同居人の一輝くんは、ちょっぴり不器用でちょっぴり危険⁉

朝陽七彩

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ちょっぴりイジワルな君だけど……。

P124

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「……やっと」


 気付いた、本当の気持ち。

 伝えた、その想いを。
 一輝くんに。





 どんな反応するのだろう。
 私の想いを聞いた一輝くんは。


 緊張してきた、そう思っていると。



 そう思いながら。
 待っている、一輝くんが何かを言うのを。


 そのとき。
 開いた、口を。
 一輝くんが。


「やっと聞けたぁ~」


 続いてそう言った一輝くんは私のことをぎゅっと抱きしめた。

 その様子はほっとしているように感じる。


「結菜ちゃんの気持ちが」


 私の気持ち。

 改めて言葉にした、一輝くんが。


 そうすると。
 照れくさい、なんだか。


「すごく嬉しい~‼
 ありがとう‼ 結菜ちゃん‼」


 照れている、一輝くんの言葉に。

 そのとき。
 一輝くんは私のことを抱きしめながら身体を左右にひねらせた。


「『ありがとう』だなんて」


 自分の正直な気持ち。
 それを伝えただけ。

 だから大丈夫。
 わざわざ『ありがとう』と言わなくても。
 そう思った。


 だけど。
 言ってくれる。
 そういうときに『ありがとう』と。

 一輝くんらしい、そういうところ。
 そう思った。


「ううん、ありがとうだよ。
 結菜ちゃんも僕のことを好きでいてくれるなんて、
 すごく嬉しい」


 言われてしまった、改めて。
 私の気持ちを。
 一輝くんの口から。

 そうすると。
 恥ずかしい、なんだか。



 だけど。
 この恥ずかしさ。
 それも幸せのうちの一つ。
 思う、そうなのかなと。


 そうすると。
 恥ずかしい。
 だけど。
 嬉しい。
 そんな気持ちにもなる。





 って。

 ちょっと待って‼


 そういえばっ‼

 まだ解決していないことがっ‼


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