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出張
PHASE-12
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――――瞬間。
青白い光を纏っていたサージャスさんが、赤い光に包まれる。
「はあぁぁぁぁ!」
気迫と共に、拘束されている丸太のような両腕を振り払い、拳を一撃、胸元に見舞う。
「ぬう――」
先ほどまで余裕の表情だった不死王さんの口元が歪んだ。
と、同時に、拳の一撃で、石畳の上を激しく転がり跳ねる。
麻製の上着がボロボロだ。
「一張羅が……」
一張羅なんかい! 凄く落ち込んでいる。
「ふしゅぅぅぅぅぅぅぅ」
赤いチャクラを纏ったサージャスさんの構えは、先ほどのような緩やかさではなく、捕食者のような前傾姿勢。
そして、高熱を体から発しているようで、全身から湯気が蒸気みたいに上がっている。
魔法剣の炎が伝えてくる暖かさとは違い、単純に熱いものだ。
――――怖い。
肌に伝わる熱に、真っ先に生まれた感情。
「こんなものは初めて見る」
いつの間にか僕たちの横に立つワイトさん。サージャスさんの姿に驚きの声。
狂戦士は使用者の潜在能力を引き出す魔法。
反面、自我を保てずに暴走する危険も伴っている欠点のある魔法であると、ワイトさんが僕たちに説明。
「解せぬ」
髑髏の顎に手を置いて観察。
――――継いで説明。
狂戦士は、あのような赤いオーラみたいなものを纏わず、ただ、体が強化されるだけのものだそうで、ああいう状態はこの世に誕生してから始めて目にしたそうだ。
「誕生してどのくらい経つんです?」
「ざっと、千五百年ほど――」
超がつくほどの大先輩だった……。
「さあ、始めましょう」
「!?」
髑髏だから、ワイトさんの表情は分からないけど、驚いているのは理解出来た。
原因は、狂戦士を使用しているのに、普通に会話を交わしているということだった。
暴走状態にならなくても、しゃべり方は好戦的で、荒々しいものに変化するそうだが、落ち着き払った語り口の狂戦士使用者はこれまた始めて目にしたそうだ。
「あれはただの魔法ではありませんな」
「僕はてっきり、チャクラの強化型かと思いましたよ」
「チャクラの…………」
あれ? ワイトさん黙っちゃった。
「これは強そうだ」
自分の剛力を振り払われたことに、驚きより楽しんでいるかのように笑みを見せる不死王さん。
「もう、余裕の笑みは作らせない」
「いやいや違うぞ。これは余裕からではない。君との戦いが楽しいものだか――――」
「楽しいとか思ってる時点で、余裕なのよ!」
最後まで語らせることなく断ち、動き出したサージャスさんは先ほど以上の動き。
もちろん、移動時の動きなんて僕には見えない。
以上だと分かるのは、目に見えないだけでなく、姿が見えなくなると同時に、サージャスさんの立っていた地点から突風が吹きすさんだからそう思えた。
「ぬお!」
壁上の上をまたもボールのように転がり吹き飛ぶ。
拳打、蹴撃、掌底、膝蹴り、投げ、果ては頭突きと、女の子が、自分よりも遙かに大きな不死王さんを力で押し込み、衝突する場所場所で、壁上が大きく破損していく。
「そうか! なるほど――――ウィザースプーン殿はよい所に気付きましたな」
得心がいったように満足げなワイトさん。
なにがなるほどで、僕が何に気付いたのか?
「あの、サージャス・バレンタインなる娘は天才ですよ。それこそ、毎年出る、十年に一人の天才ではなく、私の生きた年数である、千五百年に一人の天才と銘打っておきましょう」
何を嬉々とした口調で語るのか……。いまやられてるのは貴男の主ですよ。大公様をご覧なさい、右往左往しとりますよ。厳格さがなくなっとります。
「あれはチャクラに狂戦士を織り交ぜた、新しい魔法と呼ぶか、技と評すべきか…………とにかく新しいものです。チャクラと推測していた、ウィザースプーン殿のおかげです」
「それはどうも、しかし、なぜに天才なんです?」
「理論は魔法剣と同じです」
「なら、ホーリーさんも出来るんじゃ?」
「いえ、あれは次元が違います」
ようわからん。理論が魔法剣ならワイトさんも出来そうなんだけども。あれか? アンデットだからチャクラはアウトとかそんな理由か?
疑問符の僕にワイトさんが説明。
物体である剣に魔法を定着させることも相当に難しいが、修練すれば、剣に魔力を付与し、維持させるかは、研鑽し続けると、ある日突然に出来るようになるそうで、一度コツを掴んでしまえば、容易だそうだ。
その容易までに長い年月がかかり、途中で諦める者も多くいるからこそ、魔法剣の使用者はそれだけで羨望の眼差しを受ける。
サージャスさんはその魔法剣の考えから至ったのかは、本人に聞かないと分からないけど、チャクラに魔法を定着させたことが快挙なのだそうだ。
物質である剣とは違い、チャクラは体内エネルギー。物質ではなく、オーラや霊体に近い存在。
それに魔法を定着させる自体は不可能ではないが、物質に比べれば格段に難しいそうだ。
ワイトさんはサージャスさんを指さす。
体を取り巻くチャクラの赤い輝きは波を打って動いている。常に一定ではないそれに、魔法を定着させてから維持をする。これはもはや不可能だそうだ。
その不可能を可能にしているからこそ、敬意を込めて、自分の誕生した年月を使用しての天才と称えた。
ありがたい説明を受けながらも、防戦一方の主の心配は良いのだろうかと再度、思ってしまう。
解説中に一方的にやられ、膝を敷石についている姿。サージャスさんが勝利に近づきつつある。
大公様に至っては卒倒しそうなほど、顔面蒼白で、身も心もアンデットさん達の仲間になりそうな状況だ。
「まだ、まだ!」
折れていた膝を立たせて、快活良く立ち上がると、追撃のかかと落としを後転飛びで躱して、風がここまで届いてくる轟音の拳によるカウンター。
両腕を交差させて、防ぎ、後方に飛ぶサージャスさん。
「ふぅぅぅぅぅぅ」
長い呼気を一つ行い、サージャスさん体制を整え、
「しぶとい体力」
決定打が直撃しても、立ち上がる不死王さんに嫌気がさしてるみたい。
「体力には自信があるからな。なんといってもアンデットの王なのだから」
疲れはないし、傷を負っても、その部分が塞がっていくのを今になって気付くところが、僕が素人だという証拠だな~。
超速再生とか言うんだっけ? こういうの。
再起不能な一撃を加えないと、倒せないってことだね。
「じゃあ、今からとっておき見せてあげる」
「それは楽しみだ」
傷が治ると共に、笑みも復活。
大きく両手を広げて構える姿勢に、サージャスさんが、ゆっくりと一歩を踏み出し、徐々に速度を上げていき、左手の食指と中指を立てて、手首を動かしていく。
「「「「おお!?」」」」
壁上の至る所で驚きの声が上がる。
「ひゃ!」
僕も驚いて声が出てしまった。
前にいる兵隊さんの鞘から剣が飛び出して、僕の目の前を白刃が飛んでいったもんだから怖くて鼓動が早くってしまった。
――――無数の剣が宙に舞い、サージャスさんの動かす指に連動しているようで、剣が不死王さんを全方位し、勢いよく左腕を振ると、切っ先が襲いかかる。
「フンフンフンフン」
迫る剣を叩き落としていく不死王さん。
防戦一方となった所に、宙に舞う一振りを手にして、サージャスさんが距離を詰めると、
「はぁ!」
気迫の刺突で、不死王さんの右足の甲に、剣を突き立た。
それは、石畳まで貫き、更に指を動かして、白刃取りで折られた切っ先を左足の甲にも突き刺す。
「ぬう!」
引き抜こうとするも、未だ無数の剣が迫り、払い落としていくことに専念していると、サージャスさんは、不死王さんの腕が届かない位の位置まで軽やかにバックステップ。
――――そして、構える。
「こぉぉぉぉぉぉぉ」
呼吸を整えるかのような、集中しているかのような息吹。
赤いチャクラが更に濃くなっていくのが分かる。どうやら前言通りのとっておきのようだ。
諸手を前面に出し、掌を開いた状態で、左手は上を向き、右手は下を向く。
諸手がやおら半月を描き、左右の手の位置が先ほどと逆になったところで、
「神獣に育まれ、恩恵を受けるも、三星により、巨星堕つ」
「なんだその詠唱は? 聞いたことがない」
「ボクのオリジナルだからね。ただ格好付けてるだけ」
ニヤリと笑うと、
「これにて終幕。巨神狂叫」
全体に纏った赤いチャクラが諸手を通じて、不死王さんに放たれた。
「これは、いか~ん!」
表情が一変。危機的なものに変わり、赤い光に包まれていく。
青白い光を纏っていたサージャスさんが、赤い光に包まれる。
「はあぁぁぁぁ!」
気迫と共に、拘束されている丸太のような両腕を振り払い、拳を一撃、胸元に見舞う。
「ぬう――」
先ほどまで余裕の表情だった不死王さんの口元が歪んだ。
と、同時に、拳の一撃で、石畳の上を激しく転がり跳ねる。
麻製の上着がボロボロだ。
「一張羅が……」
一張羅なんかい! 凄く落ち込んでいる。
「ふしゅぅぅぅぅぅぅぅ」
赤いチャクラを纏ったサージャスさんの構えは、先ほどのような緩やかさではなく、捕食者のような前傾姿勢。
そして、高熱を体から発しているようで、全身から湯気が蒸気みたいに上がっている。
魔法剣の炎が伝えてくる暖かさとは違い、単純に熱いものだ。
――――怖い。
肌に伝わる熱に、真っ先に生まれた感情。
「こんなものは初めて見る」
いつの間にか僕たちの横に立つワイトさん。サージャスさんの姿に驚きの声。
狂戦士は使用者の潜在能力を引き出す魔法。
反面、自我を保てずに暴走する危険も伴っている欠点のある魔法であると、ワイトさんが僕たちに説明。
「解せぬ」
髑髏の顎に手を置いて観察。
――――継いで説明。
狂戦士は、あのような赤いオーラみたいなものを纏わず、ただ、体が強化されるだけのものだそうで、ああいう状態はこの世に誕生してから始めて目にしたそうだ。
「誕生してどのくらい経つんです?」
「ざっと、千五百年ほど――」
超がつくほどの大先輩だった……。
「さあ、始めましょう」
「!?」
髑髏だから、ワイトさんの表情は分からないけど、驚いているのは理解出来た。
原因は、狂戦士を使用しているのに、普通に会話を交わしているということだった。
暴走状態にならなくても、しゃべり方は好戦的で、荒々しいものに変化するそうだが、落ち着き払った語り口の狂戦士使用者はこれまた始めて目にしたそうだ。
「あれはただの魔法ではありませんな」
「僕はてっきり、チャクラの強化型かと思いましたよ」
「チャクラの…………」
あれ? ワイトさん黙っちゃった。
「これは強そうだ」
自分の剛力を振り払われたことに、驚きより楽しんでいるかのように笑みを見せる不死王さん。
「もう、余裕の笑みは作らせない」
「いやいや違うぞ。これは余裕からではない。君との戦いが楽しいものだか――――」
「楽しいとか思ってる時点で、余裕なのよ!」
最後まで語らせることなく断ち、動き出したサージャスさんは先ほど以上の動き。
もちろん、移動時の動きなんて僕には見えない。
以上だと分かるのは、目に見えないだけでなく、姿が見えなくなると同時に、サージャスさんの立っていた地点から突風が吹きすさんだからそう思えた。
「ぬお!」
壁上の上をまたもボールのように転がり吹き飛ぶ。
拳打、蹴撃、掌底、膝蹴り、投げ、果ては頭突きと、女の子が、自分よりも遙かに大きな不死王さんを力で押し込み、衝突する場所場所で、壁上が大きく破損していく。
「そうか! なるほど――――ウィザースプーン殿はよい所に気付きましたな」
得心がいったように満足げなワイトさん。
なにがなるほどで、僕が何に気付いたのか?
「あの、サージャス・バレンタインなる娘は天才ですよ。それこそ、毎年出る、十年に一人の天才ではなく、私の生きた年数である、千五百年に一人の天才と銘打っておきましょう」
何を嬉々とした口調で語るのか……。いまやられてるのは貴男の主ですよ。大公様をご覧なさい、右往左往しとりますよ。厳格さがなくなっとります。
「あれはチャクラに狂戦士を織り交ぜた、新しい魔法と呼ぶか、技と評すべきか…………とにかく新しいものです。チャクラと推測していた、ウィザースプーン殿のおかげです」
「それはどうも、しかし、なぜに天才なんです?」
「理論は魔法剣と同じです」
「なら、ホーリーさんも出来るんじゃ?」
「いえ、あれは次元が違います」
ようわからん。理論が魔法剣ならワイトさんも出来そうなんだけども。あれか? アンデットだからチャクラはアウトとかそんな理由か?
疑問符の僕にワイトさんが説明。
物体である剣に魔法を定着させることも相当に難しいが、修練すれば、剣に魔力を付与し、維持させるかは、研鑽し続けると、ある日突然に出来るようになるそうで、一度コツを掴んでしまえば、容易だそうだ。
その容易までに長い年月がかかり、途中で諦める者も多くいるからこそ、魔法剣の使用者はそれだけで羨望の眼差しを受ける。
サージャスさんはその魔法剣の考えから至ったのかは、本人に聞かないと分からないけど、チャクラに魔法を定着させたことが快挙なのだそうだ。
物質である剣とは違い、チャクラは体内エネルギー。物質ではなく、オーラや霊体に近い存在。
それに魔法を定着させる自体は不可能ではないが、物質に比べれば格段に難しいそうだ。
ワイトさんはサージャスさんを指さす。
体を取り巻くチャクラの赤い輝きは波を打って動いている。常に一定ではないそれに、魔法を定着させてから維持をする。これはもはや不可能だそうだ。
その不可能を可能にしているからこそ、敬意を込めて、自分の誕生した年月を使用しての天才と称えた。
ありがたい説明を受けながらも、防戦一方の主の心配は良いのだろうかと再度、思ってしまう。
解説中に一方的にやられ、膝を敷石についている姿。サージャスさんが勝利に近づきつつある。
大公様に至っては卒倒しそうなほど、顔面蒼白で、身も心もアンデットさん達の仲間になりそうな状況だ。
「まだ、まだ!」
折れていた膝を立たせて、快活良く立ち上がると、追撃のかかと落としを後転飛びで躱して、風がここまで届いてくる轟音の拳によるカウンター。
両腕を交差させて、防ぎ、後方に飛ぶサージャスさん。
「ふぅぅぅぅぅぅ」
長い呼気を一つ行い、サージャスさん体制を整え、
「しぶとい体力」
決定打が直撃しても、立ち上がる不死王さんに嫌気がさしてるみたい。
「体力には自信があるからな。なんといってもアンデットの王なのだから」
疲れはないし、傷を負っても、その部分が塞がっていくのを今になって気付くところが、僕が素人だという証拠だな~。
超速再生とか言うんだっけ? こういうの。
再起不能な一撃を加えないと、倒せないってことだね。
「じゃあ、今からとっておき見せてあげる」
「それは楽しみだ」
傷が治ると共に、笑みも復活。
大きく両手を広げて構える姿勢に、サージャスさんが、ゆっくりと一歩を踏み出し、徐々に速度を上げていき、左手の食指と中指を立てて、手首を動かしていく。
「「「「おお!?」」」」
壁上の至る所で驚きの声が上がる。
「ひゃ!」
僕も驚いて声が出てしまった。
前にいる兵隊さんの鞘から剣が飛び出して、僕の目の前を白刃が飛んでいったもんだから怖くて鼓動が早くってしまった。
――――無数の剣が宙に舞い、サージャスさんの動かす指に連動しているようで、剣が不死王さんを全方位し、勢いよく左腕を振ると、切っ先が襲いかかる。
「フンフンフンフン」
迫る剣を叩き落としていく不死王さん。
防戦一方となった所に、宙に舞う一振りを手にして、サージャスさんが距離を詰めると、
「はぁ!」
気迫の刺突で、不死王さんの右足の甲に、剣を突き立た。
それは、石畳まで貫き、更に指を動かして、白刃取りで折られた切っ先を左足の甲にも突き刺す。
「ぬう!」
引き抜こうとするも、未だ無数の剣が迫り、払い落としていくことに専念していると、サージャスさんは、不死王さんの腕が届かない位の位置まで軽やかにバックステップ。
――――そして、構える。
「こぉぉぉぉぉぉぉ」
呼吸を整えるかのような、集中しているかのような息吹。
赤いチャクラが更に濃くなっていくのが分かる。どうやら前言通りのとっておきのようだ。
諸手を前面に出し、掌を開いた状態で、左手は上を向き、右手は下を向く。
諸手がやおら半月を描き、左右の手の位置が先ほどと逆になったところで、
「神獣に育まれ、恩恵を受けるも、三星により、巨星堕つ」
「なんだその詠唱は? 聞いたことがない」
「ボクのオリジナルだからね。ただ格好付けてるだけ」
ニヤリと笑うと、
「これにて終幕。巨神狂叫」
全体に纏った赤いチャクラが諸手を通じて、不死王さんに放たれた。
「これは、いか~ん!」
表情が一変。危機的なものに変わり、赤い光に包まれていく。
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