拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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公務員が発掘冒険とか……

PHASE-14

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『ご用件は?』

 ――――説明中。

 ――――説明中。

 ――――説明中……。
 どんどんと、ンダガランさんの目つきが鋭いものに変わっていく。
 黄水晶シトリン色の瞳がこちらを射抜いてくるよ。
 美人の睨みって怖いよね~……。

「まず、なぜその事をご存じなのか」

「そこなんですよ!」
 気になるところはそこだ。 
 ご存じって発言したと言う事は、本当にあるんだな。
 どこのバカが好きこのんでカグラさんのお膝元まで足を運んで調べたのか。
 そこいらの冒険者はまず行く事は無いし、化石目的で発掘に赴いたのか、たまたま発見したのか、探索するにしても、カルタさんが所属するパーティークラスじゃないと、ケルプト山では生き残れない。
 前もって連絡入れてれば別だろうけど、その可能性も説明中のやり取りからして、連絡を入れている存在はいないようだし。
 そうなると、カグラさんサイドの誰かがリークしたという考えは――――ないな。
 忠誠値カンストしてる方々ばかりだろうから。
 そうなると、古龍の全体化石があるという事を子爵様はどうやって知り得たのか。
 
 化石が見つかったと言うなら分かる。
 龍のような化石と発言したらな理解も出来る。
 でも、ノムロのおっさんは、古龍と断定していた。
 なんで断定出来る? 直に目にした存在がいるって事だよね。
 じゃあ、それは誰?
 ンダガランさんも渋面だ。

『その地は我々の領地でも深い森の中にあり、踏み込むのは難しいでしょう』

「踏み入った方は相当の手練れですよね」
 忠誠マックスとはいえ、内通者がいないとも限らないけど、あえてそこは口にしない配慮。
 発言が悋気に触れて、いきなり交信を切られても困るし。

「あのですよ――――大変申し上げにくいのですが、化石を回収するという事は可能なのでしょうか?」
 恐る恐るゴートさんが小さく挙手してから質問。
 警務局の方は、基本が王都や地方の街や町の中での仕事がメイン。
 魔王軍の、それもカグラさんの右腕が相手となると、生唾飲んでのド緊張な姿だ。

『別にかまいませんよ。それを獲得するのも冒険の醍醐味でしょうから。まあ――――大きな価値には大きなリスクも伴いますけどね』

「ですよね……つまらない質問でした」
 語尾に進むにつれて、強くなっていくンダガランさんの語気。
 半面、尻つぼみになるゴートさん……。

 リスク……か…………。
 僕たちも訪れるなら、死を考えるくらいの覚悟が必要って事なのかな……。

「はあ~遺書を書かないといけないのかな~」
 独白する僕。
 こういう発言は、周囲を不安がらせるからいけないよね。心で留めたかったけど、口から出ちゃったよ……。
 カグラさんとは仲良くさせていただいてるけど、流石にこの行為は親しくても度しがたいよね。
 初対面では、正座で待機していたンダガランさんだけど。
 僕みたいな素人がもし相対するとなったら、フィンガースナップで発生する衝撃だけで命を取られる自信があるよ。
 覆す事の出来ない圧倒的な差が、僕とンダガランさんにはあるんですよ……。

「はあ~」
「先ほどからため息が重いね」
「ゲイアードさんは怖くないんですか?」
「怖いよ。冒険者だって近づかないところに行こうとしてるんだから」
 墓荒らしにも似た行為。
 そんな僕たちにカグラさん達が協力なんてしてくれないよね。
 敵対か……。それだけは避けたかったな……。

『来られるなら、覚悟はしてください』
 そう言って、通信終了。
 ンダガランさんのあんな怖い表情は初めてだ……。
 黄水晶シトリン色の瞳が狩る者の目になっていた…………。
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