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107 証言 ーChapter エリオス
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王宮から馬で半刻ほどの場所に、灰色の砦がある。
元は国境防衛のための拠点だったが、王都が拡大するにつれてその役目を終え、今は王家直轄の拘留施設として使われていた。重罪人や、表沙汰にできない案件の関係者が、ここに収容される。
砦の門をくぐると、中庭に馬を繋ぐ杭が並んでいた。エリオスとセラフィム、そしてオクターブとチャリオットが馬を降りる。記録係の文官二名も、後ろの馬車から降り立った。
出迎えた砦の管理官が、一行を奥へと案内する。石造りの廊下は薄暗く、所々に松明が灯されているだけだった。靴音が冷たい壁に反響し、やけに大きく聞こえる。
階段を一つ降り、突き当たりの部屋の前で管理官が足を止めた。
「こちらに」
重い木の扉が、ギギッと軋む音を立てて開かれた。
中は思ったより広かった。窓は高い位置に一つだけ。そこから差し込む光が、埃を浮かび上がらせている。部屋の中央には長机と椅子が置かれ、壁際にも椅子がいくつか並んでいた。
セラフィムとエリオスが長机の片側に座る。チャリオットとオクターブは壁際に控え、文官たちは記録用の羊皮紙と羽根ペン、インク壺と言う書き取り用の道具を置いた。
「連れてこい」
セラフィムの声に、管理官が短い返事のあと頭を下げ、部屋を出た。
さほど時間を置かず、足音が近づいてきて、その音が止まると同時に扉が再び開いた
ミネルバが入ってきた。
以前、宮廷で幾度か見かけた時とは別人のようにエリオスの目には映る。
あの頃は、リージェリアの傍らで控えめながらも凛とした佇まいを見せていた。今は頬がこけ、髪も随分と短く切っている。纏っている服は質素な麻の衣で、官女時代の華やかさは微塵もない。
だが、その目は澄んでいた。
怯えはあるのだろう。それは隠しきれていないが、諦念のようでありつつも、吹っ切れさっぱりとした空気を纏っている。逃げ続ける日々から解放された安堵が、そうさせているのかもしれないと、エリオスはそう思った。
ミネルバは長机の前に立ち、深く頭を下げた。
「座れ」
セラフィムが向かいの椅子を示しそう言うと、頭を上げたミネルバは、
「王太子殿下、第二王子殿下。このような機会を賜り、恐れ入ります」
一言添えて腰を下ろす。背筋は伸びたまま。だが、顔色は良くは無い。
「ミネルバ。お前がここにいる理由は、わかっているな」
セラフィムが中心となり、聞き取りを始めた。
「はい」
「隠し立てをすれば、罪が重くなる。正直に話せ」
「承知しております」
ミネルバは一度、深く息を吸った。そして、真っ直ぐにセラフィムを見た。
「私は、セレイナ側妃殿下のお食事に、毒を混入しておりました」
文官の羽根ペンが、羊皮紙の上を走る音だけが響いた。
「その毒は、どこで手に入れた?」
「リージェリア王太子妃殿下より、賜りました」
「直接、渡されたのか」
「はい。妃殿下のお部屋にて、私と他の官女三名の前で」
セラフィムの眉が僅かに動いた。
「リージェリアは、何と言って渡した?」
ミネルバは少し間を置いた。言葉を選んでいるというより、正確に思い出そうとしているようだった。
「妃殿下は、このようにおっしゃいました。『これを、処理してくれるかしら』と」
「処理?」
「はい。処理、と」
「それだけか」
「いいえ。その前に、妃殿下は私どもに、ご自身のお気持ちをお話しになりました」
ミネルバの声は落ち着いていた。震えていた手も、今は静かに膝の上に置かれている。
「側妃殿下が懐妊されたら、ご自分はどうなるのかと。見知らぬこの国で、どうしたらいいのかと。涙を流しながらわたくし共に、お心の内をお話くださいました」
セラフィムは黙って聞いていた。その横顔をエリオスが見る。
さすが王太子である。一切の動揺を表には出さない。
だが、胸の内は別であるのだろう。
引き結んだ口もとが逆に、セラフィムの焦燥を表しているように見えた。
ミネルバは、話し続けた。
「そして、この瓶を取り出されました。『とある方が憐れんでくださった、避妊薬だ』と話され『側妃が懐妊する事態を防ぐため、食事に少量ずつ入れればよいと知恵をくださった』と、そうおっしゃられました」
「リージェリアは、それを使えと言ったのか?」
「いいえ」
ミネルバは首を横に振った。
「妃殿下はこうおっしゃいました。『でも、私にはそんなこと出来ない』と。そして、『貴方の手で、これを処理してくれる?』そう、わたくしどもに」
セラフィムが、ゆっくりと息を吐いた。
「つまり、直接の指示はなかったと」
「はい。直接的なお言葉は、ございませんでした」
エリオスは口を開いた。
「だが、お前たちは使った」
「はい」
ミネルバが、エリオスの方を向いた。
「私どもは、妃殿下のお気持ちを汲み取りました。『処理してくれるかしら』というお言葉の意味を、理解しておりました」
「なぜ、そう理解した」
「それが、妃殿下にお仕えする者の務めだからです」
ミネルバの声に、迷いはない。
「妃殿下は、直接的なことをおっしゃらない方でした。ですが……私どもはそれを汲み取る『べき』だと理解しておりました。だからこそ、官女として傍に仕えることができたのです」
文官の羽根ペンが止まった。部屋の中が、しんと静まり返る。
「お前は、自分の罪を認めるのだな?」
セラフィムの問いに、ミネルバは深く頷いた。
「はい。私は罪を犯しました。セレイナ側妃殿下に毒を盛りました。それは、取り返しのつかないことです」
ミネルバのその声は震えてはおらず、真っ直ぐに事実と向き合うものの力強さがある。
「死の淵に立たされて、初めて恐ろしくなりました。仲間たちが次々と消されていく中で、自分だけが逃げ延びた。その時、漸く気づいたのです。私は、取り返しのつかないことをしたのだと」
ミネルバは、膝の上で手を握りしめた。
「私の証言を、信じてくださらなくても構いません。私にはもう、何もありません。守るものも、失うものも。あるのは、罪と向き合うことだけです」
セラフィムは、長い間、ミネルバを見つめていた。その目には、怒りも軽蔑もなかった。ただ、深い疲労と、何かを諦めたような色が滲んでいる。
「他の三人のことを聞く」
「はい」
「お前たちは国外追放された後、どこへ向かった」
「ナルヴァへ戻りました。国境を越えてすぐ、王宮の者が待っておりました。私たちはそれぞれ別々の場所へ連れていかれました」
「別々に」
「はい。そして官吏から私は、王宮内で働くようにと言い渡されました。洗濯婦として」
ミネルバの声は淡々としていた。
「官女から洗濯婦へ。それが罰なのだと、そう思っておりました。他の三人も同じように、元の職よりも下層の仕事を言い渡されたと聞いております」
「それで、しばらくは働いていたのか」
「はい。三月ほどは」
「三月」
「はい。その頃から、様子がおかしくなりました」
ミネルバの声が、そこで初めて震えだした。
「一人目が、病で死んだと聞きました。ですが、彼女もまだ若く健康でした。次に、二人目が事故で。そして三人目が、行方不明になったと聞き……」
「お前は」
「私のところにも、夜に人が来ました。実際、私に危害を加えようとした者なのかどうかはわかりません。ですが窓の外に人影が見えて、私は咄嗟に裏口から逃げました。それから、ずっと逃げておりました」
「追手は来たのか?」
「わかりません。ただ、必死でした。昔の馴染や色んな伝手を使い、東へ向かえば、ウィンターへ入れると思って……」
ミネルバは膝の上で手を握りしめた。
「その三人は殺された、そう思ったんだな? そして、殺したものに思い当たった?」
「はい。殺した者の正体は、はっきりとはわかりません。ただ……」
ミネルバは唇を噛んだ。
「ナルヴァの暗部だと思いました。妃殿下の……リージェリア妃殿下の、ご意向だと」
「なぜ、そう思った」
「私どもが知っていることを、口封じするためです。妃殿下は、直接は何もおっしゃらない。けれど、誰かが動く。いつも、そうでした。妃殿下が直接なさらなくても、ナルヴァの王太子殿下は間違いなく、そう、なさる方です」
「もう一つ聞く」
セラフィムが表情を変えず、淡々と言った。
「リージェリアは、お前たちが殺されたことを知っているか」
「おそらくは。いえ……間違いなく、ご存知でしょう」
「だが、お前は生き残った」
「はい」
セラフィムは椅子の背にもたれ、天井を見上げた。
その場に居た誰も、口を開かない。ただ、静かに時間だけが流れていった。
やがて、セラフィムは椅子を軋ませながら、ゆっくりと立ち上がった。
「今日はここまでだ。追って、また話を聞く」
「はい」
ミネルバが立ち上がり、深く頭を下げた。その姿を見ながら、エリオスは思った。
この女は、全てを話した。隠し立ては、していない。
リージェリアの罪は、もはや明白だ。
直接の指示がなくとも、口封じをした時点で、全てが繋がる。
だが、これだけでは終わらない。
本丸は、まだ別にいる。
元は国境防衛のための拠点だったが、王都が拡大するにつれてその役目を終え、今は王家直轄の拘留施設として使われていた。重罪人や、表沙汰にできない案件の関係者が、ここに収容される。
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「こちらに」
重い木の扉が、ギギッと軋む音を立てて開かれた。
中は思ったより広かった。窓は高い位置に一つだけ。そこから差し込む光が、埃を浮かび上がらせている。部屋の中央には長机と椅子が置かれ、壁際にも椅子がいくつか並んでいた。
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「連れてこい」
セラフィムの声に、管理官が短い返事のあと頭を下げ、部屋を出た。
さほど時間を置かず、足音が近づいてきて、その音が止まると同時に扉が再び開いた
ミネルバが入ってきた。
以前、宮廷で幾度か見かけた時とは別人のようにエリオスの目には映る。
あの頃は、リージェリアの傍らで控えめながらも凛とした佇まいを見せていた。今は頬がこけ、髪も随分と短く切っている。纏っている服は質素な麻の衣で、官女時代の華やかさは微塵もない。
だが、その目は澄んでいた。
怯えはあるのだろう。それは隠しきれていないが、諦念のようでありつつも、吹っ切れさっぱりとした空気を纏っている。逃げ続ける日々から解放された安堵が、そうさせているのかもしれないと、エリオスはそう思った。
ミネルバは長机の前に立ち、深く頭を下げた。
「座れ」
セラフィムが向かいの椅子を示しそう言うと、頭を上げたミネルバは、
「王太子殿下、第二王子殿下。このような機会を賜り、恐れ入ります」
一言添えて腰を下ろす。背筋は伸びたまま。だが、顔色は良くは無い。
「ミネルバ。お前がここにいる理由は、わかっているな」
セラフィムが中心となり、聞き取りを始めた。
「はい」
「隠し立てをすれば、罪が重くなる。正直に話せ」
「承知しております」
ミネルバは一度、深く息を吸った。そして、真っ直ぐにセラフィムを見た。
「私は、セレイナ側妃殿下のお食事に、毒を混入しておりました」
文官の羽根ペンが、羊皮紙の上を走る音だけが響いた。
「その毒は、どこで手に入れた?」
「リージェリア王太子妃殿下より、賜りました」
「直接、渡されたのか」
「はい。妃殿下のお部屋にて、私と他の官女三名の前で」
セラフィムの眉が僅かに動いた。
「リージェリアは、何と言って渡した?」
ミネルバは少し間を置いた。言葉を選んでいるというより、正確に思い出そうとしているようだった。
「妃殿下は、このようにおっしゃいました。『これを、処理してくれるかしら』と」
「処理?」
「はい。処理、と」
「それだけか」
「いいえ。その前に、妃殿下は私どもに、ご自身のお気持ちをお話しになりました」
ミネルバの声は落ち着いていた。震えていた手も、今は静かに膝の上に置かれている。
「側妃殿下が懐妊されたら、ご自分はどうなるのかと。見知らぬこの国で、どうしたらいいのかと。涙を流しながらわたくし共に、お心の内をお話くださいました」
セラフィムは黙って聞いていた。その横顔をエリオスが見る。
さすが王太子である。一切の動揺を表には出さない。
だが、胸の内は別であるのだろう。
引き結んだ口もとが逆に、セラフィムの焦燥を表しているように見えた。
ミネルバは、話し続けた。
「そして、この瓶を取り出されました。『とある方が憐れんでくださった、避妊薬だ』と話され『側妃が懐妊する事態を防ぐため、食事に少量ずつ入れればよいと知恵をくださった』と、そうおっしゃられました」
「リージェリアは、それを使えと言ったのか?」
「いいえ」
ミネルバは首を横に振った。
「妃殿下はこうおっしゃいました。『でも、私にはそんなこと出来ない』と。そして、『貴方の手で、これを処理してくれる?』そう、わたくしどもに」
セラフィムが、ゆっくりと息を吐いた。
「つまり、直接の指示はなかったと」
「はい。直接的なお言葉は、ございませんでした」
エリオスは口を開いた。
「だが、お前たちは使った」
「はい」
ミネルバが、エリオスの方を向いた。
「私どもは、妃殿下のお気持ちを汲み取りました。『処理してくれるかしら』というお言葉の意味を、理解しておりました」
「なぜ、そう理解した」
「それが、妃殿下にお仕えする者の務めだからです」
ミネルバの声に、迷いはない。
「妃殿下は、直接的なことをおっしゃらない方でした。ですが……私どもはそれを汲み取る『べき』だと理解しておりました。だからこそ、官女として傍に仕えることができたのです」
文官の羽根ペンが止まった。部屋の中が、しんと静まり返る。
「お前は、自分の罪を認めるのだな?」
セラフィムの問いに、ミネルバは深く頷いた。
「はい。私は罪を犯しました。セレイナ側妃殿下に毒を盛りました。それは、取り返しのつかないことです」
ミネルバのその声は震えてはおらず、真っ直ぐに事実と向き合うものの力強さがある。
「死の淵に立たされて、初めて恐ろしくなりました。仲間たちが次々と消されていく中で、自分だけが逃げ延びた。その時、漸く気づいたのです。私は、取り返しのつかないことをしたのだと」
ミネルバは、膝の上で手を握りしめた。
「私の証言を、信じてくださらなくても構いません。私にはもう、何もありません。守るものも、失うものも。あるのは、罪と向き合うことだけです」
セラフィムは、長い間、ミネルバを見つめていた。その目には、怒りも軽蔑もなかった。ただ、深い疲労と、何かを諦めたような色が滲んでいる。
「他の三人のことを聞く」
「はい」
「お前たちは国外追放された後、どこへ向かった」
「ナルヴァへ戻りました。国境を越えてすぐ、王宮の者が待っておりました。私たちはそれぞれ別々の場所へ連れていかれました」
「別々に」
「はい。そして官吏から私は、王宮内で働くようにと言い渡されました。洗濯婦として」
ミネルバの声は淡々としていた。
「官女から洗濯婦へ。それが罰なのだと、そう思っておりました。他の三人も同じように、元の職よりも下層の仕事を言い渡されたと聞いております」
「それで、しばらくは働いていたのか」
「はい。三月ほどは」
「三月」
「はい。その頃から、様子がおかしくなりました」
ミネルバの声が、そこで初めて震えだした。
「一人目が、病で死んだと聞きました。ですが、彼女もまだ若く健康でした。次に、二人目が事故で。そして三人目が、行方不明になったと聞き……」
「お前は」
「私のところにも、夜に人が来ました。実際、私に危害を加えようとした者なのかどうかはわかりません。ですが窓の外に人影が見えて、私は咄嗟に裏口から逃げました。それから、ずっと逃げておりました」
「追手は来たのか?」
「わかりません。ただ、必死でした。昔の馴染や色んな伝手を使い、東へ向かえば、ウィンターへ入れると思って……」
ミネルバは膝の上で手を握りしめた。
「その三人は殺された、そう思ったんだな? そして、殺したものに思い当たった?」
「はい。殺した者の正体は、はっきりとはわかりません。ただ……」
ミネルバは唇を噛んだ。
「ナルヴァの暗部だと思いました。妃殿下の……リージェリア妃殿下の、ご意向だと」
「なぜ、そう思った」
「私どもが知っていることを、口封じするためです。妃殿下は、直接は何もおっしゃらない。けれど、誰かが動く。いつも、そうでした。妃殿下が直接なさらなくても、ナルヴァの王太子殿下は間違いなく、そう、なさる方です」
「もう一つ聞く」
セラフィムが表情を変えず、淡々と言った。
「リージェリアは、お前たちが殺されたことを知っているか」
「おそらくは。いえ……間違いなく、ご存知でしょう」
「だが、お前は生き残った」
「はい」
セラフィムは椅子の背にもたれ、天井を見上げた。
その場に居た誰も、口を開かない。ただ、静かに時間だけが流れていった。
やがて、セラフィムは椅子を軋ませながら、ゆっくりと立ち上がった。
「今日はここまでだ。追って、また話を聞く」
「はい」
ミネルバが立ち上がり、深く頭を下げた。その姿を見ながら、エリオスは思った。
この女は、全てを話した。隠し立ては、していない。
リージェリアの罪は、もはや明白だ。
直接の指示がなくとも、口封じをした時点で、全てが繋がる。
だが、これだけでは終わらない。
本丸は、まだ別にいる。
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コメントありがとうございます!
1話追加いたしました😊
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素敵な物語を届けてくださってありがとうございます。
コメントありがとうございます!
凄く凄く凄く嬉しいです!
『終着駅のパッセージ』お読みいただけましたこと、そして勿体ないほどのお言葉の数々、嬉しくて感激しております💦
自分の筆力に凹んでいた時期でしたので、mitubayasi様のお言葉に激励を戴いた気持ちで胸がいっぱいです。
他の作品は勢いで書いちゃってる部分も多く……稚拙でお恥ずかしい部分がたくさんありますが💦
お時間があります時にお読みいただけましたらとっても嬉しいです!
本当にコメントありがとうございました!
感謝の気持ちでいっぱいです!
終着駅からこちらに来ました。
今、77話までですが、腹が立ったり
泣きそうになったりと引き込まれてます。
素敵なお話ありがとうございます☺️
引き続き読ませていただきます。
ご感想、ありがとうございます💦💦
温かく、勿体ないお言葉ばかりで、本当に本当に嬉しくて私のほうが泣きそうになりました。
丁度、自身の筆力や表現力に悩んでいたのですが、wasabi様からいただいた言葉は、私にとって何よりの幸せなギフトとなりました。
大事なお時間を割いてお読みいただいただけでなく、終着駅もご覧くださったとのこと、これ以上の喜びはありません。
いただいた感動を糧に、これからも一層精進してまいります。
厳しい寒さが続いております。どうぞお体ご自愛くださいませ。
素敵なメッセージを、本当にありがとうございました!