拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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レコンキスタ

PHASE-63

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「そい!」
 出てきた腕を、リューディアが掴み引きずりだせば、亡者が一体ヘイターより出て来る。

「うわ……」
 何とも変な感覚にリューディアは囚われる。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 うめき声を上げる亡者。

「元気な朽ち人です~」
 などと、冗談を口にするヘイター。
 出産のようだと思っていた矢先にヘイターがそう言うから、リューディアは渋面で返しつつ、拳を亡者に見舞えば霧散していく。

「ひどいや! 折角、生まれ出でたのに」

「やめてもらえる。冗談でも全く笑えない」

「ああそう。本当に酷いけどね。ドレインタッチ系の亡者って貴重なのに」
 アンデッドのスキルを使用出来る術者を亡者とするのは中々にレアだとの事。

「お前から解放されることが幸せだからな」

「だから勝手に決めない!」
 声を荒げるヘイターを合図に、ゲイアードに向かって両親が迫る。
 強烈な連撃を行ってくる。
 それを捌いていくゲイアード。
 体術のレベルの高さは、親譲りとヘイターに見せつけるように。
 理解しているヘイターは歯を軋らせ苛立つ。

「はいはい、凄い凄い!」
 剣を地に刺し、諸手をゲイアードへと向ければ、
光輪爆ニンブスフレア!」
 詠唱破棄スペルキャンセルによる大魔法。
 天使の輪を巨大化させた光が発生すれば、近接反応のこの魔法は、回避しようとするゲイアードの側で大爆発を起こす。
 周囲で戦う冒険者や、亡者にラゴットの勢力もその爆風の衝撃で吹き飛ばされる。
 濛々と立ち籠める爆煙が一帯を支配し、視界は最悪である。

「ふぅ~中々にきついね」
 亡者を大量召喚しているにもかかわらず、詠唱破棄スペルキャンセルからの大魔法。おおよそ人間が有している魔力量からすれば、考えられない膨大な魔力使用。
 魔力量だけならば、魔王軍の幹部に匹敵するだけの魔力量である。

「きつそうだな」

「やっぱり無傷か……」
 直撃の爆発を受けているのに、爆煙が晴れれば、スーツは埃一つ付着していない。
 ややずれた眼鏡を整えれば、背筋を真っ直ぐに伸ばした姿勢で佇む。

「その余裕な素振りが不快だね」
「素振り? 余裕そのものだ。お前と違ってな」
「リューディアに、へっぽこ騎士団を使役しているのに、疲れは見せないね」
「私は魔力を一切、皆に使用していないからな」
「意味が分からない。魂を留めるなら、力で押さえつけなくても消費はする」
「ああ、以前はそうだった」
「以前?」
「お前だけが新術を開発したと思わない事だ。自分が出来る事は、他人も出来ると思えないお前はそこで成長が止まっている」
「うるさい! 僕の出来る事を下等な劣等種が出来るかよ!」
「情けない」
「黙れ!」
 大音声で叫べば、頭に血が上ったのか、先ほど以上にヘイターの足はふらつき、ついには膝を地につける。

「もう、やめよう……」
 切に願う声音のリューディア。
 対して、首を左右に振るヘイター。

「実証しないといけない。僕の才能が最高だと」
「ならこい。お前の全てを否定してやる」
「悪役みたいな台詞だね。兄さん」
「命を奪われても尚、奪った相手を心配し、制止を求めているのに聞き入れず、自分を認めさせようと必死になる姿は子供だな」
「だからさ――――、黙れよ!!」
 地に刺した剣を手に取り投擲すれば、同時に一足飛びで接近。
 背後へと回り込み、ナイフを体から取り出せば、ゲイアード目がけて刺突を行う。
 ゲイアードは躱す素振りは見せない。リューディアが結界を展開して攻撃を防いでくれると分かっていた。
 弾かれるヘイターの攻撃。
 結界に触れた衝撃で腕が上がれば、腹部にゲイアードの蹴撃が入る。

「ぐぅ……」
 くの字になったところに、立て続けにゲイアードの拳が顔面に入る。
 ――――舞う仮面。
 とっさに手で顔を隠しつつ距離を取る。

「なんだ? 顔を隠さないと強がれないのか?」

「うるさい!」
 興奮した語気のまま、手に黒炎を纏わせれば、次にはそれを放つ。
 黒炎はゲイアードの手前で爆発。
 その後、連鎖するように大爆発が続く。
 爆発が爆発を呼び、徐々に爆発範囲が一定の広さに到達すると、その範囲内で爆発が続いた――――。
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