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集結
PHASE-07
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――――兄妹げんかに始まり、兵仗の問題と、まったくやっかいな事を地上でやらかしてくれたよこの兄妹は!
「なんじゃ? そんな目で妾を見るな。一応、反省はしておる」
反省という言葉が口から出ただけでも成長ですね。と、人間が偉そうに思ってみる。
つまりは、前回の反省も活かして、本当に心の清らかな勇者を選定しようと考えているようだ。
だから、慎重になっているみたいだ。
実力で言うなら、クシュリナさん。でも、どこにいるのかが分からない。
次なる候補は文句なしにナイゼルさんと言いたいところだが、あんなサイコパスな連中のトップをこの世界に召喚するのはよくない……。
ヴィン海域は異世界として扱いたいくらいだからね。
エルンさんはメンタルがダメダメ。
となれば――――、やはりここはこの方しかいないだろう。
「サージャス・バレンタイン氏を推薦します。実力と誠実。僕の知る勇者の中ではトップです」
正直な話、実力ではサージャスさんはまだナイゼルさんには及ばないだろう。
でも、力だけでなく、精神の清らかさも含まれるなら、文句なしにサージャスさんだ。
魔王さんの耳元で語れば、地獄耳なのか、
「大きな傷を負わされました。実力は本物です」
と、不死王さんも推挙する。
「ほう、お前にか。超再生をもってしてもか」
「いや~直撃していたら本当に危なかったです」
あれは直撃と言わないのか?
記憶が正しいなら、右半身が吹き飛んで、臓物が垂れ下がってたスプラッターな状況だったような気がするんだけど。
「かなりの手練れじゃな。しかも、女というのが更によい」
おっと、女尊男卑な発言は嫌だよ。ここは平等に扱ってほしいね。
「サージャスとやら、近う」
「あ、はい!」
漆黒の外骨格からなる鎧を身に纏った、亜麻色の髪の美少女が魔王さんに接近。
本来なら、敵として相対する存在だけど、素直に従うところがサージャスさんの純粋さだよね。
「ふむふむ――――」
興味があるかのように、サージャスさんの体を小さな手でペタペタと触り、もう片方の手は顎にあてつつ、ぐるりと一周して吟味する。
「な、なにか……」
勇者にとって魔王は大いなる敵なんだけども、無警戒に、しかも幼女が自分の体を触ってくるものだから、些か困惑している。
――――得心がいったのか、ポンと自分の右拳を残った掌に当てて、
「おぬし、よいな! うむ、ピートにラマンディールの言は正しい」
「お、恐れ入ります。何のことかよく分かりませんが」
サージャスさんの事をお気に召したようだ。
高い身体能力に、魔力。どれをとっても勇者として高い水準にあると判断したようだ。
実力もさることながら、それ以上に気に入ったのは清らかな心。
サージャスさんは謙遜で返してるけど、それは不要と笑みで返す魔王さん。
「うむ、お前じゃな。文句なしにお前じゃ。パルティナを初めて見た時のようじゃ」
「伝説の勇者と比べられるなんて、恐れ多いです」
「しゃっちょこばる事はない。真実じゃ。うん――――その時が来たら、お前に託そう」
「はい?」
もったいぶるね~。ちゃちゃっといま渡せばいいじゃん。
――――魔王さんが託す相手を決め、今後の軍編制、合流を考えての作戦案が大公様の口より伝えられていく。
――。
「では整い次第、行動に移る。各員の奮闘に期待したい。冒険者の代表者たちは、連れの者達にもここでの内容を明確に伝えるように。トレージャーハンターギルドは、悪名高いと耳にしていたが、今回の活躍、ここで礼を言わせてもらう。今後、君たちには相応の褒章を与える」
迷惑ばかりかけているガリンペイロとバラクーダの代表二人もこの場にいる。
大公様が王様に代わって、頭を深く下げれば、悪名高いというレッテルを貼られていても、流石に緊張するようで、大公様の一礼に対して、頭を上げてほしいと訴える。
下げる頭の周囲には、魔王軍のお歴々がいるからね。威圧感は凄い。
両ギルドは普段はいがみ合っているけども、騙したヘイターは共通の敵でもあるし、現状の世界のありようも満足しているとの事で、それをこの場にいる方々に伝えると、全力で協力すると誓った。
悪名高い二大ギルドがそう言うなら、真面目にやってる方々も、このままでは立つ瀬がないと思ったようで、両ギルドに負けないくらいに、これからの戦いに全力を尽くすと、大音声で誓った。
――――それを見た大公様の口角が上がったのを僕は見逃さなかった。
最初に素行の悪いのに賛辞を贈り、もてはやす事で、真面目組を触発し、じゃあ自分たちも! と、奮い立たせた。
出来の悪い子だけを褒めると、普段から頑張ってる出来る子がそれを見れば嫉妬するからね。それと同じだ。
焚き付けの妙技だよ。
本当に、腹黒い御方だよ……。
頭一つ典雅に下げるだけで、場を一つにしたんだから。
頭さげるのは只だからな。下げて動かせるなら、これほど楽で安いものはない。
「なんじゃ? そんな目で妾を見るな。一応、反省はしておる」
反省という言葉が口から出ただけでも成長ですね。と、人間が偉そうに思ってみる。
つまりは、前回の反省も活かして、本当に心の清らかな勇者を選定しようと考えているようだ。
だから、慎重になっているみたいだ。
実力で言うなら、クシュリナさん。でも、どこにいるのかが分からない。
次なる候補は文句なしにナイゼルさんと言いたいところだが、あんなサイコパスな連中のトップをこの世界に召喚するのはよくない……。
ヴィン海域は異世界として扱いたいくらいだからね。
エルンさんはメンタルがダメダメ。
となれば――――、やはりここはこの方しかいないだろう。
「サージャス・バレンタイン氏を推薦します。実力と誠実。僕の知る勇者の中ではトップです」
正直な話、実力ではサージャスさんはまだナイゼルさんには及ばないだろう。
でも、力だけでなく、精神の清らかさも含まれるなら、文句なしにサージャスさんだ。
魔王さんの耳元で語れば、地獄耳なのか、
「大きな傷を負わされました。実力は本物です」
と、不死王さんも推挙する。
「ほう、お前にか。超再生をもってしてもか」
「いや~直撃していたら本当に危なかったです」
あれは直撃と言わないのか?
記憶が正しいなら、右半身が吹き飛んで、臓物が垂れ下がってたスプラッターな状況だったような気がするんだけど。
「かなりの手練れじゃな。しかも、女というのが更によい」
おっと、女尊男卑な発言は嫌だよ。ここは平等に扱ってほしいね。
「サージャスとやら、近う」
「あ、はい!」
漆黒の外骨格からなる鎧を身に纏った、亜麻色の髪の美少女が魔王さんに接近。
本来なら、敵として相対する存在だけど、素直に従うところがサージャスさんの純粋さだよね。
「ふむふむ――――」
興味があるかのように、サージャスさんの体を小さな手でペタペタと触り、もう片方の手は顎にあてつつ、ぐるりと一周して吟味する。
「な、なにか……」
勇者にとって魔王は大いなる敵なんだけども、無警戒に、しかも幼女が自分の体を触ってくるものだから、些か困惑している。
――――得心がいったのか、ポンと自分の右拳を残った掌に当てて、
「おぬし、よいな! うむ、ピートにラマンディールの言は正しい」
「お、恐れ入ります。何のことかよく分かりませんが」
サージャスさんの事をお気に召したようだ。
高い身体能力に、魔力。どれをとっても勇者として高い水準にあると判断したようだ。
実力もさることながら、それ以上に気に入ったのは清らかな心。
サージャスさんは謙遜で返してるけど、それは不要と笑みで返す魔王さん。
「うむ、お前じゃな。文句なしにお前じゃ。パルティナを初めて見た時のようじゃ」
「伝説の勇者と比べられるなんて、恐れ多いです」
「しゃっちょこばる事はない。真実じゃ。うん――――その時が来たら、お前に託そう」
「はい?」
もったいぶるね~。ちゃちゃっといま渡せばいいじゃん。
――――魔王さんが託す相手を決め、今後の軍編制、合流を考えての作戦案が大公様の口より伝えられていく。
――。
「では整い次第、行動に移る。各員の奮闘に期待したい。冒険者の代表者たちは、連れの者達にもここでの内容を明確に伝えるように。トレージャーハンターギルドは、悪名高いと耳にしていたが、今回の活躍、ここで礼を言わせてもらう。今後、君たちには相応の褒章を与える」
迷惑ばかりかけているガリンペイロとバラクーダの代表二人もこの場にいる。
大公様が王様に代わって、頭を深く下げれば、悪名高いというレッテルを貼られていても、流石に緊張するようで、大公様の一礼に対して、頭を上げてほしいと訴える。
下げる頭の周囲には、魔王軍のお歴々がいるからね。威圧感は凄い。
両ギルドは普段はいがみ合っているけども、騙したヘイターは共通の敵でもあるし、現状の世界のありようも満足しているとの事で、それをこの場にいる方々に伝えると、全力で協力すると誓った。
悪名高い二大ギルドがそう言うなら、真面目にやってる方々も、このままでは立つ瀬がないと思ったようで、両ギルドに負けないくらいに、これからの戦いに全力を尽くすと、大音声で誓った。
――――それを見た大公様の口角が上がったのを僕は見逃さなかった。
最初に素行の悪いのに賛辞を贈り、もてはやす事で、真面目組を触発し、じゃあ自分たちも! と、奮い立たせた。
出来の悪い子だけを褒めると、普段から頑張ってる出来る子がそれを見れば嫉妬するからね。それと同じだ。
焚き付けの妙技だよ。
本当に、腹黒い御方だよ……。
頭一つ典雅に下げるだけで、場を一つにしたんだから。
頭さげるのは只だからな。下げて動かせるなら、これほど楽で安いものはない。
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