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ブートキャンプへようこそ♪
PHASE-02
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「なんで、この俺が、お前如きのために、待たされなければならないんだ!」
何を待つっていうんだ。訳が分からないよ。
辺りを見渡せば、先ほどまで一緒にいてくれた三人が僕を見て、目を動かして、僕がさっきまで立っていた位置に向けてる。
ああ……。そういう事か、僕がそこにいないから、このトカゲ百人長はご立腹なのか。
「申し訳ありませんでした!」
直ぐに隊列位置に戻る僕――――。
「待て」
ゴッツゴツの硬い皮に覆われた手で肩を掴まれた。
振り返ると、目がつり上がっている。
「俺は、お前如きに待たされたんだ」
「ですので、謝罪を述べて、戻ろうと……」
「謝ったぐらいで、俺の貴重な時間が戻ってくるのか?」
何を言いたいんだよ……。僕ばっかり目の敵にして。ただ、皆の動きよりほんの少し遅れたくらいじゃないか。
「いいか、お前の一生は、俺の一秒にも満たないんだよ」
むっかつく! なんだよこのクソトカゲ! 砂漠オオトカゲとは違いすぎる腹立たしさ!!
「よし、罰として腕立て百回。早くしろよ。じゃなきゃ周りも迷惑だ」
くっそ、我慢だ。我慢してやってやる。
「おい、お前たち」
百人長が、ロウさんたち三人を手招き。駈け足で来ると、
「お前等、コイツと親しそうに話してたな?」
「はい」
「じゃあ、分かるな」
「「「はい」」」
なに? 何なの?
僕の横に来ると、同じ姿勢でになって、腕立てを始める。
「連帯責任だ」
爬虫類の目を見たからそう思ったのか、それとも、僕のせいで三人に迷惑をかけてしまったという後ろ暗さからなのか――、
百人長の冷たく発した声が、耳朶に伝わり、僕に色々と考えさせてくる……。
――罪悪感の中、腕立てを行った。
――――僕にとって百回というのは相当にキツイ行為なんだけども……。
すでに始めていた僕が、二十回目に入る時には、三人はさっさと終えて、元の位置に戻った。
これが、一般人の人間と、魔王軍の亜人との差なのか……。
――――。
「戻れ!」
プルプルだ……。
腕の筋繊維がプチプチと音を立てて切れていくのを体内で理解しつつ、息も絶え絶えになって戻ると、
「この程度で息切れとは、この先の地獄を生きて帰る事が出来るかな~楽しみだ」
僕にはこのトカゲの百人長が悪魔の使いにしか見えなくなっていた。
でも、視線を外すと何をされるか分からないし、何より、また三人――、下手したら、ここにいる全員にペナルティが課せられるかもしれない。
――なるほど、こうやって、恐怖で連帯感を築き上げさせていく手法なんだろうな。
「よし、場所を移動する前に、四人で一分隊を作れ。二分隊は五人編成だ」
軽快な足取りで、周囲の方々が分隊を作っていく。
正直、僕は素人の人間。足手まといの足枷な存在。なんだろうか、この孤独感は……、と思いながらボッチ状態で佇んでいると、
「ピートさん一緒にやりましょう」
と、言ってくれたのはググタムさんだった。その後ろで、笑顔で迎えいれようとしれくれる、ロウさんとシナンさん。
迷惑をかけたというのに、三人とも何とも思ってないよ。と、いうような笑顔だ。
泣きそうになってくる。これが友情というものなんだろうか。
「いいんですか。僕は邪魔にしかなりませんよ」
少しでもダメージを抑えたいから、自分が役立たずだという事を、先んじて言っておく。
こんな所でも保険をかけるところが、僕の小物なところだろう。
「気にしないでいいニャ。皆で支え合っていくニャ」
と、ウインクしながら言ってくれるシナンさん、猫の獣人だからなのか、いちいち体をすり寄せてくる。
――悪い気は全くしない。この殺伐としたところでは癒やしだ。
「力に過信しているよりも、自分の力を推し量れる方の方が信頼出来ます」
ロウさんが続く。
別段、僕は自分の力を推し量れるわけじゃない。ただ、本当の事を口にしただけ。生まれながらにして持った自力が、素人人間と、亜人では違うんだから。
それでも、この三人が誘ってくれた事は大きく感謝だ。
このままだったら、完全に孤立していたし。
三人のためにも、出来るだけの事をやっていこうと心に決意を持って、
「本当に微力ですが、これから演習の間、よろしくお願いします」
公務員として研磨されてきた綺麗な一礼で、三人に感謝を伝えた。
――――。
「よし、組めたか? では、演習場まで走るぞ。なに、この道無き道をたったの一里ほど走るだけだ」
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ! 平地を一里なら走れるけども、木の根がむき出しだったり、隆起したこの森の中を一里走るとか、信じられないんですが。僕、まだ足の裏に水ぶくれが溜まってるんです。
三人の為にも頑張ろうと誓った矢先に、心が折れそうになる。
周りを見渡せば、〝近いな〟とか〝競争な〟とか和気藹々としながら走り出している。
オイ……。なんだよそれ、人間にも出来るような動きをしなさいよ。
木の幹を軽快に蹴りながら、ピョンピョン跳ねて、凄い勢いで進んで行く集団に、どう付いていけばいいのかと……。
とりあえず、走り出す。
「行きましょうピートさん」
僕に合わせてくれるようで、ロウさんが併走してくれる。
その声に、残りの二人も続いてくれた。
本来なら、前を行く方々のように移動するんだろうね。
走る度に、半長靴の中でぐっしょりとした感覚。
開始早々に、水ぶくれが大いに潰れてくれた。濡れた感じが、足に纏わり付いて、足を引っ張られているような感覚に陥ってしまう。
どれだけ頑張っても、僕の足は三人に比べれば牛歩並。足の裏から伝わってくる不快感と戦いながら、少しでも迷惑をかけまいと、足を進める。
そんな僕を励ましながら、汗をかくこともなく走るもんだから、早々にヘロヘロになってる僕の何と情けない事。
肉体労働もこなしてるんだから、少しは体力に自信があったのに……、ええい! この情けなさと、悔しさからなる負の力を原動力に、走りきってやる!
何を待つっていうんだ。訳が分からないよ。
辺りを見渡せば、先ほどまで一緒にいてくれた三人が僕を見て、目を動かして、僕がさっきまで立っていた位置に向けてる。
ああ……。そういう事か、僕がそこにいないから、このトカゲ百人長はご立腹なのか。
「申し訳ありませんでした!」
直ぐに隊列位置に戻る僕――――。
「待て」
ゴッツゴツの硬い皮に覆われた手で肩を掴まれた。
振り返ると、目がつり上がっている。
「俺は、お前如きに待たされたんだ」
「ですので、謝罪を述べて、戻ろうと……」
「謝ったぐらいで、俺の貴重な時間が戻ってくるのか?」
何を言いたいんだよ……。僕ばっかり目の敵にして。ただ、皆の動きよりほんの少し遅れたくらいじゃないか。
「いいか、お前の一生は、俺の一秒にも満たないんだよ」
むっかつく! なんだよこのクソトカゲ! 砂漠オオトカゲとは違いすぎる腹立たしさ!!
「よし、罰として腕立て百回。早くしろよ。じゃなきゃ周りも迷惑だ」
くっそ、我慢だ。我慢してやってやる。
「おい、お前たち」
百人長が、ロウさんたち三人を手招き。駈け足で来ると、
「お前等、コイツと親しそうに話してたな?」
「はい」
「じゃあ、分かるな」
「「「はい」」」
なに? 何なの?
僕の横に来ると、同じ姿勢でになって、腕立てを始める。
「連帯責任だ」
爬虫類の目を見たからそう思ったのか、それとも、僕のせいで三人に迷惑をかけてしまったという後ろ暗さからなのか――、
百人長の冷たく発した声が、耳朶に伝わり、僕に色々と考えさせてくる……。
――罪悪感の中、腕立てを行った。
――――僕にとって百回というのは相当にキツイ行為なんだけども……。
すでに始めていた僕が、二十回目に入る時には、三人はさっさと終えて、元の位置に戻った。
これが、一般人の人間と、魔王軍の亜人との差なのか……。
――――。
「戻れ!」
プルプルだ……。
腕の筋繊維がプチプチと音を立てて切れていくのを体内で理解しつつ、息も絶え絶えになって戻ると、
「この程度で息切れとは、この先の地獄を生きて帰る事が出来るかな~楽しみだ」
僕にはこのトカゲの百人長が悪魔の使いにしか見えなくなっていた。
でも、視線を外すと何をされるか分からないし、何より、また三人――、下手したら、ここにいる全員にペナルティが課せられるかもしれない。
――なるほど、こうやって、恐怖で連帯感を築き上げさせていく手法なんだろうな。
「よし、場所を移動する前に、四人で一分隊を作れ。二分隊は五人編成だ」
軽快な足取りで、周囲の方々が分隊を作っていく。
正直、僕は素人の人間。足手まといの足枷な存在。なんだろうか、この孤独感は……、と思いながらボッチ状態で佇んでいると、
「ピートさん一緒にやりましょう」
と、言ってくれたのはググタムさんだった。その後ろで、笑顔で迎えいれようとしれくれる、ロウさんとシナンさん。
迷惑をかけたというのに、三人とも何とも思ってないよ。と、いうような笑顔だ。
泣きそうになってくる。これが友情というものなんだろうか。
「いいんですか。僕は邪魔にしかなりませんよ」
少しでもダメージを抑えたいから、自分が役立たずだという事を、先んじて言っておく。
こんな所でも保険をかけるところが、僕の小物なところだろう。
「気にしないでいいニャ。皆で支え合っていくニャ」
と、ウインクしながら言ってくれるシナンさん、猫の獣人だからなのか、いちいち体をすり寄せてくる。
――悪い気は全くしない。この殺伐としたところでは癒やしだ。
「力に過信しているよりも、自分の力を推し量れる方の方が信頼出来ます」
ロウさんが続く。
別段、僕は自分の力を推し量れるわけじゃない。ただ、本当の事を口にしただけ。生まれながらにして持った自力が、素人人間と、亜人では違うんだから。
それでも、この三人が誘ってくれた事は大きく感謝だ。
このままだったら、完全に孤立していたし。
三人のためにも、出来るだけの事をやっていこうと心に決意を持って、
「本当に微力ですが、これから演習の間、よろしくお願いします」
公務員として研磨されてきた綺麗な一礼で、三人に感謝を伝えた。
――――。
「よし、組めたか? では、演習場まで走るぞ。なに、この道無き道をたったの一里ほど走るだけだ」
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ! 平地を一里なら走れるけども、木の根がむき出しだったり、隆起したこの森の中を一里走るとか、信じられないんですが。僕、まだ足の裏に水ぶくれが溜まってるんです。
三人の為にも頑張ろうと誓った矢先に、心が折れそうになる。
周りを見渡せば、〝近いな〟とか〝競争な〟とか和気藹々としながら走り出している。
オイ……。なんだよそれ、人間にも出来るような動きをしなさいよ。
木の幹を軽快に蹴りながら、ピョンピョン跳ねて、凄い勢いで進んで行く集団に、どう付いていけばいいのかと……。
とりあえず、走り出す。
「行きましょうピートさん」
僕に合わせてくれるようで、ロウさんが併走してくれる。
その声に、残りの二人も続いてくれた。
本来なら、前を行く方々のように移動するんだろうね。
走る度に、半長靴の中でぐっしょりとした感覚。
開始早々に、水ぶくれが大いに潰れてくれた。濡れた感じが、足に纏わり付いて、足を引っ張られているような感覚に陥ってしまう。
どれだけ頑張っても、僕の足は三人に比べれば牛歩並。足の裏から伝わってくる不快感と戦いながら、少しでも迷惑をかけまいと、足を進める。
そんな僕を励ましながら、汗をかくこともなく走るもんだから、早々にヘロヘロになってる僕の何と情けない事。
肉体労働もこなしてるんだから、少しは体力に自信があったのに……、ええい! この情けなさと、悔しさからなる負の力を原動力に、走りきってやる!
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