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第四章 節約生活?
八十八話
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片付け組がテーブルに戻りると、話し合っていた三人が、顔をあげたけど…
「何?みんな、眉間にシワ寄せてぇ」
「んー、なんかさ、今までの話が、全部、誰かが仕組んだように思えてきて、嫌な感じなんだ」
瑞樹がそんなことを言い出した。
「考えたくはないですけど、僕たちが、主殺しをするように、仕向けられたのでは?とまで思ってしまいます」
「えっ、そんな事まで干渉出来るの?」
「…出来なくはないでしょうね。でも、竜神様を見ていて思ったけど、明確な意思ではなくて、もっと、曖昧な…実験みたいな、感じみたいよ。こうしたらどうなるんだろう?って言う感じ」
「余計に面白くないじゃないですか、僕たちが、実験台ですか?」
「私達だけじゃなくて、全てみたいよ」
「全てですか?」
「そう、全て。そして、計画的にやっているわけではなく、行き当たりばったりな感じね」
「…確かに、そう言われれば、桃子様が亡くなる時が分かっていれば、あの竜神ではなく、完全な蘇生が出来るものを寄越すことが出来たでしょうね。いや、しかし、不完全な蘇生をすることが目的ならば…」
「わっ、ダリルくん、ダリルくん、考えすぎだと思うよ。そんな風に考えていたら、まとまる話もまとまらないから、それに、母さんの話を聞けば、行き当たりばったりって言うのに納得できるし」
「そうですか?」
「だって直也伯父さんの行動まで予測していたとは思えないけど」
「そうなのでしょうか?」
なるほど、どんどん掘り下げちゃうんだねぇ…なんて、考えていたら、母さんが、気になる事を言い出した。
「そうよ。兄さんが、竜神様に文句を言いに行った時、大騒ぎだったらしいわよ、意見もまとまらなくて…」
「ちょ、ちょっと、母さん?」
「何?光輝?」
「意見がまとまらないって?」
「え?だから、此処にいる方々の意見よ」
「竜神様は、一つの主流の流れがあるみたいなこと言ってなかった?」
「まぁ、大まかな感じみたいよ。人間社会と一緒で、日々、意見の出し合いして…今のところ、人間社会を、いかに長引かせるかって言っていたわねぇ、って。あれ?これ内緒だったかしら?」
母さん…言ってから、俺達に聞くなよ。
「…さぁ?聞いちゃったけどね」
でもさ、それって…
「要は、人間が神様だと思っている方々が、シュミレーションゲームしてるみたいなものか…」
俺が呟くと、瑞樹も頷いた。
「操り人形みたいな感じ?」
「えっ、でも、個々の生き物の考えや能力の予測がつかないから困る、っていう意見もあるみたい。兄さんみたいに」
「ある程度の道を作って歩かせていたけど、そこから、はみ出すものが出てきて、管理が行き届かなくなっているって、事ですかね」
「その筆頭がもしかしたら、主殺しをした俺なのかもしれないな」
「!、そうか、僕達に、自我が生まれ、思考するようになったのも、予想外なのかもしれない」
「それに、俺達が人間の肉体に与える影響も、予想外だったのかもな」
「えっと…、それは、想定されていたみたい、今、世の中の流れを創っている方々が、そういう方々みたいだから、でも、想定外だったのは、あなたた達が、一つの魂に執着したことみたいよ」
「一つの魂に執着し、ずっと、寄り添って来たのが、問題なのですか?それで、精霊と人間を相容れないものにする流れをつくろうとしていると」
「そうみたい」
「…母さん?」
「何?」
「何で、そんなに詳しいの?」
「あっ、ついいろいろ言っちゃったわね。怒られるかしら?」
「もう遅いでしょ…」
「そうね。じゃぁ、バラしてしまうとね…」
「何?みんな、眉間にシワ寄せてぇ」
「んー、なんかさ、今までの話が、全部、誰かが仕組んだように思えてきて、嫌な感じなんだ」
瑞樹がそんなことを言い出した。
「考えたくはないですけど、僕たちが、主殺しをするように、仕向けられたのでは?とまで思ってしまいます」
「えっ、そんな事まで干渉出来るの?」
「…出来なくはないでしょうね。でも、竜神様を見ていて思ったけど、明確な意思ではなくて、もっと、曖昧な…実験みたいな、感じみたいよ。こうしたらどうなるんだろう?って言う感じ」
「余計に面白くないじゃないですか、僕たちが、実験台ですか?」
「私達だけじゃなくて、全てみたいよ」
「全てですか?」
「そう、全て。そして、計画的にやっているわけではなく、行き当たりばったりな感じね」
「…確かに、そう言われれば、桃子様が亡くなる時が分かっていれば、あの竜神ではなく、完全な蘇生が出来るものを寄越すことが出来たでしょうね。いや、しかし、不完全な蘇生をすることが目的ならば…」
「わっ、ダリルくん、ダリルくん、考えすぎだと思うよ。そんな風に考えていたら、まとまる話もまとまらないから、それに、母さんの話を聞けば、行き当たりばったりって言うのに納得できるし」
「そうですか?」
「だって直也伯父さんの行動まで予測していたとは思えないけど」
「そうなのでしょうか?」
なるほど、どんどん掘り下げちゃうんだねぇ…なんて、考えていたら、母さんが、気になる事を言い出した。
「そうよ。兄さんが、竜神様に文句を言いに行った時、大騒ぎだったらしいわよ、意見もまとまらなくて…」
「ちょ、ちょっと、母さん?」
「何?光輝?」
「意見がまとまらないって?」
「え?だから、此処にいる方々の意見よ」
「竜神様は、一つの主流の流れがあるみたいなこと言ってなかった?」
「まぁ、大まかな感じみたいよ。人間社会と一緒で、日々、意見の出し合いして…今のところ、人間社会を、いかに長引かせるかって言っていたわねぇ、って。あれ?これ内緒だったかしら?」
母さん…言ってから、俺達に聞くなよ。
「…さぁ?聞いちゃったけどね」
でもさ、それって…
「要は、人間が神様だと思っている方々が、シュミレーションゲームしてるみたいなものか…」
俺が呟くと、瑞樹も頷いた。
「操り人形みたいな感じ?」
「えっ、でも、個々の生き物の考えや能力の予測がつかないから困る、っていう意見もあるみたい。兄さんみたいに」
「ある程度の道を作って歩かせていたけど、そこから、はみ出すものが出てきて、管理が行き届かなくなっているって、事ですかね」
「その筆頭がもしかしたら、主殺しをした俺なのかもしれないな」
「!、そうか、僕達に、自我が生まれ、思考するようになったのも、予想外なのかもしれない」
「それに、俺達が人間の肉体に与える影響も、予想外だったのかもな」
「えっと…、それは、想定されていたみたい、今、世の中の流れを創っている方々が、そういう方々みたいだから、でも、想定外だったのは、あなたた達が、一つの魂に執着したことみたいよ」
「一つの魂に執着し、ずっと、寄り添って来たのが、問題なのですか?それで、精霊と人間を相容れないものにする流れをつくろうとしていると」
「そうみたい」
「…母さん?」
「何?」
「何で、そんなに詳しいの?」
「あっ、ついいろいろ言っちゃったわね。怒られるかしら?」
「もう遅いでしょ…」
「そうね。じゃぁ、バラしてしまうとね…」
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