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ITADAKI-頂-
PHASE-55
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「――――ぬ!?」
しまった! ついついはしゃぎすぎてしまった。
ロールさんにお酒を注ぐと喜んでくれる。
フィットさんもミリーさんも同じ。
リムさんには僕と同様のオレンジエードで応対。
エルンさんは――、ご自由にどうぞ。
そんな楽しいやり取りを僕の斜向かいの離れた席から眺めている方が一人。
サージャスさんである。
何とも寂しげな視線。眉が若干だが八の字になっている。
なんて哀愁なんだ。僕の心が締めつけられてしまう。
とても準優勝した人物だとは思えない状況だ。
隣にいるザイオン氏は空回りしているだけだ。
あの手のタイプは、自分が楽しいなら周囲も同じだと思うからね。サージャスさんの現状をまったくもって理解していない。
このピートマック・ウィザースプーンともあろう者が、女性を寂しがらせるなんて――――。
「楽しんでますか?」
オレンジエードの入ったピッチャーを片手に持って、ハーレム天国を離席してからの応対。
「それなりに」
あら、全然そんな感じじゃない暗めな声だ。
ふて腐れておりますな。その仕草も可愛いですけどね。
サージャスさんの空いたグラスにエードを注いであげる。
「あらためまして、準優勝おめでとうございます」
「はい……」
あらら、拗ねてるな~。
「どうです料理の方は? 美味しいですよね。普段からちゃんとこのくらいの物は食べれてますか? ちゃんと栄養を摂取してくれると、僕としては気をもまなくていいんですが」
「ちゃんと食べれるようになってます」
拗ねてたけど、離れていても常に食生活を心配していると伝えると、僕の本気が通じたようで、少しだけど機嫌がよくなったみたいだ。
その証拠に、眉毛が定位置に戻っている。
「あたいにも注いでよ」
「ああ――はいはい」
「何? この態度の格差」
うるさいな。君も僕に対して態度悪いでしょうが。
「ね~なんでこんなのがいいの?」
「!? ぶっは! 君はいつも唐突だな!」
「そ、そうだよ!」
こんな感じで空気読めないお馬鹿だから嫌いなんだよ。苦手じゃなくて嫌いだ。
ほら~。サージャスさんの顔が、また火が出るような感じで赤くなったよ。
まあ、そのリアクションを目に出来ると嬉しい感情もあるけど。
本当に困ったな~。こんなに女性に好感を持たれてさ。選べないよ。
ねえ――、ロールさん。
どんな感じでこの状況を見てるかな?
――……お酒飲んでる……。うん、お酒飲んでる。まったく興味をしめしておられない……。
「コイツ弱いよ」
コイツだぁ! この小麦色め! なんか風雷王に似たタイプの生意気さを感じざるを得ない。
頭の出来は天壌の差だけども。
大体、世の中を強いと弱いだけで考えてる時点でお馬鹿だよね。
こちとら腕力なんかは無くても、君のような冒険者に対しての権力は、結構なものを持ってるからね。
「ピートさんは弱くないよ」
あら、ちょっとサージャスさんがピリついたよ。
野生児なお馬鹿さんが、野生の勘でそれを感じ取ったのか、居住まいを正してから向かい合ったよ。
「どんなところが?」
ついつい気になって、僕が質問をしてしまった。
「弱い人は、困窮している者に対して献身的に接しません。まず、そんな人を見たら、相手にするのが面倒で避けますから。自分の立場を危ぶませてまで助力を行う人を弱いとは言いません」
そんな風に思ってくれてるんですね。
光栄です。
最初は思いっ切り下心まる出しだったんですけどね。
それ以上に、応援したいという思いが根幹に芽生えましたからね。その思いが伝わっていてくれて、凄く嬉しいです。
そして……、自分の立場を危ぶませるであろう、サージャスさんに託した装備が、実は大型爬虫類のゲロだという事は、秘め事として、墓まで持っていかないといけないな。
「ザイオンさん、謝ってください。今のボクが普通にクエストをこなせるようになったのは偏にピートさんの大恩です。恩人への侮辱は絶対に許しません」
おお……、聞いてる僕まで居住まいを正してしまう程の迫力だ。
これが勇者様の威光というものか。
「ごめんよ~ごめん。許しておくれよ~」
サージャスさんに嫌われたくない一心で、僕に必死にしがみついて許しを請うてくる。
見返りにエッチな要求とか出したら従ってくれそうな勢いだ。
そう思えるのはね――――、密着が凄くてね……。そっちの方で許してもらおうと考えてるんじゃないのかと思えてしまうよ。
この感触――。いい胸を持ってるじゃねえか。
「謝罪するだけでいいんです! くっつくのは違うと思います!」
焦って、僕からザイオン氏を引きはがしにかかるサージャスさん。
他の子に密着されるのが嫌なようだ。
ハハハハ―――――。
あ~幸せ。
「ニヤニヤしない」
「いだだだだだ」
さっきまでお酒飲んでたのに、いつの間にか僕の頬とつねる位置にいらっしゃるとは、まるで忍者の如き気配の消し方ですね。ロールさん。
露出の高い、くノ一スタイルを披露してください。
「ごめんよ~」
未だに離れないザイオン氏。それを必死に離れるようにと、僕とザイオン氏の間に無理矢理に入ってくるサージャスさん。
なので、サージャスさんの体も密着状態だ。
――――絶賛堪能中。
そこに加えて、ロールさんの頬をつねる心地のよいくらいの痛み。
最高だ。
皆さんいい香りでね~。
あ~たまらん。たまらんぞ~。
これ鏡で今の自分を見たら、人生の中で上位に入る、たるみきった表情になってるな。
アッ――――ハハハハハハッ。
甘露、甘露よ――――――。
「マジでふざけんじゃねえよ!!」
「ギャン!?」
いったい! 痛いよ!!
派手に床の上を転がってしまったよ。
しまった! ついついはしゃぎすぎてしまった。
ロールさんにお酒を注ぐと喜んでくれる。
フィットさんもミリーさんも同じ。
リムさんには僕と同様のオレンジエードで応対。
エルンさんは――、ご自由にどうぞ。
そんな楽しいやり取りを僕の斜向かいの離れた席から眺めている方が一人。
サージャスさんである。
何とも寂しげな視線。眉が若干だが八の字になっている。
なんて哀愁なんだ。僕の心が締めつけられてしまう。
とても準優勝した人物だとは思えない状況だ。
隣にいるザイオン氏は空回りしているだけだ。
あの手のタイプは、自分が楽しいなら周囲も同じだと思うからね。サージャスさんの現状をまったくもって理解していない。
このピートマック・ウィザースプーンともあろう者が、女性を寂しがらせるなんて――――。
「楽しんでますか?」
オレンジエードの入ったピッチャーを片手に持って、ハーレム天国を離席してからの応対。
「それなりに」
あら、全然そんな感じじゃない暗めな声だ。
ふて腐れておりますな。その仕草も可愛いですけどね。
サージャスさんの空いたグラスにエードを注いであげる。
「あらためまして、準優勝おめでとうございます」
「はい……」
あらら、拗ねてるな~。
「どうです料理の方は? 美味しいですよね。普段からちゃんとこのくらいの物は食べれてますか? ちゃんと栄養を摂取してくれると、僕としては気をもまなくていいんですが」
「ちゃんと食べれるようになってます」
拗ねてたけど、離れていても常に食生活を心配していると伝えると、僕の本気が通じたようで、少しだけど機嫌がよくなったみたいだ。
その証拠に、眉毛が定位置に戻っている。
「あたいにも注いでよ」
「ああ――はいはい」
「何? この態度の格差」
うるさいな。君も僕に対して態度悪いでしょうが。
「ね~なんでこんなのがいいの?」
「!? ぶっは! 君はいつも唐突だな!」
「そ、そうだよ!」
こんな感じで空気読めないお馬鹿だから嫌いなんだよ。苦手じゃなくて嫌いだ。
ほら~。サージャスさんの顔が、また火が出るような感じで赤くなったよ。
まあ、そのリアクションを目に出来ると嬉しい感情もあるけど。
本当に困ったな~。こんなに女性に好感を持たれてさ。選べないよ。
ねえ――、ロールさん。
どんな感じでこの状況を見てるかな?
――……お酒飲んでる……。うん、お酒飲んでる。まったく興味をしめしておられない……。
「コイツ弱いよ」
コイツだぁ! この小麦色め! なんか風雷王に似たタイプの生意気さを感じざるを得ない。
頭の出来は天壌の差だけども。
大体、世の中を強いと弱いだけで考えてる時点でお馬鹿だよね。
こちとら腕力なんかは無くても、君のような冒険者に対しての権力は、結構なものを持ってるからね。
「ピートさんは弱くないよ」
あら、ちょっとサージャスさんがピリついたよ。
野生児なお馬鹿さんが、野生の勘でそれを感じ取ったのか、居住まいを正してから向かい合ったよ。
「どんなところが?」
ついつい気になって、僕が質問をしてしまった。
「弱い人は、困窮している者に対して献身的に接しません。まず、そんな人を見たら、相手にするのが面倒で避けますから。自分の立場を危ぶませてまで助力を行う人を弱いとは言いません」
そんな風に思ってくれてるんですね。
光栄です。
最初は思いっ切り下心まる出しだったんですけどね。
それ以上に、応援したいという思いが根幹に芽生えましたからね。その思いが伝わっていてくれて、凄く嬉しいです。
そして……、自分の立場を危ぶませるであろう、サージャスさんに託した装備が、実は大型爬虫類のゲロだという事は、秘め事として、墓まで持っていかないといけないな。
「ザイオンさん、謝ってください。今のボクが普通にクエストをこなせるようになったのは偏にピートさんの大恩です。恩人への侮辱は絶対に許しません」
おお……、聞いてる僕まで居住まいを正してしまう程の迫力だ。
これが勇者様の威光というものか。
「ごめんよ~ごめん。許しておくれよ~」
サージャスさんに嫌われたくない一心で、僕に必死にしがみついて許しを請うてくる。
見返りにエッチな要求とか出したら従ってくれそうな勢いだ。
そう思えるのはね――――、密着が凄くてね……。そっちの方で許してもらおうと考えてるんじゃないのかと思えてしまうよ。
この感触――。いい胸を持ってるじゃねえか。
「謝罪するだけでいいんです! くっつくのは違うと思います!」
焦って、僕からザイオン氏を引きはがしにかかるサージャスさん。
他の子に密着されるのが嫌なようだ。
ハハハハ―――――。
あ~幸せ。
「ニヤニヤしない」
「いだだだだだ」
さっきまでお酒飲んでたのに、いつの間にか僕の頬とつねる位置にいらっしゃるとは、まるで忍者の如き気配の消し方ですね。ロールさん。
露出の高い、くノ一スタイルを披露してください。
「ごめんよ~」
未だに離れないザイオン氏。それを必死に離れるようにと、僕とザイオン氏の間に無理矢理に入ってくるサージャスさん。
なので、サージャスさんの体も密着状態だ。
――――絶賛堪能中。
そこに加えて、ロールさんの頬をつねる心地のよいくらいの痛み。
最高だ。
皆さんいい香りでね~。
あ~たまらん。たまらんぞ~。
これ鏡で今の自分を見たら、人生の中で上位に入る、たるみきった表情になってるな。
アッ――――ハハハハハハッ。
甘露、甘露よ――――――。
「マジでふざけんじゃねえよ!!」
「ギャン!?」
いったい! 痛いよ!!
派手に床の上を転がってしまったよ。
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