拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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洋上

PHASE-11

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 オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!
 ハハハハハハッ! 起きないね。もっと踏みつけてやろうか。
 
 見せてやろう! 我が奥義【方面軍大移動ララパルーザ】を!
 説明しよう! 方面軍大移動ララパルーザとは、両足を使用し、高速で下にいる対象物を踏みしだく、圧倒的破壊力をもった攻撃である。
 正に十五万規模の兵が行軍しているかのような、大地を揺るがし、穿つ衝撃なのだ! 
 相手は死ぬ!!
 
 二段ベッド上段の縁を諸手で掴んで固定してからの――。
 オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!
 ハハハハハハハハハハハ――――。 
 どうだ、おっさん。どうせ、レオニアちゃんとかいう女性にも迷惑をかけているのだろう。
 その女性のストレス分も味わわせてやる。堪能したまえ。
 
 更に速く、動けよ我が両足。躍動せよ、我が大腿四頭筋クアドリセプス・フェモリス・マッスル! アクセラレーション!!

 オラオラオラオラオラオラオラオラオラ――――――。

「いてぇぇぇぇよ!」

「キョン!?」
 まさか……、我が奥義、方面軍大移動ララパルーザがこうも容易く破られるとは……。
 踏んでいたら、起きやがった。思いっ切り僕の股間におっさんの拳が打ち込まれ。床に転がってしまった……。
 圧倒的、有利なポジションだったのに……。意外! それは会心の一撃。
 
 無念……。まさか、こんなおっさんに転がされてしまうなんて……。
 今となっては、取るに足らない相手と思っていたのに……。屈辱である。
 くそ! 子孫を残せなくなったらどうするんだ。僕と、ロールさんや、カグラさん。サージャスさん達との間に、子供が出来なくなったら、十万億土のかなたへと、旅立たせてやるからね。

「全くよ。俺は整備長だぞ。偉いんだよ。アホみたいに踏みやがって!」
 アホみたいな顔で夕方まで寝てたから、踏みたくなったんですよ。
 僕の甘美な策謀である、Operation-SOINE- を泡沫うたかたの如く消した張本人の分際で。
 だがな、甲板でそれに近い事は出来たんだよ。羨ましいだろうが!
 その思いが届いたのかな、現状、床に転がってる僕を、今度は踏み始めてきた。
 ――これが、けっこう痛い! 嫉妬が込められている気がしないでもない。
 悔しい! こんな男に踏まれるなんて! でも、股間の痛みで、動く事が出来ない。

 ――。
 
「何してるんですか?」

「教育指導だよ」 
 助けてください女神様。指導と言う名のいじめです。
 お風呂上がりで何とも艶っぽくなられて――。キラキラの銀髪が更にキラキラじゃないですか。後光が差しておられるようだ。お慈悲を!
 ――なんで、ニッコリと笑っておられるのでしょうか?

「なんだか、懐かしい光景だな~」
 いやいや、こんな状況を懐かしがらないでください。
 僕が、虐げられていた時の黒歴史の記録なんて、忘却の彼方に送り出して下さい。
 おっさんを見下す、輝かしい黄金期である、今の僕のために、ここは助けていただきたい。
 
 ――……はは、笑顔が可愛いぜ。ずっと、踏まれてますよ。助けてくれないんですか…………?

 


 ――――――――。  

 こんなアホなやり取りで、僕たちの一週間の船旅が終わった。
 クソ! 整備長め! これで終わったと思うなよ。
 
 隙を見せた時、第二、第三の方面軍大移動ララパルーザを見舞ってくれる! その時こそ、僕が真の勝者となるのだ。
 
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