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ウィザースプーン、ヴィン海域に行ったてよ
PHASE-21
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「ギャッ」
嫌だ……。断末魔なんて聞きたくない。ここから早く去らなければ――――。
「おお! ウィザースプーンさん、ご無事でしたか!」
――……ええ、ご無事でしたよ。貴男に出会わなければね。
貴男の行為で心が砕けそうですよ……。非人道的な表現が頭に巡ったんですからね。貴男さえここに来なければ……。
最後に残った六人目の半漁人さん。熱帯魚のような鮮やかな黄色と黒からなるカラフルな方に、派手な鎧を装備したナイゼルさんが、タリスマンを埋め込んだ豪華なクレイモアの切っ先を、半漁人さんの口に突っ込んで命を奪っている。
背中の部分から切っ先が飛び出してるよ……。
ビクンビクンと動きながらの絶命。
返り血を浴びても、笑顔で僕に語りかけてくるその姿に、ガチ勢という、サイコパスの集った海域だと再確認させてもらいました。
――……やばいよ。ナイゼルさんが鮮血を浴びたまま、僕の事を手招きしてるよ。
無視すると後が怖そうだから、凄惨な状況の中、三度目の胃の内容物を戻しそうになるのを堪えながら、手招きに従う。
考えとしては最低だけど、これが半漁人さん達でまだよかった。これが人型だと間違いなく戻すと同時に気絶待ったなしだった。
まだ、魚介に見えるからね。分かってる。差別だってのは分かってるんだ。申し訳ないとも思っている。でも、まだ精神的に僕は救われてるんです。貴方方の姿で。
天国に行って幸せになって欲しいと祈ってます。
祈りつつも、骸となった半漁人さん達に目を出来るだけ向けないように、真っ直ぐとナイゼルさんだけを見るようにする。
いかんせん大っきなお目々なものだから、骸なのに、見られてる感が半端ないです……。
「いや~お見事」
「はい?」
血の付いた大剣を振ると、タパタパと鮮血が海水を淡く赤に染める。その側では大量の血液が海を染めてるわけだけども……。そちらには目は合わせない。
で、なにがお見事?
「見事な陽動でした」
何を言っているんだ君は?
「おかげで六体も屠ってやりましたよ」
二の句を継いで何をいいだすのか、この人は。
僕は何にも関与してないぞ。ただ、目があったから、お互いに挨拶し合ってたんだ。そしたら貴男が有無も言わさず命を奪ったんだよ。
いいか、僕を共犯に仕立てるな。
「その波は?」
「これはシズクさんのところでお借りして」
「なんと! もしや囚われたていたのですか。バロニアにザンデ、護衛もせずに功を焦ってドレッドノートに挑んだそうですからね。まったく! だから容易く死ぬのだ。二人でどうこう出来ると思ったのだろうか?」
いや、聞いてた? お借りしたって。囚われの身が借りるなんて出来ないでしょ? 馬鹿なの? 馬鹿凸タイプなの? 古都だけじゃなく、ここにも脳筋がいるよ。こんなんが指揮官かよ。
後、少しでもいいから死を悼んで。統計で見ないでいただきたいよ……。
「で、戦況は?」
「今回も負けそうです。かなりの仲間がドレッドノートにしてやられましたよ。裏取りで氷竜王を狙ったんですが、ダグラス達の裏取りは失敗だったようで」
ああ、あれか……。
「現在、生き残っているのは、ウィザースプーンさんを入れて十四人。絶望的な戦力差になってます。まだ向こうはこちらの五倍ほどはいるでしょう」
ちょっとまて! 僕を入れるな! な! 僕は調査で来てるの。戦闘とかに参加してるわけじゃないの。
勇者中心の冒険者側でもなければ、魔王軍側でもないの。対極の中心にいるわけでもないの。
対極の外側にいて、どちらにも与しない、まつろわぬ存在なの。
「囚われていた時、ダグラス達と合いませんでしたか?」
だから囚われていませんよ。
多分だけども、あの五人だろう――――。
「無精髭に、緑色の服の上から鎧皮製の鎧を装備してる方ですか?」
先頭で仕掛けた方の特徴を言ってみる。
「その通りです」
やはりそうか。
「で、あいつらは?」
――……無言で返すと、理解してくれたみたいだ。
「やはり五人で裏取りして、氷竜王に挑むとか無謀でしたね。チートですからね。氷竜王。ハハハ――――。強襲が相手に知れて、前線の相手に隙が生じればいいというくらいの陽動になればとしか思ってませんでしたが、それすら成し遂げられなかったか」
「ちょっと、そういう言い方!」
人が死んでんだよ。軽い口調で言いやがって! やはり、どっちもどっちな思考をしてるよ。僕に力があれば殴ってるよ。
「そう怒らずに。エクスペンダブルズとの併用で、ドレッドノートに瀕死の重傷を負わせた事はよかったと考えてください。こちらの戦力も崩れたので、それ以上は攻勢に転じれなかったですがね」
は? なんか話がすり替わってるけど。そんな反省はどうでもいいよ。
「だが、このエクスペンダブルズ。やはりいい。相当につかえる」
「そうですか……」
どうでもいいよ。破壊力の底上げで愉悦に浸ってるみたいだけど、それを使用しても現状を見れば負けでしょ。
さっさと降伏して、次回を頑張ってください。出来るだけ死人を出さないようにしてね。
僕は、その頃にはここにはいないつもりですけどね。
王都で快適な生活を送りますよ。
嫌だ……。断末魔なんて聞きたくない。ここから早く去らなければ――――。
「おお! ウィザースプーンさん、ご無事でしたか!」
――……ええ、ご無事でしたよ。貴男に出会わなければね。
貴男の行為で心が砕けそうですよ……。非人道的な表現が頭に巡ったんですからね。貴男さえここに来なければ……。
最後に残った六人目の半漁人さん。熱帯魚のような鮮やかな黄色と黒からなるカラフルな方に、派手な鎧を装備したナイゼルさんが、タリスマンを埋め込んだ豪華なクレイモアの切っ先を、半漁人さんの口に突っ込んで命を奪っている。
背中の部分から切っ先が飛び出してるよ……。
ビクンビクンと動きながらの絶命。
返り血を浴びても、笑顔で僕に語りかけてくるその姿に、ガチ勢という、サイコパスの集った海域だと再確認させてもらいました。
――……やばいよ。ナイゼルさんが鮮血を浴びたまま、僕の事を手招きしてるよ。
無視すると後が怖そうだから、凄惨な状況の中、三度目の胃の内容物を戻しそうになるのを堪えながら、手招きに従う。
考えとしては最低だけど、これが半漁人さん達でまだよかった。これが人型だと間違いなく戻すと同時に気絶待ったなしだった。
まだ、魚介に見えるからね。分かってる。差別だってのは分かってるんだ。申し訳ないとも思っている。でも、まだ精神的に僕は救われてるんです。貴方方の姿で。
天国に行って幸せになって欲しいと祈ってます。
祈りつつも、骸となった半漁人さん達に目を出来るだけ向けないように、真っ直ぐとナイゼルさんだけを見るようにする。
いかんせん大っきなお目々なものだから、骸なのに、見られてる感が半端ないです……。
「いや~お見事」
「はい?」
血の付いた大剣を振ると、タパタパと鮮血が海水を淡く赤に染める。その側では大量の血液が海を染めてるわけだけども……。そちらには目は合わせない。
で、なにがお見事?
「見事な陽動でした」
何を言っているんだ君は?
「おかげで六体も屠ってやりましたよ」
二の句を継いで何をいいだすのか、この人は。
僕は何にも関与してないぞ。ただ、目があったから、お互いに挨拶し合ってたんだ。そしたら貴男が有無も言わさず命を奪ったんだよ。
いいか、僕を共犯に仕立てるな。
「その波は?」
「これはシズクさんのところでお借りして」
「なんと! もしや囚われたていたのですか。バロニアにザンデ、護衛もせずに功を焦ってドレッドノートに挑んだそうですからね。まったく! だから容易く死ぬのだ。二人でどうこう出来ると思ったのだろうか?」
いや、聞いてた? お借りしたって。囚われの身が借りるなんて出来ないでしょ? 馬鹿なの? 馬鹿凸タイプなの? 古都だけじゃなく、ここにも脳筋がいるよ。こんなんが指揮官かよ。
後、少しでもいいから死を悼んで。統計で見ないでいただきたいよ……。
「で、戦況は?」
「今回も負けそうです。かなりの仲間がドレッドノートにしてやられましたよ。裏取りで氷竜王を狙ったんですが、ダグラス達の裏取りは失敗だったようで」
ああ、あれか……。
「現在、生き残っているのは、ウィザースプーンさんを入れて十四人。絶望的な戦力差になってます。まだ向こうはこちらの五倍ほどはいるでしょう」
ちょっとまて! 僕を入れるな! な! 僕は調査で来てるの。戦闘とかに参加してるわけじゃないの。
勇者中心の冒険者側でもなければ、魔王軍側でもないの。対極の中心にいるわけでもないの。
対極の外側にいて、どちらにも与しない、まつろわぬ存在なの。
「囚われていた時、ダグラス達と合いませんでしたか?」
だから囚われていませんよ。
多分だけども、あの五人だろう――――。
「無精髭に、緑色の服の上から鎧皮製の鎧を装備してる方ですか?」
先頭で仕掛けた方の特徴を言ってみる。
「その通りです」
やはりそうか。
「で、あいつらは?」
――……無言で返すと、理解してくれたみたいだ。
「やはり五人で裏取りして、氷竜王に挑むとか無謀でしたね。チートですからね。氷竜王。ハハハ――――。強襲が相手に知れて、前線の相手に隙が生じればいいというくらいの陽動になればとしか思ってませんでしたが、それすら成し遂げられなかったか」
「ちょっと、そういう言い方!」
人が死んでんだよ。軽い口調で言いやがって! やはり、どっちもどっちな思考をしてるよ。僕に力があれば殴ってるよ。
「そう怒らずに。エクスペンダブルズとの併用で、ドレッドノートに瀕死の重傷を負わせた事はよかったと考えてください。こちらの戦力も崩れたので、それ以上は攻勢に転じれなかったですがね」
は? なんか話がすり替わってるけど。そんな反省はどうでもいいよ。
「だが、このエクスペンダブルズ。やはりいい。相当につかえる」
「そうですか……」
どうでもいいよ。破壊力の底上げで愉悦に浸ってるみたいだけど、それを使用しても現状を見れば負けでしょ。
さっさと降伏して、次回を頑張ってください。出来るだけ死人を出さないようにしてね。
僕は、その頃にはここにはいないつもりですけどね。
王都で快適な生活を送りますよ。
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