同居人の一輝くんは、ちょっぴり不器用でちょっぴり危険⁉

朝陽七彩

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ちょっぴりイジワルな君だけど……。

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 あの女の子‼

 一輝くんと一緒にいたあの女の子は⁉


 一輝くんとは一体どういう関係なの⁉



 訊きたい‼

 だけど訊けない‼ 怖くてっ‼


 あぁぁ~‼ 一体どうすればいいのぉ~⁉



「結菜ちゃん?」


 荒れている、心の中が。


 そんなとき。
 一輝くんに名前を呼ばれ。
 ハッとした。


「どうしたの?」


 気付いた。
 一輝くんにそう声をかけられて。


 一輝くんと一緒にいた女の子。
 考えていた、その子のことを。

 そうしたら。
 無意識のうちに掴んでいる、ものすごい力で。
 一輝くんの服を。


「あっ、ごめんねっ、一輝くんっ」


 そのことに気付き。
 慌てて放す、手を。
 一輝くんの服から。


 それと同時に。
 離れてしまった、一輝くんからも。



 そのとき。
 見た、掴んでいた一輝くんの服。
 その部分を。


 なってしまっている、シワに。


「ごめんね、一輝くん、
 服がシワになっちゃった」


 申し訳ない、一輝くんに。

 そう思いながら撫でた、軽く。
 シワになってしまっている服の部分を。


「そんなことはいいよ。
 それより結菜ちゃん」


 一輝くんに名前を呼ばれ。
 そのときも撫で続けている。
 シワになってしまっている服の部分を。

「なぁに、一輝くん」
 そう返事をしながら。


「僕に訊きたいことあるんでしょ?」


 止まった、手の動きが。
 一輝くんの言葉を聞いて。


 耳に入ってきた一輝くんの言葉。
 その言葉に反応して見た、一輝くんの顔を。

 そうしたら。
 見つめている、じっと。
 一輝くんも私のことを。


「え」


 やっぱり。

 鋭い、一輝くんは。


「えっと……」


 見透かされているかもしれない、一輝くんに。


 そう思うと、わからなくなってしまう。
 どうすればいいのか。



 それだからだろうか。
 思わず逸らしてしまった。
 一輝くんの目を。


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