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トレジャーハントに挑む、三人の公務員
PHASE-01
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「無事に解決できますかね~」
取り合えず、それっぽいネタをふってみる。
「行ってみないとね」
「そうですね……」
終わってしまった。
おかしいな。ゲイアードさんの部屋では、結構な時間を過ごして語り合ってたのにな~。
後部座席へちらりと目を向ければ、ゴートさんは――――、寝てる……。
なんなの? 大事そうに弁当箱の入ったバックを抱いて寝るって状況。
緊張感! いま必要な状態。ね、緊張感!!
こんな時にこの体たらく!
それとも、意外と大物なのだろうか?
――。
「この辺りでいいんじゃないかな」
助手席からの指示のもと、ケルプト山より流れる川に沿って停車。
「う~ん」
維持し続けた姿勢からの解放。
腕を伸ばして背伸びをすれば、肩や背骨からポキポキ音。音が出る度に体が軽くなる感じだ。
「馬車より速く。ペースも落ちない。なにより揺れない。素晴らしいね、魔道車」
川の水を汲みつつ、ゲイアードさんが乗り心地の感想。
「本当によかった」
「いやいや、ずっと寝てたじゃないですか」
「だからだよ。馬車だと揺れて寝られないからね。警務局にも欲しいね。現場に急行するために」
マイペースな方だな。
避難時も、こんな感じでまったりしてたんじゃないでしょうね?
疑ってしまうよ。仕事力。
――――大きな弁当箱だな。
出発から一刻ほど、朝食もとってないから、お腹の虫が鳴くのを通り越して、発狂しているようだ。
ありがたくいただきませう。
蓋を開ければ――――。
「うわ~い! おにぎりだ」
ロールさんがワギョウ食にはまってるのは分かってたけど、お弁当までワギョウスタイルだな。
綺麗な三角形。ロールさんの手でにぎにぎされてるわけだね。それだけで幸せな気分に浸れる。
ミニオムレツにミートボール。昨日いただけなかったおかずが入ってる。
愛を感じるよ。
僕はワギョウ食には慣れてるけど、二人の事も考えてるのか、サンドイッチもたくさん並んでる。
「綺麗なものだ。色合いの配置にセンスを感じる。この弁当箱の中身を見るだけで、ジャイロスパイクさんがどれだけ優秀な人物なのかが分かるね」
感想を述べると、ゲイアードさんはおにぎりを手にする。
おにぎりは僕が独占したいが、一緒に冒険に出ている仲間関係に、ヒビを入れたくないからグッと堪える。
「では自分も。グーペコだったんだ」
ちょっと! 待っててば! やあやあやあやあやあやあ!! 両手はずるいですよゴートさん。
このままでは、ゴートさんとの醜悪な奪い合いになりそうだ。
「折角、丁寧に作っていただいたのだから、味わっていただきましょう」
と、流石はゲイアードさん。男前の発言だ。
これによって、ゴートさんは一つ一つを丁寧にいただいてくれた。
ふぅ、落ち着いていただける――――。
美味しい。ミニオムレツの中にはミートソースが入ってる。
それを併用してのミートボールの纏うトマトソースも美味だ。ようやく、食べれたよ。
おにぎりを手に持つと、崩れる事なくしっかりとしている。
でも、口に入れるとホロリと崩れる食感。完璧なおにぎりだ。
幸せすぎる。人間おいしいものを食べると笑顔になるね。
最高だ。
美人で、真っ直ぐで、優しくて、料理も美味い。
欠点を探せと言われたら、探すのが大変な存在。
そんなロールさんの作ったお弁当をいただける。もっともっと仲良くなれれば、毎日おいしいお弁当を作ってもらえるかもしれない。
いや、そんな存在に、僕自身がならなければならないな。
男を磨かねば!
こりゃ意地でも化石確保して、無事に王都に戻らないとね。
取り合えず、それっぽいネタをふってみる。
「行ってみないとね」
「そうですね……」
終わってしまった。
おかしいな。ゲイアードさんの部屋では、結構な時間を過ごして語り合ってたのにな~。
後部座席へちらりと目を向ければ、ゴートさんは――――、寝てる……。
なんなの? 大事そうに弁当箱の入ったバックを抱いて寝るって状況。
緊張感! いま必要な状態。ね、緊張感!!
こんな時にこの体たらく!
それとも、意外と大物なのだろうか?
――。
「この辺りでいいんじゃないかな」
助手席からの指示のもと、ケルプト山より流れる川に沿って停車。
「う~ん」
維持し続けた姿勢からの解放。
腕を伸ばして背伸びをすれば、肩や背骨からポキポキ音。音が出る度に体が軽くなる感じだ。
「馬車より速く。ペースも落ちない。なにより揺れない。素晴らしいね、魔道車」
川の水を汲みつつ、ゲイアードさんが乗り心地の感想。
「本当によかった」
「いやいや、ずっと寝てたじゃないですか」
「だからだよ。馬車だと揺れて寝られないからね。警務局にも欲しいね。現場に急行するために」
マイペースな方だな。
避難時も、こんな感じでまったりしてたんじゃないでしょうね?
疑ってしまうよ。仕事力。
――――大きな弁当箱だな。
出発から一刻ほど、朝食もとってないから、お腹の虫が鳴くのを通り越して、発狂しているようだ。
ありがたくいただきませう。
蓋を開ければ――――。
「うわ~い! おにぎりだ」
ロールさんがワギョウ食にはまってるのは分かってたけど、お弁当までワギョウスタイルだな。
綺麗な三角形。ロールさんの手でにぎにぎされてるわけだね。それだけで幸せな気分に浸れる。
ミニオムレツにミートボール。昨日いただけなかったおかずが入ってる。
愛を感じるよ。
僕はワギョウ食には慣れてるけど、二人の事も考えてるのか、サンドイッチもたくさん並んでる。
「綺麗なものだ。色合いの配置にセンスを感じる。この弁当箱の中身を見るだけで、ジャイロスパイクさんがどれだけ優秀な人物なのかが分かるね」
感想を述べると、ゲイアードさんはおにぎりを手にする。
おにぎりは僕が独占したいが、一緒に冒険に出ている仲間関係に、ヒビを入れたくないからグッと堪える。
「では自分も。グーペコだったんだ」
ちょっと! 待っててば! やあやあやあやあやあやあ!! 両手はずるいですよゴートさん。
このままでは、ゴートさんとの醜悪な奪い合いになりそうだ。
「折角、丁寧に作っていただいたのだから、味わっていただきましょう」
と、流石はゲイアードさん。男前の発言だ。
これによって、ゴートさんは一つ一つを丁寧にいただいてくれた。
ふぅ、落ち着いていただける――――。
美味しい。ミニオムレツの中にはミートソースが入ってる。
それを併用してのミートボールの纏うトマトソースも美味だ。ようやく、食べれたよ。
おにぎりを手に持つと、崩れる事なくしっかりとしている。
でも、口に入れるとホロリと崩れる食感。完璧なおにぎりだ。
幸せすぎる。人間おいしいものを食べると笑顔になるね。
最高だ。
美人で、真っ直ぐで、優しくて、料理も美味い。
欠点を探せと言われたら、探すのが大変な存在。
そんなロールさんの作ったお弁当をいただける。もっともっと仲良くなれれば、毎日おいしいお弁当を作ってもらえるかもしれない。
いや、そんな存在に、僕自身がならなければならないな。
男を磨かねば!
こりゃ意地でも化石確保して、無事に王都に戻らないとね。
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