拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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レコンキスタ

PHASE-75

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 直撃すれば、激しい音が発生。
 雷は捷利嚮導の乙女ブリュンヒルデに巻き付きながら、先端が外部装甲に食らいつけば――、爆発。一帯に電撃を走らせる。
 単体に対する雷系最強の魔法。
 風雷王のテトのみが使用出来る魔法ともあって、威力は高く、普通ならば直撃しただけで、標的を容易く仕留める事の出来る魔法である。
 
 ――――そう、普通ならば、
「なぜ、効くと思った?」
 カグラが呆れたような半眼でテトを見れば、向けられる方は食指同士を触れさせながら、申し訳なさそうにしていた。

「情けない。こんな事で妹を守れるものか」
 手本を見せてやると、邪神はご自慢の右ストレートを打ち込む。
 巨神が揺らめく。

「おお」
 これにはカグラも思わず膝を打つ。

『無駄だよ』
 お返しとばかりに巨大な右拳で邪神へ殴り返す。

「ふん!」

「「「「おお!」」」」
 巨大な拳を受け止めた。
 その場のサージャスと魔王幹部たちが揃って驚きの声を上げる。

「どうだ。これこそ我の実力よ」
 などと言いながらも、受け止めている掌からは、プスプスと煙が上がっていた。
 敵対する者に対して捷利嚮導の乙女ブリュンヒルデの装甲は、ダメージを与える使用になっている。
 加えて対邪神用ということもあり、効果は他の者たちよりも絶大なのだが、実妹にお兄ちゃんと言われてからというもの、テンションは天井知らずで、痛覚が無くなっているのか、上がる煙には気にも留めず、格好を付けて受け止めたままの状態で、ポージングまで始める始末。

「アホだ……」

「アホね……」
 カグラ、シズクがそれをジト目で見ながらのため息。

「さあ、どうした老いし土塊よ。よもやこのてい――――」
 言い終える前に、それを遮るようにバチン! と、戦場に音が響けば、颶風の如き風が生まれる。
 蚊を仕留めるように、受け止められ動きを止めている拳を開けば、残った手も利用して邪神を叩きつぶす。
 
 ――。

「オーイエー……」
 後陣でそれを見ていたピートは、浮つくからそうなると、情けないとばかりに首を左右に振れば、
「アホじゃな……」
 傍らでは、前線の姉妹に続き、魔王も同様の発言をする。

「お~い」
 と、アホな兄を目撃している最中に、ドレークが体格からは想像できない軽やかな駆け足で、魔王たちへと向かってくる。
 腰には狂乱の乙女ゲルを携えていた。

「うむ! でかした」
 労うとすぐに双剣へと手を当てる。
 粒子へと変わる狂乱の乙女ゲル
 そのまま魔王の体に吸収されていった。

「おお! よいぞ!! これはよい状態よ」
 魔力の調子が上がっているようで、愛らしい顔の小さな女の子の顔が、悪そうに口角を上げる。
 まさに悪を象徴する魔王然たる笑みであった。
 まあ神なのだが……。

 ――。

『ハハハハ――――! どうだ悪しき存在よ!!』
 一方ヘルムは、邪神を叩きつぶしてやった事に笑みを湛えていた。
 柏手を打ったような姿勢のまま捷利嚮導の乙女ブリュンヒルデは静止状態。

「まったく。油断するから」
 カグラが動けば、
『弱った炎竜王になにが出来る』
 接近させないとばかりに、腕部より光線が無数放たれる。
 迫る脅威にカグラは舌打ちを一つ行い、地上から吹き出しように炎の壁を生み出し防ぎきるが、自身の壁も打ち消されてしまう。
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