拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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トレジャーハントに挑む、三人の公務員

PHASE-16

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 救いを求めるようにゲイアードさんに目を向けてしまう。直ぐに誰かに頼ろうとしてしまった。
 そんな人間が安易な行動をとってはいけないね……。

「やれやれ」
 嘆息と呆れが返ってきた……。
 でも、ゆっくりとした所作で立ち上がる。

「違令管理課のゲイアード・マヒューズという。双方これ以上は取り返しのつかない事になる。戦闘を停止しなさい」

「うるせー! ここはお前達の管理下じゃねえ! 殺すぞ!!」
 トレジャーハンターの台詞じゃないよ。バラクーダの方……。興奮していてまったく聞く耳を持っていない。

「お前等も狙ってんのか? ここにいるって事は化石狙いか!」

「まあそうなる」
 ゲイアードさんが先頭に立って返答する。

「だったら去れ。化石はガリンペイロが手に入れる。そっちのバラクーダ共のような野卑な連中とは違う。危害は加えんから去れ」
「ふざけた事を言ってんじゃねえぞ。野盗崩れのクズギルドが!」
「そのクズってのは、そっくりそのままお返しするぜ!」
「ああ!」
「んだ、こら!」
 またも剣戟を始めようとしている。
 ――――ガキン!
 僕の横で、耳を劈く重々しい金属音が一帯に響き渡る。

「止めろと言っている」

「今度は警務局かよ。王都の取り締まりでもやっとけ」

「我々も化石を手にせねばならん理由があるからな。はいそうですか。と、引き下がるわけにはいかん」
 ゴートさんも一歩前に出る。
 恰幅と鉄の六角棒を手にした兵服姿は、威風堂々。
 その姿に両ギルドが物怖じして、後ろに下がった。
 けども、
「あんたら何人だ?」

「ここにいる三人のみ」
 正直にゴートさんが返すと、眼界の皆さんの口角が上がった。
 たった三人ならばどうとでもなるという考えに変わったようだ。
 周りは樹海だ。行方不明になっても問題ないから、こっちの命を取ろうという考えが脳裏によぎったのかもしれない。

「すみません。僕のせいで……」

「しかたないよ。化石の場所まで行けば遅かれ早かれぶつかるから」
 気に病むことは無いと、肩に手を置いて優しく語ってくれるゲイアードさん。
 ゴートさんも笑みで頷いてくれる。申し訳なさと、優しさに泣きそうになってしまう。

「お二人、下がってください。こちらに仕掛けてくるなら、ここからは自分の出番です」
 今までの道中では、ずっと僕たちの後ろをついて来ていたのに、ここでは更に前へと歩んで、僕たちに頼りになる背中を見せてくれる。
 とはいえ、相手が一つになってこっちを狙ってきたら、いよいよ僕もやるしかない。
 どれを使う? ポシェットの中の弾を眺める。
 やはり、通常弾かな。
 そうなると、次弾装填が問題になるな。一気に黙らせたいし。当たり所が悪ければ命を奪う可能性もある。
 次に、薬莢先端が赤い弾丸に目を移す。
 いやいかんな。炎熱弾だと森に被害が出てしまう。山火事は回避しないと。そうなると、雷撃弾も避けないといけないな。
 となれば、
「氷結弾だな」
 青い弾丸を手にして独白。試射もしてないからどんな効果かは理解できてないけど、地面を狙って撃てばいいよね。
 氷結系なら地面が凍り付く効果と考えられるからね。火災の心配も無いし。

「今一度、ここで下がれば見逃してやるぞガリンペイロ」
「貪欲魚が! 生意気なんだよ!!」
「そんなやり取りにはいい。我々も公務である。それを妨害するなら、この場で逮捕だ」
「「やってみろ公僕が!!」」
 ギルドが違っても、そこは息が合うんだな。
 長年付き添ってきたかのように、両ギルドの二人がゴートさんに向かってくる。
 まって、まだ装填してないから……。

「ふん!」

「ぎゃ!?」

「ぶは!?」
 おお! 凄いぞゴートさん。六角鉄棒の一振りで、二人を同時に吹き飛ばした。
 卓抜なところは、致命傷を避けるための膝をすくうような一振りだった。
 派手に転んでる。足への強烈な一撃だから、起き上がる事が出来ないようだ。

「やはり大した事ないな。驕兵からなる者たちだな」
 余裕の一言だ。先ほどの会話の通り、ここにいる先遣隊は王都周囲の予備役のようだ。
 予備役だとしても、素人との実力差はある。それを同時にのしちゃうなんて、流石は警務局の課長だ。
 ンダガランさんや、バーン・ワイバーンさんには畏怖していたけど、対人に関しては、素直に強い。
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