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ITADAKI-頂-
PHASE-02
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『これより、試合を開始する。まずはこちらに向かい、一礼をお願いする』
と、お奉行様。
参加者はそろって典雅な一礼だ。僕たちがいるところよりも、上段の場所を仰ぎ見ている。気になるので上を見ても、瓦屋根に遮られて見る事は叶わない。
ここから見えないんだから、下に立つ方々も見えないだろう。
だったら何に対して一礼なのか。
言わずもがな。か――。
あそこに将軍様がいるってことだろう。
直接見る事は禁じられているのかもしれない。ライゴウさんも雑用であって、謁見は出来ないと言っていたし、
この一礼は形式的なものだろう。
『では、各々、同じ色の胴着の者たちとクジを引いてもらう』
同じ色で、予選を戦うのかな?
エルンさんが紺色で、ドレークさんが白。サージャスさんとフィットさんが黒か……。予選で知り合い同士の戦いは美人さん二名によるもになりそう。
単純に魔法込みの戦闘なら、サージャスさんに分がある。でも、刀剣だけなら、フィットさんもかなりのもの。
カグラさんの右腕であるンダガランさんと、その配下を前にして大立ち回り出来る実力だからな。
さあ、どうなる事か。一日目。
「なんか、喉が渇くな」
暑いですからね。それに、緊張感も有りますし。
僕てきにはコロッセオみたいに、白熱する観衆が見守る中で戦いが行われると思っていたけども、今のところ、大きな声が上がったのはカルタさんの件の所だけだからな。
ざわつきはあるけども、比較的に静かに見守っているって感じだ。蝉の鳴き声の方が目立っている。
「冷たいお茶、もらってきましたよ」
「サンキュー」
宿泊している屋敷にも有った、綺麗な切子グラスが、ここでも出て来る。
グリーンティーのクリアな緑色。グラスを手にすれば冷たさが伝わってくる。キンキンに冷えてやがりますよ。
整備長は、風味なんて関係ないとばかりに一気飲み。
御代わりもあると、ロールさんが急須って言うんだっけ? ティーポットに似た作りの陶器製の物で、整備長の空になったグラスに注いであげている。
もう、おっさんの残念な発言によるしこりは無くなっているみたいだ。
気軽に注いでくれるから、完全に許してもらったようだと、整備長は安堵の息を一つ漏らしていた。
僕もいただく。
渋みの中にも甘みあり。すっと暑さが引いていく。
この後は否が応でも熱くなるんだろうけどね。
興奮だけで済んで欲しいと願っている。危険な光景で、血の気だけは引きたくないよ。
――――。
クジが引かれて、九つある闘技場へと参加者が移動していく。
札の番号が呼ばれる度に、番号札を手にした方が、呼ばれた方へと足を進めていく。
トーナメント表が見える。
そこに、手にした番号札に自分の名前を記入してから運営者に手渡し、札がトーナメント表にかけられる。
――――お、フィットさんが動き出した。
参加比率でいうと、男性が多いからか、黒髪の美人は目立つな。
観衆の目の向きがそちらに動いているのが、全体を見渡せるここからだと、よく分かる。
「お、負債っ子も動き出したぞ」
なんて失礼な言い方だ。懸命に頑張ってるのに。
ロールさん、もう片方の頬も、はたいてあげてください。
「駄目ですよ。そんな言い方。一生懸命に支払い続けてるんですから」
「はい、すみません」
やはり、そこはきっちりと怒るのがロールさんだ。
反省したおっさんを瞥見してから、サージャスさんの札がどこにかけられるかを眺める。
トーナメント表は全体の観衆にも見れるように、各所に設置されている魔石鏡に映し出される。
僕たちは部屋にある魔石鏡で確認。
――。
順当に行けば、サージャスさんとフィットさんは第三試合か……。
結構、早めにぶつかるな。
「これ、何人くらいが参加してるんですかね?」
見た感じ、百人は越えてるけども――、
「百五十三人だよ」
多いな~。
でも――、腕に覚えがあるならもっと参加していても、いいような気もする。
「ここに参加している人たちが、名のある方々みたいだからね。その名を聞いて、不参加も多いみたいだよ」
僕の表情を読み取って、答えてくれるロールさん。
以心伝心だ。もう結婚しましょうか。明るい家族計画を立てましょう。
「本来はもっといただろうけどな。今頃、参加しなかった連中は苦虫噛み潰してる顔になってるだろうな」
なんでよ?
「さっき、笑いを取った方の名前」
もう、本当に、直ぐに分かっちゃうんだから♪
相変わらず顔に出すぎてるのかな? でも、うれしい。
笑いを取った方。即ちカルタさん。
――うん、理解出来た。
優勝候補が出るんなら、出ても意味が無いと判断した方々が多いのだろう。
参加しなかった方々も、カルタさんの参加は右手が原因で、無いと分かっていただろうけど、カルタさんじゃなくても、パーティーの勇者であるクシュリナさんが参加するなら結果は一緒と考えて、不参加を選択したんだろうね。
片やサージャスさんは、カルタさん達と戦ってみたいと考えてたから残念がっているだろうね。
気構えというか、向上心の差なのか。
カルタさん達の存在で辞退した方々は、申し訳ないけども、たかが知れている存在だろう。
そう考えると、ここに集った方達は、向上心もあり、自身の強さに自信がある存在。実力者ぞろいだ。
見る方にとっては見応えのある試合ばかりになりそうだ。
――。
徐々に参加者達が散らばっていく。
同じ胴着の色に集まっている。
いよいよ始まるのか――――。
と、お奉行様。
参加者はそろって典雅な一礼だ。僕たちがいるところよりも、上段の場所を仰ぎ見ている。気になるので上を見ても、瓦屋根に遮られて見る事は叶わない。
ここから見えないんだから、下に立つ方々も見えないだろう。
だったら何に対して一礼なのか。
言わずもがな。か――。
あそこに将軍様がいるってことだろう。
直接見る事は禁じられているのかもしれない。ライゴウさんも雑用であって、謁見は出来ないと言っていたし、
この一礼は形式的なものだろう。
『では、各々、同じ色の胴着の者たちとクジを引いてもらう』
同じ色で、予選を戦うのかな?
エルンさんが紺色で、ドレークさんが白。サージャスさんとフィットさんが黒か……。予選で知り合い同士の戦いは美人さん二名によるもになりそう。
単純に魔法込みの戦闘なら、サージャスさんに分がある。でも、刀剣だけなら、フィットさんもかなりのもの。
カグラさんの右腕であるンダガランさんと、その配下を前にして大立ち回り出来る実力だからな。
さあ、どうなる事か。一日目。
「なんか、喉が渇くな」
暑いですからね。それに、緊張感も有りますし。
僕てきにはコロッセオみたいに、白熱する観衆が見守る中で戦いが行われると思っていたけども、今のところ、大きな声が上がったのはカルタさんの件の所だけだからな。
ざわつきはあるけども、比較的に静かに見守っているって感じだ。蝉の鳴き声の方が目立っている。
「冷たいお茶、もらってきましたよ」
「サンキュー」
宿泊している屋敷にも有った、綺麗な切子グラスが、ここでも出て来る。
グリーンティーのクリアな緑色。グラスを手にすれば冷たさが伝わってくる。キンキンに冷えてやがりますよ。
整備長は、風味なんて関係ないとばかりに一気飲み。
御代わりもあると、ロールさんが急須って言うんだっけ? ティーポットに似た作りの陶器製の物で、整備長の空になったグラスに注いであげている。
もう、おっさんの残念な発言によるしこりは無くなっているみたいだ。
気軽に注いでくれるから、完全に許してもらったようだと、整備長は安堵の息を一つ漏らしていた。
僕もいただく。
渋みの中にも甘みあり。すっと暑さが引いていく。
この後は否が応でも熱くなるんだろうけどね。
興奮だけで済んで欲しいと願っている。危険な光景で、血の気だけは引きたくないよ。
――――。
クジが引かれて、九つある闘技場へと参加者が移動していく。
札の番号が呼ばれる度に、番号札を手にした方が、呼ばれた方へと足を進めていく。
トーナメント表が見える。
そこに、手にした番号札に自分の名前を記入してから運営者に手渡し、札がトーナメント表にかけられる。
――――お、フィットさんが動き出した。
参加比率でいうと、男性が多いからか、黒髪の美人は目立つな。
観衆の目の向きがそちらに動いているのが、全体を見渡せるここからだと、よく分かる。
「お、負債っ子も動き出したぞ」
なんて失礼な言い方だ。懸命に頑張ってるのに。
ロールさん、もう片方の頬も、はたいてあげてください。
「駄目ですよ。そんな言い方。一生懸命に支払い続けてるんですから」
「はい、すみません」
やはり、そこはきっちりと怒るのがロールさんだ。
反省したおっさんを瞥見してから、サージャスさんの札がどこにかけられるかを眺める。
トーナメント表は全体の観衆にも見れるように、各所に設置されている魔石鏡に映し出される。
僕たちは部屋にある魔石鏡で確認。
――。
順当に行けば、サージャスさんとフィットさんは第三試合か……。
結構、早めにぶつかるな。
「これ、何人くらいが参加してるんですかね?」
見た感じ、百人は越えてるけども――、
「百五十三人だよ」
多いな~。
でも――、腕に覚えがあるならもっと参加していても、いいような気もする。
「ここに参加している人たちが、名のある方々みたいだからね。その名を聞いて、不参加も多いみたいだよ」
僕の表情を読み取って、答えてくれるロールさん。
以心伝心だ。もう結婚しましょうか。明るい家族計画を立てましょう。
「本来はもっといただろうけどな。今頃、参加しなかった連中は苦虫噛み潰してる顔になってるだろうな」
なんでよ?
「さっき、笑いを取った方の名前」
もう、本当に、直ぐに分かっちゃうんだから♪
相変わらず顔に出すぎてるのかな? でも、うれしい。
笑いを取った方。即ちカルタさん。
――うん、理解出来た。
優勝候補が出るんなら、出ても意味が無いと判断した方々が多いのだろう。
参加しなかった方々も、カルタさんの参加は右手が原因で、無いと分かっていただろうけど、カルタさんじゃなくても、パーティーの勇者であるクシュリナさんが参加するなら結果は一緒と考えて、不参加を選択したんだろうね。
片やサージャスさんは、カルタさん達と戦ってみたいと考えてたから残念がっているだろうね。
気構えというか、向上心の差なのか。
カルタさん達の存在で辞退した方々は、申し訳ないけども、たかが知れている存在だろう。
そう考えると、ここに集った方達は、向上心もあり、自身の強さに自信がある存在。実力者ぞろいだ。
見る方にとっては見応えのある試合ばかりになりそうだ。
――。
徐々に参加者達が散らばっていく。
同じ胴着の色に集まっている。
いよいよ始まるのか――――。
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