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レコンキスタ
PHASE-17
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「よし」
強くも快活でもない、ただただ重く発した、よしだった。
言って、やおら立ち上がり、コキコキと首から小気味のいい音を奏でる。
「やったるか!」
重いものを吐き出してから、快活良く発した。
「よう言うた! それでこそピートじゃ!」
銃を背負い。
エングレーブが目立つ僕の銃がポシェットに入っているのも確認。
二丁だ。この二丁を駆使して、内部に入り、カグラさんを救う。
その為には、魔弾が使えなければどうにもならない。
いくら何でも、実弾だけでは難易度高いし、何より、人を実弾で撃つのは出来ない。スタン弾が欲しいところ。
まあ、グリーの阿呆には平然と実弾を撃ったけども。
「早いところ戒律の乙女を奪還していただきたい!」
大音声で伝える僕に、周囲が背筋を伸ばす。王様も大公様も、僕の覇気に当てられたみたいだ。
「バレンタインに任せてある。それまで待て」
と、大公様。
サージャスさんだよりか。
他の冒険者さん達も頑張ってくださっている。
その方々からバトンを受け取って、僕がカグラさんを救い出すわけだ。
「戒律の乙女がこちらの手に入れば、遮断から解放。逆に相手が魔法を使えなくなる。そうなれば、勝利は更に近づいて来ますね」
「それはどうかの~」
なんでやる気を無くす発言なんだ。生みの親だろう。
「戒律の乙女を広域で使用するには膨大な魔力を有する。本来は狭い戦闘区域で使用する程度。ここまで広範囲なのは、捷利嚮導の乙女を経由して使用されておるからじゃろう」
「え!? じゃあカグラさんの体に負担が!」
「まあの」
「何を悠長に」
「如何にカグラの魔力が膨大とはいえ、これだけの事を維持できるのは不可能。可能にしている原因は一つしか無い」
「なんです?」
「郭大の乙女じゃ」
「で、どんな能力で?」
いちいち兵仗名をオウム返ししなくなった所が、僕の成長だな。
郭大の乙女――――。
この兵仗は、魔力を大きくする能力を有しているそうだ。
魔力を数字で表すとするなら、一の消費で千の効果を得られる。いわば、タリスマンの親玉みたいな存在だそうだ。
カグラさんの魔力が枯渇しないのも、この郭大の乙女の効果だそうだ。
捷利嚮導の乙女の外装に取り付け作業が行われている事を考えると、頭部の戒律の乙女同様に、作業している背部に郭大の乙女があるとの事。
魔王さんは兵仗の気配を感じ取れるから、間違いなくそれがあるんだろう。
郭大の乙女の効果により、カグラさんの魔力を増幅。捷利嚮導の乙女の活動を可能にしている。
反面、郭大の乙女のおかげで、カグラさんは魔力を維持して延命の状態。
「じゃが、カグラの魔力も有限。急がなければならない」
じっと僕をみる魔王さんの銀色の瞳。
言葉に嘘は無いとばかりの本気の目だ。
「それまでには助け出しますよ」
言い切ったぞ。
もう逃げられない。後は有言実行するだけ。大言壮語は絶対回避だ。
その為にも、サージャスさん達に頑張ってもらわないとね。
「お願いします」
「お願いされました。ピートさんのために道を作りましょう」
なんて頼りになる方なんだろうか。
自分の得物かのように、願望破壊の乙女を小気味よく回してから、戦女神が造り出したでっかいゴーレムに穂先を向ける。
「随分と余裕な事だ」
と、突如ヘルムの声。
後ろを振り向けばはたして正にヘルムだ。
「どうも。傷の具合はどうですか?」
「ああ、本日は二度も乙女に顔を痛めつけられたからね」
二度? どうやら、僕のいないところでも誰かにやられたようだな。
是非ともそこを見たかったよ。
多分だけど、リューディアさんだな。得意げな表情になってるもの。
――……!? なんでリューディアさんがいるの! 戒律の乙女の影響は?
皆さん当たり前のようにしてるけども、ゲイアードさんの魔力でとか、自身の魔力で現世に留まってるとか言ってたような気がするんだけど……、
――――まあいい。考えたところで、僕が理解できない世界だ。
それよりも、今は空間から現れたヘルムが問題だ。
「降伏する気になったのか?」
無いと分かっているけども、一応、王様が聞いてる。
もちろんその発言には首を左右に振って返してきた。
「むしろ、そちらが降伏するべきだ。私の世界の住人として迎えいれてやる」
不敵に笑んでる。
うむ、何だろうか、敵になった途端にむかつく笑みだ。
一緒に仕事をしていた時は、温厚な笑みとか思ってたのに、今では不快でしかない。
「ここで捕らえます!」
と、サージャスさんが仕掛けようとする。
「ほう、その色。兵仗か。渡してもらおう」
「絶対に嫌です」
穂先を向けて、ヘルムへと接近しようとした時――――、
「地震!?」
大地が大いに揺れる。
強くも快活でもない、ただただ重く発した、よしだった。
言って、やおら立ち上がり、コキコキと首から小気味のいい音を奏でる。
「やったるか!」
重いものを吐き出してから、快活良く発した。
「よう言うた! それでこそピートじゃ!」
銃を背負い。
エングレーブが目立つ僕の銃がポシェットに入っているのも確認。
二丁だ。この二丁を駆使して、内部に入り、カグラさんを救う。
その為には、魔弾が使えなければどうにもならない。
いくら何でも、実弾だけでは難易度高いし、何より、人を実弾で撃つのは出来ない。スタン弾が欲しいところ。
まあ、グリーの阿呆には平然と実弾を撃ったけども。
「早いところ戒律の乙女を奪還していただきたい!」
大音声で伝える僕に、周囲が背筋を伸ばす。王様も大公様も、僕の覇気に当てられたみたいだ。
「バレンタインに任せてある。それまで待て」
と、大公様。
サージャスさんだよりか。
他の冒険者さん達も頑張ってくださっている。
その方々からバトンを受け取って、僕がカグラさんを救い出すわけだ。
「戒律の乙女がこちらの手に入れば、遮断から解放。逆に相手が魔法を使えなくなる。そうなれば、勝利は更に近づいて来ますね」
「それはどうかの~」
なんでやる気を無くす発言なんだ。生みの親だろう。
「戒律の乙女を広域で使用するには膨大な魔力を有する。本来は狭い戦闘区域で使用する程度。ここまで広範囲なのは、捷利嚮導の乙女を経由して使用されておるからじゃろう」
「え!? じゃあカグラさんの体に負担が!」
「まあの」
「何を悠長に」
「如何にカグラの魔力が膨大とはいえ、これだけの事を維持できるのは不可能。可能にしている原因は一つしか無い」
「なんです?」
「郭大の乙女じゃ」
「で、どんな能力で?」
いちいち兵仗名をオウム返ししなくなった所が、僕の成長だな。
郭大の乙女――――。
この兵仗は、魔力を大きくする能力を有しているそうだ。
魔力を数字で表すとするなら、一の消費で千の効果を得られる。いわば、タリスマンの親玉みたいな存在だそうだ。
カグラさんの魔力が枯渇しないのも、この郭大の乙女の効果だそうだ。
捷利嚮導の乙女の外装に取り付け作業が行われている事を考えると、頭部の戒律の乙女同様に、作業している背部に郭大の乙女があるとの事。
魔王さんは兵仗の気配を感じ取れるから、間違いなくそれがあるんだろう。
郭大の乙女の効果により、カグラさんの魔力を増幅。捷利嚮導の乙女の活動を可能にしている。
反面、郭大の乙女のおかげで、カグラさんは魔力を維持して延命の状態。
「じゃが、カグラの魔力も有限。急がなければならない」
じっと僕をみる魔王さんの銀色の瞳。
言葉に嘘は無いとばかりの本気の目だ。
「それまでには助け出しますよ」
言い切ったぞ。
もう逃げられない。後は有言実行するだけ。大言壮語は絶対回避だ。
その為にも、サージャスさん達に頑張ってもらわないとね。
「お願いします」
「お願いされました。ピートさんのために道を作りましょう」
なんて頼りになる方なんだろうか。
自分の得物かのように、願望破壊の乙女を小気味よく回してから、戦女神が造り出したでっかいゴーレムに穂先を向ける。
「随分と余裕な事だ」
と、突如ヘルムの声。
後ろを振り向けばはたして正にヘルムだ。
「どうも。傷の具合はどうですか?」
「ああ、本日は二度も乙女に顔を痛めつけられたからね」
二度? どうやら、僕のいないところでも誰かにやられたようだな。
是非ともそこを見たかったよ。
多分だけど、リューディアさんだな。得意げな表情になってるもの。
――……!? なんでリューディアさんがいるの! 戒律の乙女の影響は?
皆さん当たり前のようにしてるけども、ゲイアードさんの魔力でとか、自身の魔力で現世に留まってるとか言ってたような気がするんだけど……、
――――まあいい。考えたところで、僕が理解できない世界だ。
それよりも、今は空間から現れたヘルムが問題だ。
「降伏する気になったのか?」
無いと分かっているけども、一応、王様が聞いてる。
もちろんその発言には首を左右に振って返してきた。
「むしろ、そちらが降伏するべきだ。私の世界の住人として迎えいれてやる」
不敵に笑んでる。
うむ、何だろうか、敵になった途端にむかつく笑みだ。
一緒に仕事をしていた時は、温厚な笑みとか思ってたのに、今では不快でしかない。
「ここで捕らえます!」
と、サージャスさんが仕掛けようとする。
「ほう、その色。兵仗か。渡してもらおう」
「絶対に嫌です」
穂先を向けて、ヘルムへと接近しようとした時――――、
「地震!?」
大地が大いに揺れる。
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