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変転
PHASE-48
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グライフ君の尾っぽの一撃は、一般人にはダメージが大きかった。
鼻の骨が折れたか心配するくらいだよ。悶絶してしまう……。
でもって、僕のその姿を笑うザイオン氏がむかつく。
――――むかつくけども、跨がっている服装は、白のミニスカート。小麦色の肌が栄えるってもんだ。
「あれ? 何か落としてしまった」
今回は中腰になれば見えそうだ。
悶絶にかこつけてからの――――、
ガッと、肩を掴まれる。
以前にもあった強めに握られる感覚。
「だから、ピート君は何も落としてないよ。もし、落としているとするなら、それは倫理観じゃないかな」
はたして正にその通りだと思いますよ。なので、そんな冷たい目で見ないでもらえますか。ロールさん。
「相変わらずな性格でなによりだ」
「ドレークさんも相変わらずな筋肉で」
「おうよ。俺の体は馬だとバテちまうが、この幻獣はいいな。俺を軽々と運んでくれる」
あげませんよ。
でも、グライフ君。大したもんだよ。必要な人材を連れてくるんだから。
頼りになる冒険者がモルドーに集まるのはいい事だ。
反撃のためにも、強くて信用できる方々が集まってくれれば最高だ。カルタさんのいるクシュリナさんのパーティーが来てくれれば完璧なんだけども。
誰か連絡をとる方法を知ってる人はいないのだろうか。
が、それより優先なのは眼界の方々。
「サージャスさん一行にお願いがあります」
改まって言えば、皆さんグライフ君から降りて話を聞く姿勢。
――――手短に王都で起こった経緯を述べて、王様に会いに行ってほしいと頼んだ。
顔見知りである大公様もおられるから、館の衛兵に話をすれば、すんなりと謁見もかなうだろう。
でも、それよりも何よりも。
「サージャスさんは、この戦いに参加してくれますか」
「もちろんです」
間髪入れずに、力強い返答。
とてもありがたい事である。
「クリネアで修練した事が花開くように努めねば」
ようやくここで口を開くムツ氏。
魔道都市での修練か。なんだかんだで、皆さん魔法を使用出来るようになったのかもな。
メイン戦力の勇者が補助を務めるってのはありえないからね。
「頼りにしてます」
メンバーの三人にも頭を下げれば、
「鍛えた筋肉で!」
「磨き上げた技で!」
「誰にも負けない元気で!」
――……駄目だ……。この三人。魔法を覚えてる気配がないのが、いまの返しで理解できてしまった……。
結局はサージャスさんが補助かよ。
というか元気って何だよ! 男性陣二人はまだいいよ。小麦色のお馬鹿の子の元気って返答はなんなの……。
メイン張らせてくださいよ。勇者様に……。
「では、後ほど」
と言うと、自信に満ちたように肩で風を切って歩くサージャスさんが、三人を伴って館へと向かっていく。
違反金でオドオドとしていた姿はもはやない。
歩く後ろ姿だけでも、頼りになるってのが分かるよ。
「頼りになる人達が来てくれたね」
「まったくです。それにグライフ君たちも」
「ね♪」
ぎゅうってしてる。
嬉しそうに目を細めて、ロールさんに甘えてる。
僕もしてあげようとすると、やはり尾っぽではたかれた。
くそ!! 鳥め!!!!
鼻の骨が折れたか心配するくらいだよ。悶絶してしまう……。
でもって、僕のその姿を笑うザイオン氏がむかつく。
――――むかつくけども、跨がっている服装は、白のミニスカート。小麦色の肌が栄えるってもんだ。
「あれ? 何か落としてしまった」
今回は中腰になれば見えそうだ。
悶絶にかこつけてからの――――、
ガッと、肩を掴まれる。
以前にもあった強めに握られる感覚。
「だから、ピート君は何も落としてないよ。もし、落としているとするなら、それは倫理観じゃないかな」
はたして正にその通りだと思いますよ。なので、そんな冷たい目で見ないでもらえますか。ロールさん。
「相変わらずな性格でなによりだ」
「ドレークさんも相変わらずな筋肉で」
「おうよ。俺の体は馬だとバテちまうが、この幻獣はいいな。俺を軽々と運んでくれる」
あげませんよ。
でも、グライフ君。大したもんだよ。必要な人材を連れてくるんだから。
頼りになる冒険者がモルドーに集まるのはいい事だ。
反撃のためにも、強くて信用できる方々が集まってくれれば最高だ。カルタさんのいるクシュリナさんのパーティーが来てくれれば完璧なんだけども。
誰か連絡をとる方法を知ってる人はいないのだろうか。
が、それより優先なのは眼界の方々。
「サージャスさん一行にお願いがあります」
改まって言えば、皆さんグライフ君から降りて話を聞く姿勢。
――――手短に王都で起こった経緯を述べて、王様に会いに行ってほしいと頼んだ。
顔見知りである大公様もおられるから、館の衛兵に話をすれば、すんなりと謁見もかなうだろう。
でも、それよりも何よりも。
「サージャスさんは、この戦いに参加してくれますか」
「もちろんです」
間髪入れずに、力強い返答。
とてもありがたい事である。
「クリネアで修練した事が花開くように努めねば」
ようやくここで口を開くムツ氏。
魔道都市での修練か。なんだかんだで、皆さん魔法を使用出来るようになったのかもな。
メイン戦力の勇者が補助を務めるってのはありえないからね。
「頼りにしてます」
メンバーの三人にも頭を下げれば、
「鍛えた筋肉で!」
「磨き上げた技で!」
「誰にも負けない元気で!」
――……駄目だ……。この三人。魔法を覚えてる気配がないのが、いまの返しで理解できてしまった……。
結局はサージャスさんが補助かよ。
というか元気って何だよ! 男性陣二人はまだいいよ。小麦色のお馬鹿の子の元気って返答はなんなの……。
メイン張らせてくださいよ。勇者様に……。
「では、後ほど」
と言うと、自信に満ちたように肩で風を切って歩くサージャスさんが、三人を伴って館へと向かっていく。
違反金でオドオドとしていた姿はもはやない。
歩く後ろ姿だけでも、頼りになるってのが分かるよ。
「頼りになる人達が来てくれたね」
「まったくです。それにグライフ君たちも」
「ね♪」
ぎゅうってしてる。
嬉しそうに目を細めて、ロールさんに甘えてる。
僕もしてあげようとすると、やはり尾っぽではたかれた。
くそ!! 鳥め!!!!
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