拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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公務員が接待するけど私的なら関係ないよねっ 

PHASE-14

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 イメージがドンドン崩されていくね。
 もちろんいい意味で。
 化粧が濃くて、匂いのキツイ香水を使用している人物かと思ってたら、その真逆だった。
 どこぞのお嬢様みたいな金髪で縦ロールだよ。
 胸元はちょっとだけ谷間を出してる、飲み屋としては清楚なドレスだ。

「流石に三十すぎると、胸元を見せるのは恥ずかしくて……」

「お前、泣かすよ。なに見てんだよ!」
 はいすみませんでした。
 でも、三十代なんだ。ゲイアードさんもそうだけど、二十代で歳を止める方法でも知っているんだろうか?
 でもって整備長は、いいところを見せたくて躍起になってる模様。
 僕に激怒しないの。そんなに大切に思っているなら、他のおピンク街にはいかないようにしてくださいよ。

「今日は格好いい方々ばかりですね」
 うむ、方々だから、僕もその中に含まれてるね。悪い気はしない。整備長は毎回こういう発言で上機嫌になって、お金を湯水の如く排出させられてるのかな?

「格好いい方々って――。レオニアちゃん。この中で格好いいのは、俺と、ハイン君だけだよ」
 へっ、いちいち訂正するところが小者よの~。
 ――……でも、むかつく! このおっさんとはやはり戦う運命だな!

「確かに、こちらの方は格好いいじゃなく、可愛らしいが似合いますね。でも容姿と違って、芯がしっかりしてそうだから、ギャップが母性を刺激して、女性から好意を持たれるタイプかも」
 へっ、どや?

「チッ」
 悔しそうですね。すぐに葉煙草を咥えてさ。
 すかさず火をつけてあげるレオニアさん。それだけでも機嫌がよくなるから御しやすいおっさんだ。

「いつもはお一人で来るのに、団体の理由は?」

「実はですね――――」
 おっさんが説明しようとしてたけど、話を盛ったり、ややこしくなりそうだったから、僕が先手を打って説明――――。

「接客をですか?」

「そうなんです」
 説明中にもかかわらず、シュパーブ君は定位置とばかりに、レオニアさんの太ももに座って、後頭部で胸を楽しんでいる。
 今回は僕ではなく、整備長が怒りと嫉妬に支配された表情になっている。

「――――こちらとしてはかまいませんよ。お客様が来てくださるのはありがたいですから」
 うむ、いいぞ~。これで場所は確保できたな。

「でもですよ」

「どうしました?」

「こんなおばさんでいいんでしょうか?」
 いやいや、すっごい美人ですし、全然おばさんじゃないですから。
 二十代前半ですよ。甘い言葉をささやかれたら、僕もコロッと落ちちゃいます。

「レオニアちゃんは最高だよ」
 情念がこもった発言でしたよ。整備長……。正直こもりすぎて怖かったくらいです。

「その通りだ、金髪ガール。俺ちゃん惚れちゃいそう」
「ガールだなんて、ありがとう。おかわりは?」
「バーボン、ストレート、ツーフィンガー」
「はい」
 ハードボイルドだ。可愛い顔して、淡々と注文する語り口はハードボイルドそのものだ。
 グラスを傾けて、クイッと飲んでいる。格好いいけど、可愛さが圧倒的だから、まったく合わないね。

「可愛いくて、いい飲み方」

「だろ~」
 自覚しているから余計にたちが悪いな。

「やはりバーボンは本来の味を楽しむためにも、ストレートが一番だな」
「語れるのね」
「酒は語るものさ。だが、うんちくは駄目だ。周囲をしらけさせてしまうような場だけは作ってはいけない。そして、飲むのであって、呑まれてはいけない」
「可愛い上に、お酒を飲む流儀も熟知しているのね」
 ぎゅゅゅゅゅってされてる。羨ましい。抱きしめられながら向けてくるどや顔。
 僕たちを眺めつつ、グラスをこちらに傾けてきた。
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