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ITADAKI-頂-
PHASE-01
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『ご来場の方々、まずは秩序ある行動いたみいる』
お、魔石鏡を介してお奉行様の声が聞こえる。観衆も自分たちの座する場と、闘技場の間に設置された大きな魔石鏡に顔を向けて、それに映し出されたお奉行様の姿を目にしている。
お奉行様が口を開くと、しじまに変わり、耳を傾けるスタイル。
元々ささやき程度だったから、直ぐに静か。
驚くべき統制。ここまで統制が取れてると、将軍様が恐怖政治してるんじゃないのかとも思えるくらいだ。
『まずは残念な報告を伝える事を許して頂きたい。大会優勝候補と目されていたクシュリナ・パラシュラ殿が率いる勇者一行は――――不参加となった』
その瞬間、会場から嘆息と残念との声が漏れる。
――――まあ、僕は分かってたけどね。というか、殆どの人も理解してただろう。それでも、もしかしたら。と、思っていたのかもしれない。
『一行の一人である、カルタ・リター氏の一身上の都合が不参加の理由との事』
と、継いだ二の句に、会場は大爆笑だ。
笑うよね。本人が目にしたら、悲しむだろうけどね。笑っちゃうよ。
不参加は残念だけど。カルタさんの一身上の都合って、一つしかないもんね。
未だに、右手に変態の魂が宿った残念な呪剣が抜き身のままなんだな。
分かってたけどさ、あの方々は世界でもっとも名声の高い一行。そんな一行の情報はどこにいても入ってくる。
呪剣が手から外れたら、間違いなく世界にその情報が伝わる。
その情報がないという事は、まだ外れていないという事。
その時点で、この大会には出られないなとは思っていたよ。
抜き身の呪剣持って闘技場に立てば、即、反則負けだもんね。
カルタさんは右手切り落とそうかと言うくらい追い詰められてたけど、他人からしたら、喜劇のような状況でもあるからね。
一身上の都合と包んで言ってみても、直ぐに分かっちゃうから、笑っちゃうよね。
頑張れカルタさん。結局、カグラさんの統治下である泉でも駄目だったみたいですが、いずれは外れる時がきますよ。僕は応援してますよ。
でも、魔王軍は、いい方々が多いから、戦って欲しくない。
『では――――試合参加者の入門。北門をご覧頂きたい』
いよいよか――。
露天とちがい、僕たちは欄干に体を預けて北門へと視線を見下ろす。
左右に立つ門番の方が、門扉から黒色の閂を外す。
二人がかりでも辛そうな重量のようで、しっかりと腰を落として持ち運ぶ――。
ふう、ふぅと肩で息をしつつ門扉に手を伸ばす。
――――重厚な音と共に、開かれる門扉の向こう側に並ぶ影。
また上手いこと出来ていて、逆光だ。
光に包まれた黒い存在としてしか今のところは理解出来ない。
それがまた目にしている者たちに凄みを与えてくる。
影の存在が門をくぐり入場してくれば、人の姿がはっきりと分かるのだからね。そんなエフェクトを考えて造られた門なのかとも思ってしまう。
表情を捉える事が出来た観衆は歓声を上げて、参加者たちを出迎える。
「見てみろよ。皆、ただ――――」
「もうそれ三回目なんで、いいです」
「大事な事だからな、三回は言わ――――」
「結構です」
いちいちおっさんの乗りには付き合っていられない。
どや顔で口を開いてきたけども、左頬に未だに残る、ロールさんの豪快な手形が情けなくてね。何を言ってもかっこよくはなれません。
「サージャスさんだよ」
ロールさんの食指に沿っていけば、亜麻色のショートカットの少女が先頭の方を歩いている。
更にその後方にはエルンさんと、フィットさん。列の中央辺りに、褐色のスキンヘッドが目立つドレークさん。
とりあえず、僕たちが面識ある四人は問題無く参加できているな。
「皆、同じような胴着だな」
確かに参加者の方々、白に黒、紺色と、統一性はないけど同じ胴着だ。従来の鎧なんかは装備しないんだな。
まあ、当たり前といえば当たり前か。鎧もピンキリだしな。そこで差がついちゃ駄目だよな。
「あの格好で戦うのかな?」
「そうでしょうね」
見た感じ、厚手の生地で出来ているみたいだけども、木剣、木刀などで思いっ切り打ち込まれれば、大怪我どころか、打ち所が悪ければ死に直結だな。
参加者たちが闘技場の前。僕たちの腰を下ろしている建物の前で列を作り、自分の強さに自信ありとばかりに胸を張るように、やや弓なりに反らせての仁王立ちだ。
お、魔石鏡を介してお奉行様の声が聞こえる。観衆も自分たちの座する場と、闘技場の間に設置された大きな魔石鏡に顔を向けて、それに映し出されたお奉行様の姿を目にしている。
お奉行様が口を開くと、しじまに変わり、耳を傾けるスタイル。
元々ささやき程度だったから、直ぐに静か。
驚くべき統制。ここまで統制が取れてると、将軍様が恐怖政治してるんじゃないのかとも思えるくらいだ。
『まずは残念な報告を伝える事を許して頂きたい。大会優勝候補と目されていたクシュリナ・パラシュラ殿が率いる勇者一行は――――不参加となった』
その瞬間、会場から嘆息と残念との声が漏れる。
――――まあ、僕は分かってたけどね。というか、殆どの人も理解してただろう。それでも、もしかしたら。と、思っていたのかもしれない。
『一行の一人である、カルタ・リター氏の一身上の都合が不参加の理由との事』
と、継いだ二の句に、会場は大爆笑だ。
笑うよね。本人が目にしたら、悲しむだろうけどね。笑っちゃうよ。
不参加は残念だけど。カルタさんの一身上の都合って、一つしかないもんね。
未だに、右手に変態の魂が宿った残念な呪剣が抜き身のままなんだな。
分かってたけどさ、あの方々は世界でもっとも名声の高い一行。そんな一行の情報はどこにいても入ってくる。
呪剣が手から外れたら、間違いなく世界にその情報が伝わる。
その情報がないという事は、まだ外れていないという事。
その時点で、この大会には出られないなとは思っていたよ。
抜き身の呪剣持って闘技場に立てば、即、反則負けだもんね。
カルタさんは右手切り落とそうかと言うくらい追い詰められてたけど、他人からしたら、喜劇のような状況でもあるからね。
一身上の都合と包んで言ってみても、直ぐに分かっちゃうから、笑っちゃうよね。
頑張れカルタさん。結局、カグラさんの統治下である泉でも駄目だったみたいですが、いずれは外れる時がきますよ。僕は応援してますよ。
でも、魔王軍は、いい方々が多いから、戦って欲しくない。
『では――――試合参加者の入門。北門をご覧頂きたい』
いよいよか――。
露天とちがい、僕たちは欄干に体を預けて北門へと視線を見下ろす。
左右に立つ門番の方が、門扉から黒色の閂を外す。
二人がかりでも辛そうな重量のようで、しっかりと腰を落として持ち運ぶ――。
ふう、ふぅと肩で息をしつつ門扉に手を伸ばす。
――――重厚な音と共に、開かれる門扉の向こう側に並ぶ影。
また上手いこと出来ていて、逆光だ。
光に包まれた黒い存在としてしか今のところは理解出来ない。
それがまた目にしている者たちに凄みを与えてくる。
影の存在が門をくぐり入場してくれば、人の姿がはっきりと分かるのだからね。そんなエフェクトを考えて造られた門なのかとも思ってしまう。
表情を捉える事が出来た観衆は歓声を上げて、参加者たちを出迎える。
「見てみろよ。皆、ただ――――」
「もうそれ三回目なんで、いいです」
「大事な事だからな、三回は言わ――――」
「結構です」
いちいちおっさんの乗りには付き合っていられない。
どや顔で口を開いてきたけども、左頬に未だに残る、ロールさんの豪快な手形が情けなくてね。何を言ってもかっこよくはなれません。
「サージャスさんだよ」
ロールさんの食指に沿っていけば、亜麻色のショートカットの少女が先頭の方を歩いている。
更にその後方にはエルンさんと、フィットさん。列の中央辺りに、褐色のスキンヘッドが目立つドレークさん。
とりあえず、僕たちが面識ある四人は問題無く参加できているな。
「皆、同じような胴着だな」
確かに参加者の方々、白に黒、紺色と、統一性はないけど同じ胴着だ。従来の鎧なんかは装備しないんだな。
まあ、当たり前といえば当たり前か。鎧もピンキリだしな。そこで差がついちゃ駄目だよな。
「あの格好で戦うのかな?」
「そうでしょうね」
見た感じ、厚手の生地で出来ているみたいだけども、木剣、木刀などで思いっ切り打ち込まれれば、大怪我どころか、打ち所が悪ければ死に直結だな。
参加者たちが闘技場の前。僕たちの腰を下ろしている建物の前で列を作り、自分の強さに自信ありとばかりに胸を張るように、やや弓なりに反らせての仁王立ちだ。
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