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ウィザースプーン、ヴィン海域に行ったてよ
PHASE-24
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「だから、最初の一口くらいは普通に食べてよ」
「それは出来ん。俺の矜持がゆるさん」
ちっさ……。ナイゼルさんの矜持って小っさいな。
普通に食べてあげればいいだろう。僕なんて美人が作ってくれたら、何だって笑顔で食べるよ。
作り手、しかも恋人となれば、その幸せが調味料だぞと。サワークリームなんか太刀打ち出来ない調味料だぞと。僕は声を大にしたいよ。
でも、声を大に出来ないね。そもそも恋人いないし……。
「許さない!」
「ならばどうする?」
「命を奪うまで!!」
なんでそうなる! シチュー一つで命を奪うとか。思考が異次元だよ。本当にバカップルってのは!
「さあ、ここで冒険者側のトップの御首級を取るよ」
背中の弾力の感触とよい香りが離れていく。
つまりは、バカップルによる死闘の第二幕だ。
ひゃぁぁぁぁぁぁ! プールさんの合図で、先ほどのカラフルな半漁人さんを中心に、海中からゆっくりと海面に出てきたよ。
大っきなお目々でナイゼルさんを捕捉してる。
僕は素早く、ここより離れる。
「ピートさん!?」
いやいや、なにを驚いてるんでしょうか? 僕に戦えというような視線を向けないでいただきたい。
調査! ね! 戦う、違う。
しかも、どさくさに紛れてピートさんて。親しい人、美人だけが呼んでいいの。貴男のようなサイコパスでバカップルの片割れには呼ばれたくないんですけども。
仲間と認識しないで。迷惑です!!
「あの人は公務員でしょ」
その通り。プールさんの方が理解してくれて助かります。バカップルのもう片方だけども。
「だまれ。整備局と分かっていたなら、随伴していた二名を殺害するなよ」
うん……。あれはバロニアさんとザンデさんが勝手に突っ込んでいっただけで……。
それに、その事は貴男も認識していたじゃないですか。ナイゼルさん、都合の悪い時だけそうやって誤魔化そうとしない。
「危険地帯に連れ出してる奴らが言う事じゃないわね」
全くですよ! 凄惨なお二人の死の瞬間が脳裏に焼き付いて、トラウマとして植え付けられてますからね。
何も出来ない無力な存在なんです。なので、ここは距離を更に取らせていただきますからね。
波さんにお願いして高速で離れていく。
とりあえず離れすぎると、ナイゼルさんに敵前逃亡あつかいや、敵対視される可能性もありそうだから、声がかろうじて聞こえる距離で待機するヘタレな僕。
あの人、皆に指示を出すだけあって、無駄に声大きいからね。結構、離れてても聞こえるのが救いだよ。
――。
「大したことないな」
「この人数だと、犠牲だけしか出なかったわね。流石といってあげる」
「後はお前だけだぞ。降伏したらどうだ。ヤー」
「名前で呼ばれるなんて、いついらいかしら。うれしいけど、ノーよ」
「では死ね」
「貴男がね――――ナイゼルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」
猟奇的な二人だよ。
バカップルじゃない。猟奇的なカップルだ……。
プールさんは、先ほどのように空間魔法を使用しての多角攻撃を繰り出す。
全方位から、ナイゼルさんに放たれる魔法と、レイピアによる直接攻撃のコンボ。
それらを全て防ぎきるところは、流石は冒険者サイドの筆頭である。
重そうなクレイモアを、ショートソードのように軽々と片手で扱う様は遠目からでも圧巻。クレイモアが振られる度に、風切り音しっかりと耳朶に届いてくる。
「小手先じゃ、どうにもならんぞ」
「そうね――なら」
「来るか!」
ナイゼルさんの周囲に点在する黒点から、攻撃魔法を放ちながら、プールさんは距離を取る。
向かってくる攻撃魔法の迎撃にナイゼルさんが傾倒している最中。
「創世、終焉、表裏一体。目覚めと眠り。芽吹きと立ち枯れ。始まりであり終わり。終わりからの始まり。天と地。常態、無に帰す超常の理よ、天は降り、地は昇れ」
詠唱をする最中、後半に進むにつれ、プールさんの声が二重、三重に聞こえてくる。まるで輪唱のように――――。
「さようなら――ナイゼル。天地開闢」
「それは出来ん。俺の矜持がゆるさん」
ちっさ……。ナイゼルさんの矜持って小っさいな。
普通に食べてあげればいいだろう。僕なんて美人が作ってくれたら、何だって笑顔で食べるよ。
作り手、しかも恋人となれば、その幸せが調味料だぞと。サワークリームなんか太刀打ち出来ない調味料だぞと。僕は声を大にしたいよ。
でも、声を大に出来ないね。そもそも恋人いないし……。
「許さない!」
「ならばどうする?」
「命を奪うまで!!」
なんでそうなる! シチュー一つで命を奪うとか。思考が異次元だよ。本当にバカップルってのは!
「さあ、ここで冒険者側のトップの御首級を取るよ」
背中の弾力の感触とよい香りが離れていく。
つまりは、バカップルによる死闘の第二幕だ。
ひゃぁぁぁぁぁぁ! プールさんの合図で、先ほどのカラフルな半漁人さんを中心に、海中からゆっくりと海面に出てきたよ。
大っきなお目々でナイゼルさんを捕捉してる。
僕は素早く、ここより離れる。
「ピートさん!?」
いやいや、なにを驚いてるんでしょうか? 僕に戦えというような視線を向けないでいただきたい。
調査! ね! 戦う、違う。
しかも、どさくさに紛れてピートさんて。親しい人、美人だけが呼んでいいの。貴男のようなサイコパスでバカップルの片割れには呼ばれたくないんですけども。
仲間と認識しないで。迷惑です!!
「あの人は公務員でしょ」
その通り。プールさんの方が理解してくれて助かります。バカップルのもう片方だけども。
「だまれ。整備局と分かっていたなら、随伴していた二名を殺害するなよ」
うん……。あれはバロニアさんとザンデさんが勝手に突っ込んでいっただけで……。
それに、その事は貴男も認識していたじゃないですか。ナイゼルさん、都合の悪い時だけそうやって誤魔化そうとしない。
「危険地帯に連れ出してる奴らが言う事じゃないわね」
全くですよ! 凄惨なお二人の死の瞬間が脳裏に焼き付いて、トラウマとして植え付けられてますからね。
何も出来ない無力な存在なんです。なので、ここは距離を更に取らせていただきますからね。
波さんにお願いして高速で離れていく。
とりあえず離れすぎると、ナイゼルさんに敵前逃亡あつかいや、敵対視される可能性もありそうだから、声がかろうじて聞こえる距離で待機するヘタレな僕。
あの人、皆に指示を出すだけあって、無駄に声大きいからね。結構、離れてても聞こえるのが救いだよ。
――。
「大したことないな」
「この人数だと、犠牲だけしか出なかったわね。流石といってあげる」
「後はお前だけだぞ。降伏したらどうだ。ヤー」
「名前で呼ばれるなんて、いついらいかしら。うれしいけど、ノーよ」
「では死ね」
「貴男がね――――ナイゼルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」
猟奇的な二人だよ。
バカップルじゃない。猟奇的なカップルだ……。
プールさんは、先ほどのように空間魔法を使用しての多角攻撃を繰り出す。
全方位から、ナイゼルさんに放たれる魔法と、レイピアによる直接攻撃のコンボ。
それらを全て防ぎきるところは、流石は冒険者サイドの筆頭である。
重そうなクレイモアを、ショートソードのように軽々と片手で扱う様は遠目からでも圧巻。クレイモアが振られる度に、風切り音しっかりと耳朶に届いてくる。
「小手先じゃ、どうにもならんぞ」
「そうね――なら」
「来るか!」
ナイゼルさんの周囲に点在する黒点から、攻撃魔法を放ちながら、プールさんは距離を取る。
向かってくる攻撃魔法の迎撃にナイゼルさんが傾倒している最中。
「創世、終焉、表裏一体。目覚めと眠り。芽吹きと立ち枯れ。始まりであり終わり。終わりからの始まり。天と地。常態、無に帰す超常の理よ、天は降り、地は昇れ」
詠唱をする最中、後半に進むにつれ、プールさんの声が二重、三重に聞こえてくる。まるで輪唱のように――――。
「さようなら――ナイゼル。天地開闢」
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