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22 ロイヤル・パレード・レイシズ
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ロイヤル・エンクロージャーの庭園には、白い布を掛けた小さなテーブルがいくつも並んでいる。
その上には手軽に口に運べる何種類もの軽食が並び、ワインやシェリー等のグラスが置かれ、幾人もの給仕が絶え間なく行き来していた。
紳士たちは立ったまま杯を傾け、淑女たちはレティキュールの巾着を片手に言葉を交わしていた。笑い声は控えめで、会話のほとんどは聞き取れないほど小さい。
芝を踏む足底の感触が、綿を踏むように柔らかい。
その芝生の上を歩きカレンとハルシオンは、ほんのりと淡い白紅色の花と、青紫の実を付けたプラムの木陰に近い場所に立った。手には、薄い紙が一枚ずつ。当日配られた出走馬の一覧だった。
「メインレースまで、あと二つですね」
ハルシオンが紙に目を落としながら言った。
「どの馬に賭けるか、もう決めましたか」
カレンは一覧を見つめた。馬名と馬主名・戦績・騎手の名と勝負服の色が並んでいる。
「私、初めてで。あの、どうしたらよいのか、お恥ずかしいのですが全くわからないのです」
「大丈夫。勝てそうな馬を選べばいいだけですよ。例えば、この鹿毛は血統が良い。こちらの栗毛は昨年の優勝馬です」
ハルシオンが指で示す。けれど、カレンの目は別のところで止まっていた。
芦毛の馬。騎手の勝負服は、紺。
「では……この馬に」
カレンが小さく言うと、ハルシオンが顔を上げた。
「ほう? 芦毛ですか。この馬はここに書いてある限りでは……去年、どのレースでも勝ててませんね。ですのに、どうして?」
カレンは一瞬、口ごもった。視線を落とし、俯いたまま答える。
「……馬の色が、その……ハルシオン様の瞳の色でしたので」
カレンは顔に、熱が集まるのがわかる。なぜこんなことを言ってしまったのか。恥ずかしさが後から、込み上げてきた。が、そんなカレンを見て、ハルシオンは笑った。柔らかく、嬉しそうに。
「それはとても光栄です、カレン。では私は、こちらにしましょう」
彼の指が、別の欄を示した。俯いていたカレンの目に、ハルシオンの革手袋が映った。一覧の紙を持つその指が、ビリジアンの勝負服の欄を示している。驚いて視線を上げると、ハルシオンは少し照れたように視線をカレンに向けて、口角をゆっくりと上げた。
「カレンの瞳と同じ色です」
そのまま、彼は近くに控えていた従者を手招きした。
従者が歩み寄るとハルシオンは、囁くように低い声で馬名と金額を伝えた。従者は頷き、懐から短い鉛筆と紙片を取り出して書きつける。
「ではそれで頼む」
「承りました」
頭を下げた従者は、足早に庭園を離れていった。一般席の奥にある、賭け小屋のほうへ賭け紙を買いに行ったのだと、ハルシオンがカレンに教えてくれた。
初めてのことばかりで幾度も手足を竦め、動きがわずかばかり遅れてしまうこともあった。だが、ハルシオンと共に居ると何もかもが新鮮で、カレンにとっては新しい経験に何度も胸を高鳴らせた。
☆
しばらくして、周囲の空気が変わった。
庭園に立っていた人々が、少しずつ動き始めている。紳士たちがグラスをテーブルに置き、淑女たちが日傘を閉じた。
「そろそろですね」
ハルシオンがカレンに腕を差し出した。
「コースの近くへ行きましょう。なかなか迫力がありますよ」
カレンは頷くと、その腕に手を置いた。
専用の通路を抜けると、白い柵のすぐ内側に出た。
柵の向こう、広いダートコースを挟んだ一般席は、別世界だった。人が押し合いへし合い、柵に張り付いている。露店が奥の方で並び、喧騒がロイヤル側にまで風に流れて届き、賑やかさはこちら側の比ではなかった。
対して、こちら側は静かだった。こういった場で大声を出さない・声を張って話さないことは、マナーとして貴族の常識でもある。オペラグラスを構え、低い声で言葉を交わし、何かを囁き合う。そんな空気が漂う。
同じ空の下で、同じレースを見ているのに、馬場を挟むとまるで違う世界が共存しているように見えた。
スタート地点では、馬たちが一頭ずつゲートに収まっていく。芦毛の馬はすぐにわかった。他が鹿毛や栗毛や黒鹿毛ばかりの中で、一頭だけ銀の馬体が際立っている。紺の勝負服の騎手が、その背に跨っていた。
「さぁ、そろそろ走り出しますよ」
前を向いたまま、カレンの耳元でハルシオンがそう囁いた瞬間。
ダンッ! と、金属音が短く響き、ゲートが一斉に開いた。
柵の向こうから、地を揺らすような大歓声と怒号が湧き上がる。
蹄が土砂を叩くように走り出し、地面が震え、その振動が足底を通じて伝わってくる。土煙が上がり、騎手たちの服が風で激しく揺れる。
カレンは息を詰めて見入っていた。
紺服は集団の中ほどにいる。芦毛馬が、鹿毛や栗毛の間で風を裂くように走って見える。
気づけばカレンの視線は必死に、芦毛馬を追っていた。馬たちがコーナーを回るたびに、体が前のめりになっていく。隣で誰かが何か言っている気がしたが、耳に入らない。
鹿毛の肩の隙間から、銀の葦毛馬の首が少しずつ覗き始めた。
カレンは無意識に、隣にあった手を握りしめていた。
芦毛馬が半馬身前に出ると手に力が入る。
「頑張って……っ!」
思わず口から零れた、小さな声。それさえも自身で気づかないほど、目が離せなくなる。
「あと少し……あと少し……っ」
芦毛馬は美しく整えられた銀の鬣を風に靡かせながら、そのままの勢いで駆け抜けて行き、フィニッシュラインを先頭で越えた。
「やった……っ」
カレンがそう呟いた瞬間、周囲の歓声が止み静寂が落ちる。だがその直後、今度は低いどよめきが勢いよく広がり、やがて大歓声へと変わっていった。
カレンは長く息を吐いた。左手が震えている。
そこでやっと、自分の右手がハルシオンの手を握っていることに気づいた。
「あっ、す、すみません……っ」
慌ててその手を離そうとしたが、ハルシオンは引き戻し、握り返して離さない。
「カレンの馬が、勝ちましたね。どうやら芦毛は、破格配当だったようですよ」
そう言うとハルシオンは楽しそうに笑い、握った手をさらに強く握りしめた。
カレンは握られた手をそのままに、今日何度目かわからない胸の高鳴りとは別に、破格配当とはなんだろう? と、微笑みながらもぼんやりと思った。
☆
ロイヤル・パレード・レイシズの開催も終わりを迎えた数日後。
侯爵邸まで迎えに現れたハルシオンと共に、カレンは両親との別れを惜しみつつも、北へ向かって旅立った。
乗り込んだ蒸気機関車の席は、二等ではなく、一等席。
一車両まるごと使った特別仕様で、数部屋を構えた動く別荘と言っても過言ではない造り。ここでも初めてを経験したカレンは、思わず足を踏み入れることを、躊躇した。
そんなカレンを見て、ハルシオンはそっと手を握り中へと促してくれた。
一等車両の中にあるラウンジで、カレンとハルシオンは夜更けまで、様々な話を重ねた。
この頃になるとカレンは、ハルシオンの小さな癖も、新たに見つけていた。
ハルシオンは、無骨に見えるが意外と表情豊かで、想定外の事が起きると左眉が僅かだけ上がる。困った時には、片手で耳たぶを触る。
それに加えて、なにやら企み事を考えてるときには口角が僅かに上がり、それを誤魔化すように髪を撫でつける。
彼のそんな癖をカレンが口にすると
「それは……気づきませんでした。でもカレン、あなたも小首を傾げる、指を重ねると言った癖がありますよ。ご存じでしたか?」
と、ハルシオンは口角をあげ、髪を撫でつけつつ、笑った。
「いえ、全然意識しておりませんでした……」
答えたカレンも、俯き加減で指を重ねたあと「あっ」と小さな声を上げる。思わず、ソファに何個も置かれてある赤いベルベット地のクッションを胸の前で抱き、そこへ顔を埋めた。
耳にはハルシオンの楽しそうな笑い声が、まだ届いていた。
昨年の冬。カレンが一人で汽車に乗った時は、流れる景色を見ながら様々なことに想いを馳せた。
だが今、カレンの目に映るのは、車窓の向こう側ではなくハルシオンのその表情だった。
その上には手軽に口に運べる何種類もの軽食が並び、ワインやシェリー等のグラスが置かれ、幾人もの給仕が絶え間なく行き来していた。
紳士たちは立ったまま杯を傾け、淑女たちはレティキュールの巾着を片手に言葉を交わしていた。笑い声は控えめで、会話のほとんどは聞き取れないほど小さい。
芝を踏む足底の感触が、綿を踏むように柔らかい。
その芝生の上を歩きカレンとハルシオンは、ほんのりと淡い白紅色の花と、青紫の実を付けたプラムの木陰に近い場所に立った。手には、薄い紙が一枚ずつ。当日配られた出走馬の一覧だった。
「メインレースまで、あと二つですね」
ハルシオンが紙に目を落としながら言った。
「どの馬に賭けるか、もう決めましたか」
カレンは一覧を見つめた。馬名と馬主名・戦績・騎手の名と勝負服の色が並んでいる。
「私、初めてで。あの、どうしたらよいのか、お恥ずかしいのですが全くわからないのです」
「大丈夫。勝てそうな馬を選べばいいだけですよ。例えば、この鹿毛は血統が良い。こちらの栗毛は昨年の優勝馬です」
ハルシオンが指で示す。けれど、カレンの目は別のところで止まっていた。
芦毛の馬。騎手の勝負服は、紺。
「では……この馬に」
カレンが小さく言うと、ハルシオンが顔を上げた。
「ほう? 芦毛ですか。この馬はここに書いてある限りでは……去年、どのレースでも勝ててませんね。ですのに、どうして?」
カレンは一瞬、口ごもった。視線を落とし、俯いたまま答える。
「……馬の色が、その……ハルシオン様の瞳の色でしたので」
カレンは顔に、熱が集まるのがわかる。なぜこんなことを言ってしまったのか。恥ずかしさが後から、込み上げてきた。が、そんなカレンを見て、ハルシオンは笑った。柔らかく、嬉しそうに。
「それはとても光栄です、カレン。では私は、こちらにしましょう」
彼の指が、別の欄を示した。俯いていたカレンの目に、ハルシオンの革手袋が映った。一覧の紙を持つその指が、ビリジアンの勝負服の欄を示している。驚いて視線を上げると、ハルシオンは少し照れたように視線をカレンに向けて、口角をゆっくりと上げた。
「カレンの瞳と同じ色です」
そのまま、彼は近くに控えていた従者を手招きした。
従者が歩み寄るとハルシオンは、囁くように低い声で馬名と金額を伝えた。従者は頷き、懐から短い鉛筆と紙片を取り出して書きつける。
「ではそれで頼む」
「承りました」
頭を下げた従者は、足早に庭園を離れていった。一般席の奥にある、賭け小屋のほうへ賭け紙を買いに行ったのだと、ハルシオンがカレンに教えてくれた。
初めてのことばかりで幾度も手足を竦め、動きがわずかばかり遅れてしまうこともあった。だが、ハルシオンと共に居ると何もかもが新鮮で、カレンにとっては新しい経験に何度も胸を高鳴らせた。
☆
しばらくして、周囲の空気が変わった。
庭園に立っていた人々が、少しずつ動き始めている。紳士たちがグラスをテーブルに置き、淑女たちが日傘を閉じた。
「そろそろですね」
ハルシオンがカレンに腕を差し出した。
「コースの近くへ行きましょう。なかなか迫力がありますよ」
カレンは頷くと、その腕に手を置いた。
専用の通路を抜けると、白い柵のすぐ内側に出た。
柵の向こう、広いダートコースを挟んだ一般席は、別世界だった。人が押し合いへし合い、柵に張り付いている。露店が奥の方で並び、喧騒がロイヤル側にまで風に流れて届き、賑やかさはこちら側の比ではなかった。
対して、こちら側は静かだった。こういった場で大声を出さない・声を張って話さないことは、マナーとして貴族の常識でもある。オペラグラスを構え、低い声で言葉を交わし、何かを囁き合う。そんな空気が漂う。
同じ空の下で、同じレースを見ているのに、馬場を挟むとまるで違う世界が共存しているように見えた。
スタート地点では、馬たちが一頭ずつゲートに収まっていく。芦毛の馬はすぐにわかった。他が鹿毛や栗毛や黒鹿毛ばかりの中で、一頭だけ銀の馬体が際立っている。紺の勝負服の騎手が、その背に跨っていた。
「さぁ、そろそろ走り出しますよ」
前を向いたまま、カレンの耳元でハルシオンがそう囁いた瞬間。
ダンッ! と、金属音が短く響き、ゲートが一斉に開いた。
柵の向こうから、地を揺らすような大歓声と怒号が湧き上がる。
蹄が土砂を叩くように走り出し、地面が震え、その振動が足底を通じて伝わってくる。土煙が上がり、騎手たちの服が風で激しく揺れる。
カレンは息を詰めて見入っていた。
紺服は集団の中ほどにいる。芦毛馬が、鹿毛や栗毛の間で風を裂くように走って見える。
気づけばカレンの視線は必死に、芦毛馬を追っていた。馬たちがコーナーを回るたびに、体が前のめりになっていく。隣で誰かが何か言っている気がしたが、耳に入らない。
鹿毛の肩の隙間から、銀の葦毛馬の首が少しずつ覗き始めた。
カレンは無意識に、隣にあった手を握りしめていた。
芦毛馬が半馬身前に出ると手に力が入る。
「頑張って……っ!」
思わず口から零れた、小さな声。それさえも自身で気づかないほど、目が離せなくなる。
「あと少し……あと少し……っ」
芦毛馬は美しく整えられた銀の鬣を風に靡かせながら、そのままの勢いで駆け抜けて行き、フィニッシュラインを先頭で越えた。
「やった……っ」
カレンがそう呟いた瞬間、周囲の歓声が止み静寂が落ちる。だがその直後、今度は低いどよめきが勢いよく広がり、やがて大歓声へと変わっていった。
カレンは長く息を吐いた。左手が震えている。
そこでやっと、自分の右手がハルシオンの手を握っていることに気づいた。
「あっ、す、すみません……っ」
慌ててその手を離そうとしたが、ハルシオンは引き戻し、握り返して離さない。
「カレンの馬が、勝ちましたね。どうやら芦毛は、破格配当だったようですよ」
そう言うとハルシオンは楽しそうに笑い、握った手をさらに強く握りしめた。
カレンは握られた手をそのままに、今日何度目かわからない胸の高鳴りとは別に、破格配当とはなんだろう? と、微笑みながらもぼんやりと思った。
☆
ロイヤル・パレード・レイシズの開催も終わりを迎えた数日後。
侯爵邸まで迎えに現れたハルシオンと共に、カレンは両親との別れを惜しみつつも、北へ向かって旅立った。
乗り込んだ蒸気機関車の席は、二等ではなく、一等席。
一車両まるごと使った特別仕様で、数部屋を構えた動く別荘と言っても過言ではない造り。ここでも初めてを経験したカレンは、思わず足を踏み入れることを、躊躇した。
そんなカレンを見て、ハルシオンはそっと手を握り中へと促してくれた。
一等車両の中にあるラウンジで、カレンとハルシオンは夜更けまで、様々な話を重ねた。
この頃になるとカレンは、ハルシオンの小さな癖も、新たに見つけていた。
ハルシオンは、無骨に見えるが意外と表情豊かで、想定外の事が起きると左眉が僅かだけ上がる。困った時には、片手で耳たぶを触る。
それに加えて、なにやら企み事を考えてるときには口角が僅かに上がり、それを誤魔化すように髪を撫でつける。
彼のそんな癖をカレンが口にすると
「それは……気づきませんでした。でもカレン、あなたも小首を傾げる、指を重ねると言った癖がありますよ。ご存じでしたか?」
と、ハルシオンは口角をあげ、髪を撫でつけつつ、笑った。
「いえ、全然意識しておりませんでした……」
答えたカレンも、俯き加減で指を重ねたあと「あっ」と小さな声を上げる。思わず、ソファに何個も置かれてある赤いベルベット地のクッションを胸の前で抱き、そこへ顔を埋めた。
耳にはハルシオンの楽しそうな笑い声が、まだ届いていた。
昨年の冬。カレンが一人で汽車に乗った時は、流れる景色を見ながら様々なことに想いを馳せた。
だが今、カレンの目に映るのは、車窓の向こう側ではなくハルシオンのその表情だった。
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