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18 雪の花 Extended Version-track
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ローランと離縁してから数日間、カレンはハルシオンの居城である、アルヴェルト城の客間に身を置いた。
当初は宿を取っているからと辞退したのだが、ハルシオンがそれを良しとしなかった。少しの時間でも共にという彼の言葉に、甘えることにしたのだ。
橇馬車で銀世界を巡った翌日からも、雪は降ることなく快晴が続いていた。であるのに窓の外は白一色のままで、雪が溶ける気配はどこにもない。それほどに空気は冷たかったが、カレンは寒さを感じることは、一度もなかった。
公爵邸で過ごした僅かな間、カレンはハルシオンと二人で共に食事を取り、彼が執務や公務などでどうしても手が離せない時は、側近や邸のメイドたちが北の街を案内してくれた。
その中でも、特にカレンの心に深く残ったのは、天を突くように聳え立つ大聖堂だった。
王都のそれも見事であったが、北の大聖堂にはどこか背筋が伸びるような厳粛さと、訪れた者を包み込むような荘厳さがあった。さらに、聖堂自体が雪に埋もれないようになのだろう。石で底上げされている聖堂の正面に、構えられた厳かな大階段は圧巻だった。
だが、何よりも目を惹いたのは、大扉の上に設えられた巨大な薔薇窓。花弁のように広がるトレーサリーと、そこに重なる色ガラスの層は、陽を浴びて七色を落とす。
その左右には、優雅に舞う神と女神が寄り添い、幾人もの天使たちを慈愛に満ちた眼差しで見守る姿のステンドグラスが嵌め込まれていた。
その光景はカレンの胸を突き、瞬きを忘れて見入ってしまうほどだった。
聖堂の中に足を踏み入れると、目に飛び込んでくる柱や壁に施された精巧な彫刻は、どれも指先で触れたくなるほど繊細で、気品がある。
「素晴らしいですね。……本当に生きているみたい」
カレンが思わず呟きを漏らすと、付き添っていたメイドたちの顔が綻ぶ。
「はい。北の自慢のひとつでございます」
彼女たちの弾んだ声の説明に導かれ、カレンは大聖堂の長い歴史や、石に刻まれた神話や物語のひとつひとつに心震わせ、時には目を潤ませつつ静かに耳を傾けた。
☆
あっという間の滞在を終え、王都へ戻る日。駅のホームには、蒸気機関車のデッキ前でカレンとハルシオンが立っていた。
ハルシオンはカレンの手を取り、きつく両手で握り締めた。
「雪が解けたら必ず、あなたを迎えに行きます」
カレンは再びあの毛糸の編み帽をかぶっていたが、その目にはもう、顔を隠すための分厚い眼鏡はない。大きな瞳がじわりと滲むのを、ハルシオンが革手袋を外し、その手でそっと拭った。
「やはり、雪解けまで待てないな……。このまま、ここに居てくれても構わないのに」
ハルシオンが眉尻を下げて呟くと、カレンは柔らかな苦笑を零した。
「閣下、それはいけません。離縁したばかりですし、両親も心配していると思いますので、ちゃんと話をしなければ。……ですが、私の心はこの地にあります」
その言葉が終わると同時に、ハルシオンはカレンをきつく抱きしめた。駅構内にある独特の匂いの中、人目も憚らずに二人は、迫る別れを押し返すように暫くそのまま互いの体動を伝えあった。
「こんなに春が待ち遠しいのは、初めてです。北のこの地からいつも、カレン……あなたを想っています」
「私も、です」
やがてハルシオンが身体をそっと引き離すと、彼はコートの内ポケットから、小さな箱を取り出した。漆黒の上質な箱。それを少し顔を赤らめながらも、そっとカレンの方へ差し出した。
「離れている間、あなたが私のことを忘れないように。これを、受け取ってもらえませんか?」
ハルシオンが蓋を開けると、中には細い金の鎖に繋がれたペンダントが収まっていた。いくつものダイヤモンドを散りばめた雪の結晶。その隣には雫のように、白翡翠を釣鐘の先が開いた形に削り出した、小さな花が寄り添っている。
「素敵……。これは、スノードロップですか?」
カレンは小さく息を吸い、視線を上げた。ハルシオンはそんな彼女を見つめて頷いた。
「そうです。私の好きな花なんです。雪の中で静かに耐え、春を待つ。清廉でありながらも強く、可憐で美しい姿が、私にはあなたのように思えて……」
ハルシオンがペンダントを手に持つと、先ほどよりも顔をさらに赤らめた。そして、照れたように「付けていただけますか?」とはにかみながら言った。
カレンがそれに頷くと、ハルシオンは箱を片手でポケットに仕舞い、首元へ両手を伸ばしてそっと鎖を掛ける。指先がうなじを掠め、彼から贈られた物の質感が肌を伝う。カレンは目を伏せつつ、その重みを受け取った。
「次はカレン、あなたの好きな花を贈らせてください。籠いっぱいのミュゲの花を」
「閣下……。閣下、ありがとう、ございます……っ」
ふたりの想いを急かすように、機関車の汽笛がホームに高く響き渡った。白い蒸気が視界を覆い、出発の時を告げる。
カレンとハルシオンはもう一度きつく抱きしめ合い、軽く唇を重ねた。別れ難い思いを抱えながらもその温もりから離れ、足元の鞄を手に取ったカレンは、汽車のステップを踏んだ。
そしてデッキの縦長の手摺に身体を寄せ、ホームに立つハルシオンを見た。
ゆっくりと動き出した汽車の黒煙に紛れて、彼がこちらを見て立ち尽くしている。その顔は、笑っているようでもあり、苦しそうでもあった。
「カレン!」
ハルシオンの叫びが車輪の音を突き抜けて響き、上げられた片手は、カレンを引き止めるように前へ動いたが、そのあとゆっくりと左右に揺れる。
カレンは胸元で揺れる雪の結晶と白い雫のような花を握りしめ、遠ざかる彼に向かって懸命に手を振った。何度も何度も振り続けた。
☆
汽車は南向けて走り続けていた。 コンパートメントの座席で汽車の振動に身を任せながら、カレンは窓の外を流れる景色を眺めていた。
北から離れるにつれて、雪は次第に姿を消していった。 白い平原は地面の覗く茶色い枯野に変わり、やがて様々な色が景色に混ざり始める。なのに、カレンの目には、あの北の鮮やかな光景が焼き付いたままだった。
行きとは違う想いが、次から次へと溢れてくる。北に置いてきた自分の想いと心。車窓に映るその顔には、あの分厚い眼鏡は無い。もう、今までの自分は居ない。
『必ず迎えに行きます』
その誓いがまだ耳の奥に、確かな熱を持って残っていた。
王都に着いたのは、夜が明け切り、街の喧騒が本格的に動き出す頃だった。 駅のホームに降り立つと、北とは違う空気が肌に触れた。冷たいが、あの刺すような清烈さはない。既にカレンは、あの景色と空気が懐かしく思えた。
駅の外に出ると、広場の角に並ぶ辻馬車の一台に乗り込み、カレンは生家である侯爵邸へと向かった。
見慣れた門をくぐると、驚いた顔の門番が屋敷へ向かって駆けだしていくのが見えた。馬車が車寄せに止まる頃には、邸の正面扉が開け放たれ、そこには知らせを聞きつけた母が立っていた。
カレンは石畳を踏みしめて一歩ずつ歩み寄り、母と視線を合わせた。
離縁すると決めて北へ発つ前日、何も言わず手を握ってくれた母。再会した彼女は、カレンの顔を凝視したまま、石像のように立ち尽くしていた。
その視線が、カレンの目元をなぞる。そこにはもう、自分を閉じ込めていたあの眼鏡はない。母の唇がわずかに震え、堪えきれないといった様子で、指先がカレンの頬へと伸びてきた。
眼鏡の縁が当たっていた場所を、確かめるように何度もなぞる母の指先。やがて、母の両手のひらがカレンの頬を包み込み、引き寄せるようにして額を重ねてきた。
カレンはそんな母の細い背中に腕を回し、静かに身を預けた。鼻先を擽る、昔から変わらない石鹸と仄かな花が香る母の匂い。
「お母様、ただいま戻りました」
カレンの声は、自分でも驚くほど落ち着いていた。
そこでやっと、母も嬉しそうに応えてくれた。
「おかえりなさい、カレン」
当初は宿を取っているからと辞退したのだが、ハルシオンがそれを良しとしなかった。少しの時間でも共にという彼の言葉に、甘えることにしたのだ。
橇馬車で銀世界を巡った翌日からも、雪は降ることなく快晴が続いていた。であるのに窓の外は白一色のままで、雪が溶ける気配はどこにもない。それほどに空気は冷たかったが、カレンは寒さを感じることは、一度もなかった。
公爵邸で過ごした僅かな間、カレンはハルシオンと二人で共に食事を取り、彼が執務や公務などでどうしても手が離せない時は、側近や邸のメイドたちが北の街を案内してくれた。
その中でも、特にカレンの心に深く残ったのは、天を突くように聳え立つ大聖堂だった。
王都のそれも見事であったが、北の大聖堂にはどこか背筋が伸びるような厳粛さと、訪れた者を包み込むような荘厳さがあった。さらに、聖堂自体が雪に埋もれないようになのだろう。石で底上げされている聖堂の正面に、構えられた厳かな大階段は圧巻だった。
だが、何よりも目を惹いたのは、大扉の上に設えられた巨大な薔薇窓。花弁のように広がるトレーサリーと、そこに重なる色ガラスの層は、陽を浴びて七色を落とす。
その左右には、優雅に舞う神と女神が寄り添い、幾人もの天使たちを慈愛に満ちた眼差しで見守る姿のステンドグラスが嵌め込まれていた。
その光景はカレンの胸を突き、瞬きを忘れて見入ってしまうほどだった。
聖堂の中に足を踏み入れると、目に飛び込んでくる柱や壁に施された精巧な彫刻は、どれも指先で触れたくなるほど繊細で、気品がある。
「素晴らしいですね。……本当に生きているみたい」
カレンが思わず呟きを漏らすと、付き添っていたメイドたちの顔が綻ぶ。
「はい。北の自慢のひとつでございます」
彼女たちの弾んだ声の説明に導かれ、カレンは大聖堂の長い歴史や、石に刻まれた神話や物語のひとつひとつに心震わせ、時には目を潤ませつつ静かに耳を傾けた。
☆
あっという間の滞在を終え、王都へ戻る日。駅のホームには、蒸気機関車のデッキ前でカレンとハルシオンが立っていた。
ハルシオンはカレンの手を取り、きつく両手で握り締めた。
「雪が解けたら必ず、あなたを迎えに行きます」
カレンは再びあの毛糸の編み帽をかぶっていたが、その目にはもう、顔を隠すための分厚い眼鏡はない。大きな瞳がじわりと滲むのを、ハルシオンが革手袋を外し、その手でそっと拭った。
「やはり、雪解けまで待てないな……。このまま、ここに居てくれても構わないのに」
ハルシオンが眉尻を下げて呟くと、カレンは柔らかな苦笑を零した。
「閣下、それはいけません。離縁したばかりですし、両親も心配していると思いますので、ちゃんと話をしなければ。……ですが、私の心はこの地にあります」
その言葉が終わると同時に、ハルシオンはカレンをきつく抱きしめた。駅構内にある独特の匂いの中、人目も憚らずに二人は、迫る別れを押し返すように暫くそのまま互いの体動を伝えあった。
「こんなに春が待ち遠しいのは、初めてです。北のこの地からいつも、カレン……あなたを想っています」
「私も、です」
やがてハルシオンが身体をそっと引き離すと、彼はコートの内ポケットから、小さな箱を取り出した。漆黒の上質な箱。それを少し顔を赤らめながらも、そっとカレンの方へ差し出した。
「離れている間、あなたが私のことを忘れないように。これを、受け取ってもらえませんか?」
ハルシオンが蓋を開けると、中には細い金の鎖に繋がれたペンダントが収まっていた。いくつものダイヤモンドを散りばめた雪の結晶。その隣には雫のように、白翡翠を釣鐘の先が開いた形に削り出した、小さな花が寄り添っている。
「素敵……。これは、スノードロップですか?」
カレンは小さく息を吸い、視線を上げた。ハルシオンはそんな彼女を見つめて頷いた。
「そうです。私の好きな花なんです。雪の中で静かに耐え、春を待つ。清廉でありながらも強く、可憐で美しい姿が、私にはあなたのように思えて……」
ハルシオンがペンダントを手に持つと、先ほどよりも顔をさらに赤らめた。そして、照れたように「付けていただけますか?」とはにかみながら言った。
カレンがそれに頷くと、ハルシオンは箱を片手でポケットに仕舞い、首元へ両手を伸ばしてそっと鎖を掛ける。指先がうなじを掠め、彼から贈られた物の質感が肌を伝う。カレンは目を伏せつつ、その重みを受け取った。
「次はカレン、あなたの好きな花を贈らせてください。籠いっぱいのミュゲの花を」
「閣下……。閣下、ありがとう、ございます……っ」
ふたりの想いを急かすように、機関車の汽笛がホームに高く響き渡った。白い蒸気が視界を覆い、出発の時を告げる。
カレンとハルシオンはもう一度きつく抱きしめ合い、軽く唇を重ねた。別れ難い思いを抱えながらもその温もりから離れ、足元の鞄を手に取ったカレンは、汽車のステップを踏んだ。
そしてデッキの縦長の手摺に身体を寄せ、ホームに立つハルシオンを見た。
ゆっくりと動き出した汽車の黒煙に紛れて、彼がこちらを見て立ち尽くしている。その顔は、笑っているようでもあり、苦しそうでもあった。
「カレン!」
ハルシオンの叫びが車輪の音を突き抜けて響き、上げられた片手は、カレンを引き止めるように前へ動いたが、そのあとゆっくりと左右に揺れる。
カレンは胸元で揺れる雪の結晶と白い雫のような花を握りしめ、遠ざかる彼に向かって懸命に手を振った。何度も何度も振り続けた。
☆
汽車は南向けて走り続けていた。 コンパートメントの座席で汽車の振動に身を任せながら、カレンは窓の外を流れる景色を眺めていた。
北から離れるにつれて、雪は次第に姿を消していった。 白い平原は地面の覗く茶色い枯野に変わり、やがて様々な色が景色に混ざり始める。なのに、カレンの目には、あの北の鮮やかな光景が焼き付いたままだった。
行きとは違う想いが、次から次へと溢れてくる。北に置いてきた自分の想いと心。車窓に映るその顔には、あの分厚い眼鏡は無い。もう、今までの自分は居ない。
『必ず迎えに行きます』
その誓いがまだ耳の奥に、確かな熱を持って残っていた。
王都に着いたのは、夜が明け切り、街の喧騒が本格的に動き出す頃だった。 駅のホームに降り立つと、北とは違う空気が肌に触れた。冷たいが、あの刺すような清烈さはない。既にカレンは、あの景色と空気が懐かしく思えた。
駅の外に出ると、広場の角に並ぶ辻馬車の一台に乗り込み、カレンは生家である侯爵邸へと向かった。
見慣れた門をくぐると、驚いた顔の門番が屋敷へ向かって駆けだしていくのが見えた。馬車が車寄せに止まる頃には、邸の正面扉が開け放たれ、そこには知らせを聞きつけた母が立っていた。
カレンは石畳を踏みしめて一歩ずつ歩み寄り、母と視線を合わせた。
離縁すると決めて北へ発つ前日、何も言わず手を握ってくれた母。再会した彼女は、カレンの顔を凝視したまま、石像のように立ち尽くしていた。
その視線が、カレンの目元をなぞる。そこにはもう、自分を閉じ込めていたあの眼鏡はない。母の唇がわずかに震え、堪えきれないといった様子で、指先がカレンの頬へと伸びてきた。
眼鏡の縁が当たっていた場所を、確かめるように何度もなぞる母の指先。やがて、母の両手のひらがカレンの頬を包み込み、引き寄せるようにして額を重ねてきた。
カレンはそんな母の細い背中に腕を回し、静かに身を預けた。鼻先を擽る、昔から変わらない石鹸と仄かな花が香る母の匂い。
「お母様、ただいま戻りました」
カレンの声は、自分でも驚くほど落ち着いていた。
そこでやっと、母も嬉しそうに応えてくれた。
「おかえりなさい、カレン」
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