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21 彼の姉と弟
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レースの合間。午後からのメインレース前に、カレンとハルシオンの元へ新たな人影が現れた。
カレンが気配を感じて顔を上げると、ハルシオンが立ち上がるところだった。
「姉上」
その声に、カレンも慌てて腰を上げた。
歩み寄ってきたのは、深い葡萄色の品の良いデイ・ドレスを纏った女性。歩く姿にも、揺るぎない気品がある。その顔立ちは、ハルシオンとどこか似ていた。同じ灰色の瞳。同じ、凛とした眉。
ハルシオンが姉上と呼んだその人の登場に、その場が一瞬にして、ピリッとした緊張感に包まれた。
ハルシオンの実姉であり、現王太子妃である、リュシアナ妃殿下その人だった。
その姿を確認したカレンは、深く頭を下げた。
「ご機嫌よう。良いお天気ね」
ふわっとした挨拶をする、妃殿下の高く軽やかな声が耳に届く。
「姉上、ご機嫌よろしいようで。こちらが、先日お伝えしたカレン嬢です」
ハルシオンもいつものようには畏まらず、身内に向ける気軽さでカレンの紹介をしてくれた。
「お初にお目にかかります。カレン・ヴァンシェルと申します」
緊張の為か、出た声が僅かばかり震えたように思える。
「カレン嬢。顔を上げて頂戴ね」
だが、返ってきたのはカレンの緊張を汲み取るような、柔らかな声だった。
促されるままカレンが顔を上げると、王太子妃の瞳がじっとこちらを見つめていた。その目は厳しくも冷たくもなく、ただ静かに、カレンという人間を見定めているような感覚になる。
やがて、王太子妃がふっと口元を緩めた。
「なるほどねぇ。ハルが手紙で書いていた通りね。いいえ、それ以上かしら。とってもお綺麗な方ね」
「……っ。姉上」
ハルシオンが、少し困ったような声を出した。
「知っていて? あなた、カレン嬢のことになると途端に饒舌になるのよ。普段はあんなに無口で不愛想なくせに」
「そんなことは……ありません」
「嘘よ、嘘。だってね、レイナードも笑っていたわ。兄上から届く私信がこんなに長いのは、初めてだって。顔を合わせたときも、ほんとにまあ、驚くほどに話しますねと、呆れていたわよ」
カレンは、思わずハルシオンの方を見た。彼は、先ほどよりもさらに耳まで赤くして視線を逸らしている。
「カレン嬢」
王太子妃であり、ハルシオンの姉でもあるリュシアナが、カレンの手を取った。その手は、見た目の厳格さとは裏腹に、細く小さく、温かかった。
「弟を、よろしくお願いしますわね。この子、案外不器用なのよ。でも、馬鹿みたいに真っ直ぐではあるの。姉ながら、頼れる男だと思うわ。それと、何かあれば遠慮せず、何でも話してね。わたくし、姉妹に憧れていたのよ」
そう言ったリュシアナは、ここで初めて素の顔をみせるような、飾りのない笑みを零した。
「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
カレンがそう答えると、リュシアナは満足そうに頷いた。
「さて、わたくしは殿下のところへ戻るわ。あの人うるさいのよ? ちょっと姿が見えないだけで、おたおたと子供じゃあるまいし。将来の王なのよ? まったく……って、愚痴はまた今度聞いて頂戴ね。また、後ほどゆっくりお話ししましょう」
そう言い残したリュシアナの背中を見送りながら、カレンはそっと胸を撫で下ろした。隣で、ハルシオンが小さく息を吐く。
「……緊張しました」
カレンが思わず本音を零すと、ハルシオンが苦笑をする。
「姉は、昔からああなんです。なんていうか、身内の前では特に遠慮がないというか、よく口が回るというか。でもそれは、姉がカレンのことを気に入ったということでもありますから」
「はい。本当にお美しい御方です。それに私は……一度嫁いだ傷物ですのに受け入れて」
そこまで話したカレンを、ハルシオンは彼女の肩に手を置き、それ以上言う事を止めた。
「カレン。そんな風に自分のことを言わないと約束を。あなたは傷物でもなんでもない。私が生涯をかけて愛する人です。私たち家族もそんなもので、あなたという人を図ることはしません」
しっかりと真っ直ぐに向けられた彼の目に、カレンも目を逸らさずに頷いた。
「姉も、厳しい所もありますが、優しくもあり、それに……お節介、いや、世話好きな人なんです」
ハルシオンの声に、深い敬愛が滲んでいた。幼くして母を亡くし、若くして父を亡くした彼にとって、姉は母のような存在でもあったのかもしれない。
そんなことを思いながら、カレンは再び席に腰を下ろした。
☆
「兄上」
次に聞こえてきたのは、若い男性の声だった。
カレンが振り向くと、そこにはハルシオンより少し背が低い、細身の青年が立っていた。髪の色はハルシオンと同じヘーゼルブロンド。だが、顔立ちはもう少し柔らかい。瞳はリュシアナやハルシオンよりは黒味が強く、くりっとした目元が印象的な、儚げな雰囲気の人だった。
「レイナード。来たのか」
ハルシオンの弟、レイナード卿。爵位こそ継がないが、公爵家の直系として兄と共に家を支える立場にある。その身はアルヴェルト家そのものの権威であり、並の侯爵家をも凌ぐ重みを持っていた。
「姉上から、兄上の婚約者殿と既に話してきたと聞いたので。抜け駆けされましたので、僕も参上いたしました」
レイナードは、カレンの方を見て軽く頭を下げた。
「初めまして。レイナード・アルヴェルトです。兄がいつもお世話になっております」
「いえ、こちらこそ……カレン・ヴァンシェルです」
カレンが席から立ち上がり答えると、レイナードがにっと笑った。
「兄上、やっぱり手紙の通りですね」
「レイナード」
姉・リュシアナと同じようなことをいう弟を、ハルシオンは低い声で窘めた。だが、レイナードは気にする様子も見せない。
「いやあ、ここ数年、兄上がやけに王都に来る回数が増えたので、おかしいとは思っていたんですよ。公務だけにしては、妙に機嫌が良い日があるし、一人でニヤついていることもあったし。気持ち悪いなあって思っていたんですよねぇ」
「……余計なことを言うな」
「えぇっ、本当のことじゃないですか」
兄弟のやり取りを見ながら、カレンは小さく笑った。
カレンの居ない場所でもそうやって、ハルシオンが自分のことを話題にし想っていてくれたこと。それが嬉しいような、くすぐったいような、初めて経験する感覚に、カレンはハルシオンへの愛おしさが増していった。
ハルシオンは、北では孤高の公爵として振る舞っている。だが、家族の前では、こんな風に照れたり、困ったりするのだ。それを知れる幸せと喜びを、カレンはしっかりと噛みしめる。
「カレン嬢」
レイナードが、真剣な顔になった。
「兄を、よろしくお願いします。この人、仕事のことしか頭にないから。誰かが傍にいてくれないと」
「レイナード、いい加減に」
「勿論です。私も、ハルシオン様のお傍から離れないと決めておりますので」
迷いなく真っ直ぐ向けられた目と、カレンのその言葉に、レイナードが目を丸くした。そして、楽しそうに笑った。
「……うん。兄上、良い人を見つけましたね。次は僕の番かなあ?」
そう言ったレイナードは、白い歯を見せ大きく笑った。
レイナードの言葉にハルシオンは何も言わなかったが、その横顔には、嬉しさが滲んで見えた。
その後、昼食を挟みつつ、両家の顔合わせを果たした。
皆が当初見せていた緊張は、場の会話が深まるたびに解けてゆき、誰もがこの良縁に、心からの喜びを感じていた。
カレンが気配を感じて顔を上げると、ハルシオンが立ち上がるところだった。
「姉上」
その声に、カレンも慌てて腰を上げた。
歩み寄ってきたのは、深い葡萄色の品の良いデイ・ドレスを纏った女性。歩く姿にも、揺るぎない気品がある。その顔立ちは、ハルシオンとどこか似ていた。同じ灰色の瞳。同じ、凛とした眉。
ハルシオンが姉上と呼んだその人の登場に、その場が一瞬にして、ピリッとした緊張感に包まれた。
ハルシオンの実姉であり、現王太子妃である、リュシアナ妃殿下その人だった。
その姿を確認したカレンは、深く頭を下げた。
「ご機嫌よう。良いお天気ね」
ふわっとした挨拶をする、妃殿下の高く軽やかな声が耳に届く。
「姉上、ご機嫌よろしいようで。こちらが、先日お伝えしたカレン嬢です」
ハルシオンもいつものようには畏まらず、身内に向ける気軽さでカレンの紹介をしてくれた。
「お初にお目にかかります。カレン・ヴァンシェルと申します」
緊張の為か、出た声が僅かばかり震えたように思える。
「カレン嬢。顔を上げて頂戴ね」
だが、返ってきたのはカレンの緊張を汲み取るような、柔らかな声だった。
促されるままカレンが顔を上げると、王太子妃の瞳がじっとこちらを見つめていた。その目は厳しくも冷たくもなく、ただ静かに、カレンという人間を見定めているような感覚になる。
やがて、王太子妃がふっと口元を緩めた。
「なるほどねぇ。ハルが手紙で書いていた通りね。いいえ、それ以上かしら。とってもお綺麗な方ね」
「……っ。姉上」
ハルシオンが、少し困ったような声を出した。
「知っていて? あなた、カレン嬢のことになると途端に饒舌になるのよ。普段はあんなに無口で不愛想なくせに」
「そんなことは……ありません」
「嘘よ、嘘。だってね、レイナードも笑っていたわ。兄上から届く私信がこんなに長いのは、初めてだって。顔を合わせたときも、ほんとにまあ、驚くほどに話しますねと、呆れていたわよ」
カレンは、思わずハルシオンの方を見た。彼は、先ほどよりもさらに耳まで赤くして視線を逸らしている。
「カレン嬢」
王太子妃であり、ハルシオンの姉でもあるリュシアナが、カレンの手を取った。その手は、見た目の厳格さとは裏腹に、細く小さく、温かかった。
「弟を、よろしくお願いしますわね。この子、案外不器用なのよ。でも、馬鹿みたいに真っ直ぐではあるの。姉ながら、頼れる男だと思うわ。それと、何かあれば遠慮せず、何でも話してね。わたくし、姉妹に憧れていたのよ」
そう言ったリュシアナは、ここで初めて素の顔をみせるような、飾りのない笑みを零した。
「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
カレンがそう答えると、リュシアナは満足そうに頷いた。
「さて、わたくしは殿下のところへ戻るわ。あの人うるさいのよ? ちょっと姿が見えないだけで、おたおたと子供じゃあるまいし。将来の王なのよ? まったく……って、愚痴はまた今度聞いて頂戴ね。また、後ほどゆっくりお話ししましょう」
そう言い残したリュシアナの背中を見送りながら、カレンはそっと胸を撫で下ろした。隣で、ハルシオンが小さく息を吐く。
「……緊張しました」
カレンが思わず本音を零すと、ハルシオンが苦笑をする。
「姉は、昔からああなんです。なんていうか、身内の前では特に遠慮がないというか、よく口が回るというか。でもそれは、姉がカレンのことを気に入ったということでもありますから」
「はい。本当にお美しい御方です。それに私は……一度嫁いだ傷物ですのに受け入れて」
そこまで話したカレンを、ハルシオンは彼女の肩に手を置き、それ以上言う事を止めた。
「カレン。そんな風に自分のことを言わないと約束を。あなたは傷物でもなんでもない。私が生涯をかけて愛する人です。私たち家族もそんなもので、あなたという人を図ることはしません」
しっかりと真っ直ぐに向けられた彼の目に、カレンも目を逸らさずに頷いた。
「姉も、厳しい所もありますが、優しくもあり、それに……お節介、いや、世話好きな人なんです」
ハルシオンの声に、深い敬愛が滲んでいた。幼くして母を亡くし、若くして父を亡くした彼にとって、姉は母のような存在でもあったのかもしれない。
そんなことを思いながら、カレンは再び席に腰を下ろした。
☆
「兄上」
次に聞こえてきたのは、若い男性の声だった。
カレンが振り向くと、そこにはハルシオンより少し背が低い、細身の青年が立っていた。髪の色はハルシオンと同じヘーゼルブロンド。だが、顔立ちはもう少し柔らかい。瞳はリュシアナやハルシオンよりは黒味が強く、くりっとした目元が印象的な、儚げな雰囲気の人だった。
「レイナード。来たのか」
ハルシオンの弟、レイナード卿。爵位こそ継がないが、公爵家の直系として兄と共に家を支える立場にある。その身はアルヴェルト家そのものの権威であり、並の侯爵家をも凌ぐ重みを持っていた。
「姉上から、兄上の婚約者殿と既に話してきたと聞いたので。抜け駆けされましたので、僕も参上いたしました」
レイナードは、カレンの方を見て軽く頭を下げた。
「初めまして。レイナード・アルヴェルトです。兄がいつもお世話になっております」
「いえ、こちらこそ……カレン・ヴァンシェルです」
カレンが席から立ち上がり答えると、レイナードがにっと笑った。
「兄上、やっぱり手紙の通りですね」
「レイナード」
姉・リュシアナと同じようなことをいう弟を、ハルシオンは低い声で窘めた。だが、レイナードは気にする様子も見せない。
「いやあ、ここ数年、兄上がやけに王都に来る回数が増えたので、おかしいとは思っていたんですよ。公務だけにしては、妙に機嫌が良い日があるし、一人でニヤついていることもあったし。気持ち悪いなあって思っていたんですよねぇ」
「……余計なことを言うな」
「えぇっ、本当のことじゃないですか」
兄弟のやり取りを見ながら、カレンは小さく笑った。
カレンの居ない場所でもそうやって、ハルシオンが自分のことを話題にし想っていてくれたこと。それが嬉しいような、くすぐったいような、初めて経験する感覚に、カレンはハルシオンへの愛おしさが増していった。
ハルシオンは、北では孤高の公爵として振る舞っている。だが、家族の前では、こんな風に照れたり、困ったりするのだ。それを知れる幸せと喜びを、カレンはしっかりと噛みしめる。
「カレン嬢」
レイナードが、真剣な顔になった。
「兄を、よろしくお願いします。この人、仕事のことしか頭にないから。誰かが傍にいてくれないと」
「レイナード、いい加減に」
「勿論です。私も、ハルシオン様のお傍から離れないと決めておりますので」
迷いなく真っ直ぐ向けられた目と、カレンのその言葉に、レイナードが目を丸くした。そして、楽しそうに笑った。
「……うん。兄上、良い人を見つけましたね。次は僕の番かなあ?」
そう言ったレイナードは、白い歯を見せ大きく笑った。
レイナードの言葉にハルシオンは何も言わなかったが、その横顔には、嬉しさが滲んで見えた。
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