461 / 604
王都潜入
PHASE-04
しおりを挟む
「これは好機だな」
このまま動いてくれなければ、捷利嚮導の乙女の脅威を受けることなく、ヘルム達を討伐する事が出来ると考えているようだ。
「まさか、ここにいる面子で攻撃に移行なんて考えてないですよね?」
いくら好機と思っても、この人数では無理があるでしょうよ百人長。
「もちろん攻撃は仕掛けませんよ。ですが、あの工事の遅延に結びつけるような行動は実行したいですね」
気を引かせたい為のゲリラ戦か……。
「とりあえずは――――」
ハンドサインにて、壁上にいる立哨を仕留めてこいと、鳥人の方々に指示を出せば、拇指と食指で輪っかを作って頷いて返す、アズナさんとリケルメさん。
ゆっくりと翼を羽ばたかせて、五人が空を舞う。
その中には、龍人のアクシャイさんもいた。
飛行できるって本当に便利だと、目にする度に思ってしまうよ。
立哨一人に対して二人で制圧するみたいだ。一人はサポートって感じだな。
ここからは見えなかったけど、程なくしてアズナさんがゆっくりと僕たちの所へとおりてきた。
「制圧しました」
「よろしい。では二分隊、壁上に移動、高いところから周囲を見てくれ。我々は更に移動する」
直ぐさま伝達できるように、ハーピーさんが指揮する、飛行能力を有した分隊が壁上へと移動し、僕たちは建物の影に隠れながら王城方向へと進んでいく。
壁上には、一応とばかりの立哨が立っているようで、気付かれないように接近し、制圧。
制圧後、アズナさんは五指を筒状にして、覗き込むような仕草のハンドサイン。
どうやらタレット内に、立哨とは別に射撃手がいるようで、タレットの占拠、もしくは破壊は作戦の中に入っているからと、百人長は両拳を見せて、紐でも結んでいるかのようなジェスチャーで返していた。
まあ、やれって事なんだろう。
う~む。これなら伝説のアサシンである、ケーシーさんがいてくれてたら、スムーズに進みそうなんだけども。
北門を優先させたのは、王城のあった場所に、捷利嚮導の乙女が鎮座しているからだろうな~。
大公様、、捷利嚮導の乙女が現在どこに配置されているのか、事前に理解してた可能性があるな。
最低限の情報は手に入れているみたいだな。
「スムーズですね」
「ステルスミッションとしては成功中です」
すてるすミッション? 専門用語はさっぱりですよ。
確実に二王さん達のところで、新たなる戦略、術の新語が生まれてきているというのだけは理解できる。
「余裕じゃん。あたい達の暴れる機会は無いかもな」
無いほうがいいんだけどね。
お馬鹿な子は、静かに行動する事に飽きてきたのか、些か声が大きい。こんなんでばれたら目も当てられないよ。
保護者役であるドレークさんに注意を受けていた。
――。
「よし、ここに設置する」
淡々と指示を出す百人長。
ジャジャイさんがおもむろにバックから粘土を取り出した。
周囲でも同様の準備が始まる。
辞典サイズくらいの粘土をこねて成形すると、道の隅や、橋のたもとに設置していく。
壁上でも、タレット部分に設置しているようで、完了と、拇指を立てて合図を送ってきた。
「何してんだ? 粘土遊びなんて」
暇をもてあましたザイオン氏が質問している。
僕も気になったので、百人長の側で眺めていれば、
「これは爆弾ですよ」
「「爆弾?」」
また新語な新アイテムが出てきたよ……。
このまま動いてくれなければ、捷利嚮導の乙女の脅威を受けることなく、ヘルム達を討伐する事が出来ると考えているようだ。
「まさか、ここにいる面子で攻撃に移行なんて考えてないですよね?」
いくら好機と思っても、この人数では無理があるでしょうよ百人長。
「もちろん攻撃は仕掛けませんよ。ですが、あの工事の遅延に結びつけるような行動は実行したいですね」
気を引かせたい為のゲリラ戦か……。
「とりあえずは――――」
ハンドサインにて、壁上にいる立哨を仕留めてこいと、鳥人の方々に指示を出せば、拇指と食指で輪っかを作って頷いて返す、アズナさんとリケルメさん。
ゆっくりと翼を羽ばたかせて、五人が空を舞う。
その中には、龍人のアクシャイさんもいた。
飛行できるって本当に便利だと、目にする度に思ってしまうよ。
立哨一人に対して二人で制圧するみたいだ。一人はサポートって感じだな。
ここからは見えなかったけど、程なくしてアズナさんがゆっくりと僕たちの所へとおりてきた。
「制圧しました」
「よろしい。では二分隊、壁上に移動、高いところから周囲を見てくれ。我々は更に移動する」
直ぐさま伝達できるように、ハーピーさんが指揮する、飛行能力を有した分隊が壁上へと移動し、僕たちは建物の影に隠れながら王城方向へと進んでいく。
壁上には、一応とばかりの立哨が立っているようで、気付かれないように接近し、制圧。
制圧後、アズナさんは五指を筒状にして、覗き込むような仕草のハンドサイン。
どうやらタレット内に、立哨とは別に射撃手がいるようで、タレットの占拠、もしくは破壊は作戦の中に入っているからと、百人長は両拳を見せて、紐でも結んでいるかのようなジェスチャーで返していた。
まあ、やれって事なんだろう。
う~む。これなら伝説のアサシンである、ケーシーさんがいてくれてたら、スムーズに進みそうなんだけども。
北門を優先させたのは、王城のあった場所に、捷利嚮導の乙女が鎮座しているからだろうな~。
大公様、、捷利嚮導の乙女が現在どこに配置されているのか、事前に理解してた可能性があるな。
最低限の情報は手に入れているみたいだな。
「スムーズですね」
「ステルスミッションとしては成功中です」
すてるすミッション? 専門用語はさっぱりですよ。
確実に二王さん達のところで、新たなる戦略、術の新語が生まれてきているというのだけは理解できる。
「余裕じゃん。あたい達の暴れる機会は無いかもな」
無いほうがいいんだけどね。
お馬鹿な子は、静かに行動する事に飽きてきたのか、些か声が大きい。こんなんでばれたら目も当てられないよ。
保護者役であるドレークさんに注意を受けていた。
――。
「よし、ここに設置する」
淡々と指示を出す百人長。
ジャジャイさんがおもむろにバックから粘土を取り出した。
周囲でも同様の準備が始まる。
辞典サイズくらいの粘土をこねて成形すると、道の隅や、橋のたもとに設置していく。
壁上でも、タレット部分に設置しているようで、完了と、拇指を立てて合図を送ってきた。
「何してんだ? 粘土遊びなんて」
暇をもてあましたザイオン氏が質問している。
僕も気になったので、百人長の側で眺めていれば、
「これは爆弾ですよ」
「「爆弾?」」
また新語な新アイテムが出てきたよ……。
0
あなたにおすすめの小説
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる