う。じゃないと、俺の飛行機事故の事まで見れた説明がつかないんだ」
[ほほほー、なるほど、なるほどのう、こやつらの母君は、異常なほど愛されておったのじゃな。水神が同族とみなすほどに…]
「同族?」
[そうじゃ、水神の眷族は、昔から人と交わるモノもおったんじゃ、しかし、裏切りを許さないものが多かったようじゃ、そういった者の中の言い伝えに、裏切り者の命をとれば、元の住みかに戻れるというものがあるのじゃ]
「それって…」
「姉さんは…」
[うむ、水神の眷族に入ったのじゃな]
「「[はぁ?]」」
「瑞樹、話したのか?」
[うん、いろいろ話しているうちにね]
「じゃ、ももんぐ…さんは、どう思います?」
俺達の夢に、興味を持っているようなももんぐさんに、正兄が、問いかけたけど、何故?
[詳しくは分からんが、こやつらに、未知や遠見の力は無いように感じる。他のモノの力にでも感化されて、変質したのかのう?]
「えっ、そんな事分かるんですか?」
えっ、正兄…自分で聞いておいて、そんな風に驚くってどういう事?
[むむ、お主、ワシをみくびっておるの。ワシは、これでも顔が広いんじゃ。いろいろな、気を見とるから、ある程度は分かるんじゃ。妖力は少ないが、相手の考えを読むのにも長けとるしの]
「いや、失礼しました。でも、それを聞いて、親父や俺の考えが合っていたんだと思えます。ありがとうございます」
[ん?どういう事じゃ]
「光輝には少し話したけど、父方の血族で代々受け継がれた力があります。それが、精霊召喚で、俺は風の子達が呼べます。親父は…日本だと、地の妖怪の力を借りれました」
[えっ?何それ?]
瑞樹が、驚いてまん丸目で、正兄を見上げた。
……癒しだな。可愛すぎる。
「くっ、かわいいな。お前達が、小さい時、まとわりついてきたの思い出すなぁ」
[むー、そんな昔話いいから、精霊召喚って、どういう事?]
「そのままさ、お前達の方が詳しいんじゃないか?俺達の血の中に、精霊召喚出来る血が受け継がれているんだ。それが、表に出る者もいれば出ない者 もいる。どうやら、お前達も力が表に出てきたみたいだ」
[じゃあ、さっき言っていたサラマンドラって、光輝が召喚したの?光輝が召喚出来るのが、火の精霊って事?おっ、俺は?]
「それがな、光輝が召喚したとは言えないんだ。これから、召喚出来る事に、なるかもしれない火の精霊って、ところかな」
[もう、なにそれ?]
って、今度は、俺を見つめて来るけど、自分でも、分からないんだ。何も言えません。
眉間にシワを寄せて、首を横にふる。
「その辺は、サラマンドラが説明してくれるらしいんだが、その前に、お前達の事について整理してから、話を聞こうと思ってな」
…なんとなく分かった。俺達の夢に大きな影響を与えたのは…
「…母さんの事?」
「…そう、お前達の母親…姉さんについてだ。姉さんの力は少し違っていた。そもそも、力と言っていいのか分からないが…体質と言った方が良いのかな?とにかく、姉さんは水の精霊に愛されていた。姉さんの言動で動くのではなく、感情面に触れて動くので小さい時は、相当、困らされていたらしい」
[それは…あっ、いや、今は、止めておこう。水神の眷族は嫉妬深いと聞くぞ、もしや、こやつらの父君は…]
[あっ、うん、それは…何となく、分かってた。あの時は、毎日のように泣いてる母さんを見て、不思議だったけど…今は…なっ]
って、そこで、俺にふるなよ。
「うん、今なら分かるよ。父さんが、浮気してたんでしょ。……俺達が見てた夢は、母さんの力に反応して見てたのかな?」
「いや、姉さんと言うより、周りの精霊たちの動きに反応して、見ていたのだと思う。じゃないと、俺の飛行機事故の事まで見れた説明がつかないんだ」
[ほほほー、なるほど、なるほどのう、こやつらの母君は、異常なほど愛されておったのじゃな。水神が同族とみなすほどに…]
「同族?」
[そうじゃ、水神の眷族は、昔から人と交わるモノもおったんじゃ、しかし、裏切りを許さないものが多かったようじゃ、そういった者の中の言い伝えに、裏切り者の命をとれば、元の住みかに戻れるというものがあるのじゃ]
「それって…」
「姉さんは…」
[うむ、水神の眷族に入ったのじゃな]
「「[はぁ?]」」
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