拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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トレジャーハントに挑む、三人の公務員

PHASE-40

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 ――――。
 
 おいおい……、嘘だろ……。
 次の日が早速、出立ってどうよ…………。

「頑張って!」
 今回の関係者であるゴートさんが見送りに来てくれている。
 一歩、後ろにはゲイアードさん。

「ピート君の胆力は森の中でも見させてもらったからね。いけるよ」
 笑んでから言ってくれる男前。
 決定事項ですからね。公務員ですから。上の命には従って、行きますよ。
 行きたくないと、大音声で叫びたいけどね……。

「もしかしたら嫌がらせとかある可能性もありますから、お二人とも用心を」
 強い頷きが返ってきた。子爵様の好きにはさせないよ。とばかりだ。
 この二人の場合、管理職の立場だから、権力を行使されても、僕みたいに過酷なものはならないだろうね。
 もし仕掛けられても、二人とも、かかってこいやのスタイルだからね。ゲイアードさんに至っては、本気で子爵様と喧嘩しそうな眼光の鋭さだから……。
 ンダガランさんとも渡り合える胆力だ。子爵様に対しても、あの手この手で嫌がらせを逆にしそうだな。
 とりあえず無事に戻ってきたら――――、大公の野郎と、局長は殴る!


「おなじみだけど、お弁当」
 おなじみ――。だからこその嬉しさですよ。ロールさん。
 お弁当の存在が、ヴィン海域の恐怖を取り除いてくれるってもんだ。

もお願いしますね」

「配送先はポズンの村だね」

「そうです」
 ヴィン海域なんだ。洒落が通じるところじゃないと聞いている。
 なので、今回の僕は、銃を標準装備。
 前日、ロールさんに頼んで、大地系魔法の封じられている魔石発注のついでに、非殺傷である演習用のスタン弾と、ケルプト山の麓で破壊活動をしてしまった魔弾より弱めの弾および、回復の魔弾を、キドさんの所にお願いしてもらった。
 僕が到着するころには届いているだろう。ヴィン海域とゲンジ砂漠の距離は、王都より近い位置だからね。
 
 王都からヴィン海域到着には、高速かつ長距離飛行が可能なグライフ君でも、空路で二日を要する。
 グライフ君だからこそ、二日。
 これがワイバーンや、他の飛行モンスターなら、グライフ君の二、三倍の日数を要する。
 幻獣グライフ様々である。
 だがしかし――――、早く到着するって事は、早く地獄を体験するって事なんだろうけども……。

「出来るだけ早く返ってきます」

「ゆっくりもまれてこいよ」
 おい、おっさん! 僕はロールさんに言ったの! ぷかぷかぷかぷか紫煙を燻らせやがって!
 とりあえず、殴るリストにおっさんも入れといてやるよ。
 
 調査が終わったら、フラフラの足取りで帰ってくるんだ! 精も根も尽き果てた感じでさ。
 で、足腰の弱り具合を既成事実にして、ロールさんのおっぱいにダイブするんだ! これだけを目標に生き残ってやる!

「では皆さん、しばしのお別れです」
「今生の別れにならなきゃいいけどな~」
「テメーこの野郎。帰ってきたら光の速さで襲いかかってやるからな! 確実に方面軍大移動ララパルーザを見舞ってやるからな。おっさんは死ぬ!」
「んだこら! 完全に俺の事をなめくさった存在になりやがって。新技で返り討ちにしてやんよ! まあ、帰ってこられたらな」
「ナニコラタココラ! 左頬にも傷を刻んで、ぶっさいくなシンメトリー作ってやりましょうか!」
「やれるもんなら、やってみな」
 コムリィィィィィィイ! 絶対に帰ってきて、このおっさんとは決着をつけてやる! 
 
 変に気合いも入ったところで、グライフ君に跨がり、幻獣の上の人になる僕。
 
 それを合図にグライフ君の体が大地から離れる。
 手を振り合って挨拶を交わし合う。
 心なしか、ロールさんの瞳が潤んでいるような。
 絶対に戻ってきますからね。絶対に!
 向かう先がガチ勢の巣窟だったとしても、絶対に!
 生きて帰ってきてやる!!

「ピートマック・ウィザースプーンの栄光の日々はこれから始まるんだ!」
 お集まりの皆様、ご静聴ありがとうございました――――。
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