拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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洋上

PHASE-06

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 う~、なんか寒くなってきた。
 海原の鮮やかでありながら、紺碧の色を眺めるのもいいけど、夏とはいえ長時間、洋上に吹く風に触れていると、体が冷えてきた……。
 船内に戻って、暖かい物でも飲もう。
 
 ――ココア美味しい。しかも只で貰えるなんて、流石はお金持ちが乗る客船である。
 基本、食事も飲み物も全て無料ってのがありがたい。
 ベッドに座ってゆっくりと堪能。横に座るのはロールさん。実にいい光景だ。まあ、向かいのベッドでは整備長がホットウイスキーを楽しんでるから、いい雰囲気にはなれない。
 そこにドレークさんまで一緒になって飲んでいる。護衛の仕事はどうしたんだよ。いくら何でも駄目だろう。
 ――――酔えば周囲の目も気にせずに大音声だ……。
 恥ずかしいおっさん達だ…………。

 ――――。
 
 夕食も美味しかった。
 夜空を見たいけども、船員さんに夜はあまり甲板に出ない方がいいと言われた。夜の海を見つめていると、そちらに誘われてしまうと脅されてしまった――――。
 
 夜も更けてきたので、寝る前に体を綺麗にしたいから、洗面所へと移動した。

「魔石様々だ。全くもって原理は理解出来ないけども」
 独白しつつ、蛇口をひねると、水ではなく加減が絶妙なお湯が出て来る。
 熱系の魔法が封じられた魔石が発動して、水を温めてるらしいけども、その水も、水系の魔石から供給されてるそうで、魔石一個で大人五人が一日で使用する水が封じられてるそうだ。
 便利ですな。なんでも魔法で解決出来るなんて。それを封じれる魔石の存在が、僕たちの生活を助けてくれる。キドさん達や、同様の活動を行っている方々は本当にありがたい存在だ。
 
 顔をお湯で洗い、洗面器のお湯にタオルを浸して絞り、体を拭く。
 お風呂はないけど、これだけでも体はさっぱりする。
 それに、男女で洗面所は別れてるし、一人一人がゆったりと使用出来るように仕切りもあって、見られないようになっている。
 裸になって全身を拭いても恥ずかしくないといった配慮。地味にありがたいよ。やっぱり隣を気にしながら体を拭くのは嫌だし、新しい下着を身につけるところも見られたくないからね。
 一等客室はお風呂が有るって話だから、今頃、体に浴びた潮風を、湯船で綺麗に落としてるんだろうね。
 二等でも十分な富裕層なんだろうけど、一等はさらに上の方々か。
 ITADAKI-頂-を観戦する貴族あたりが使用してるんだろうか?
 
 ――――洗面所から出ると、先に入っていたロールさんと鉢合わせ。
 女性だからね。髪なんかを入念に手入れしたいから、時間がかかったようだ。

「さっぱりしたね」

「はい……」
 ふむ。うむ。ふふふ――――。
 白いシャツに、紺のホットパンツですか。
 髪を下ろしたレアバージョンで、その服装。自然と鼻がピクピクと動いてしまう。エロいです。その恰好はとってもエロいと思います。
 白い御御足が、ガッツリと目に入ってきます。シャツだから、つなぎから開放されたお胸様が、いつも以上に大きいでありませう。
 
 ――。
 
 ええい! 見るな、見るな! 皆さん、ベッドで寝てなさい。
 どいて、美人様が通りますよ。
 先導して、注目を集めさせないように努力しつつ、ベッドまで移動。

「整備長。お先です」

「うん……」
 相当にお酒が入ってますね。この人、昨日今日と飲み過ぎだよ。
 この状態で洗面所いくと、転倒間違いなしと思っていたけども、そのまま横になってしまいました。
 ドレークさんは護衛に戻ったようだね。
 
 ――。

 高いびきです。周囲の迷惑かえりみず、高いびき。
 うるさい! これじゃ周りの方々は眠れないんじゃないかな。僕は慣れてるからいいけども、昨日も宿屋で聞かされてるし。
 皆さん、もう少し我慢してください。この方、不思議とうるさいのは最初だけで、程なくすると、――――死んだの? って思えるくらいに静かになるんで。
 
 ――。

 死んだの? 皆さん安眠のお時間です。

「じゃあ、僕たちも寝ましょうか」

「そうだね。おやすみ」
 下のベッドで寝ているロールさんを上から覗き込んで、おやすみのあいさつ――――。
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